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歴代ライダー主人公が兄弟だったら26

1 :名無しより愛をこめて:2011/09/03(土) 12:54:21.16 ID:Y+QndHQv0
・今までの仮面ライダー登場人物全員でほのぼの行こう!基本荒らしはスルー
・次スレは980か容量490で宣言して立ててください

・本郷猛(1号)が父
・2号〜RXは叔父、FIRST&NEXTは従兄弟、真・ZO・J・Gは親戚(?)
・平成ライダーは年齢順(翔太郎に関しては展開次第で変更の可能性あり)

 長男 ヒビキ(31)
 次男 雄介(25)
 三男(暫定) 翔太郎(不明)
 四男 真司(23)
 五男 一真(22)
 六男 翔一(21)
 七男 総司(21)
 八男 映司(21)
 九男 渡(20)
 十男 士 (20)
 十一男 巧(18)
 十二男 良太郎(18)
 (※十三男) フィリップ(17)

※フィリップは話によって兄弟ではなく翔太郎の相棒として扱う場合があります
 長女 雪菜(不明)
 次女 みのり(22)
 三女 愛理(22)
 四女 ひより(18)
 五女 小夜(15)
 六女 樹花(13)

 渡の実父 音也
 渡&太牙の実母 真夜
 渡の兄 太牙
 姪(愛理の娘) ハナ/コハナ

246 :夕・暮・一・幕 1/3:2011/09/11(日) 16:49:22.85 ID:FpjIVrxk0
2話冒頭から翌日の登校シーンの間をイメージしてます


歌星賢吾は機嫌が悪い。
騒がしい転校生に付き纏われたかと思えば、その転校生がフォーゼに変身してしまったからだ。
おまけにオリオン・ゾディアーツに変身しているスイッチャーまで取り逃した。
これで不機嫌になるなと言う方がおかしい、と言いたい気分なのだろう。
結局あれからゾディアーツが再び現れる事はなく、日も大分暮れてしまったのでいち高校生である身としては帰路に着かなければならない。
そんな訳で、むすっとした表情を隠しもせずに賢吾は夕焼け色の道路を歩いていた。
朝にあの転校生と出会った橋に差し掛かり、ますます眉間に皺が寄る。
だから、気付かなかった。

「こんばんは。歌星賢吾、君……だよね」

自分の進行方向から、知らない青年が歩いてきた事に。

「どちら様、ですか」

警戒心を剥き出しにして、賢吾はその呼びかけに答えた。
どこかの民族衣装のような意匠の入った大き目の服を着た青年の顔をよく見てみたが、やはり何の見覚えもない。
まさかゾディアーツ絡みの敵か?との思考が脳裏を過ぎり、パワーダイザーを遠隔操作してここまで来る時間を計算しようとする。

「あ、ごめんごめん。あんまり怪しい者じゃないから、楽にしていいよ」

しかし、青年は拍子抜けするほどに毒気のない仕草でぱたぱたと手を振ってみせた。

「俺の名前は映司。弦太朗が…弟がお世話になったそうだから、ちょっとだけ話をしたいなと思って」

歌星賢吾はまだ知らない。
ギリギリまで居残った自分よりは早く帰ったあの転校生、如月弦太朗には映司と名乗った彼の他にも十人以上の兄や姉や妹がいる事を。

(あいつ、兄なんていたのか……いや、その前に!俺の事を話したのか!?)

そして彼らの素性も――だから、この時彼の抱いた感想は二つに過ぎなかった。

「あの馬鹿…!」

思わずそんな呟きが漏れてしまう。元々赤の他人と話すのは得意じゃない。
当然いい顔をされないだろうと思ったが、賢吾の予想に反して映司はにこやかに笑っている。
そして、不意にこんな質問をされた。

「賢吾君、弦太朗の事どう思った?気とか全然遣わなくていいから、正直な感想聞かせてくれるかな。むしろ言い過ぎなんじゃないかってくらいでいいから」

変な奴の兄弟はやっぱり変な奴なのか、と思う。
しかし、賢吾にはなぜか映司の言葉を無視する事が出来なかった。映司の纏う不思議な空気がそうさせた、と言うべきか。

「……じゃあ、正直に言わせてもらいますが。馬鹿の極みだと思いましたね。いきなり現れてこっちの事情に首まで突っ込んできたんですが、何なんですかあいつは」

嘘をついてはいけないような気がして吐き出したその言葉を聞いて、映司は意外にもぷっと吹き出す。


247 :夕・暮・一・幕 2/3:2011/09/11(日) 16:50:24.10 ID:FpjIVrxk0
「何がおかしいんですか」
「あはは、ごめん。賢吾君、俺の知ってる奴にちょっと似てたからさ」
「知ってる奴?」
「うん。何て言えばいいかな…弦太朗風に言えば、『ダチ』かな」

