5ちゃんねる ★スマホ版★ ■掲示板に戻る■ 全部 1- 最新50  

■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています

【ときメモ】ときめきメモリアルSS総合スレ

1 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/06(火) 20:03:17 ID:5DqS8Q41
思いをぶちまけろ!
エロネタはエロパロで。

2 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/06(火) 20:15:05 ID:7CUWjOSu
>>1!お前の思い切りの良い行動にッ!僕は敬意を表するッ!

たくさん書き込まれるといいなぁ

3 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/06(火) 20:18:18 ID:6/pHddbs
>1乙。最近流行ってるみたいだから集まると嬉しいな。

4 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/06(火) 20:19:03 ID:7CUWjOSu
姉妹スレ

ときめきメモリアルでエロパロ
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1260374817/l50

5 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/06(火) 20:51:58 ID:YGaMmRwG
全シリーズか

6 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/06(火) 20:55:56 ID:HIayygvK
これも貼っておこう
http://jfk.2ch.net/test/read.cgi/gal/1225599747/

7 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/06(火) 22:11:31 ID:IxuVf2iY
こっちか
できたら全力で貼るわ

8 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/06(火) 22:12:27 ID:IxuVf2iY
ひとまず前に書いたハルちゃん貼る
どこに貼っていいかわからんからエロパロに貼ったやつだが

9 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/06(火) 22:13:46 ID:IxuVf2iY
「あ、ハルちゃん唇にクリームついてるよ」
手で慌てて拭おうとしたら先輩の顔が近づいてきて――
あまりに一瞬で最初は何が起こったかわからなかった。
顔が近づいてきて、そして――先輩がクリームを・・・

舐め取った…!

確かに唇の端に先輩の唇が…舌が…
感触がまだ残ってる気がする…

今何が起こったのか、理解するのに時間がかかった。
「えっ!?せ…先輩今…」
恥ずかしくて続きが言えない。顔が赤くなっていくのが自分でもわかる。
「ハルちゃんどうかしたの?」
先輩が不思議そうな顔で答える。
「えっ…その、わたしについてたクリームを…」
言えば余計恥ずかしくなってしまう。きっと今のわたしは耳まで真っ赤に違いない。
「ごめん、もしかして嫌だった…かな?」
先輩が少し困ったような顔をする。
「えっ…い、嫌じゃないです!全然嫌じゃないです!むしろうれし――えと…その…」
わたしは何を言おうとしてるんだろう。恥ずかしくて自分でも何を言ってるのかわからない。
「えーとですね…いきなりだからびっくりしちゃって…すごく恥ずかしくて…」
「そっかよかった。嫌われちゃったかと思ったよ」
先輩が嬉しそうな笑顔をわたしにむける。
わたしの好きな先輩の笑顔。わたしの心を暖かくしてくれる笑顔――

「あの…先輩。実はまだクリームが唇についてる気がするんです」
どうしてこんな大胆なことが言えたのか、今でもわからない。
ただもっと先輩と近づきたい。さっきの感触をもう一度――
「えっ?」
先輩の動きが一瞬止まる。そしてわたしの言った意味を理解する。

10 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/06(火) 22:15:23 ID:IxuVf2iY
「ハルちゃん――」
先輩がわたしを抱き寄せる。
先輩の顔が――こんなに近くに…

恥ずかしくて目を瞑る。心臓の高鳴りが聞こえる。
きっと先輩にも聞こえてる…

「――んっ」
唇が塞がれる。先輩の唇の感触――
そのまま身体を先輩にあずける。
軽く触れている程度、でもすごくすごく優しいキス。
先輩の優しさが、愛情が伝わってくる。
どのくらいそうしてたんだろう――5秒、10秒、もっと長かったかのしれない。
すっと先輩の唇が離れる。

「ハルちゃん…」
ゆっくり目を開くと、目の前には少し恥ずかしそうにしてる先輩の顔。
また心臓の鼓動が早くなる。今起きたことを思い出すだけで頬が熱くなる。
「キス…しちゃいましたね」
「うん…」
「キスって気持ちいいんですね。あ、でも先輩とだからかな」
思ったことを述べる。
それを聞いた先輩はなんだかとても嬉しそうだ。
「きゃっ!」
いきなり先輩に強く抱きしめられた。
「せ、先輩っ?」
「だってハルちゃんが可愛いこというから、つい」
わたし何か言ったかな?そんなことを考えていたら、先輩の手がそっとわたしの頭を撫でた。
すごく気持ちいい。このまま先輩に身体を預けてしまって、もっと甘えたい。
「先輩…もっとなでなでしてください」
「うん…」

11 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/06(火) 22:16:09 ID:IxuVf2iY
それからしばらくは猫になったようだった。きっとわたしが猫だったら喉を鳴らしてるんだろうな。
気持ちよくて、なんだか頭がぼーっとしてくる。
それに先輩の胸の中はとても気持ちがいい。落ち着く匂い…
そっかわたし、先輩とキスしちゃったんだ…
あの時の感触を思い出し、そっと唇を指でなぞる。
もっと…したい…先輩にならもっとされてもいい…
「先輩…もっとその、キ…キスを…」
恥ずかしい。耳が熱い。続きが言えない…
先輩が優しい瞳で見つめてくる。
先輩の手がわたしのあごを少し持ち上げて、そして――わたし達は二回目のキスをした。

「んっ…!」
先輩がわたしの下唇を噛む。ほんの少しだけ歯をたてるように。
思わず声がもれる。身体が痺れる。
そのままするりと先輩の舌が口内に入ってくる。
わたしもゆっくりと舌を絡める。
そのままわたし達は夢中でキスをした。
ゆっくり先輩の唇が離れる。口元から光った糸が伸びる。
その糸は少し伸びるとやがてぷつりと切れた。
「はぁ…はぁ…」
酸素が欲しくて深呼吸をする。
苦しかったのは、呼吸ができなかったからだけではない。
もう一度息を大きく吸い込んで先輩の顔を見る。
先輩は顔が紅潮してる…きっとわたしも…
なんだか顔を直視するのが恥ずかしくて、先輩に抱きついて顔を胸にうずめる。
先輩の手が優しく背中を撫でてくれる。
先輩の胸の中はとても気持ちよくて、いい匂いがして落ち着いた。

もういちど顔をあげて先輩の顔をみる。

12 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/06(火) 22:17:09 ID:IxuVf2iY
「先輩…大好きです」
「俺もハルちゃんのこと大好きだよ」
何度も聞いた言葉が嬉しい。
「なんだかわたし、ケーキになったみたいですね。先輩に食べられちゃった」
先輩が少し笑う。
「そうだね、ハルちゃんとっても甘かったし」
言われると急に恥ずかしくなってしまう。
「今度はわたしが先輩食べちゃいますよー」
照れ隠しでそう言ってみた。
「あはは、ならおいしく召し上がっていただかないとね」
先輩は恥ずかしいことをさらっと言う。
「じゃあ…今日は…」
そういってわたしから先輩に口付けをした。
短い、唇が触れる程度のキス。
「先輩の唇いただきました」
そう言って先輩の手を握った。
もうすぐお仕事の時間。
だから今は先輩の胸の中で甘えさせてください――

13 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/06(火) 22:45:28 ID:hgQT/peX
乙でした!!

14 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/07(水) 07:29:37 ID:S+4Z8Fkm
乙〜

一応「片桐彩子と〜」と住みわける形で良いのかな?
っていうかSSあったの知らなかった…

さて、次の作品まで待機

15 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/07(水) 07:51:32 ID:x5EZG3iZ
>>1乙です
頑張って新しい考えるけどとりあえず
以前キャラスレに貼ったやつをこっちにも貼っていいかな?

16 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/07(水) 08:07:37 ID:S+4Z8Fkm
>>15
まだまだ認知されてないスレでは保守にもなるし、見てない人もいるかもだから良いんじゃない?

あとどれくらいあったっけ?

17 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/07(水) 08:50:49 ID:x5EZG3iZ
>>16
自分が書いたのは4つ、とりあえずそれだけ貼ろうかと
短いやつばっかりだしね

18 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/07(水) 08:54:09 ID:x5EZG3iZ
『な禁』
卒業を間近に控えたある日のこと。
卒業生代表として、答辞のスピーチをすることになった私、星川真希は、
原稿の準備に追われていた。実は私、こういうの苦手なんだよね。
うーん、どうしよう?何も思い浮かばないよ?気は焦るばかり…。
もう、頭ぐるぐるだよ…あ、そうそう。こういう時こそあれだよ!
先輩が差し入れてくれた、頭スッキリスペシャルドリンク…。
んっ、ゴクゴクゴク…はーっ。あ、あれ?ホントに頭がスッキリしてきたよ?
良かった!これで答辞もバッチリ!な〜………?あれ?な〜………?
あれ?『な〜んてね』が言えない…な、なんか、へんだよ?な…?な…?な?
そうそう、確かドリンクに注意書きのメモがついてたよ?えっと、なになに…
--------------------------------------------------------------
卒業式の答辞でうっかり『な〜んてね』と言わないよう、
このドリンクは一定期間『な〜んてね』を言えなくなる効果があります。
『な〜んてね』は、この私と、キャラがかぶるし…なんてね。
PS.卒業式が終わる頃にはちゃんと治るから心配いらないわよ。
--------------------------------------------------------------
えっ!?えっ!? ええーーーーっ???


19 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/07(水) 08:55:03 ID:x5EZG3iZ
それから数日後、私は突然、男子生徒Aくんから告白された。
……そして、その日の帰り道、主人公くんと一緒に下校。
なんとなくギコチない主人公くん。……っていう、私もギコチない。
もちろん、告白されたのもあるけど『な〜んてね』と言えなくて、
我ながら言葉遣いがへん。「………」「………」気まずい沈黙……。
河原まで来たところで、主人公くんが訊きづらそうに
「もしかして、告白されてた?」「うん。でも、ちゃん断ったよ?
……好きじゃないのに付き合うのは、かえって失礼だと思うし。
階段のところにいたの、キミだったんでしょ?」
「うん。盗み聞きするつもりはなかったんだけど、偶然…」
「うん。わかってる…」ちょっと表情が柔らかくなった主人公くん。
私は「でさ、その告白聞いて、キミは…どう思った?」「えっ?」
「…」「……」「………」「な、な〜…………(んてね!が言えないよ!)」
「えっ?」「な、なんちゃって……」
「……ど、どうしたの星川さん、普段の君はそんな事言わないぞ?」
うわーん!たたたたっ!私は急に夕日に向かって走り出した。

20 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/07(水) 08:56:04 ID:x5EZG3iZ
はぁはぁ…はぁはぁ……ずいぶん走った気がする……。
「……やっと止まった。いったいどうしたの、星川さん?」主人公くん…
追いかけてきてくれたんだ…。嬉しい。でも、恥ずかしい…な(言えない)
『な〜んてね』が言えない私なんて私じゃない…な…、な…やっぱり言えない。
言えないよ〜ぐすっ。「星川さん、もしかして『な〜んてね』が言えないの?」
主人公くん、いつもはわりと鈍感だけど、たまにエスパーのように察しがいい。
「う、うん…ごめんね。こんな私で…」「えっ、あ、いや…可愛いよ」
「えっ、そ、そんな突然。でも嬉しいな、えへへ…」
「良かった、笑顔が戻った。それでこそ星川さんだよ」主人公くん、優しいね。
そう、いつも優しい…。私は、そんな彼のことが…「大好き…(な〜んてね)」
「お、俺も、星川さんの事が大好きだよ!」えっ、えっ?えええええええーっ!?
こ、こんなところで、うっかり告白して、しかも、OKされちゃったよ!?
「ゴーン!」「ゴーン!」「ゴーン!」とつぜん鐘の音がした。
「おおーっ、伝説の鐘の音、はじめて聞いたっすよ!?」
そこには見知らぬ女の子が立っていた。「あれ?正志? なんで女装してる?」
ポカンとした顔でその娘を見つめる主人公くん。
「正志じゃなーい!私は七河瑠依。正志の双子の姉でっす!」
「七河くんのお姉さん?」「そう。そして此処はひびきの高校!キミたちは、
ひびきの名物『伝説の鐘』を超久しぶりに鳴らしたっす。卒業式でも無いのに!
ううみゅ、やっぱし…『きらめきの生徒はバケモノか!』なんすねぇ……」

21 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/07(水) 09:00:57 ID:x5EZG3iZ
『キミの声が聞きたいな』
キミに会えない日曜日。
いくら学校大好きな私でも、お休みの日に、早く明日にならないかな?
なんて、タメイキつく日が来るとは思わなかったよ。
なんかね。つぐみとお茶してる今だって、キミの事ばかり考えちゃう。
『真希、それは、恋だよ…』
な〜んてね。電話かかってこないかな?キミの声が聞きたいな。
キミの声、笑うと歯がキラッて光る口元を思い浮かべながら、
私はカップに、口づける………………!!……………に、にが〜〜〜!!!
「あーあ、言わんこっちゃない。『真希、それは私のコーヒーだよ?』
って言ったのに。聞こえなかったの?」「つぐみ!?」
顔を上げると、つぐみが悪戯っぽい目つきで私の顔を覗きこんでた。
「ははーん。アンタ今、アイツのこと考えてたでしょ?」「!!」
「図星ね?」眼鏡を指で直しながら、にやにやするつぐみ。
「まったく、口をとんがらかせて、まるでチューでもするみたいに、
私のコーヒー間違えて飲んじゃうんだから…」
「ええっ!?そ、そんな口してないよー?私!」「しーてましたー!」
「してない!」「してた!」「してない!」「してた!」「してない!」「してた!」
「じゃ、じゃあ…何時何分何秒にしてたって言うの?」
へへーん!つぐみの台詞取っちゃった!な〜んてね。
「14時23分45秒!」げっ?「あま〜い甘い!甘すぎるわ真希ぃ〜」
はううううう…。「甘すぎる罰として、今度アンタがアイツをうちに
連れてきた時には、アイツに特別にがーいコーヒーを入れてやるから。
覚悟しといてよ!」しゅん…。
========================================================
そして…、キミに会える日曜日。
公園デートのあと、つぐみの喫茶店でお茶。コーヒーを飲むキミを見つめる。
「な、何かな? そんなに見られると、飲みにくいんだけど…」
「えへへ…」「?」そんなキミの背後でつぐみが声を出さずに口をうごかして…
『こ・お・ひ・い・の・あ・れ・う・そ・だ・か・ら』ニヤリっ!
…ぎゃふーん!

22 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/07(水) 09:12:47 ID:x5EZG3iZ
『メリクリ』
ま、まさかこんな事になろうとは……
クリスマスイブの夜、可愛いミニスカサンタの皐月先輩とホワイトクリスマス。
生涯最高の夜のはずだった。そう、先輩のリクエストに応えて遠回りして帰るまでは。
……舞い上がって先輩の超方向音痴を忘れてた。俺さま一生の不覚。
…………それにしてもいったいここはどこなんだ?体も冷えてきたし先輩が心配だ。
「よう!どうしたんだ?こんなところで」「正志!」「め、メリークリスマス。七河君」
「あれ?皐月先輩と一緒か。…ふうん、おまえやるじゃないか」
「い、いやそれが…道に、迷っちまって」「ええっ!?道に迷うって……バカか、お前?」
「…面目ない。ところで、ここはどこなんだ?全然わからなくてさ」
「俺ん家の前。立ち話もなんだからさ。家に入らないか?雪降ってて体も冷えただろうし」
「え、いいのか?正志」「当然、俺たち親友だろ?さ、皐月先輩も上がってください」
「そ、そうね。それじゃ失礼してお邪魔しちゃおうかしら?本当にありがとう七河君」
「いえいえ、お安い御用です。……実は、ちょっと立て込んでますが気になさらず」
かくして、俺と皐月先輩は今年最大のピンチからなんとか脱出できた…はずだった。
「さ、こっち。ここが俺の部屋。皐月先輩もどうぞ」「おじゃまします…」
トレーニング器具が置かれてたりするが、男の部屋としてはかなり整頓されている部屋。
「ただしー!正志!もしかして、誰かきたっすかー?」「ヤバイ、姉さんだ!」
「七河くんのお姉さん?そう言えば、ときどき学校へ来てたわよね?」
「実は今、姉さん明日の同人誌イベントの原稿が進まなくてピリピリしてるんだ」
「えっ、俺たち悪いところにきちゃったんだな?スマン…」「いいさ。ただ…」「ただ?」
「見つかると、強制的に手伝わされることになる…」「ええっ!?」「正志ぃぃぃぃ!?」
「(ヤバッきたぞ。電気を消すから布団に隠れろっ!!)」

23 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/07(水) 09:15:21 ID:x5EZG3iZ
どうする?
『イイ匂いのする布団』…あるわけない!選択肢は一択しかない。そう……
『とても大きい布団』だ!とうっ……がさごそ……ぎゅう……あれ?
「(す、すみません。狭いけど我慢してくだい…)」「(ううん、私の方こそごめんなさい)」
さ、三人で一つの布団。俺と正志で皐月サンタをサンドイッチ………!!!
「(先輩、大変なことになっちゃって…)」「(ううん、いいのよ。だって…)」
先輩の声が耳元でくすぐったい。
「(修学旅行でイイ匂いのする布団とか、私もやってみたかったんだもの…あ・な・た・と)」
「えっ!?」「ううん、なんでもないの!」「(しっ、声がでかい!)」
どんどんどんどん!突然、扉をたたく音。「姉さん!」止める間もなくドアが開く「でぇい!」
「高芸術パラの匂いがする!戦力の匂いがする!ココかああああっーー!?」ぶぁさ!
バァーーーン!!!み、みつかってシマタ…「さ、サンタコス!?キターー!!」
「もしかして、先輩も明日のイベント、半年に一度のヲタクのお祭りに、行くっすか!?」
「えっ、お祭り!? 私、お祭り大好きなの!」

24 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/07(水) 09:18:03 ID:x5EZG3iZ
『ハミング』
近づいてくる、アンダンテ・ドルチェ。あのヒトと同じリズム。
……でも、もっと柔らかな足音。控えめなハミングが、
わたしの音譜の先に、ほんのりと淡紅色をのせる。「…大倉さん?」
「あっ、ご、ごめんなさい。あたしったら、演奏の邪魔をしちゃったみたい」
「ううん、そんなことない。とっても素敵なハミングだった」
「えっ? そ、そんな…あ、あたしなんて」彼女は、ポニーテールの髪を
大きく揺らしてかぶりをふり、顔を真っ赤にしてうつむく。
美人で、控えめで、とても可愛いひと。「それで、何のご用?」
「あ、そうそう。この楽譜、廊下に落ちてたんだけど、響野さんのでしょ?」
……差し出された一枚の楽譜。「あっ、うん。…ありがとう」
いつもながら落とした事に全然気づいてなかった「…反省」
「良かった。…あの、もしかしてこの楽譜、今演奏してた曲の?」「うん」
「そ、それで…」彼女は訊きづらそうに話を続ける。
「あ、あの…ま、間違ってたらごめんなさい。この曲はもしかして、彼の…?」
……今度は、私が赤くなる番。「うん。そう、あのヒトのことを歌った曲」
「あっ……。やっぱり、そうだったんだ。あたしなんだか、とっても懐かしい、
やさしい気持ちになっちゃって。気づいたら、思わずハミングしてたの…」
どこか遠くを見るような瞳で、呟くように話す彼女を、わたしは見つめる。
「大倉さん…。あなたは……」
彼女は「えっ、う、ううん、そんなんじゃない!そんなんじゃないの…」
視線をそらし「だ、だって彼は、卒業したらウィーンに行ってしまう」
遠く離れた留学先を「彼や響野さんと違ってあたしには音楽の才能ないし」
その遥かな距離を思い浮かべ「だ、だから、あたしには、そんな資格…」

25 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/07(水) 09:19:18 ID:x5EZG3iZ
……でも「でも…。それでも、好き。なんでしょう?」
………長い休符の後「…うん」彼女は、微かにうなずいた。
「わたしも。…ねぇ大倉さん?なにかを大切に思ったりその想いを伝えるのに、
資格なんていらない。わたしはそれを、あのヒトに教えてもらったの。
学校の賛歌のことで悩んでいたわたしに、そう気づかせてくれた…」
「そう…だったんだ。そう…、うん、とっても彼……らしいわね」
彼女は目を閉じ、手を胸にあてた。
「うん。きっと、あのヒトは、わかってないと思うけど」
「うふふ、そうね。きっとそう」わたしと彼女とふたり、
目をあわせ、くすくす…どちらからともなく、ほほえみあう。
「…おかしいね。あたしたち」「うん、おかしい…」
「ねぇ、響野さん。さっきの曲、もう一度だけ聴かせてくれる?」
「あ、うん…」すぐピアノを弾きはじめる。わたしも同じ気持だったから。
彼女のハミングは、この曲に足りなかったもの。
あのヒトとデートした時の、わたしの胸の高なりを、再生させてくれる。
そう思いながら、わたしはそれを、密かに、心の譜面に書き留めた。

26 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/07(水) 09:45:47 ID:S+4Z8Fkm
乙!

響野さんのやつもだったのか!
コントみたいのしか書けないって言ってたからさ

特に良かったよこれ

二人とも新作を期待してるぜ!

27 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/07(水) 14:32:15 ID:x5EZG3iZ
久しぶりに手をつないだあの日から…
あなたに触れるたびに、新しいあなたが染みこんでくる。潮のように満ちてくる……
======『 月光 』==============================================
今日は卒業式だ。卒業生代表として、答辞を読む真希の声が震えている。
長くて短い三年間。俺は悔いの残らないよう何事も全力挑んできた。
生徒会役員を勤めながら、サッカー部全国大会男女W優勝。テストで全教科100点、
学校行事での活躍。番長戦。……最高の高校生活を過ごせたと胸をはって言える、
そして、その最後の締めくくるのが…そう、きらめき高校の伝説。
滞りなく式が終わり教室に戻った俺は、そそくさと自分の机に駆け寄った。
手紙は入ってるだろうか?……あった!………って?…………なんじゃぁこりゃー!?
ずどどどどどどどどどーーーーーー!!!!大量の手紙が机の中から溢れ出した。
「どーすりゃいいんだ…」一瞬、呆気にとられる俺。しかしすぐ背中に冷たい視線を…。
「み、み、み、都子……!」教室の入り口に、長い髪を腰までおろした都子が立っていた。
「み、みた?」「………」「み、都子、違うんだ。違うんだこれはーっ!!」「……………」
……無言のまま、都子はいってしまった……。
俺はがっくしと膝をついた。もう告白どころではなくなってしまった…。

28 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/07(水) 14:33:02 ID:x5EZG3iZ
そしてその夜。当然と言えば当然だが、例によってあの恐ろしいウサギが現れた。
「セニョーーーーール!!」鉄パイプ片手に鬼の形相である。「ひいっ?ご、ご勘弁を…」
「まーったく、てめーはどんだけバカなんだよ!?あれほど爆弾処理なんか必要ねぇって
ボクが口をすっぱくして忠告してやったのに。ああっ?」眼光鋭く睨めまわすウサギに、
平伏する俺。「お、おっしゃるとおりで…」「ふん…。もういい」「は?」「もう、いい!」
「へっ?」「もういいって言ってんだよ。この唐変木が!?」ウサギがため息をついた…
ように見えた。「いいか?てめーはこれからまだ、やらなきゃなんねー事があるんだよ!?
ボクは、今すぐてめーをぶちのめしてーんだが、もう時間がないんだ…」「???」
「今すぐ、高校へ行け!セキュリティーはボクが潰すから、気にするな……」

29 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/07(水) 14:34:33 ID:x5EZG3iZ
昼間は、大勢のカップルを祝福してさぞや忙しかった事だろう。お疲れ…
『伝説の樹』…今夜は満月…月の光に照らされながら、その古木はひっそりと佇んでいた。
『急いで伝説の樹に行け。都子ちゃんが待ってるから』ウサギのその言葉どおり、
伝説の樹のたもとに、都子が立っていた。
黒く輝く長い髪、今夜の月のように青白く輝く顔、細くて華奢な身体、壮絶に美しい…。
こんなに素敵な娘を、大切な幼なじみを、よりによって俺は……。
「都子…」「来て……くれたのね……」「都子、ご、ごめん。お、俺が…」謝ろう!
誠心誠意謝って、それから都子に気持ちを伝えるんだ…話を切り出そうとした俺を、
都子の手が遮った。「ま、………待って……」「?」
「あ、あたし……あたしから先に話をさせて。本当に、本当に大事な話なの……」「うん…」
「ありがとう………」都子は両手を胸の上にあてて目を閉じ、深呼吸をしてから、再び、
その紅い瞳を開き、何時になく真剣な眼差しで俺を目をあわせる。
「あたし………月へ………帰る」「へっ!?」「サヨウナラ………………」み、みやこ!?
おれをおいていかないでくれ!お前がスキだ!アイシテルんだ!
ずっと、ずっと一緒に居たいんだ………………みやこおおおおおおおおおおおお!!!!

30 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/07(水) 14:35:31 ID:x5EZG3iZ
……ばこん!!「イテッ!?」
………あれ?…………ゆめ?…………夢か?……夢、だったのか……???
「ほーら!起きた起きた!新学期初日から遅刻なんて、あたしは嫌だからね!?」
ぼーーっ?……「あれ?ち、ちょっと強くたたきすぎたかしら…だ、大丈夫?」「うん…」
「ほっ」「なんか、とても恐ろしい夢をみた気が……する……んだけど……思い出せない」
「え、もしかして記憶喪失?カバンで叩いちゃったから?ええと…あたしが誰かわかる?」
「大倉都子。幼なじみで、俺の恋人」「ぴんぽーん正解!……うふふ、大変よろしい」
なでなでなで…嬉しそうに都子が俺の頭を撫でる。可愛い都子。そんな都子を俺は…
「都子…」見つめる。「な、な…なに?」「誰も…見てないよな」「そ、そうね…」「いい?」
「………断れないの、わかってるクセに……」……ん、んんっ……んっ…。…………。
…………ちょっと待て?「なあ都子……。これってなんか……、ゲーム違わない?」
「別に違ってもいいじゃない。これは、あなたが望んだことよ?うふふ」「でも…」…んっ
都子の唇が、俺の口を塞ぐ……
「うふふ、ずっと、ずっと、ずーっと、一緒にいようねっ……」

=========================================終わらない(続かないけど)===

31 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/07(水) 20:04:24 ID:4GvoS3ik
知姫先輩投下するか


「さああがって」
「ええ、それじゃお邪魔します」


俺は今知姫先輩の家に遊びに来ている。
デートの帰りに先輩を家まで送ったことはあるが、部屋に上がるのは初めてだ。
この前大学で資料作成につき合わされて、そのご褒美ってやつだ。


「え、資料作成ってこんなにたくさんあるんですか…?」
目の前にある大量のデータ。いかん頭が痛くなってくる。
これ全部終らすのにどれだけ時間かかるんだ…?
「もちろんタダとは言わないわよ。」
先輩がいたずらっぽい笑みを浮かべる。
「そーねー……うんそうだ、今度の日曜日にわたしの部屋に招待してあげるわ」
「えっ、ほんとですか?」
思わず声が上ずる。
「お姉さんは嘘は付かないわよ、んふふ」
先輩が顎に手をあてニコリと微笑む。
思わずその笑顔に見惚れてしまう。
「さっ、やる気でたかしら?早速取り掛かるわよ」
「はっはい」


――結局資料は三日で纏まった。それも先輩が的確に指示してくれるおかげなわけだが。
しかし――この膨大な量が三日で終るとは…
あらためて先輩を尊敬する。
俺も頑張って先輩と同じ学校にはきたが…その差を思い知らされるな。

32 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/07(水) 20:05:54 ID:4GvoS3ik
「さすが先輩ですね。まさか三日で仕上がるなんて」
「あら、後輩君がいてくれたお陰よ。わたし一人じゃとても無理よ」
先輩にこう言ってもらえると認めてもらったようで、素直にうれしい。
「ほんとに感謝してるわよ。すっかり頼れる男の子になってくれてお姉さん嬉しいわ」
「でもさすがにちょっと疲れたわね…」
先輩は立ち上がると、俺の隣に腰を下ろした。
「ちょっと肩貸して貰うわね」
そう言って先輩がもたれかかってくる。
「んー、あなたの隣ってとっても落ち着くわ」
「俺もですよ」
先輩の手をそっと握る。先輩も握り返してくる。
肩越しには先輩の整った顔。ほのかにシャンプーの香りが鼻腔をくすぐる。

――ものの五分もしないうちに先輩は眠りについていた。
やっぱり疲れてたんだな…先輩の寝顔を見つめながらボケッとそんなことを考える。
普段は綺麗なお姉さんだけど、寝顔は…すごく可愛い。握ってた手をそっと離して、先輩の頭を撫でる。綺麗に手櫛が通るさらさらの髪。
次第にも俺もにまどろみが訪れてきた。
…俺も少し寝るかな。かなり疲れてたみたいだし…
目を瞑ると俺はそのまま深い眠りに落ちていった。

目が覚めたのは二時間ほど立ってからだった
隣を見るとまだ先輩は寝息を立てている。
腕時計に目をやると時間は22時を指していた。
そろそろ起こすか。
「先輩、そろそろ起きてください」
先輩の肩を優しく揺する
「んっ……んー後輩…くん?」
先輩がまだ眠そうに目をこする。
「おはようございます、先輩」
「すっかり寝ちゃったわね…今何時かしら?」
「ちょうど22時くらいですね」
そういって腕時計を先輩に見せた。

33 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/07(水) 20:07:06 ID:4GvoS3ik
「そろそろ帰らないと行けないわね…」
先輩はまだ眠そうだ。
「さあ後輩君、家までエスコートしてくれるかしら?」
知姫先輩がウィンクをする。
「もちろんですよ、お姫様」
おどけてそう言ってみせる。
「ふふ…じゃあお願いするわね」
先輩が右手を差し出す。その手を握って俺は姫様をエスコートした


――先輩の自宅の玄関前で挨拶を交わして俺は帰宅した。
さっき言った先輩の言葉…
頭の中で反芻する。
「それじゃあ約束通り、明日は家で待ってるわね」
明日は先輩の家…
やっぱり…その…期待してもいいのかな?
先輩と付き合うようになってから三ヶ月。手を繋いだ以上の進展は今のところない。
先輩の寝顔を思い出す。柔らかそうな唇…
先輩とキス…
そんなことを考えているうちに俺は本日二回目の眠りに落ちていた


――ここが知姫先輩の部屋…
想像通り部屋は綺麗にまとまっていた。
本棚にはかなりの数の学術書、そして結晶構造の顕微鏡写真集も並んでいた。
思わず目が留まる…知姫先輩の誕生日に贈った始めてのプレンゼント。
「だいじに取っててくれたんですね」
俺の視線に気づいた先輩が答える。
「あたりまえでしょ。キミが初めてくれたプレゼント。何度も見てるわよ」
なんだか胸が熱くなる。
「懐かしいわね…そろそろ丸三年立つのかしら」
そう言って少し物思いに耽る先輩。

34 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/07(水) 20:07:56 ID:4GvoS3ik
「さっ、適当にくつろいでて言いわよ。今飲み物持って来るわね」
「あっ、はい」
先輩は手をひらひらさせると部屋から出て行った。
俺は近くにあったクッションの上に腰を下ろして、思わず部屋を見渡してしまう。
窓際には少し大きめのベッド。サイズはセミダブルくらいかな?
ここで知姫先輩が…
一糸まとわぬ 姿でシーツにくるまる先輩の姿を想像してしまう。
いかんいかん何やましいことを考えてるんだ俺は。
とは言ってもやはり健全な男子としてこれくらいの妄想は誰だってするだろと自分に言い訳をする。
それに――部屋に僅かに香るこの匂い。多分に先輩の匂い。この香りが俺の思考を奪う。
だいたい異性の部屋に上がった記憶なんてない。…まあ幼馴染の部屋はノーカウントとしておくべきだろう。
それが彼女の部屋なのだから尚更である。
回らない頭で色々考えていると、ドアを開いて先輩が戻ってきた。
「お待たせ」
先輩は盆に載っていた飲み物とお菓子をテーブルに移す。
これだけの仕草が洗練されてる――見蕩れてしまう。
「んっ、わたしの顔に何かついてる?」
「いや、素敵だなっと思って」
「な、何よいきなり」
思った通りの反応が返ってくる。先輩は――ストレートに褒められるのに弱い。
「もう、いきなり変なこと言わないの」
恥ずかしそうにしてる先輩はたまらなく可愛い。
小さな幸せをかみ締める。


――しばらく他愛もない話をしていた。こうやってゆっくり先輩と一緒にいられるだけで楽しい。
と、携帯の着信音が部屋に響く。
「ちょっとごめんね」
先輩がテーブルの上の携帯に手を伸ばす。

お母さんどうしたの?…えっ今から?…んー無理じゃないけど…団体さんが来てるのね。
…うん、じゃあ支度したらいくから

35 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/07(水) 20:08:38 ID:4GvoS3ik
先輩が申し訳ないようにこっちを見る。
「ごめんね後輩君、ちょっと手伝いに行かないといけなくなったの」
電話の会話でだいたい察しはついていた。まぁ忙しいのだからしょうがないか…
「しょうがないですね、なら俺もそろそろ――」
そう言いかけたところを先輩が制する。
「あっ、一時間くらいで戻ってくるからキミはこのまま待ってて欲しいの」
「えっ先輩の部屋でですか?」
「うん。なるべく早く済ませるからごめんね」
「…わかりました、お留守番しておきます」
「それじゃあわたし着替えないといけないから、むこう向いててくれる?」
「いやいや、俺着替え終わるまで外で待ってますよ」
俺は慌ててそう言った。
「キミのこと信頼してるから、むこう向いてもらうだけでいいわよ」
先輩がにっこり微笑む。
なんだこれは?俺は試されてるのか?結局ハイと返事をして後ろをむくのだった。

――うしろから衣擦れの音が聞こえる。見えないとよけに耳が敏感になるのか、するすると衣服を脱ぐ音が聞こえてくる。
衣服が床に落ちる音…俺の後ろには下着姿の先輩が…
「そう言えば、前に化学室でわたしが着替えてたとき…机の下に隠れてたわよね」
「あ、ありましたねーそんなこと…あははー」
乾いた笑いでごまかす。
「あのときはたっぷり実験につきあってもらったわね」
結局一週間サプリ付けにされたの思い出す。



「はい、もうこっちを見てもいいわよ」
振り返ると…割烹着姿の知姫先輩が目の前にはいた。
彼氏の贔屓目抜きにしても…凄く似合ってる。


36 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/07(水) 20:09:20 ID:4GvoS3ik
「どうかしら?」
「いや…ちょっと見蕩れてしまいますね…」
「もう…嬉しいこと言ってくれるわね」
先輩が嬉しそうに微笑む。
「それじゃあわたし行って来るから、少しの間お留守番しててね」
「頑張ってくださいね」
「うん。そうそう、疲れたらベッドで横になってもいいから」
「えっ!?いいんですか?」
「ええ、キミならいいわよ。それじゃあね、なるべく早く帰ってくるから」
そう言って先輩は手を振ると出て行った


――とりあえず俺は本棚にある学術書でも読んでみることにした。
…内容が全然頭に入ってこない。ちらりと壁掛け時計に目をやる。
時刻は18時15分を指していた。まだ先輩が出て行ってから15分程か…
そのまま視線は部屋をさ迷いベッドで止まる。
先輩のベッド…
立ち上がってベッドに腰を下ろしてみる。
そういえば疲れてる気がするし――先輩もいいって言ってたしな…
自分に言い訳をするように言い聞かせる。
そっと毛布をめくる。知姫先輩の匂いが流れ込んでくる気がした。
失礼します…誰に聞かせるわけでもなく呟いて布団にもぐる。
先輩の香りに包まれてる…凄く落ち着く…
先輩に抱きしめられたら――きっとこんな感じなのかな――

37 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/07(水) 20:10:05 ID:4GvoS3ik
「――くん」
誰かが優しく呼んでいる。
「後輩くん」
ああ、いつの間にか眠ってしまったらしい…
目を開くと目の前に先輩がいた。服はもう着替えたみたいだ。
「ごめんね起こしちゃって」
少し申し訳なさそうな顔をする。
そっか帰ってきたんだ…
「えっと、今何時ですか?」
まだ思考がまとまらない。
「今は…19時半よ」
てことは…一時間くらい寝てたのか。
「お帰りなさい」
「ふふ、ただいま」
先輩が枕元に座る。
「ごめんね遅くなっちゃって」
「いや全然大丈夫ですよ」
「退屈したでしょ?だからねお詫びにと思って…」
先輩が鞄の中から何かを取り出す。
「ほら」
そういって見せてくれたのは――サプリメント。
「新作なの。常連の製薬会社の方がくれたのよ」
正直あまり嬉しくない。まさか飲んでとか言わないよな?
「キミに飲んでほしいの」
「えっ、今ですか?」
正直今は先輩とゆっくりしていたい。データ取りはぜひ次の機会にお願いします。
喉元までそんな言葉がでかかった。
「あの――」
俺のことはお構い無しに先輩は蓋を開くとサプリを一錠取り出す。

38 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/07(水) 20:10:52 ID:4GvoS3ik
そしてそのまま先輩は自分の口にサプリを運ぶ。
ん?先輩も飲むのかな?
いや違った。そうではなかった。先輩は唇にサプリを挟んでいる。
そのまま身を乗り出して、俺に覆いかぶさるようにする。え?これって――さすがに鈍感な俺でもわかる。
きっと先輩なりに口実を作ってくれたんだ。だから俺は先輩の背中に手を回して――そっと――引き寄せた。
先輩の唇に俺の唇を重ねてそのままサプリを口内に落とす。
勢いでサプリを飲み込んだ。先輩との始めてのキス、俺のファーストキス。
ゆっくり唇を離す。先輩が目を開く。頬は赤く染まっている。
「やっと…キスしてくれたわね」
先輩が恥ずかしそうに言う。
「キミってほんとに鈍感だから…なかなかアピールも気づいてくれないのよね」
先輩に額を小突かれる。そっか先輩も同じ気持ちだったんだ…
「まあキミの場合はそんなところもかわいいんだけどね」
優しい微笑み。
「初めてのキスがサプリの味だなんて俺達らしいですね」
俺が笑うと、先輩もつられて笑った。
「ふふ…そうね、わたし達らしいわね」
ひとしきり軽く笑って、俺たちはしばらく見つめあった。先輩の潤んだ瞳…
先輩をそっと抱き寄せてそのままベッドにもつれ込む。頭を優しく抱きかかえて唇を合わせる。今度はお互いに舌を絡めあいながら。
「んっ…」
くぐもった声が聞こえる。その声が脳髄に響く。甘美な甘い声…
どのくらい行為を続けたのか、唇を離すとお互い深呼吸をした。
「はぁ…はぁ…」
先輩も同じように肩で息をしている。
「ふぅ…キスって凄いわね…データじゃわからないことだわ」
「そうですね」
そういって今度は先輩のおでこに口付けをした。
「あっ…もう、キミのことがもっと好きになっちゃうじゃない」
「じゃあいっぱい好きになってください。俺も負けないくらい先輩のことが好きですから」
「もう…ばかっ、恥ずかしいじゃない」
そう言って今度は先輩からキスをしてきた。さっきよりはソフトに、相手を慈しむようなキスを――

39 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/07(水) 20:15:58 ID:4GvoS3ik
――結局俺は先輩の家に一泊した。一緒にベッドで寝たが、別にそれ以上の進展があったわけではない。
もちろんそれ以上を望んでないわけじゃない。ただ今はこれだけ十分だった。
先輩を抱きしめて、キスをして愛を語る。
隣で気持ちよさそうに寝てる先輩を見てるだけで今は十分幸せだった。
…今日の講義は俺も先輩も午後からだったな。まだ時間は余裕がある。もう少したら先輩を起こそう。
それまではこの寝顔を独り占めしていたいから――


「そろそろ学校いくわよ」
「そうですね、いきましょうか」
「そうそう、今日は講義終ったら、部室にいらっしゃい。サプリのデータを取るから」
先輩が鞄から例のサプリのビンを取り出してみせた。
「えっ、やっぱりデータをとるんですか?」
「もちろんよ。それにちゃんと協力してくれたらご褒美をあげるわ」
そう言って先輩はサプリを口に咥える真似をするのだった――――

40 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/07(水) 20:17:06 ID:4GvoS3ik
割烹着をどうしても着せたくて、なんだか展開がw
俺の技量だとこんなもんだ、すまない

41 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/07(水) 20:53:22 ID:S+4Z8Fkm
二人ともお疲れ〜 グッジョブ!
面白かったよ

うさぎさん繋がりで月に帰るのかw

そしていきなり知姫さんのベッドで寝だす後輩くん
いけない子だw
サプリでお仕置きされないとねw

42 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/07(水) 20:58:52 ID:n9yUt+oq
>>27-40
超乙

43 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/07(水) 21:13:49 ID:S+4Z8Fkm
しかし、どうして知姫さんはいつもいつも口移しでサプリをくれるのかしらん?
こりゃ堪らんね
割烹着姿も脳内再生余裕でした
持ってて良かったビジュアルブック

44 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/07(水) 22:57:20 ID:dKCtC5Tz
>>14
あっちはスレタイでわからない人も多いからねぇ。

45 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/07(水) 23:09:17 ID:Sr8zMiPI
1~23番の二次創作小説SS(Side Story)のコミケや通販予定はないでしょうか?