『お前は気に入らねえ。だからダチになる』

あの時びしょ濡れのラブレターの一緒に突きつけられた言葉を思い出し、賢吾の機嫌はいよいよ最悪になった。

「じゃあ、俺の帰り道こっちなので。それじゃ」

踵を返し、足早にその場から立ち去る……前に、映司にぽんと肩を叩かれる。

「力が足りない、って辛いよね。俺も昔、君みたいな気持ちになった事があったよ」
「!?」

穏やかな口調で言われたその言葉に、賢吾は驚愕して再び足を止めてしまった。

「守りたいのに守れない。手を伸ばしたいのに届かない。そんな自分が嫌で、嫌で嫌で嫌でしょうがない――自分の命とか、そんなのがどうでもよくなってしまうくらいに」
「あんた、どこまで知って……」
「全部はまだ知らないよ。けど、君の気持ちは分かるつもり。それこそ、痛いくらいね」

瞬間、映司の笑顔に影が差す。それは、目を離せなくなるほど深い痛みを感じさせるような表情だった。
賢吾がしばらく呆然としていると、映司の顔がまた明るくなる。痛みを抱えて、それでも吹っ切る事が出来たと示すように。

「けど、一人で抱えなければそれも大丈夫になるよ。手が届かないなら、誰かに繋いでもらえばいい」
「……………」
「弦太朗はきっと、君の手を掴んでくれる。だから、ちょっとでもいいから頼ってもいいって思ってくれれば俺も嬉しいな」

ちゃり、と微かに何かの音がする。その先を目で追うと、映司の手の中に何かが見えた。

「なんて偉そうな事言っても、俺だってそれが分かったのはつい最近なんだけどね。周りの人に迷惑も心配もたくさんかけたし…弦太朗と賢吾君なら、もっと早く分かるんじゃないかな」

二つに割れた丸いそれが、夕陽を受けて赤く光る。

「とにかく、俺が言いたかったのはそれだけ。最初は『使える馬鹿だから利用してやる』とか、そういうのでもいいから」

「それじゃ」と軽く会釈をして、映司は賢吾が行こうとした方向の反対へと歩き出した。

「これから頑張ってね。俺はもう表立って戦ったりしないけど、二人の事はいつでも応援してるよ!」

最後にもう一度振り返り、手を振ってくる。

「如月…あいつ、本当に何なんだ?」

その笑顔に赤い鷹の仮面の幻が被ったような気がして、賢吾はごしごしと目を擦った。


248 :夕・暮・一・幕 3/3:2011/09/11(日) 16:51:27.24 ID:FpjIVrxk0
その頃、ライダーハウスの居間。

「ヒビキ兄貴ー…だったよな?今日の晩飯はすげー豪華になるってフィリップが言ってたけど、何が出るんだ!?」

案内された自分の部屋ではじっとしていられなかったのか、ライダー兄弟の新たな一員となった弦太朗がどたどたとやってくる。
ソファでくつろいでいた長男は、独特の仕草でそんな弟に応えた。

「うーん、総司も翔一も秘密にしてるんだよね。弦ちゃん育ち盛りだし、とにかくどーんといっぱい食べれるんじゃないかな?どーんと」
「どーんと?すっげえ!楽しみだぜ!」

ますます落ち着いていられなくなったようで、弦太朗はうきうきとした表情で広い居間を眺め回す。
すると、ダイニングテーブルの隅に何かが乗っているのを見つけた。

「お、アイスだ!ヒビキ兄、これ俺が食ってもいいか?」

弦太朗がそう言って指差したのは一本の棒アイス。
それを見て、ヒビキは「おっと」と首を横に振る。

「それは食べちゃ駄目だよー弦ちゃん。そこに置いといて」
「でもこんなとこにほっといてると溶けちまうぜ、誰か食いに来るのか?」
「そうそう、知らない内になくなってるから大丈夫だよ。映ちゃんが帰ってきた頃には、もうないと思う」
「んー?映司兄貴のか、これ」

頭上に大きなクエスチョンマークを浮かべる弦太朗に、ヒビキが楽しそうに笑ってみせた。

「いやいや、映ちゃんが食べる訳じゃないよ。映ちゃんと一緒に帰ってくるけど」
「分かった、映司兄貴のダチか!一真兄貴のダチもさっき廊下ですれ違ったしな!」
「…そういう事。弦ちゃんにも、その内きっと分かるようになるよ」

不意に、玄関先から「ただいまー」と声が聞こえてくる。

「噂をすれば…何だっけ?こまけえから気にしないぜ!映司兄貴、おかえりー!」

賑やかな弦太朗はそれを聞きつけ、またどたどたと玄関へ走っていった。

「映ちゃん、弦ちゃんの友達に会えたかなー。話聞いて結構親近感持ってたみたいなんだ、ちょっと似てるってね」

アイスを手に取り、あらぬ方向へと軽く投げる。

「弦ちゃんと友達の少年も、映ちゃん達みたいないい『相棒』にきっとなれる。そう思うでしょ」

『知るか』という声がどこか遠くから聞こえて、アイスはぱっと消えてしまった。

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