1. 初恋ばれんたいん スペシャル
2. エーベルージュ
3. センチメンタルグラフティ2
4. ONE 〜輝く季節へ〜 茜 小説版、ドラマCDに登場する茜と詩子の幼馴染 城島司のSS
茜 小説版、ドラマCDに登場する茜と詩子の幼馴染 城島司を主人公にして、
中学生時代の里村茜、柚木詩子、南条先生を攻略する OR 城島司ルート、城島司 帰還END(茜以外の
他のヒロインEND後なら大丈夫なのに。) SS
5. Canvas 百合奈・瑠璃子先輩のSS
6. ファーランド サーガ1、ファーランド サーガ2
7. MinDeaD BlooD 〜支配者の為の狂死曲〜
8. Dies irae
9. Phantom of Inferno
END.11 終わりなき悪夢(帰国END)後 玲二×美緒 SS
10. 銀色-完全版-、朱
『銀色』『朱』に連なる 現代を 背景で 輪廻転生した久世がが通ってる学園に
ラッテが転校生、石切が先生である 石切×久世 SS


46 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/07(水) 23:10:00 ID:Sr8zMiPI
11. TYPE-MOON
(1) 逆行最強化断罪スーパー慎二がペルセウスを召還する SS
(2) 凛がイスカンダルを召還するSS
(3) 逆行最強化慎二 OR 四季が 秋葉、琥珀 OR 凛を断罪する SS
(4) 原作知識有憑依最強化( 漫画・アニメ・ゲーム すべての作品 技術使用可能。 EX) ダイの大冒険、bleach、エヴァ)
慎二 OR 四季が秋葉、琥珀 OR 凛を断罪する SS
12. ゼロの使い魔
(1) 原作知識有 助演 憑依転生最強化( 漫画・アニメ・ゲーム すべての作品 技術使用可能。 EX) ダイの大冒険、bleach、エヴァ)SS
(ウェールズ、ワルド、ジョゼフ、ビダーシャル)
(2) 原作知識有 オリキャラ 憑依転生最強化 SS
(タバサ OR イザベラの 双子のお兄さん)
13. とある魔術の禁書目録
(1) 垣根 帝督が活躍する OR 垣根帝督×麦野沈利 SS
(2) 原作知識有 垣根帝督 憑依転生最強化( 漫画・アニメ・ゲーム すべての作品 技術使用可能。 EX) ダイの大冒険、bleach、エヴァ) SS
(3)一方通行が上条当麻に敗北後もし垣根帝督がレベル6実験を受け継いだら IF SS
14. GS美神
(1) 逆行最強化断罪 横島×ダーク小竜姫のSS(非ハーレム 単独カップリング ルシオラ も除外 )

47 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/07(水) 23:11:40 ID:Sr8zMiPI
15. EVA
(1) 逆行断罪スーパーシンジ×2番レイ(貞本版+新劇場版)のSS
(2) 一人目のレイが死なないで生存そのまま成長した一人目のレイが登場する(二人目のレイは登場しない)
P.S
エヴァンゲリオンのLRSファンフィクションで、レイの性格は大体二つに分かれます。
1.白痴幼児タイプのレイ
LRSファンフィクションで大体のレイはこの性格のように思えます。
白痴美を取り越して白痴に近いレイであり、
他人に裸や下着姿を見せてはいけないという基本的な常識も知らず、
キスや性交等、性に関する知識も全然無いか、それともほとんどありません。
このタイプの場合、逆行物では、シンジがレイに常識や人間の感情等を一つ一つ教えていくという「レイ育成計画」になってしまいがちです。
このタイプは、アニメのレイに近いと言えるでしょう。
2.精神年齢が高く、大人っぽいレイ
1番の白痴幼児タイプとは違って、他人に裸や下着姿を見せてはいけないという
基本的な常識くらいはあり(見られたとしても恥ずかしく思ったりはしないが)、
キスや性交等、性に関する知識は理論的に知っており、自分の自我が確立している、
(命令には絶対服従だが)感情表現がより豊富です。
このタイプの場合、 コミックスのレイに近いと言えるでしょう。

48 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/07(水) 23:11:50 ID:S+4Z8Fkm
>>44
いや、SSスレがまさかあんなスレタイだったとは…
検索しても全然見つからなかったわけだ

もう立てちゃったし、向こうは向こうでやってるみたいだから邪魔しちゃ悪いしね
こっちも盛り上がるよう頑張って行こうぜ

49 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/07(水) 23:12:47 ID:Sr8zMiPI
16. BlackCat
イヴ×リオンのSS
17. 鬼切丸
鬼切丸×鈴鹿のSS
18. MURDER PRINCESS
カイト×ファリスのSS
19. 式神の城
玖珂光太郎×結城小夜 OR 玖珂光太郎×城島月子のSS
20. 大竹たかし DELTACITY 全2巻
21. ヴァンパイア十字界
蓮火×花雪 OR 蓮火×ブリジット
22. 地獄少女
(1) 不合理な 地獄少女の被害者(e× 看護婦、1期の看護婦、2期の 拓真を助けに来てくれた若い刑事、秋恵) 家族・恋人が 地獄通信に 地獄少女と仲間たちの名前を書くSS
(2) 極楽浄土の天使 OR 退魔師が 地獄少女と仲間たちを断罪するSS
(3) 拓真の 地獄少年化SS
二籠の最終回で拓真が地獄少年になるのかと思ってたんですが・・
地獄少年 ジル : 所詮この世は弱肉強食。 強ければ生き弱ければ死ぬ。
拓真 : あの時誰も僕を守ってくれなかった。
守ってくれたのはジルさんが教えてくれた真実とただ一振りの超能力
・・・だから 正しいのはジルさんの方なんだ。
23. 真・女神転生CG戦記ダンテの門
ダンテ× ユーカのSS


50 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/07(水) 23:14:15 ID:Sr8zMiPI
【リクエスト】こんな物語が読みたい!【受付】
http://namidame.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1232987628/

51 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/08(木) 01:10:30 ID:6tih6VEB
一稀の話が思い浮かんだ!!
次は一稀のSSだな

52 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/08(木) 03:14:18 ID:+yqJ5Wl+
wktk
携帯の規制もとけたから人増えるといいね

53 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/08(木) 03:29:22 ID:w9/lYSTx
>>51
いつきktkr
楽しみに待ってます

54 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/08(木) 07:43:56 ID:3qPQnh0U
一稀くるか!
楽しみだぜ

知姫さんに続けと思ったが優さんのはまだあがらね

みんなどれくらいの時間で書いてるの?

55 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/08(木) 08:46:33 ID:I1ENO4V2
>>54
>>22は一応優さんのだよ
ギャグねたですまん

56 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/08(木) 08:51:53 ID:3qPQnh0U
あ、違う違うw

「(自分で書いてるのが書き)あがらね」
って事
ちゃんと読んでるからわかるよ〜
紛らわしくてすまん

知姫さんと先輩ズ並べたかったけど間にあわねーって事っす

57 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/08(木) 08:54:37 ID:I1ENO4V2
>>56
あ、了解。それはたのしみでござる〜

58 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/08(木) 08:59:03 ID:3qPQnh0U
そんなに長いわけでも無いのになかなか書き上がらないでござる
遅筆過ぎて泣ける

頑張って書き上げるぜ!

59 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/08(木) 11:44:08 ID:P1/SHcpr
くそッ!くそッ!ここにも
応援☆BGM♪貼っておくぜッ!!
http://www.youtube.com/watch?v=YFL6TiOOhcY

60 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/08(木) 23:01:22 ID:6tih6VEB
なんとか今日中にあげたい

61 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/08(木) 23:04:19 ID:3qPQnh0U
頑張れ
俺は無理だ…

>>59
勇まし過ぎてヒロイン達がバトルロイヤル始めそうだぜw
若しくはきらめき一武道会

62 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/08(木) 23:54:15 ID:Kv5c7E1U
wikiにある、里澄の賛歌イベントは皐月先輩未登場でも発生って、
そもそも可能なの?
モラル下げててもトリプルデートに出てきてしまうんだが。

63 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/08(木) 23:54:59 ID:Kv5c7E1U
ごめん、攻略スレと間違えた
吊ってくる

64 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/09(金) 01:41:51 ID:8n3dTrp+
むぅこんな時間になってしまったか
投下開始


「みてみて!ほらほら」
向こうから一稀が嬉しそうに走ってくる
「じゃーん、免許取れたよ!」
そう言って俺の前に交付されたばかりの免許をかざす。
「これでキミと一緒にツーリングいけるよ」
「頑張ったな一稀」
嬉しそうな一稀の頭を撫でる。
「あっ…もうこんなとこで恥ずかしいだろー」
そうは言うが顔は嫌がってない。

彼女の名前は前田一稀。俺の彼女だ。卒業式の日に告白されてめでたく付き合っている。
卒業して一稀はすぐに教習所に通い始めた。ゴールデンウィークまでには絶対取ると言っていたが、こうして無事に取れてよかった。

「バイクはどうするんだ?」
「それがさー父ちゃんに免許取れたって話したらすっごい喜んでてさ。父ちゃんが昔乗ってたバイク譲ってくれるんだって」
「そっか、じゃあ今度の日曜は一緒にツーリングするか」
「うん。今はバイクの調整してるんだ。名付けて一稀スペシャルMKV」

一稀の実家は自動車修理工をしている。子供の頃から手伝ってるみたいで、その腕は信頼できる。
俺のバイクも一稀に改造してもらって調子がいい。まあなぜかネジが三個余ってたが…俺のバイクは彼女いわく一稀スペシャルMKUらしい。

「無事免許も取れたことだし、今日はお祝いだな」
「まじでー。ありがとう。じゃあ今日はキミのおごりだね、へへー」
屈託のない笑顔で一稀が答える。
「ああ、任せろ」
一稀の頭をもう一回撫でてから、俺はバイクの後ろに乗るようにジェスチャーした――



65 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/09(金) 01:42:32 ID:8n3dTrp+
「あの店すっげーおいしかったよー。また今度行きたいな」
一稀がさっきの店の感想を話す。
確かに美味しかった。最近オープンしたスィーツショップの二号店。
何でも可愛いらしいパティシエが作るケーキが絶品だとか聞いたことがある。
「ボク甘いのはあんまり得意じゃないけど、あそこのケーキは別だね。すっごく食べやすい」
「そうだな。また今度行こうな」
いつもの帰り道。バイクは駅前に置いてきた。もちろバイクでこのまま送ってもいいのだが、急いでるとき以外は駅前から一稀を送ることにしている。
この間は一稀の手を握って一緒に帰る。他愛もない話をしていると一稀の実家が見えてきた。
「今日はありがとう。次の日曜のツーリングめっちゃ楽しみにしてるからさ」
俺も楽しみだよと言って一稀に手を振る。家に入るまで一稀を見送った。


――ツーリングの約束の日。
少し早く目覚めてしまった。携帯で時刻を確認する。
ん?メールが入ってるな。
差出人は一稀。

バイクの調子ばっちりだよ。
あーもう明日たのしみだなー
すっげーわくわくしてるよ☆
おくれるなよー
いつき

相変わらず一稀らしいメールだな。
思わず笑みがこぼれる。
前に絵文字の出し方を教えたんだが、よくわからないよーとか言ってたっけ。
この星マークも頑張って出したのかもしれない。
…少し早いけど出るとするか。軽く走ってきたらいい時間になるだろう――



66 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/09(金) 01:43:13 ID:8n3dTrp+
――チャイムを鳴らすと一稀がすぐに出てきた。
「おはよー。早く行こう早く行こう」
よっぽど楽しみにしてたんだろう。テンションが高い。
「ああ、それはいいんだけど…一稀…格好」
「えっ?」
何を言われたのかわからないのか一稀がぽかーんとする。
「いや、バイクに乗るのにそのスカートは…」
その格好でバイクに乗ったら、絶対…めくれる。
「あっー!キミに会うのが嬉しくてつい…いつもみたいに服選んじゃったよ…」
恥ずかしそうに舌をだす。
その表情にどきっとする。
「ごめんちょっと着替えてくるからさー。少し待っててよ」
一稀はどたどたと家に戻っていった。

「お待たせー。これなら問題ないだろー」
ジーンズに薄手のジャケット。これなら…めくれることもない。
髪止めは外してるから、珍しくストレートだ。
一稀が髪を下ろしてる姿もなかなかかわいい…
「…髪下ろしてるのも似合ってるよ」
「えっ?…もういきなり恥ずかしいこと言うなよー」
いたっ…背中を叩かれてしまった。
「今日はメット被るから髪は下ろしてるんだよ。」
「よし、じゃあ早速行くか」
「うん。行こう。ボク、バイク取ってくるから」
一稀は家の裏のガレージに向かう。
しばらくすると、一稀がバイクにまたがって出てきた。
一稀のお父さんに譲ってもらったと言ってたが、インパルスだったのか。
「へへーいい感じでしょ。これは水冷4ストロークDOHC4バルブ直列4気筒エンジンで最高出力が――」
「ま、まった一稀。その話は今度ゆっくり聞くから」
機械系の話とサッカーの話は止まらなくなるので、先に制しておいた。
「えーつまんないの。まいっか。それじゃ行こうよ」
一稀はアクセルを吹かす。それが合図になって俺達は走り始めた。

67 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/09(金) 01:43:56 ID:8n3dTrp+
――今日の目的地は市外にあるきらめき山。今の時期だとハイキングコースにも人が多いはずだ。
二時間足らずで目的地に着く。バイクを麓に停めて、ハイキングコースを歩く。
「うーん、いつ来てもここは空気がうまいなー」
一稀が思い切り深呼吸する。
「何回きても景色が変わって見えるから飽きないよな」
このハイキングコースは俺と一稀の定番のデートコースになってる。

山頂で一稀の作ったお弁当を食べて一休みをする。
「今日も見た目はあれだけど…やっぱり味はおいしいな」
しかしこの見た目であの味が出せるのか…不思議だ。
「だろだろー。父ちゃんも兄ちゃんも旨いって言うんだからさー」
料理を褒められて一稀は上機嫌だ。
時計に目をやると午後三時――そろそろ帰れば夕方位にはつくかな。

「実はさ、帰りにちょっと寄りたいところあるんだよ」
帰り際一稀が切り出した。
「麓から少し行ったところに、公園があるんだ。寄っていいかな?」
特に断る必要もない。
「いいけど、何するんだ?」
「へへー着いてからのお楽しみだよ」
一稀が含み笑いをする。


――こんなとこに公園があったのか。今まで全然気づかなかった。
それに公園の端には――多分あれが一稀の目的だろう。
「ここさーサッカーコートがあるんだよ。キミと久々にプレイしたくてさ」
そう言って一稀はリュックからサッカーボールを取り出した。
「高校卒業してからは、キミとプレイする機会もなかなかないからね」
「よーし、じゃあリベンジするチャンスだな」
「今のとこ31戦16勝でボクの勝ち越しだからね」
一稀がボールを投げるとリフティングを始める。
「望むところ!」

68 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/09(金) 01:44:59 ID:8n3dTrp+

結局――また負けてしまった。相変わらず一稀のテクニックは華麗だ。
さすがに疲れて腰を下ろす。
「なんだー?だらしないぞー」
一稀に後ろから発破をかけられる。
「いや…もう無理。一稀は凄いよな」
「まだサッカー続けてるからね。ねぇ、一休みしたらPKしようよ。それで負けたほうが一つ言うこと聞くの」
「言うこと…何でも…?」
「あーキミだらしない顔してる。エッチなこと考えてたんだろー」
うっ…そんなに締まらない顔してたのか…
「……キミだったら……別に……じゃないけど」
「ん、何か言った?」
疲れてるのか聞き逃してしまった。
「いやいやいや、な、何でもない」
一稀が慌てて否定する。
「ふぅ……もちろん相手がいやがるようなこととか禁止だよ。キミはそんなことしないって信じてるけどねー」
信頼されてるってことか…ここは素直に受け取ろう。
「よしもう一勝負行くか」
「そうこなくっちゃ!」

ジャンケンの結果先行は俺になった。このシュートを決めることができたら、かなりのプレッシャーを与えることができるだろう。
このまま負け越すわけには行かない!!狙いは一稀が苦手とする左コーナポスト側――と見せかけて右側狙い。
「太陽と埃の記憶!」
三年間サッカー部で鍛えた奥義が炸裂する!
一瞬一稀の動きが止まる。
これは決まっ――――らなかった。
ボールは一稀の腕の中で回転している。一稀は俺のフェイントも見透かしていたようだ。
「キミのことだから絶対こっちにくると思ってたよ」
裏をかいたつもりだったが、一稀には通用しなかったか。
「次はボクの番だね」


69 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/09(金) 01:45:50 ID:8n3dTrp+
一稀の癖はわかってる。黄金の右で…右と言いながら何故かいつも左で蹴るのだが…得意とする左コーナー側。
「行くよー、黄金の右ー!」
俺は左に飛ぼうとした…その刹那違和感が…あれ、右で蹴ってる?
しまったいつの間にかちゃんと右で蹴るようになってたのか。なんとか体制を立て直して逆サイドに手を伸ばす。
指先が微かに当たるが、虚しくボールはゴールに突き刺さった。

「あー負けたー」
思わず大の字になる。
「いえーいボクの勝ちー」
向こうで一稀の歓声が聞こえる。
はぁ…俺は立ち上がると埃を払った。
「それで一稀は何をやらせたいんだ?」
「…んー実はまだ何も考えてなった、ははは」
なんだかずっこける。てっきり言い出すくらいだから何かあるのかと思った。
「うーん、今度までに考えておくよ」
「わかった。決まったら教えてくれよ」
ぽんと一稀の頭を撫でる。
「さっ、帰るか」


――結局自宅に帰って来たのは20時を過ぎた頃だった。
今日は楽しかったけど、さすがに疲れたな。さっと風呂に入って寝る準備でもするか。
そんなことを考えるが、体が言うことを聞かない。
まどろみの中に落ちるのにそう時間はかからなかった。


70 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/09(金) 01:46:56 ID:8n3dTrp+
ピリピリピリピリ…
携帯の音…
この音は一稀から…
枕元に置いた携帯を手探りで探す。
「…もしもし?」
「あっ…ごめん寝てたかな?」
電話の向こうからバツの悪そうな声が聞こえる。
「んー少し…どうした?」
少しづつ頭が覚醒してくる。
「実は…ちょっと会えないかなーと思ってさ」
「…今から?」
「あっごめんやっぱいいよ。無理しなくていいからさ」
「いや、全然無理してないから。一稀からの誘いだし嬉しいよ」
「ほんとにー?よかった」
「で、どこで…」
「実はさー今キミの家の下まで来てるんだ」

軽く顔を洗って下に降りる。下では一稀がバイクに跨って待っていた。
「ごめんねー起こしちゃって」
少し申し訳なさそうな顔する。
「少しうとうとしてただけだし気にするなよ」
「実はさ、キミにして欲しいこと決まったから…それで会いにきちゃった」
「で、俺は何をしたらいいのかな?」
「んーと、ここじゃ何だからさ、海行こうよ」
そう言って一稀がバイクの後ろを指差す。
俺は言われるままに後ろに跨る。バンドに手を伸ばすと――
「あ、あのさー腰に手を…回して欲しいな…いつもボクがキミの後ろに乗るときみたいにさ」
「あっ…うん」
一稀に言われるようにそっと腰に手を回す。やばい…どきどきする。
正直俺からスキンシップを取ったりするのは…まだ慣れてない。
こんなに密着することもないし…
「…手離さないでよ。それじゃあ行くから」

71 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/09(金) 01:49:05 ID:8n3dTrp+
――堤防沿いにバイクを止めて海岸線を一稀と並んで歩く。
「それで…?」
本題を切り出す。わざわざこんなところじゃないと話せないこと…
「うん…」
一稀が立ち止まる。
「じ、実は…」
一稀が言いよどむ。
「実は?」
「キ、キミに……スして……い」
えっ?思わず自分の耳を疑った。
一稀は真っ赤な顔をしている。俺が戸惑っているとさらに続けた。
「キミに…キスしてほしい」
えっとキスってのはその…接吻ってことだよな…
「一稀…」
決して冗談で言ってるんじゃない…真剣な顔。
「キミは…その、ボクに手を出したりしないし…だからボクってやっぱり魅力ないのかなって思って…」
思いつめた表情…
「一稀…ごめんな。そんなに思ってたなんて全然気づかなかった…」
一稀をそっと抱き寄せる。
「あっ…」
「一稀は十分魅力的だよ…」
「ホント…に?」
俺は頷いてみせた。さっきよりも力強く抱きしめる。
「もう…バカ…こんなこと女の子から言わせるなよー…すっごい恥ずかしいんだからさ」
一稀の頭を優しく撫でる。
一稀がそっと離れて、そして背伸びをして――俺の首に手を回す。
もう言われなくてもどうしたらいいかわかる。

72 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/09(金) 02:06:05 ID:huwAzWLk
規制くらって最後が載せられないww
\(^o^)/オワタ

73 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/09(金) 02:06:47 ID:8n3dTrp+
唇が触れる――短い口付け。

「へへ…」
一稀が気恥ずかしそうに笑う。
そしてどちらからともなく…二回目のキスをした――


堤防に座って二人で海を眺める。
「あのさー次のツーリングはまたキミの後ろに乗りたいな」
「一稀のバイクは?」
「もちろん乗るよ。でもキミと一緒のときは…後ろから抱きしめたいかなーってさ」
「じゃあ今は…俺が」
一稀の身体を抱え上げる。
「わっ…」
ぎゅっと一稀を抱きしめた。
「もー急に積極的になるなんてずるいぞー」
一稀が頬を膨らます。
「今までのさ、埋め合わせをしようと思って」
「むー…調子いいの。だいたいキミは――」
一稀が言い終わらないうちに、俺はその唇をふさいだ。
三回目のキス…一番長いキスを――


今日は長い一日だったな…忘れない日になりそうだ…

74 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/09(金) 02:07:51 ID:8n3dTrp+
規制とけたwww
携帯からうPしようかと思ったわw

うまく纏められなかったw


誰か投下お待ちしてます

75 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/09(金) 07:15:11 ID:hCS207rU
お疲れ様〜



さて、何とか週末には上げたいな

76 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/09(金) 08:49:32 ID:2PgRy133
乙でした〜
てか文豪多いなww

77 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/09(金) 16:41:00 ID:aWniVJDr
ここは文豪の社交場なのか!?
文豪諸氏、とても素晴らしいssをありがとうございます!今後も楽しみにしてます!

78 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/09(金) 23:26:34 ID:WyzO+5r0
夜神月がひびきの町に引っ越してきたらどうなるんだろ、SSやってみようかな

79 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/09(金) 23:59:58 ID:8n3dTrp+
次は誰を書くか悩むな

80 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/10(土) 00:08:45 ID:fnfOAraY
星川さんと都子の鍔迫り合いが読みたい

81 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/10(土) 00:10:37 ID:fXaN0av7
誠死ね

82 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/10(土) 08:28:32 ID:fPCMnYnd
星川さんと都子がお互いをどう呼ぶようにするかで迷ってる。
都子は語堂さんの事は「語堂さん」だけど、
星川さんの場合は、入学直後からもう主人公に情報教えられる関係で、
二人とも気さくな性格で、生徒会と運動部マネで合宿にも行ってるし
接点も結構ありそうだから真希と都子の名前呼び捨てかな?
と現時点では考えてるんだが…。うーん悩ましい。


83 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/10(土) 11:52:41 ID:fnfOAraY
>>82
ちゃん付けはどうでしょう

84 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/10(土) 14:52:52 ID:gGlPO1k0
普通にお互いさん付けだと思う

85 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/10(土) 16:09:27 ID:fPCMnYnd
>>83 >>84 ご意見感謝
ネタは2つあって、その1つは苗字さんづけ確定
もう1つはより近い関係と想定して名前呼び捨てにするつもり
多分後者が先にできると思うけど、なにぶんまだ構想段階なので…

86 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/10(土) 17:35:06 ID:m+hv7RuU
天啓がきた!!!
次のSSはカイに決まり

87 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/10(土) 17:49:08 ID:JUYoUm+T
ふーちゃんネタ執筆中…
エロなし。飯ネタメイン。

88 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/10(土) 17:56:30 ID:m+hv7RuU
>>87
おお、楽しみにしてます!

89 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/10(土) 18:12:08 ID:fnfOAraY
>>85
ありがとう
楽しみにしてます

90 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/10(土) 18:39:32 ID:fPCMnYnd
>>89
こちらこそ。ただし、前から考えていたアイデアなので
これがはたして鍔迫り合いと言えるものになるかどうかは不明。
>>24より明るい都子をイメージしてて、かなーり平和なものになりそう。

91 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/10(土) 20:35:46 ID:m+hv7RuU
よしカイ投下



「これ着てくれないか?」
カイはハンガーにかけてあった制服を指差して唐突に言った。
「えっ…オレが…?」
カイがバイトで使っている制服――いわゆるアンミラ風ってやつだ。
これを…オレが着るの!?


――今日はカイのバイトが休みで、オレも講義が休みだ。カイに連絡を取って家に遊びに行くことにした。
カイはこの春から一人暮らしを始めている。一人暮らしは危険だからと言って何度か泊まったりもしてる。
カイにはお前の方が危険じゃないのかー?と言われたが、今のところ特に進展はない。
実はまだキスもしていない。今日こそは…といつも思うのだが、なかなかきっかけが…
だから今日も何度目になるかわからない「今日こそは」という思いを抱きつつ…

インターホンをを鳴らすとすぐにカイが出てきた。
「待ってたよ。早くあがりなよ」
「その前にさほら」
カイに持ってきたプレゼントを渡す。
「ん?開けてもいいか?」
「どうぞ」
カイが袋をから取り出す。
「うわっ…かっかわいい」
オレが持ってきたのは、きらめき水族館のマスコット、イルカのぬいぐるみ。
カイが思わずぬいぐるみにほおずりをする。
「おまえかわいいなー」
じっと見てる俺の視線に気づいたのか、カイが慌ててぬいぐるみ後ろ手に隠す。
「なっ、何見てるんだよ…早くあがれよ」

92 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/10(土) 20:36:34 ID:m+hv7RuU

――部屋に上がると、そこはファンシーな空間。
部屋中にかわいらしいぬいぐるみが並んでいる。普段のカイを知ってる人からは想像もできないだろうな。
カイがベッドサイドにさっきのぬいぐるみを置く。ベッドサイドには特にお気に入りのぬいぐるみを置いてることをオレは知ってる。
前にゲーセンで取ったひよこのぬいぐるみもそにはあった。
「ありがとな、大事にするよ」
そう言ってぬいぐるみの頭を撫でる。

「この前さーセクハラしてくる客がいたんだよ。あたしが睨んだら出て行ったけどな」
カイが楽しそうにバイト先のことを話す。
…バイト先の経営は大丈夫なんだろうか…思わず心配になってしまう。
そんな他愛も無い話をしていたら、急にカイがオレの顔を見つめてきた。
えっ…!?カイの顔が近づく…これって…もしかしてカイから?
思わず目を瞑る。…がいつまでたってもオレの期待してることは起こらない。
「お前さ――」
緊張に耐え切れず目を開く…うわっ顔近っ!ちかいちかい…
「やっぱ綺麗な顔してるよな」
へっ? そのセリフはオレの予想にはなかったものだ。
カイがオレの髪に触れる。
「髪もさらさらだし…顔も中世的だし…」
カイの手が暖かくて気持ちいい…
「前にさ、女装したことあったろ」
確かにオレは女装したことがある。しかもその格好でディナーパーティーにまで…
「あれは…あんな格調のあるパーティーだって知らなかったから…それに着せたのはカイだろ」
「あの時のお前…可愛かったよな」
カイが含み笑いをする。
「だからさ――」


93 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/10(土) 20:37:15 ID:m+hv7RuU
――結局なすがままにされて、制服を着ることになった。
「やっぱり似合うなー。かわいいよお前」
今のオレの格好は…白のニーハイに胸を強調できるワンピース型のスカート。白のブラウス。
「なぁ…恥ずかしいんだけど」
スカートで股のあたりがスースーする。恥ずかしくてスカートの上から抑える。
「いや、そんなに恥ずかしがることないぞ。女のあたしから見ても十分にかわいいし。」
カイがオレをつま先から頭のてっぺんまでじろじろと見る。
「ちょっとあたしも着替えるからさ、向こうむいててよ。」
「えっ?着替えるって…なんで?」
「いいからいいから、ほらこっち見るなよ」
「あっ…うん」
後ろを向いてカイの着替えが終るのを待つ…
やっぱこっちかなー…でもこれもいいか…
カイがぶつぶつ言ってるのが聞こえる。何の服の選んでるんだ?
「もういいよ」
振り返るとカイは――タキシードの格好をしていた。
「あの時着たやつだよ。どうかな?」
オレが女装していたときカイはタキシードを着てきた。そのときの服装だ。
「いや、似合ってるよ」
身長が高いカイは男装も様になる。
「お前が女装するなら、あたしは男装しようかなと思ってさ。そうだやっぱ化粧しないとな」
カイがいくつか化粧道具を持ってくる。
「あたしがして上げるから、動くなよ」

――ほら出来た
カイがそう言って鏡を持ってくる。
「どうだー?悪くないだろ?」
恐る恐る鏡を見る――鏡の中には想像以上に可愛くなってる俺がいた。
「これがオレ…?」
「そうだよ、可愛いだろ。まああたしが化粧してあげたってのもあるけどな、アハハ」
カイが楽しそうに笑う。

94 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/10(土) 20:37:57 ID:m+hv7RuU
「あっそうだ、お前は今女の子なんだからオレは駄目だな。」
「えっ…じゃあ、わたし?」
「そうそう、それでよし」
「カイはなんで急にこんなことをオレ…じゃなかった、わたしに?」
「お前可愛いからさ、絶対この制服も似合うと思って。それに…今のお前は食べちゃいたいくらいだよ」
本気なのか冗談なのかわからないことを言う。
「じゃあ…オレ食べられるの?」
「おいおい、オレじゃなくてあたしだろ」
「あ…う、うん」
「そーだなーお前って奥手だからな。だからさわたしからいただこうかなと思って」
いつもと違う格好をしてるせいだろうか、カイは大胆なことをいう。
「わっ…」
カイにそのまま押し倒された。
「ハハ…やっぱ緊張するな…」
目の前にはカイの顔…心臓が高鳴るのがわかる。まさかオレの期待してたことがこんな形でかなうなんて…
ぎゅっと目を瞑る。
「その…いやじゃないよな…」
コクリと小さく頷く。そのまま緊張して待つ。緊張で呼吸が苦しくなる…

…んッ…唇にカイの唇が重なる――
少しして唇が離れる…目を開くとカイが恥ずかしそうにしている。
「あーどきどきする。お前に告白したとき以上にどきどきしたかもな…ふふっ」
カイがクスリと笑う。
「やっぱさ、こんな時は男のあたしがリードしてみせないとな」
そう言ってウィンクをしてみせる。
もう完全に女の子扱いされてるな。オレは苦笑する。
「もう一回」
そのままカイに抱きしめられて二回目のキス…
唇が離れた後もカイは俺を抱きしまたまま離さない。オレもカイの背中に手を回す。
抱き締められるのも悪くないな――そんなことを考えながらしばらくこの余韻を楽しんでいた――

95 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/10(土) 20:38:37 ID:m+hv7RuU
「ふー…さっぱりした」
オレは顔を洗って洗面所から出てきた。ついでに服も一緒に着替えた。やっぱりスカートよりズボンだな。
カイもすっかり着替えてベッドでくつろいでいる。イルカのぬいぐるみを胸に抱いてるところを見るとよっぽど気に入ってくれたんだろう。
「残念だなーもうちょっと見ておきたかったのに。またしてくれよな?」
その質問には答えないでカイの隣に腰を下ろしてカイの手を握った。
「んっ…」
カイがチラッとオレの顔を見る。
そのままカイを抱き締める。
「なっ…ど、どーしたんだよ」
カイが慌てる。
「いや…今度は女の子じゃなくて、男としてさ…」
「えええ?あっ…」
カイが俺の言ったことを理解したのだろう、急に顔が赤くなる。
「まって、心の準備が…」
「さっきのカイはあんなに大胆だったのに?」
少しいじわるく言ってみせる。
「いやさっきは…その、男装で変身していたっていうか…」
面白いくらいカイは動揺している。だから俺はカイの頭をそっと優しく撫でて…そして短めのキスを。
さっき以上にカイは赤い顔をしている。
「お前さあ……別にいいけど…」
もう一度カイを抱き締める。カイが呟く。
「ちゃんと、抱き締めておかないと…どこかに、いっちゃうかも知れないぞ。あたしは…」
返事をする代わりに俺はさっきよりカイを強く抱き締めて、もう一度キスをした――

そのままオレはカイを抱き締めたまま眠りについた。



96 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/10(土) 20:40:26 ID:m+hv7RuU
――翌日
カイが誰かと喋ってる…話し声で目がさめた。
「ああ、それで問題ないから。大丈夫あいつにはあたしから言っとくからさ。うん、じゃあまたな」
カイが携帯を机に置く。
「実はさ、今度優の大学で女装コンテストがあるらしんだよ。お前のことエントリーしておいたからさ」
「あっそうなんだ。オレエントリーされたのか…って、え、えええー!?」
「お前ならいいところまで絶対いけるって」
カイに背中を叩かれる。また女装…するのか…


この後女装大会の特訓と称してカイにいいようにされるのはもう少し先の話であった――

97 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/10(土) 20:43:16 ID:m+hv7RuU
しまった推敲する前に投下してしまった
誤字脱字があるじゃないか
/( ^o^ )\

見逃してくださいwwww

98 :87:2010/04/11(日) 00:45:21 ID:IQq09+YH
>>97
おつかれー
いい作品でした!


さてこっちはまだネタがなかなかまとまりませぬ。。。
やたら間延びしすぎてて。。。もうしばらくかかりまする。。。
キスはさせた方がいいのかね。

99 :97:2010/04/11(日) 00:51:49 ID:2YLd6A3W
>>98
おお頑張ってください

俺の場合は12人全員のファーストキスを書きたかったので、全部キスを入れてるだけですw


100 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/11(日) 16:03:13 ID:JF5n5o2D
『 星と姫君 』

ぷにぷにぷにぷに……
「うーん…おっ…」…もぎゅ?んんっ…ひんやりした感触が口をふさいだ。
…ん、ここはプラネタリウム。ついうとうとしてしまったらしい。
起こしたら、俺が声を出しそうだったので、とっさに手で止めてくれたんだな。
俺は都子の手をとり、ありがとうのつもりで軽くぎゅっと握ると、
ポニーテイルの小さな頭が、俺の肩にとん……うーん、しあわせっ。

「プラネタリウムの満天の星空は、実際に肉眼で見える星よりも、
暗い星まで投影されてるんだな」
上映が終わったプラネタリウムを出て、ふたり並んで歩く。
「見えない星もたくさんあるんだね…」
「俺、都子が星なら、どんな星だって、すぐ見つけ出してみせるよ」
「えっ?うれしい……」
ぱあっと頬をピンク色に染める都子…こういうとこ、すっごく可愛いんだよな。
……ん!?おや、あれは……
「あれ、星川さん!」「もう、いきなり違う星見つけちゃうって、どういう事?」
軽くむくれる都子。「…ごめん。でも、ちょっと様子が変なんだ…」「な、何?」
都子の瞳が、俺の視線の先を追う…とすぐに事情を把握。「行きましょう!」

101 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/11(日) 16:05:02 ID:JF5n5o2D
「お茶しようって言ってるだけだYO!!」
星川さんと語堂さんがタチの悪いナンパに絡まれてる。
語堂さんが星川さんをかばう、必死に撃退しようとしているが形勢不利…え!?
……都子がためらいなく、その間に割って入った!
慌てて俺も間に立ち、都子を守れるポジションをとる………。
「こ、これは…新婚メーンいらっしゃーい!?ちょっと、椅子から落ちてきます!」
数十秒の間の後、ナンパ野郎は謎の捨て台詞を残して去った。

緊張の糸が切れた語堂さんがダウンしてしまったので、
俺がおんぶして家まで送る事になった。
しばらく歩くと唐突に、星川さんが、ふと思い出したように、
「そういえば、風邪で熱あるのに無理してデートしようとした私を
おんぶして送ってくれた事もあったよね?」と言い出した。
「あの時は、嬉しかったな…」
う、うわわわわ…や、やばいやばすぎるっすー!猛烈に嫌な予感、なんて…。
恐る恐る都子の様子をうかがった。が……
「うふふふふ、『新婚さん』だって…うふふふふふふ」
……ん?なんだかわからんが、とっても幸せそうだ。そっとしておこう……。
俺はヒソカに胸をなでおろした。
心臓に悪いよ。星川さん……

102 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/11(日) 16:06:02 ID:JF5n5o2D
しばらく歩くとまた突然、星川さんが思い出したように、
「そういえば、中央公園で、私を肩車したこともあったよね?」
げげーっ!?あああ、アナタ、今それをいう!?
オーマイゴッド!終わった。俺、詰んだ。俺、本格的に終わったよ……。
都子ゴメン!と心の中で手を合わせながら、恐る恐る都子をみると……
あれ?
都子は手を口元にやりニコニコ…否、にやにやにや……
あれれ?あの手……思い出し笑いを隠してるのか?
「(間接キス間接キス…)うふ、うふふふふふふふふふ………」
ななっなんだかわからんが、さっき以上に幸せそうだ。そっとしておこう。
……それにしても助かった!まさに俺さま危機一髪だったよ。

「ふーっ、なんか大変な一日になっちゃったな?」「本当にね、うふふ」
そんなこんなで、なんとか語堂さんを送り届け、星川さんとも別れた俺たち。
いつものように手をつないで帰る。もちろん、ちょっとだけ遠回りコースだ。
「でもあたし、今日はとっても幸せだったな。しばらく洗わないでおこうかな」
「えっ?」「…この手、あなたの唇の感触がまだ残ってる」
言いながら、都子が嬉しそうに右手をひらひら。
「なーんだ、それか…」それに助けられたのか俺はっ?
「あは、あはははは…」「あっ、なあに、失礼ねっ?」むくれる都子。
「それくらい、何時だってやってさしあげます、姫…」
『CHUっ!』
俺はつないだ都子の手の甲に、騎士のようなキスをした。

103 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/11(日) 18:51:37 ID:2YLd6A3W
>>100
ニヤニヤしましたw

星川さんわざとなのか天然なのかwwww

104 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/12(月) 08:36:57 ID:Sm0ihWMo
>「こ、これは…新婚メーンいらっしゃーい!?ちょっと、椅子から落ちてきます!」
ワロタw

105 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/12(月) 17:39:21 ID:XMXH/oF1
『 星と姫君2 』

♪光る風が頬を、吹き抜けて〜
♪ときめいてる、きらめいてる、あなたへの〜「♪めも〜りあ〜る!」
!?
「真希!?」「やっほー。都子もこの歌好きなんだ?えへへ…」
真希とは、音楽の趣味が同じ。
偶然、同じアーティストの、同じ曲を好きになる事も多い。
「もう、鼻歌のサビが突然ハモってビックリしたわよ…」
そして今は、大好きな人も、同じ……。
「ごめんごめん。よいしょっと…うーん、なーんか、風が気持ちイイね…」
「そうね。うふふ…」ふたりの髪がなびく。
「あ、そうそう都子。昨日は本当にありがとう!」「えっ?」
「ほら、つぐみと私を助けてくれたじゃない?」
「あっあれは…、あたしじゃなくって、け、結局、彼が助けたんだよ?」
「それでも、最初に来てくれたのは都子だよ。ま、まあ…その都子の前に、
バーッて立ちはだかった彼もカーッコよかったけどね。なんか…都子の
ナイトみたいだったな」「えっ?そ、そう…かな?」「うん、そうだよ」
にっこりと真希は微笑んだ。彼女はとっても褒め上手。

106 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/12(月) 17:40:32 ID:XMXH/oF1
「な〜んかね…、彼といるときの都子、たま〜にお姫さまにみえちゃうよ。
ちょっと……うらやましいな。な〜んてね」お姫さま…か。…………
「……………」「あれ?…どうしたの都子?私、なんか変なこと言ったかな?」
大好きな彼にお姫さま扱い。それはとっても素敵なこと…のはず、だけど……。
でもね。「あたしも、いや…あたしは、真希が、うらやましい…な……」
「ええっ!?そ、それはどうして?都子、彼にすごく大事に…されてるよ?」
「うん。……とっても大事に、そして、とっても気を使われてる気がするの…」
「………」「あたし、ちょっと前、一時期不安定だったときがあって…」
……あの、出口のない迷路をさまよっていたあの頃。「うん…」
「たぶん、そのせいだと思う。あれから彼は、自分の言葉や態度で、
あたしが傷ついたりしないように、神経質になってる…。」「そっか……」
「彼、真希が相手だと、けっこうとんでもない事も平気で言ってるでしょ?」
「……言われてみればそうかも。誕生日プレゼントあげたときなんか特に」
腕組みしながらうんうん頷く真希。「以前は、あたしも同じ扱いだったのよ」

107 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/12(月) 17:41:32 ID:XMXH/oF1
「うーん……それは……。だって、私の場合、単に女の子扱いされてないだけ
かも知れないし……」……え、それはない。絶対ないよ真希……。
「でも、それでも、いつも楽しそうに話してるじゃない?」「そ、それは確かに」
「だから、あたしも…あたしにも、気軽に何を言っても大丈夫だよって……
もう、大丈夫、全部受け止められる……って…………」「都子……」
……涙が、こぼれた。
本当は、大丈夫なはずがない。あたしは脆い……。
ぎゅっ。「都子、とっても、とーっても、やさしいね……」えっ?
真希の両腕、そして穏やかな瞳が、あたしを包んでいる。
「でもね、きっと大丈夫。彼はとっても強いよ。
もっともっともーっと、甘えていいんだよ…」「真希・・・」
「な〜んてね。ごめん、私もわかんないや。でもね…でも、きっと
…いや、絶対大丈夫!えへへ、無責任な勘、だけどね」
確かにとっても無責任。でも彼女が言うとなぜが信じられる。

それは真希だから。彼と同じ不思議な空気の彼女だから…かな?

108 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/12(月) 20:58:53 ID:Sm0ihWMo
良い話なのにwww
出だしで吹いちまうwwww


筆が早いね〜
羨ましい

109 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/12(月) 22:23:57 ID:JRUsU11A
いいはなしだなー

二人とも応援したくなる


あさってはカイの誕生日だから、カイのSS投下しよう

110 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/13(火) 08:05:31 ID:imj5hA4K
>>108 >>109
ありがとうございます。これはSSスレができる前から考えていたテーマで
実は、結構難産だったりする。独立して書くつもりがだったのに二人が
本題に踏み込むキッカケを作るために続編の形になったし、
都子についても当方はちょっと贅沢な悩みだなと思って書いていたら、俺の中の
都子から予想外に深い感情を突きつけられて書くのが辛くなったり
星川さんからは、理屈を言って纏めるのを拒否されたりしたもので。

番外編
星川:「♪光る風が頬を、吹き抜けて〜 ♪ときめいてる、きらめいてる、あなたへの〜」
主人公:「♪テッカマーン!」
星川:「あれ?…こらー!」


111 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/14(水) 00:05:23 ID:LI5oTvWt
カイ誕生日おめでとう
そして投下

――ごめん、今日用事ができて会えなくなった。今度埋め合わせするからほんとにごめん。

今日あいつからきたメール――
正直言えば今日のデートは楽しみにしていた。だから気落ちしなかったと言えば嘘になる。
おかげでバイトもあまり身が入らなかった。…いつの間にか休憩時間か。

バックヤードに戻ってソファーに腰をかけると思わずため息が漏れる。
あたしの中であいつの存在はこんなに大きくなってたんだな…

――今度のカイの誕生日はバイクでツーリングいかないか?俺も休みいれておくからさ。

あいつの言葉を思いだす…ましょうがないよな、用事ができたって言ってるんだし…
ふと机に置いていた携帯に目が行った。メールが入ってるな。…もしかしてあいつから?
携帯を手に取り確認する。

「カイ、今日あなたのお誕生日だったわよね。よかったらあなたのお家でお祝いしましょう」

…優からか。ちょっと期待してしまった自分がはずかしい。

「わかったよ。ありがとうな優。バイト終ったら連絡するから」

…っと、変身完了。少し気持ちが晴れた。優には悪いが少し愚痴を聞いてもらうかな…

――バイトが終ってすぐに優に連絡を取る。あたしの家で合流することにした。


112 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/14(水) 00:06:03 ID:LI5oTvWt
「お久しぶりね、カイ」
優があたしを見つけて手を振る。
「ははは、迷わなかったんだな」
「あなたの家には何度か遊びに来たんだもの。迷わないわよ」
「今日はわざわざありがとうな、優」
「もう、友達でしょ、気にしないの。さあ行きましょう」

優に促されて自宅に入る。優の持ってきた荷物をテーブルに置いて、リビングのドアを開くと――

パーン!!

凄い音が部屋に響く。一瞬何が起こったかわからなかった。

「「「カイ、誕生日おめでとー」」」

…!?
慌てて部屋の明かりをつける。

「なっ…なんでお前らがいるんだ!?」
部屋の中には…あたしが会いたかったあいつと、七河、そして…小林がいた。
優に肩を叩かれて振り返る。
「ふふ、彼がね企画したのよ」
彼ってのはもちろん、あたしの彼氏のことだ。
「えっ…じゃあ、あのメールも嘘っ――」
「騙すつもりじゃなかったんだけどさ、みんなでお祝いしたいなと思って」
あいつは申し訳なさそうに頭を掻く。
「すっかり騙されたよ…」
騙されたが、別に悪い気はしない。それに…こんな風に皆で祝ってもらうのは初めてだ。
「で、お前は当然いい。七河も、もちろん優もいい。なんで小林がいるんだ?」
あたしは小林を指差して言った。
「な、なにおー!こっちだって何が怖くてこんな部屋にきたと!」
「あ"ぁ!?何か言ったか小林!?」

113 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/14(水) 00:07:30 ID:gnX5n8bm
ひぃっ!ぼっ暴力はんたーい!暴力かっこわるーい!」
小林が七河の後ろに隠れてほえる。
「やっぱこいつ、すげー腹立つんだけど…」
「お前らほんとに仲イイよな」
七河が不本意なことを言う。
「さ、カイ料理が冷めちゃうわよ」
優に肩を叩かれた。テーブルの上には豪華な料理が並んでいる。
「これは?」
「ふふ、わたしと彼で作ったのよ。彼頑張ってたよ」


――優とあいつの作った料理は想像以上においしいものだった。
あいつ料理できたのか…全然しらなかったぞ。

「あっ、お前口の横にソース付いてるぞ。」
七河の言う通り、あいつの口元にはソースが…まったくだらしない奴だな。
あたしがティッシュを取ろうとすると――
「しょうがないな…ほらティッシュ」
なっ…七河が親しげにティッシュを渡そうとしている。
「な、七河!あたしがやるからさ…」
あたしは慌ててティッシュでソースを拭った。なんでこんなに慌ててるんだ…?
「…なんだよお前ら。いちゃいちゃしやがって…」
また小林がおかしなことを言い出した。
「はぁ?お前何言ってるんだ?」
「あーもういいなー!うらやましいなー」
「気にするな龍光寺。いつもの発作だから」
七河が笑いながらそう言う。あたしもつられて笑ってしまった
…考えてみたらこんな風に皆で笑ったりとか…昔じゃ考えられないな…

――その後は皆からプレゼントを貰ったり、バカ騒ぎをしたり…
結局皆が帰ったのは23時半を回ったくらいだった。


114 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/14(水) 00:08:14 ID:gnX5n8bm
「どうだったカイ?」
「楽しかったよ…こんな風に…過ごすのも悪くないな」
正直な感想を述べた。
「そっかよかった」
あいつは顔を綻ばせる。こいつの笑顔を見てるとなぜだかあたしも元気になる。
「お前が企画したんだろ?」
コクリと頷く。
「実はさ…プレゼントまだあるんだ。二人っきりになってから渡そうと思って」
そう言って、ポケットから何かを取り出す。
「これを…」
手にしてるのは…シルバーのイルカをかたどったペンダント。
可愛い…でもこんなのあたしに似合うのか?
「カイなら似合うよ。カイはかわいいし」
あたしの表情に気づいたのか、そんなことを言う。
「ばっ…恥ずかしいこと言うなよ…嬉しいけどさ…」
こいつ普段は鈍感なくせに、褒めるのだけはうまいんだよな…
「ほらつけてあげるから」
あたしの首に手を回す。
「あっ…」
いきなりこんなこと…反則だろ…あいつの顔が目の前にある…
「ほら、できたよ」
「あ、ありが――」
あたしがそう言い切る前に…強く抱き締められた。
もう言葉はいらない…あたしは…そのまま身体をあずけて…唇を――

――これがあたしの19歳の誕生日
テレビではちょうど24時を継げるアナウンスが流れていた――

115 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/14(水) 00:09:40 ID:gnX5n8bm
その頃龍光寺家――
「カイのためにプレゼント用意したのに…帰ってこない」
龍光寺忠貴は机の上に用意したプレゼント見つめながらため息を付いた。
「あなた、いい加減に子離れしなさい」
「し、しかしだなお前、今頃カイがあのオトコと…」
「あ・な・た」
ギロリと一睨みをする。
「か、かあさんわしが悪かったから眼力は勘弁してくれー」
今日も龍光寺家では忠貴の悲鳴が上がるのであった…




カイのパパは尻に敷かれてそうなイメージがあったので
蛇足気味にはなったがw

116 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/14(水) 00:27:49 ID:GbP08wAa
お疲れ様でした

改めてカイにおめでとう

蛇足?素敵なおまけですよw

117 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/14(水) 08:19:22 ID:3ftgg3DN
『願い星』
龍光寺カイ16歳生まれて初めての一人誕生日万歳!
お気に入りになりつつある河川敷。
土手の草むらに寝そべり、日が沈むまでぼーっと過ごす。
そんな、ささやかな反抗期気分を堪能した日のことだった。
「あら、カイ!どうしたの?」「優?」…皐月優だ。
「いやさ、せっかく一人暮らしになったってのに、
お父様…いや親父のやつが例によって、
盛大な誕生パーティを開くとか言い出しやがっからさ」
「あら」お父様らしいわねって顔で眉をひそめる優。
「それでボイコットしたんだけど。家にいたらSPに捕まりそう
なんで、ここにいたって訳」
「そうなの? あら、…カイ今日お誕生日だったのね?
それじゃぁ、プレゼントあげなきゃね」「いいよそんなの」
「ううん、ささやかなものだから。気にしないで見ててね?」
見る?優は、おもむろに右手を頭上に掲げると…
「私の右手が、光ってうなる!」指先が青白く光った!?
彼女はその指を滑らせ、
光の軌跡で空中に複雑な魔法陣を描きはじめる。
「いい?見ててカイ!…本気で、いくわよ…」
右手を斜めに振り下ろしながら、彼女が叫ぶ。

「 「 「 「 『 メテオ!! 』 」 」 」 」

瞬間、優の指先が天空を真っ二つに切り裂いたかのような流星…
とてつもない明るさの光輝が、まだ明るさの残る夜空を横切った!
……こ、これが、きらめき生徒会長の実力なのかっ!?
あたしは言葉を失った…。

118 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/14(水) 08:20:42 ID:3ftgg3DN
「ねぇ、どうだったカイ?」「すごい…」「ううん、そうじゃなくて」
「?」「願い事できた?」「へっ、願い……事?」
「ほら、流れ星に3回唱えると願いが叶う、って言うじゃない?」
「そ、そんな事、急に言われても…願い事なんか思いつかないよ」
「そう?…それじゃぁカイ?あなたが心から叶えたい願いが…
見つかったときに…」「見つかった…ときに?」
「もっと凄いのを落としてあげる。って…約束するわね。うふふ…」
……も、もっと『凄いの』を…『落とす』だって!?
「……」「あ、それからカイ?」「は、ハイ?」「サボリはほどほどにね?」
「………はい」


……そして、それから3年近くが過ぎた卒業の日。
あたしは、その『凄いの』の約束は本当だったと知ることになる…。
あたしが『アイツとずっと一緒に居たい!』。そう心から願ったあの時!
その『凄いの』は鮮やかにあたしの願いを叶えてしまった。
龍光寺の屋敷に大穴をあけ、クソ親父…いや、お父様の頭に落ちることで…。


==============
…と、言う事で、龍光寺カイ様、お誕生日おめでとうございます。
ゲームでは語られる事のない1年目の誕生日…こんな訳ないよね?w


119 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/15(木) 00:33:09 ID:YQDJMsxH
龍光寺パパカワイソスwwwwwww

120 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/15(木) 06:51:26 ID:pW14r/tI
>>119
バトル告白時の親父さんの謎の大ダメージが
もし精神的ダメージとか二人の愛の力とか
じゃないと敢えて考察したら、…ま、これしかなかろうとw

121 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/15(木) 07:15:18 ID:ypgARGVB
パパwwwwwwwwww

122 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/15(木) 12:17:29 ID:yOXBe29J
『 マイゴドウ 』

テストも近いので、今日は図書館でデート。言うなればお勉強会だ。
二人なら、試験勉強だって楽しい時間。もともと勉強は嫌いじゃないが、
……顔をあげるとそこに、つぐみのおでこやつむじがある。
それだけで、なんか幸せな気分になれる
「(……なっなに見てんのよ?)」「(…ごめん)」恥じらう顔も可愛いし。
……
「今日は楽しかったな。また誘ってね。絶対よ?」
「もちろん。俺も楽しかったし。まだ今日は大丈夫かな?お茶する?」
図書館の後はつぐみの実家の喫茶店でお茶が、いつものパターンだ。
「あっ、ううん。今日はちょっと、敵情視察に行ってみようと…思って…」
「敵情…視察?」「そう。近くの住宅街に、隠れ家的なコーヒー専門店があって
そこのコーヒが、凄く美味しいって噂なのよ…」「へー。それで偵察しようと?」
「う……うん……」あれ?ちょっと微妙なリアクション?でもまあ…ここは…
「面白そうじゃん。行ってみようぜ!」「それじゃ、決まりね…」
………
「…ここじゃないみたいだな?」「そうね。このあたりだと聞いたんだけど…」
…………「うーん、此処でもないし…」「なかなか見つからないな。流石隠れ家」
「…………」色々さ迷ってはみたが、どうにも見つかりそうな気がしない……。
「あれれ?確か、ここは図書館のそばだよな?」一瞬はっ、とした表情のつぐみ。
「な、なんかね?キミといると見慣れた風景でも違う景色に、み、見えちゃうんだ。
…な、な〜んてね!」むむ!?なんか変だぞ?いつものつぐみなら『キミ』なんて
言わないぞ…『な〜んてね』はともかく……。

123 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/15(木) 12:19:17 ID:yOXBe29J
「あっ!……い、いや……ほ、ほらそこ!その角の店だよ!?」「え、ええーっ!?」
………確かにそこに喫茶店らしきは店あった。しかし…こりゃえらく可愛い感じの……とてもコーヒー専門店とは思えない、パステルカラーのとてもファンシーなカフェ。
「本当に…ここ、入るのか?」「ま、まぁ…入ってみればわかるじゃない?」カラン…
中はそれほど派手ではなく、ナチュラルカントリーテイストのテーブルと椅子。
……絵本が大量に置いてあって、自由に読んでいいらしい。
早速コーヒーを二つ頼み、絵本を広げる二人。……子供用と侮るなかれ。
読んでみると絵本はとても面白く、何冊も取り替えに立つハメになった。
…………
店を出ると、そとは結構暗くなっていた。二人並んで歩く……。
「……ふう、意外に楽しい店だったね?……コーヒーはマスターのいれるヤツのが
遥かに美味いけど」「………」うつむいて沈黙するつぐみ。「ん、どうしたの?」
「……ゴメン!」へっ?「本当にゴメン。実はコーヒー専門店…私の嘘なんだ…」
「えっ、それじゃ今の店は…?」「あれは偶然」うーむ


124 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/15(木) 12:20:28 ID:yOXBe29J
「………にしても、なんでそんな嘘なんか…」「笑わない?あっ、いやいや…
……私が悪いんだから、笑われても起こられても、仕方なんだけど…」「うん…」
「て…」「?」「手、繋いで、帰りたかったから…」恥ずかしそうに俯いて呟くつぐみ。
「良いよ。繋ごう?」俺はつぐみの手をとり、軽く握る。つぐみはなされるがまま…
「…うん。………うちの店でお茶したら、そこでバイバイじゃない?」あっそうか!?
「でも、今日は、なんとなくそれが寂しくなっちゃって……。
ちょっと、遠回りしたいなって、それで、別のお店に寄ればって、ふと思ったら。
咄嗟に、つい、あんな嘘を……本当に、本当にゴメン!」
……うわ、なんて可愛い嘘を……こ、これはこっちも恥ずかしい!
体中の血液が、顔面にまわるかのような感覚になりながら、つぐみをチラ見。と…
つぐみが、上目遣いで俺を見上げてる。
「あ、な、何…赤くなってんの…よ?」「あ、いや、なんだか、嬉しくて…ちょっと感動…」
「なっ、そっ、そんなこと……」「……………」俺も言葉がでない……。
………………
沈黙……の、あと…つぐみが小声でぽつり。
「もう……、これ以上、夢中にさせないで……」「えっ?」「ううん、なんでも!」


125 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/15(木) 21:53:42 ID:YQDJMsxH
今日のメモラジを聞いて思いついたネタ


あ…あれはカイじゃないか…やけに周りをキョロキョロしてるな…何してるんだ?
ここは下校途中にある河川敷。カイと初めて会った場所でもある。
ちょっとカイの様子が気になって、思わず身を潜めてカイの様子を探る。
盗み見か…俺も趣味が悪いな…
悪いとは思うが好奇心には勝てない…

あれは段ボール?
カイが段ボールに近づく…心なしか笑顔に見える。

「ほら、腹へってないか?ご飯持ってきたぞ」

カイが袋から何かを取り出す。するとミーミーと鳴く声が…
猫?段ボールの中から子猫が二匹踊り出てきた。
ミャーミャー…
「ははは、お前らほんと可愛いな…」
カイが袋から取り出したそれ…多分缶詰かな…?
カイが缶詰を開けて子猫の前に置くと凄い勢いで子猫がむさぼりつく。
「はは、あんまがっつくなよ…腹壊しちゃうぞ」

ふーん…時々ここに来て餌をやってたのか。カイにはすっかり懐いてるところをみると結構前から来てるのかもな。

子猫はひとしきり食べ終えて満足したのか毛繕いを始めた。一匹をカイが手にとって抱き締める。
「お前はほんとに美人だな」
猫に顔うずめてニヤニヤするカイ…これはちょっと凄いものを見てしまった…
オレととデートしてる時のカイも普段からは想像つかないけど、このカイは…
でも…楽しそうだな…学校にいるときは絶対見れない顔…こんな素敵な笑顔もするんだ…
その笑顔を見てると少し胸がきゅんと高鳴った気がした…

126 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/15(木) 21:55:08 ID:YQDJMsxH
プライベートな空間…あんまり覗いてるのも悪いな…帰るか。
きびすを返した瞬間――足元に缶があったのに全く気づかなかった――派手な音を鳴らして缶は見事にへこんだ…

「……誰かいるのか?」

後ろからカイの声が聞こえる…
ここは…
1.猫の振りをしてごまかす
2.素直に出る
3.ダッシュで逃げる
オレの頭は猛烈に回転して…結局…

「い、いやーカイ偶然だなー…ほんと偶然、すっごい偶然」
「お前か……で、いつから…そこにいた?」
「いや、ついさっき…たまたま河川敷に寄りたくなってさ…ははは、カイが缶詰あげるとことか見てな――」
あああ、オレは余計なことを口走ってしまった。
「ふぅ…」
カイがため息をつく。
「お前はほんとに嘘が下手だな…」
カイが苦笑をする。
「まぁ見られたのがお前なら別にいいか…見てのとおりあたしはこいつらに時々餌をあげたりしてるんだ」
幸い怒ってないみたいだ…ほっと胸を撫で下ろしてカイに近づく。
「飼わないの?」
「ああ、あたしの親父がさ一人暮らしの条件にペットは飼うなって言ってきたんだ」
「ならさ…オレが…飼おうか?」
「は、マジでか?でも…大丈夫なのか?」
カイが期待と不安が入り混じった表情で見つめる。
「ああ、親はオレが説得するからさ」

127 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/15(木) 21:57:03 ID:YQDJMsxH
――不意にカイに抱きつかれた。
「マジ嬉しいよ。お前やっぱ優しいな。あたしの思った通りだよ」
「ちょっ…ちょっとカイ…」
「ん?あっ…」
カイが慌てて離れる。
「今のは…その」
カイが顔を赤くしながら言い訳をする。オレも顔が赤いのがわかる。しばらく無言で見つめあった後、カイが笑いだした。
「ふふ、ははは」
オレもつられて笑う。
「あはは…」
「お前といるとホント飽きないな…さ、お前の家に行こうか」
「カイも来るの?」
「当たり前だろ。ちゃんと飼えるの確認してからじゃないとな」
「そっか。じゃあ行こうか」
そっとカイの手を握る。
「あっ…」
カイが握り返してくる――


結局親には散々怒られたが、なんとか飼うのを認めてもらった。
それからは我が家には二匹の家族が増えた――いやもう一人、カイが頻繁に遊びにくるようになった。
「おば様、お邪魔します」
「あらカイちゃんいらっしゃい。ゆっくりしていってね」
「ハイ、ありがとうございます」
まるで借りてきた猫だな…親とのやり取りを聞きながらそんなことをぼけっと考えていた。
オレの部屋ではカイがだらしない顔で猫と遊んでいる。ま楽しそうだからいっか。

128 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/15(木) 21:57:54 ID:YQDJMsxH
ほんとはもっと「かわいいでちゅねー」とかやろうかと思ったんだが、松浦チエさんの言う通りキャラ崩壊になるなと思ってやめたww

129 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/16(金) 07:08:30 ID:CYqg7Lm9
二人とも乙でした!
楽しかった

130 :バースデイプレゼントを君に 1/3:2010/04/21(水) 21:16:59 ID:qfA+F/GY
濡れた髪を乾かしながら冷蔵庫に向かう。
冷えたミネラルウォーターをグラスに注ぎ、一息に飲み干してやっと人心地付けると、
シャワーを浴びて火照った体を冷ましながらキッチンから寝室へと向かう。
ベッドに飛び込み、そのままぼんやり天井を眺める。

疲れた。
今日もお父さ・・・親父と電話で言い争ったばかりだ。
向こうは「家に戻れ」、こっちは「家には戻らない」の一点張りのいつも通り進歩の無い話。
全くうんざりだ。
うんざりするのは龍光寺の家に対してだけではない。
期限付きのお情けで仮初めの自由を手にしただけの自分に何よりうんざりする。
進歩の無いのは親子の会話ではなく、自分自身ではないのか?
大見得切って家を飛び出して一年。
未だに自分の進路も、夢も、目標も何も見つからない、結局自分一人では何も出来ない半端者の自分…
考えても悩んでも答えは出ず、こうして自問自答で浪費していく日々・・・
全く進歩が無い。

溜息をついて寝返りを打つと机の上に置いておいた小包が目に入って来た。
可愛らしいその小包は、今日学校で誕生日プレゼントとして渡されたものだ。
全くあいつも妙な奴だよ、こんな人間に誕生日プレゼントだなんてさ。
そりゃあ誰だってお祝いしてもらって嬉しく無いわけが無いけど…
あいつも気が付くんだか付かないんだかわからないが、ファンシーグッズで有名なその店の小包のまま渡すもんだから隠す術もなく、
そのまま手に持って教室に戻ったら目ざとい女子の連中から奇異の目で見られ、何故だか恥ずかしくなってしまった。
わざわざ買いに行ってくれた事には感謝するけどさ。

131 :バースデイプレゼントを君に 2/3:2010/04/21(水) 21:18:09 ID:qfA+F/GY
ふと思い立ち、机に向かい小包を開けて中身を取り出す。
中身は少し不細工だが愛嬌があり今人気のある猫のぬいぐるみだった。
ぬいぐるみを手にベッドにまた身を投げる。
仰向けになりぬいぐるみを上にかざすような体勢になる。

そっか・・・女の園とでも言うべきあの店に、男一人で買いに行ってくれたんだな・・・

店中に溢れかえっていたであろう沢山の女子中高生に囲まれて、右往左往するあいつの姿を想像したら、可笑しくてつい笑ってしまった。
それに免じて教室での事は忘れることにしよう!折角のプレゼントだしな!

それにしてもこのぬいぐるみは愛らしい。
ぬいぐるみを胸に抱え込み、ベッドの上で身悶えしてしまう。
こんな姿他の誰にも見せられない。
あぁ可愛い。
ひとしきりベッドで転げ周りぬいぐるみの愛らしさを堪能したので、一息つこうとぬいぐるみを胸に抱えたまま目を瞑ってみる。

132 :バースデイプレゼントを君に 3/3:2010/04/21(水) 21:18:53 ID:qfA+F/GY
あぁ、そっか・・・
さっきまで自分は一人だと思っていた。
けれども少ないやり取りの中でもこうして自分の趣味を感じ取ってくれる、自分を理解してくれる人間がいることに気が付いて少し救われたような気がした。
今までに無い、安心した穏やかな気持ちが湧き上がっていることに気が付いた。
目を見開いた時にはさっきまでのモヤモヤは吹き飛んでいた。
ありがとな。
手にしたぬいぐるみに気付くと話しかけていた。

そうだ。この子にも名前をつけてあげなきゃな。
部屋に飾った他のぬいぐるみ達にも名前をつけてあるし、新しいこの子を紹介するのにも名前がなくっちゃな。
候補を幾つか挙げてはみるもののなかなか決まらない。
なぁ、おまえはどんなのが良いんだい?
話しかけながらぬいぐるみの顔を覗き込んだ時に脳裏に浮かんだのは

あいつの顔と名前だった

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!
な、なんでぬいぐるみの名前にあいつが出て来るんだよ!
気を取り直して再度違う名前をつけようとしたが、ぬいぐるみを見る度に浮かんで来ちまう。
それを振り払おうとベッドで転げまわっているうちにいつしかあたしは眠りについていた。


その日あたしは夢を見た。
ここ最近見ることもなかった夢を。

え?何の夢だったかって?
い、言えないよそんなの!!
そんなの言えるかよ!しつこいって言ってんだろ!

あ"ぁ!

133 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/21(水) 21:25:10 ID:qfA+F/GY
すっかり遅くなってしまった
ごめんねカイw

読んでくれた人
それとこのSSを書く元ネタとなってくれた方に感謝を込めて
ありがとう

134 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/21(水) 23:37:05 ID:UUy5o1iX
>>133
グッジョブ!
感情移入しまくりでしたよ。
次回作も期待しちゃう

135 :1/6:2010/04/22(木) 00:58:55 ID:zSyF+zxK
超長くなっちゃいましてごめんなさい。
なんとなく思いついて学の話を投下させていただきます。



 小林学という男がいる。
 その評伝には諸説ある。曰く変態。曰く心の友。曰く生まれるのが十五年遅かった。
 ある時はロボコンで鍛えた設計センスを活かし生み出した無駄に洗練された無駄に高性能な無駄マシンを、他ならぬ聖なる夜に心の友の手に握らせ、
 ある時は友情のために身を削り妖魔百鬼を討伐すべく、古式ゆかしい様の女装でもって往来を闊歩し、
 ある時はなんていうか友人をベッドに迎えたらしい。

「という噂が立っている」
「誰だよ犯人は!」
「むしろ噂というか既に伝説になっている」
「どうなってんだよ!」
「伝説の木について書いた本があったろ? あの本って時々新しい説話を加えて刷新されるんだよ。で最新版のゲラ見せて貰ったんだけど、名前だけ伏せられて載ってたよ」
「生徒会かよ! っていうか止めろよ副会長!」
「いやー、でも他にインパクトある話知らなくってさ。討議で振り落とされると思ったんだけど」
「お前が犯人かよ!」
「めんご」
「お笑い好きで何でも許されると思うなよ! 正志! お前こいつに何か言ってやれよ!」
「修学旅行の件に関しては何も言わないさ。訊かれたくない事なんて誰にだってある」
「訊けよ! むしろ誤解を解かせろよ!」
「小林学とは、つまりそのような人物である」
「誰にナレーション入れてんだよ!」
 小林学とは、つまりそのような人物である。

136 :2/6:2010/04/22(木) 00:59:51 ID:zSyF+zxK
 成績は至って優秀。素行も概ね勤勉。また運動などの不得意分野にも
積極的に参加する意欲もあり、自分の得手不得手を冷徹に把握する知性も充分に備わっている。
三年生になってからは悩み事が増えたのか、成績にも表情にもかげりが見えるが
むしろ評価すべきはそれでも泣き言を言わず己を保ち続ける精神力だろう。
友好関係も手広い。手広すぎるゆえに方々に地雷が生まれるが、踏んだところで今更今更。
 夏休みに前生徒会長達と海で戯れているところを目撃したという証言もある。
だが夏休み明けも相変わらずその高貴なオーラを浴びると影まで焼き尽くされた辺り、
あれは単なるシステムバグなのではないかというキワどすぎる評価で一致している。
なおエロゲーのセンスは保守的。ぶっちゃけ抜(ry

 そのようなブラック伝説で埋め尽くされた死屍累々の日々を、学は思い出していた。

 明日は卒業式だった。大学入試の手応えには自信がある。そもそも学校の成績が落ちたのも、
大学向けの勉強を独自にしていたからだ。テストの時間はほとんどを、問題テキストに
いかに独自の切り口を見付けるかに費やしていた。自慢である。あまりにも自慢すぎるので
口外するのがハズい。

137 :3/6:2010/04/22(木) 01:00:48 ID:zSyF+zxK
「今思えばそれで一人くらい口説けたよなー……あー……図書室とかに
苦手な数学をなんとか克服しようって努力っ子が来てればなー……」
 図書室に来たのは龍光寺だった。その目を見て以後の記憶は勿論絶無である。
 まあ詮無い事だ。どうせ一年以上も昔の事なのだから。
 夜八時。自室の窓を開けると遠くから宴会の笑い声が聞こえてくる。桜にはまだ早いが、
騒ぐ理由なんてのはいくらでも作ればいい。住宅街の家々の窓から漏れる光。
ときおりその窓に人影が映る。それが女性らしいと見るや取りあえず
プロポーションをイメージし顔と声を作り自分と彼女が恋人になった光景云々。
 ノらない。今日はそんな気分になれない。ぬるい風とほのかに匂う草の匂いのせいか。
かと言って勉強する気にもエロゲーする気にもなれない。
「卒業か……」
 つぶやいてみる。小、中、ときて三度目の卒業だ。びっくりするような事じゃない。
たかが制服一枚に腕を通す事がなくなるに過ぎず、たかが学校一つから自分の席がなくなるに過ぎない。
 とは言え彼女が出来なかったのは辛い。三年間随分いろいろやったつもりだし、
決定的なところまではいかずともそれなりに女の子達との楽しい思い出だって作れた。
頑張ったつもりだし、実は一人で手応えのようなものも感じていた。
それだけに、幾ばくかの喪失感のようなものがある。何かが空回りしたのに気付かないまま
来てしまったような。

138 :4/6:2010/04/22(木) 01:02:25 ID:zSyF+zxK
「入学式にカメラ回してたのはまずかったかなー……」
 そう言や小学の入学式でも女子のスカートめくったよなあ……。
 一人で笑う。何も成長してねえじゃん。自業自得か。いや、大学生活では
きっと新しい女の子が俺を待ってる。だーじょうぶ、男にも正志みたいな
フリーイケメンがいるんだ、女にだって似たような子がいるに決まってるし、
正志と仲良くなれた俺がそんな子と仲良くなれないはずがない。
ましてや無自覚のまま十人近くの女子に惚れられたのに修羅場の一つもくぐらなかった
アイツみたいな奴だっている。
「俺を待ってる子なんていくらでもいるさ。いーや、俺の事に気付いてなくても、
そん時は俺のほうから探してやる」
 額縁に飾ったチョコに目をやる。今年の二月、内気で照れ屋な誰かさんが
(気絶していた)学に渡した逸品。
 ぶっちゃけ生涯の宝になるだろう。いいや、俺を好きだと言ってくれる子は
その一人一人が俺にとって宝そのものだ。宝である以上は必ず探し出してみせるし、
見つけ出した宝はきっと失ったりはしない。
「お?」
 突然電話が鳴った。こんな時間に誰だろう。

139 :5/6:2010/04/22(木) 01:03:44 ID:zSyF+zxK
『……あ、学? 今平気か?』
「……どうしたんだよ、生徒会副会長殿?」
『あの……いや、ちょっと相談なんだけど……』
「なんだ? あれか、明日はお前も告白するのか? 卒業の日だもんな」
 ものすげー間があった。
『……………………うん』
「……………………誰だ?」
『……星川さん』
 学はなんとなく笑う。
「で、何だ?」
『いやその、一応、お前と正志にはなんつーか、言っておこうと思って』
「それだけか?」
『……告白って、なんて言えばいいかわかんなくて』
 三年前なら――思う。三年前なら、きっと雑誌で見聞きしたような知識で
ベラベラと有る事無い事自慢げに語っていたような気がする。
「好きなら好きって言えばいいじゃん」
『……そうか?』
「好きなんだろ?」
『……うん』
「へへ、お前のそんな真剣な声、初めて聞いたよ」
『そ、そお?』
「おお、ビンビン伝わって来た。今のお前とならまた女装で付き合ってやってもいいな」
『カンベンしろよ〜』
 二人で笑う。それから学は言った。

140 :6/6:2010/04/22(木) 01:06:03 ID:zSyF+zxK
「お前はいいヤツだよ。保証する」
『それ、振られる男の常套句だろ?』
「縁起悪かったな。でもマジだぜ。……俺に言えるのはこんだけだけど、応援してるよ」
『……サンキュー』
「もし振られても安心しろ。ちゃーんとお悔やみ会もセッティングしとくから」
『そん時は正志を女装させてやろうぜ』
「いいな! 時々あいつに女装させると似合うんじゃないかなーって思う事があったんだ!」
『え……あ、ああ。そおだな。まあ、そのへんもおいおいに……』
 何故かやたらキレが悪い。まあそうだろう正志の女装なんて冗談で言ってみたものの、
やってみたら頭痛がしてくるに違いない。あとは二三の冗談を交え、
「なあ」
学としては、最後に言っておくことがあった。
『何だ?』
「ハタチになったら、三人で酒飲もうぜ」
『……ああ。今日はマジで、ありがとな』
「いいって。じゃあな。健闘を祈る」
 切る。
 しばらくぼんやりと外を眺めていた。
 それから訳もなく笑いがこみあげてきて、学はずっとニヤニヤしていた。

 あと全くどうでもいい話だが、学は次の瞬間に思い立ってとにかく思いついた女子に
伝説の木の下に来てもらいたいという旨のメールを送った。
しかして翌日にはメールを送った十二人の女子全員が相互に、学が複数の女子に
メールを送った事を知っていたという。
南無。

141 :※※※:2010/04/22(木) 01:06:53 ID:zSyF+zxK
以上です。長い上に学のヘンなところしか出ない話で、
スレを汚してしまいまし失礼いたしました。

142 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/22(木) 07:21:10 ID:xiA1DKw/
お疲れ様〜
やっぱ学はいい奴だわ
最後玉砕しちゃったけどw

正志もいい奴だし4の主人公は恵まれすぎですな
俺もその内書いてみたいな友情もの


「その前に私のいつまで放置してるのかしら?」
優さんすみません・・・

143 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/22(木) 08:56:24 ID:H+6SDqzB
>>133
おおモノローグSSだ
自分が書くときはモノローグに途中から
「」がついて独り言になったり
それに答えてしまう共演者が出てきたりしながら
話が進行する事が多い

都子EDの他につぐみEDも思い浮かべた
いい感じです

>>141
学はグラディエイター進路のときの熱い感じが好きだな
いや、面白かった




144 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/22(木) 12:17:30 ID:xiA1DKw/
>>143
モノローグSSって言うのか初めて知ったw
書くときっていつもどう書こうか悩んじゃう
誰の視線で書こうかな〜とかって

都子・つぐみんSS期待してますぜ!

俺も次のやつ今週中に終わらせられれば良いな

145 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/22(木) 13:08:22 ID:H+6SDqzB
>>14
いや>>130-132のSSの元ネタ
ぬいぐるみに主人公の名前をつけたのが
都子EDでウサギさんの名前明かす部分と
つぐみEDで恋愛小説読むと主人公の声が聞こえると話す部分
両方のイメージが重なったって意味でして

でもまあ思いついたら書きますよ都子とつぐみw



146 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/22(木) 13:09:02 ID:H+6SDqzB
おっとアンカー消えた>>14じゃなくて>>144

147 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/22(木) 13:20:35 ID:xiA1DKw/
>>145
おへ!?
自分で書いてて全然気が付かなかった!
>都子ED・つぐみEDとのイメージ

元ネタはイラストからでして
イラストを見てて沸いたイメージに少し付けたししていったのが今回のSS
イラストの作者さんに改めて敬礼なのです(`・ω・´)ゞビシッ!


そして改めておねだり&期待させて貰っちゃうねw

148 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/23(金) 00:17:21 ID:TbRC7Rk+
以前柳ネタを作っていると言ってた者ですが。
ようやく完成にこぎつけました。
稚拙でかつ読みづらい点等々あるとは思いますが、
生暖かく見守っていただければ幸いです。

149 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/23(金) 00:20:39 ID:TbRC7Rk+
柳家の晩餐 〜地獄の一丁目へようこそ〜


5月某日。
かろうじて一流大学に入学し早一ヶ月が過ぎようとしていた。
ようやく大学にも慣れ、友達も増えつつある今日この頃。
相変わらず、学は女子学生に弄ばれる姿を横目に見ていたり。
しかし・・・あいつのエロスパワーはどこから湧いて出てくるんだろう。。。


さて、話は変わって。俺は何故か、とある短大の前に立っていた。
ある女の子を待つために。しかしここは女子短大。
どうみても校門前で待つ俺は不審者である・・・マッチョな警備員の眼光が恐い・・・


『あ。○○く〜ん』


どこからともなく聴こえてくるあの甘ったるい声。
1人の女の子が俺の下へ駆けてくる。
ほんわかとした雰囲気。すこしぽっちゃりした体。そして大きな胸(おいおい
柳冨美子。俺の彼女。
あの悪夢?の全校告白生中継のお陰で俺たちは結ばれたわけだ。


150 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/23(金) 00:23:07 ID:TbRC7Rk+
『ごめんねぇ〜。待った?待ったよね?』
「いや、待つのは慣れてるから大丈夫。」
『あ。それって嫌味〜?あはははははは』
「はははははは。」
『さってと。お買い物してあたしん家いこ♪』
「あぁ。行こうか冨美子。」

今日は付き合って初めて、冨美子の自宅へ行くことになっていた。
家の前までは何度もあるが、家に上がるのはこれが初めてである。
うっ・・・そう考えると少し緊張してきたぞ・・・?
お土産は何にしようか・・・スイーツショップのケーキか?甘味処のあんみつか?
う〜ん・・・あまり考え無しで来ちゃったな・・・

『・・・くん?○○く〜ん?』
「えっ!?あっ?何?」
『もぉ〜。何を食べたいか聴いてるのに〜!』
「あ!あぁごめんごめん。そうだなぁ〜ハンバーグとかいいなぁ〜。あは、あはははは・・・」
『ほうほう。ハンバーグね!おけおけ〜^^』
う〜ん。やっぱり冨美子は笑顔がかわいいなぁ。
しかし・・・おいおいいくらなんでもやたらめったら買いすぎじゃないのか?
ひき肉、玉ねぎ、人参、お構いなしにどんどんカゴの中に入れていく・・・
「な、なぁ冨美子」
『ん?ど〜したのぉ?』
「冨美子の家って確か・・・ご両親とおばあちゃんと、妹に冨美子、だよな?」
『そうだよぉ。』
「5人+俺にしても、やたら量多くないか?」
『そうかなぁ?これでも少ないくらいだよ?』
この一言の意味は、後々思い知らされる事になろうとは、
この時の俺は知る由も無かったのである・・・

151 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/23(金) 00:26:36 ID:TbRC7Rk+
お土産は冨美子のリクエストでシュークリームになった。
しかし・・・大量の食材・・・すごく・・・重いです・・・
『たっだいま〜!彼、連れてきたよ〜!』
「おかえり〜。今行くわね〜。」
「あら。冨美子の言う通りかっこいい子ね。いらっしゃい。はじめまして、冨美子の母です。」
「あ。どうもはじめまして。○○と申します。今日はお招きいただきありがとうございます。」
よく似た親子である。
「あっ!お姉ちゃんの彼氏だ〜!こんにちはっ!妹の加奈子でーす!きらめき高校1年で〜す!」
これまたよく似た姉妹・・・クローンか?
「おやおや。冨美子の将来の旦那さんかいね?どうもどうも。冨美子の祖母でございます。」
どんどん出てくる柳家の人々。しっかしよく似てる・・・
女性側の遺伝子が強いんだろうか・・・
「おぉ。冨美子の彼氏くん。いらっしゃい。冨美子の父です。いつも冨美子がお世話になっていてすまないね。」
・・・でけぇ・・・キングワル男よりでけぇんじゃないのか!?
「おいおい。いつまで玄関で挨拶させるんだ?あがってもらいなさい。さぁどうぞ遠慮しないで。」
「あっはい。お邪魔します!」

リビングに通される。
ふ〜む。至って普通の家・・・だな。ウチとあんまり変わらないや。
「さぁさぁ。そこに座って。母さん、お茶でも出して。」
「あっはい。それじゃ失礼します・・・うおっ!」
ソファが思いのほか深くてオレの体が軽く埋まってしまった。
「ははは。キミもやっぱり引っかかってしまったか。初めて来る人は大概そうなるんだよ。決してイタズラじゃないからな?ははは。」
「ははは・・・ちょっとびっくりしました・・・」
「ふふ。ごめんなさいね。ウチのソファは全部そういう感じなの。はい、どうぞ。」
「あ、どうもありがとうございま・・・」
・・・アレ?俺の目がおかしいのかな・・・これ・・・お茶・・・だよな?
何故ジョッキで・・・しかもおかわりがピッチャー・・・
この時点で気づけばよかったものを、やはり高校時代からの鈍感っぷりが遺憾なく発揮されている。
こういうモノなんだと思ってお茶を飲む。

152 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/23(金) 00:30:17 ID:TbRC7Rk+
ここからはお父さんからの質問攻めタイム・・・
き、気まずいなぁ・・・しかし、それは杞憂に終わる。

「で・・・。キミと冨美子は付き合ってどれくらいになるんだ?」
「えっ?あぁ正式に付き合うようになってからは2ヶ月程経ちましたかね・・・」
「高校時代から付き合ってたんじゃなかったのか〜。」
「はい。何て言いますかね・・・高校時代は仲のいい友達・・・とでも言いましょうか・・・ごく」
「その割には、毎日のように冨美子はキミの話をしていたけどなぁ。てっきりもう付き合って長いのかとばかり思ってたよ。」
「う〜ん・・・まぁ・・・友達以上恋人未満がやたら長かったから・・・ですかね・・・」
「なるほどね。しかし、キミ結構体格いいな。放送部、だったんだろ?」
「えぇまぁ。でも体動かすのも嫌いじゃないんで、走ったりはしてます。」
「それだけの体格だ。メシも結構食うんだろう?」
「いえ・・・人並みですよ」このお父さんの一言。
ここでも気づかない俺はとてつもない鈍感野郎である。

「あ。お兄さ〜〜ん。ちょっと教えて欲しいところあるんですけど〜」
「お、お兄さん!?」
「だって、ふ〜ちゃんの彼氏さんなんだし。お兄さんって呼んだ方がいいかなって。」
『加奈子〜!あんまり困らせちゃダメだよ〜』
「いいじゃん!ねぇお兄さん♪」
「いや・・・ははは・・・呼ばれ慣れてないから恥ずかしいやらなんとやら・・・」
「ふ〜ちゃんから聴いてますよぉ?3年間、学年トップの座を誰にも譲らなかったって!」
「いや・・・あれは結局偶然が重なって・・・」
「またまた〜!すごいじゃないですかぁ〜!だからちょっとわかんないところがあるから教えてもらおうって思って!」
「まぁ・・・1年の問題なら大丈夫・・・かな。どこがわからない?」
「えっと。ここなんですけど、全然解けなくて・・・」
「どれどれ?あぁこれか。○○先生の出しそうな問題だ・・・えっとコレはちょっと引っ掛けがあってね。」
「ふむふむ・・・あ〜!そういうことか!」
「どう?こんな感じなんだけど。」
「おけおけー!ありがとうございます!」
口調までそっくりだ・・・学校でも人気ありそうだな。
この姉にしてこの妹あり、と言ったところか。

153 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/23(金) 00:35:13 ID:TbRC7Rk+
「ご飯出来たわよ〜!」
食欲をそそるいい匂いがリビングに漂う。
お腹も空いてたし、まさに待ってました!と言わんばかりの俺。
この後襲い掛かる悪夢を知らずに・・・
「じゃあ、彼氏クンは冨美子の隣ね。」促されて冨美子の隣に座る俺。
す、すごい!ご馳走の数々に目を見張る。しかし・・・
す、すごく・・・大きいです・・・一品一品がやたらとデカイ・・・
ご飯はどんぶりメシ山盛り。味噌汁もコレ・・・ラーメンの鉢だよ・・・な・・・
自分でリクエストしておいてアレだが・・・ハンバーグも・・・デカイ・・・皿からはみでてる・・・
サラダも・・・コレ普通取り分けるよな・・・デカイのが1人1皿・・・
流石の俺も笑顔が引きつる。こんな大量のメシを見るのも食うのも初めてだ・・・

「いっただっきま〜〜〜〜〜〜す!」

物凄い勢いでメシを食う柳家の人々。
「い、いただきます・・・」「さぁさぁ。遠慮しないでどんどん食べてくれよ!」お父さんが言う。
「は・・・はい・・・」と、とにかく食わないと!柳家の面々に負けずに巨大メシを胃にぶち込む俺。
うっ!コレは!!う、うまい!!と思ったのもつかの間。
「おかわり!」お父さん・・・もうどんぶりメシ食い尽くしたんですか・・・?ご飯が山になってますけど・・・
「彼氏クンはおかわりいらないの?」「えっ!?あっはい!お願いします!」
「やっぱり男の子ね〜。ご飯多目に炊いておいてよかったわ♪」
メシの山だ・・・また山になってる・・・
『遠慮しなくていいんだよぉ〜 あたしも作ったんだからどんどん食べてね!』
「あ、あぁ・・・」コレ・・・どうすりゃいいんだ・・・

何とか山盛りのメシやら何やらを全部胃の中へブチ込んだ・・・
う・・・生まれそうです・・・横になりたい・・・でもそれやっちゃうのはマズいだろ・・・
だが、コレで終わったと考えた俺は・・・甘かった・・・
「さぁみんな〜。食後のデザートよ〜。彼氏クンがシュークリーム買ってきてくれたのよ〜」

・・・増えてる・・・しかもでかくなってる・・・
ここで俺の意識は途絶えた。もう・・・ダメです・・・

154 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/23(金) 00:37:58 ID:TbRC7Rk+
『・・・くん・・・○○くん・・・』
気がつくと、目の前に冨美子の顔。
「えっ・・・?アレ・・・???」
『どうしちゃったの?デザート見た瞬間倒れちゃったんだよ?』
「えっと・・・ここは・・・?」
『あたしの部屋だよ?キミが気を失ってお父さんが1人でここまで運んでくれたの。』
流石あの体格・・・俺1人くらい余裕ってワケか・・・
『もしかして・・・』「えっ?」『多・・・かった?』
「う、うん・・・まさかあんなにあるとは予想してなかったからさ・・・」
『やっぱりね・・・お母さん、張り切りすぎちゃって・・・ごめんね。』
「い、いや・・・謝る事ないよ・・・」
『い、いつもはあんなたくさんじゃないんだよ?今日はキミが来るから・・・あたしもお母さんも張り切っちゃって・・・』
「いや、俺の方こそごめんな。あんな風に倒れちゃって。」
『そんな!謝らないで!私がちゃんと説明していればキミも驚かなかっただろうし・・・』
『それに・・・キミ・・・たくさん食べそうだなぁって・・・思っちゃってたし・・・』
何とか身体を起こし、冨美子と相対する。やっぱりまだお腹は苦しい。でも・・・そんなことはどうでもよかった。
「冨美子。ありがとな。俺のために一生懸命やってくれたんだもんな。」
冨美子の頭を撫でる。
『ふぇ・・・こっちこそ・・・ありがとう・・・ふぇぇぇぇぇぇぇぇん』
冨美子が抱きついてくる。ぎゅっとする力が強い。ちょ、ま、待って・・・そんなに力入れられたら・・・
ぐ・・・ぐるじい・・・嬉しいんだけど・・・苦しい・・・
ふと、冨美子が顔を上げる。
赤くなった頬。潤んだ瞳。見ているだけでドキドキしてしまう。
冨美子の全てがいとおしく感じる。
冨美子が瞳を閉じた。こ、これは・・・まさか・・・
思わずツバを飲み込んでしまう。
ゆっくり・・・ゆっくり・・・近づいてい・・・

155 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/23(金) 00:40:29 ID:TbRC7Rk+
ガタッ

部屋の外で物音がした。
ドアの方を向く俺と冨美子。
よく見ると、開き戸に少しだけ隙間が・・・

「母さん・・・若いって・・・いいなぁ・・・」
「えぇお父さん・・・いいわねぇ・・・」
「ふぉっふぉっふぉっ。おじいさんを思い出すねぇ」
「おばあちゃん!おじいちゃんまだ生きてるから!」


・・・皆さん・・・いつから・・・
おあずけですかそうですか・・・

「さぁ!彼氏クンも復活したところで食後のデザートを食おうじゃないか!!はっはっは!!!」
まだ食うのかよ!



終わり

156 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/23(金) 00:55:24 ID:TbRC7Rk+
あとがきみたいなもの

無駄に長くなってしまいましたが、
何とか完成までこぎつけられたことにある種の充実感を感じています。
読みづらい文章で申し訳ないです。

この話を書くヒントになったのは、
柳さん追加デートのスイーツショップのくだりが最初でした。
次に、大分前に何気なく眺めていたTV番組。
確かギャル曽根だったかな?
ギャル曽根家の夕食風景みたいなのを、何となく覚えていたのがもうひとつのヒントでした。
もし柳家が大食い一家だったら・・・というのが思い浮かんだんです。

架空キャラ、特に妹ですが、たまたま気分転換ににゃんこい!を読んでて、
もうお分かりかと思いますが、住吉加奈子から取りました。キャラは完全正反対ですが。
井口さんつながりで楓にしようかとも思いましたが
流石に冨美子と来て次楓は無いだろーと。
おじいちゃんは・・・おいしいご飯を求める旅に出ているということで・・・w

色々感想等お聞かせ頂けるとありがたいです。
稚拙な文章にお付き合い頂き、ありがとうございました。それではまた、どこかで。

157 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/23(金) 01:12:32 ID:+bMrb4kT
ふーちゃんの人柄のよさがわかる家族でぽかぽかしました
キスできないのはお約束ってことですねw

158 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/23(金) 06:46:51 ID:sIXwyJ9z
>>156
そう言えばギャル曽根も曽根家食卓のハンバーグ地獄で
彼氏にドン引きされたことがあるんだっけ
のどかでございました

159 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/23(金) 07:17:27 ID:9MXLd57w
あったかい家庭に育まれてのふーちゃんの人柄ですな
アメリカ人の女の子の家の食卓に招かれて悪戦苦闘するコピペを思い出したw

160 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/23(金) 11:11:41 ID:vluQJ9Ce
『アフターショック』

……やあ、ボクです。
昨日は、都子ちゃんとセニョールがコンサート帰りに入った喫茶店で、
ウェイトレスのつぐみちゃんがキレちゃたんだ。ねぇ誰のせい?誰のせいかな?
い〜けないんだ〜〜。
つぐみちゃん、あとでこってりパパに怒られちゃったらしいよセニョール?

さて、翌日の学校です。
つぐみちゃんがコーヒー券を持って、都子ちゃんに会いに来ました。
「大倉さん、昨日はゴメンなさい。お客さんにあんな態度をとるなんて…
何考えてるんだ!?ってお父さんにも思いっきり怒られたわ。本当にゴメン!」
ペコリと頭を下げるつぐみちゃん。都子ちゃんはちょっと慌てた顔で、
「あっ、いいの。そんなのもういいのよ。もう、済んだことなんだからっ、ね?」
笑顔をつくります。「…良かった」つぐみちゃんはホッと胸をなでおろしました。
「これに懲りずに、これからもうちの店に来てよね。……これ、うちのタダ券」
差し出されたコーヒー券。「えっ、そんなの悪いよ?」都子ちゃん両手ぶるぶる。
「ううん、これはウチのケジメ。大倉さん大事な常連さんだし、受け取ってよ」
「そ、そう?じゃぁ、ありがたく使わせてもらうわ…ね?」
つぐみちゃん、ビシッと直立して「オッケー、お待ちしてます!マドモアゼル」
と胸に手を当てて執事のようなお辞儀…ちょっとおどけて。
「あらやぁだ、そんな、照れるよ…うふふ」「うふふ」「うふふふふふふふふふふ」
………うふふふふと笑いあう二人なのでした。
あーほのぼの。こういうの、ちょっといいよね。
なぁ、いま、ほっとしただろセニョール?

161 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/23(金) 11:13:06 ID:vluQJ9Ce
と、少しの間ののち、都子ちゃん「それで……あの……」ちょっと上目遣いぎみに、
つぐみちゃんと瞳を合わせました。「ん、なに?」そして、おずおずと…
「また……また……ね?また……カレと来ても、いいかしら?」うは、ダイタン!?
でも、つぐみちゃんは「うん、いいよ?もちろん」あっさり。「本当?……良かった」
「私、なるべく2階にいるようにするから、気にせず来てよ?」
「そう?ごめんね。なんか、悪い気がしちゃうな…」
「はは、気にしないでよ。そもそも、悪いのは大倉さんじゃないし…ね?」
そうそうそうそう…うんうん。わかってるセニョール?
「ありがとう…。それじゃ、遠慮なく」「まあ、私もあんなの初めてだったから…
次はたぶん大丈夫だと思うけど…またキレちゃったら、そのときはゴメン」
「…う……うん……」「私、そういうの自分でコントロール出来ないんだよねぇ……」
頭をかく仕草をするつぐみちゃん。
「肝試しやもお化け屋敷も、私と一緒に行った相手は必ず後悔してるみたいだし」
………。
「……でもね?無理やりガマンして、後々まで引きずるよりはイイかなって…
そう思うことにしてるんだ。うん、ガマン良くない!」「ガマンは良くない?」
「そ、ガマンは体に毒……だから、もしもの時は…そうね。その時また全力で謝るから」
とつぐみちゃん手を差し出し。「だから、よろしくっ」握手を求めます。
「はいはい。うふふ」都子ちゃんも、笑って握り返しました。
「まあ、キレるのは、私ガマンしない…って言うか…出来ないんだけど。
他にもっと……、うん、もっと、素直になれればね……はぁ……こればっかりは……」
「えっ?」「ううん、なんでも」

……やぁ、ボクです。
「はぁ、なんかだんだんライバルが増えちゃってる気がするなぁ……」
その夜。自室で髪をおろした都子ちゃんがボクに話しかけます。
「でも……。うふふ……ガマンはからだによくないんだって………うふふふ………」
そうだよ?だから覚悟しなセニョーーーーーーーーール!うふふふふふふふふふ……

162 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/23(金) 11:13:56 ID:vluQJ9Ce
『アフターショックあとがき』
リクエストに応えてみた。ちょっとほのぼのちょいブラック……
描写控えめ内面は勝手に想像しちゃいな路線。
読んで頂けた皆様の妄想力だけが頼りのしょーもないSSでござる。
と、言う事で…いかがでしたでしょうかセニョール?w

163 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/23(金) 19:59:26 ID:9MXLd57w
にこやかに握手する二人の後ろに、雷の効果と相打つ竜虎が見えたw

うさぎさん目線のSSは俺もいつか書いてみたいな
というか先越された。クソッww
面白かったよ〜乙です!

164 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/24(土) 08:23:40 ID:hU4UjU8X
>>163
見方によってどうにでも解釈できるように心がけたので
竜虎が見えたはとても嬉しいお言葉でござる
うさぎさんの言葉がいつもより丁寧語で
本来のうさぎさん目線よりちょっと引いた
うさぎさんナレーション風でございます

よって真のうさぎさん目線SSはまだ未踏峰ですぞw
耳をなが〜くしてお待ちしてます

165 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/24(土) 18:34:48 ID:raP7B4en
俺にははっきりと見えたw
>竜虎


あれこれ手を出すほど力量も無いのでとりあえずは
今やってるのからちゃんと終わらせてからにします
耳が長く垂れ下がらないよう早めに頑張ってみますがw

166 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/24(土) 19:19:23 ID:gTQHB8P0
次スレはギャルゲーSS総合スレ

・次スレは >>980を踏んだものが速やかに立てること。
 >>980が立てなかったら有志がスレ宣言してから立てること。

167 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/24(土) 19:27:41 ID:ZlxJfPIa
都子関連のSSは他のヒロインが少しかませ犬みたいになってるような・・・

168 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/24(土) 19:55:16 ID:oXmIwJdL
ま、気にしない(・3・)
ごひいきキャラ寄りになっちゃうのも仕方ない
SSスレ位まったりしてようぜ
各人の妄想炸裂を楽しむところなんだしさ

169 :優ちゃん:2010/04/25(日) 03:29:22 ID:c0esyzwy
きらめき市国

首都 きらめき市 最大の都市 きらめき市

政府 (公)  - 公爵 伊集院レイ

きらめき市国は、日本の静岡県の伊豆半島に位置する藩国。
全てを日本国に囲まれている。首都はきらめき市。
元首である伊集院家の当主の称号は「藩主」であり、藩国もしくは藩区と呼ばれる場合もある。
一方、伊集院家の当主の親族は 『公爵』 である。
但し、現在においては伊集院氏は 『公爵』 『藩主』と呼ばれることを嫌い、
多額の資金を保有する意味の『財閥総裁』を名乗る事が多い。

政治

 藩主である伊集院家の総裁は、日本国の天皇から「参議」「公爵」の位を代々頂くことになっている
 天皇の臣下ということになるので、公式には日本国の一部ということになっており、
 日本国の地図においては、藩国という形で静岡県の一部と記載されているが、
 韓国・中国と東南アジアの一部、ヨーロッパ諸国は独立国として承認している。

 事実、直接的に日本国政府の統治下にあるわけではなく、あくまで天皇の信任を受けて公爵である
 伊集院家が独立して政治を行う形になっており、政治及び議会の成り立ちは、日本国の
 衆議院・参議院を頂点とする立法府及び内閣・行政府とは無関係である。

 元首は国家の君主である藩主。藩主は伊集院家の当主による世襲制で、他国の君主が象徴・儀礼的
 存在であるのに対して強大な政治的権限を有している。そのため「アジアの絶対君主制」と言われる事も
 あるが、立憲政治、法の支配が確立されており、正確には立憲君主制である。また他先進諸国と同様、
 国民の市民的自由は十分に保障されている。


170 :優ちゃん:2010/04/25(日) 03:29:34 ID:c0esyzwy
 議会は二院制で、市会と貴族院市会を持つ。通常の「市会」は議員定数25人、任期4年、解散あり。
 選挙は、複数投票制と比例代表制を組み合わせた直接選挙で行われる。
 貴族院市会は議員定数は定められていないが、伊集院氏に協力したという十二月衆
 (睦月氏・如月氏・弥生氏・清和氏・皐月氏・水無月氏・文月氏・葉月氏・長月氏・神無月氏・霜月氏・師走氏)
 及び、藤原家ゆかりの者などの名家が貴族院議員に指名されることが多い。なお貴族院市会は終身制である。

 議院内閣制を採用している。行政府の長である市長は議会の第一党党首が藩主によって任命される。
 また、副市長には第二党の党首が任命される。死刑制度は廃止されている。

外交
 1899年の日本政府との合意に拠り、日本国がきらめき市国利益代表を務めることが多い。
 日本国との関係においては、日本の天皇を皇帝としてその臣下という形をとっている関係上、
 日本側は静岡県の一部という行政区域にしているが、その部分においてきらめき市国側が
 日本に苦情を申し立てたことは無い。この制度のことを「国家内国家制」と呼ぶこともある。

軍事
 外交と同じく、1899年の合意に拠り、日本がきらめき市国の防衛を担当している。
 ただし、きらめき市国そのものも傭兵を中心とした陸海空軍を保有する。(元首は伊集院家当主)

地理
 面積は南北に10キロメートル、東西に25キロメートルと狭い。小豆島などとほぼ同じで東京23区の1/4程度
 しかなく、日本の市町村の中では、埼玉県熊谷市に最も近い。人口は30万強で、東京都町田市などとほぼ
 同じである。世界で7番目に小さい国。国土は山がちであるが東西は海と接している。日本の静岡県・
 神奈川県との結びつきが非常に強い国で日本との間にパスポートコントロールなどはなく、住民や旅行者は
 自由に行き来できる。

171 :優ちゃん:2010/04/25(日) 03:29:46 ID:c0esyzwy
絶対君主制と言われる所以について

 上記のように、きらめき市国は立憲君主制国家であり、かつて存在した絶対君主制国家とは異なる。
 しかしきらめき市国は君主大権を保持し続けており、君主が強大な政治的権限を有する国である。
 そうである理由は以下の三点に由来すると考えられる。

1.伊集院家が富裕であり、国庫からの歳費収入に依存していないこと

 歳費を必要としていないということは議会・政府側が有力な交渉上の切り札(「歳費の支給を停止する・
 増額する」など)を有していないということになる。また、移入君主である伊集院家の家産は海外における
 独自の資産(金及びダイヤモンド鉱山の保有など)において蓄積されたものであり同家の私有財産でしかなく、
 きらめき市国とは無関係である。このため、議会・政府側は家産を収公するための大義名分(「もとをただせば
 国民の物」など)を持っていない。また家産の大部分が日本国外にある現状では、日本政府及びきらめき
 市国政府が国有化宣言等を行ったとしても実効性を確保できない。

 ちなみに伊集院家が国外に所有する私有地の面積の合計は、きらめき市国の国土を軽く凌ぐものである。
 もちろん地価総額も伊集院家の私有地の方が遥かに高額である。同家の資産総額は約15兆円とされる。
 そして1990年代以降、伊集院家は歳費を返上しており、経済的に完全に自立してしまっている。

2.明治維新において明治天皇より独立が事実上承認されたこと

 伊集院家はもとより皇族出自の一派であり、皇族でありながら且つ武士であるという立場を
 堅持していた関係もある一方で、明治維新において関東での戦闘のほとんどを担当していた
 こともあり、その功で日本国内にありながら琉球と同じ「藩国」の立場を勝ち得た。
 その後琉球は琉球処分により沖縄県になったが、独自の資金力で当時の明治政府の収入と
 互角の資金力と軍事力を保有していた伊集院藩に対して、明治政府も強行な処分をすることが出来なかった。

172 :優ちゃん:2010/04/25(日) 03:30:15 ID:c0esyzwy
3.1930年代のファシズムの台頭に対し藩主大権を行使しこれを防いだこと

 日本国内での軍国主義の躍進にともなって市国内でもファシストが増加し、次回総選挙では多数の
 当選者が出ることが予測されていた。この危機に対して伊集院氏は藩主大権によって総選挙を
 無期延期とし、ファシストの市国流入を防いだ。この時総選挙が延期されずに実施されていたならば、
 きらめき市国は日本への併合あるいは枢軸陣営での参戦などという事態となり、第二次世界大戦の
 惨禍をまともに受けていたと考えられている。伊集院家ではこの間の経緯について「藩主大権の
 行使により国難を未然に回避した」と自負しているようであり、藩主大権を保持し続けることの
 正当性を示していると考えているらしい。

経済

 主要な産業は精密機械、医療。ほかに観光、国際金融、切手発行もよく知られている。
 日本との関税同盟があり、郵便や電話の制度は日本と共通となっている。
 タックスヘイブンとしても知られ、税金免除を目的とした外国企業のペーパーカンパニーも集中
 (人口より法人企業数が多いと言われる)。これら法人税が税収の40%に及び、この結果、
 一般の国民には直接税(所得税、相続税、贈与税)がない。
 この国に拠点を持つ会社としては伊集院財閥・龍光寺グループなどが有名。
 労働者の約半数は日本から毎日越境している。

教育
 きらめき市国の中にある超一流大学・一流大学・二流大学・三流大学は全てきらめき市国の
 大学であり、きらめき市国民である場合は学費が免除される。
 これらの大学は事実上の国立大学であるが、名目上は伊集院家の私大とされる。



173 :優ちゃん:2010/04/25(日) 03:30:33 ID:c0esyzwy
地方行政区分
 全部で7の基礎自治体に分かれる。これらは山岳が多いきらめき大市と海沿いが多い
 はばたき大市に分けることができ、現在でも国政選挙の選挙区としてこの区分が残っている

─きらめき大市
 きらめき市 ひびきの市 萌黄野(もえぎの)市 等
─はばたき大市
 はばたき市 等
(このはばたき市の名前の由来は一説によるとアラビア語で航海を意味する動詞habatakから来ているといわれる)


歴史
1121年 伊集院宮家が南面の武士として天皇家より分家
1192年 鎌倉幕府成立の代償として天皇が伊豆に御料地を要求、
     それを受け入れる形で伊集院宮家が入国
1251年 倭寇の開始、倭寇に積極的にかかわり中国・東南アジアに進出。キリスト教・イスラム教の流入
1321年 このとき、アラビア・紅海沿岸に日本の伊集院船が交易として日本刀を輸出していたことが
     確認できている。
1333年 鎌倉幕府滅亡、建武の新政で御料地が増加
1343年 紅海とインド洋の交易をめぐり、印度でヒンドゥー教徒との戦闘が起こる(イジューイン・アラハッドの戦い)
     このときダイヤモンド鉱山を獲得。
1491年 ベルゲンに伊集院交易船が到着(露西亜海路の開拓)
1501年 喜望峰到達、アフリカ進出が本格化
1521年 アメリカに初到達
1600年 関が原の戦い。伊集院藩の独立が確保される。

174 :優ちゃん:2010/04/25(日) 03:30:44 ID:c0esyzwy
1864年 下関戦争で伊集院藩は長州藩に加担することを正式に表明
1865年 第三次美樹ノ原の戦い、幕府軍を萌黄野坂(伝説坂)で撃退
1866年 薩長伊同盟(薩長・伊集院同盟)
1867年 大政奉還、王政復古の大号令
1868年 第四次美樹ノ原の戦い、萌黄野坂からの新型ガトリングガン乱射と甲鉄艦4隻の砲撃により幕府軍敗退
1869年 戊辰戦争終結、官制改革 、伊集院家の半独立体制の公認、きらめき市国議会の開始
1870年 日本円をきらめき市国通貨として認める
1875年 永世中立国となる
1877年 女性参政権を認める
1930年 議会停止、以後1945年まで議会選挙は無し
1942年 「青少年の男女交際を支援するときめきメモリアル法」を制定、日本が対米参戦するも不参加を表明
1945年 日本敗戦、日本の困窮を見て「ときめきメモリアル法」の廃止を決定
1995年 「ときめきメモリアル法」復活、
2005年 「ときめきメモリアル法」停止、副通貨「リッチ」の流通を開始


※ときめきメモリアル法
 古くは戦時中にさかのぼる、きらめき市国の藩主制定法典。
 男女交際をする際の資金や手段などを、市国が援助するというもの。
 戦時中のファシズムにおいて男女交際が厳密に禁止されていたことに反発した伊集院参議が
 君主大権を発動して議会を無視して成立させた法律。
 同様の政策としては、徳川幕府8代将軍吉宗が倹約令を出したときに
 尾張大納言宗春が反発し、豪勢な暮らしを奨励したという政策が近い。


175 :優ちゃん:2010/04/25(日) 03:31:17 ID:c0esyzwy
2011年3月、きらめき市国の伊集院参議は定例会見で記者団の質問に答え、
日本国の成婚率や出生率低下などの問題が浮上している事を踏まえ、1995年から2006年までの間に
適応されていた、指定された一定期間(16歳から18歳までの3年間)において市内に通う高校生の
男女の生徒が恋する相手などにプレゼントを贈る際の出費を20リッチ(日本国通貨で約20000円程度)
までを市国が肩代わりするといういわゆる「ときめきメモリアル法」を暫定的に復活する用意がある事を
示唆した。

これに対し、PTAなどは男女不純交際の助長につながるとして参議に対して慎重な対応を求める声明を
出す一方、出生率と成婚率の低下を危惧する日本の東国原宮崎県知事は、きらめき市国民の成婚率
の高さを踏まえて有効な考えであるとの認識を示した。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

             ,  ----- 、
            , . ´. : : : : : : : : : :.`:. 、
.         /: : : : : : : : : : : : : : : : : : \
          /: : : : : : : : : : : : : : : : : 、ヽ: : :ヽ マアネタダケドネ
.        ,': : : : : : : : :: : : : : : : : : : :ヽ:ハ: : :.ハ
       i  .i   i   ! 、    .\: : :ハ : : ハ
       |. . .i . . i. . ハト、..\: : : :\:\ :.ハ: : :ハ
       |: : :i : : i: : | .! \: :ヘ`>‐弋 、: :.i : : ハ   以上がきらめき市の謎の全容です
       |: : :i : : i:_才チ ̄ \ミゝ,.ィ芯ト、ヽi: : :i:ハ       分かりましたか☆川さん
.         !i : :i : : i::/,ィ'孚ト     込リ '.| |: : :i:ハ
        |: : i: : :|' _{弋;;リ         リ: : :.! ハ
       |: : i: : :|ヽ       . 〉      !.:i.:.:: i: : : \
.         |: : r‐'7ー-、         ,    八|.:.:.:.i:: : :', :.\
.        |:.:/.    ´)、     ̄   ,イ:.:.:ハ:.:.:: : : : ヘ` 、ミ三ニニ===- 、
          !/      ノJ >   .._ , イ:..i:.:.:.:ハ.:: : : : : :.\
       /    /:.:.:.:.:.|        |ー、:.:.:.:.::\: : : : : : :`ミニニ===- 、

176 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/25(日) 10:51:48 ID:w+d3+5kq
そ、そうなんだ、じゃあね

177 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/25(日) 14:23:52 ID:9xFuuhSQ
ときメモ最大の謎があきらかに…

178 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/25(日) 22:35:31 ID:4MibOdBc
独立国だったんすか

179 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/26(月) 00:41:08 ID:EqtOC+9T
下の作品 ss (side story) 小説を書く計画は無いんでしょうか?
下の作品も それなりに おもしろい 名作と思うの に、 SSがない、少ないのがとても惜しいと思います。

1. 初恋ばれんたいん スペシャル
初恋ばれんたいん スペシャル PS版は あまりのテンポの悪さ,ロードは遅い(パラメーターが上がる度に、いちいち読み込みに行くらしい・・・)
のせいで、悪評が集中しました。ですが 初恋ばれんたいん スペシャル PC版は テンポ,ロード問題が改善して 快適です。
(初恋ばれんたいん スペシャル PC版 プレイをお勧めします!) 初恋ばれんたいん スペシャルはゲームシステム的にはどうしようもない欠陥品だけど。
初恋ばれんたいん スペシャル のキャラ設定とか、イベント、ストーリーに素晴らしいだけに SSがないのが とても惜しいと思います。
2. エーベルージュ
科学と魔法が共存する異世界を舞台にしたトリフェルズ魔法学園の初等部に入学するところからスタートする。前半は初等部で2年間、後半は高等部で3年間の学園生活を送り卒業するまでとなる。 (音声、イベントが追加された PS,SS版 プレイをおすすめします。)
同じワーランドシリーズなのに ファンタスティックフォーチュンSSは多いのに似ている 魔法学院物なのに ネギま、ゼロの使い魔 SSは多いのに
エーベルージュのSSがほとんどありませんでした。

180 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/26(月) 00:41:59 ID:EqtOC+9T
3. センチメンタルグラフティ2
センチメンタルグラフティ1のSSは多いのにセンチメンタルグラフティ2のSSがほとんどありませんでした。
前作『センチメンタルグラフティ1』の主人公が交通事故で死亡したという設定でセンチメンタルグラフティ2の
主人公と前作 センチメンタルグラフティ1の12人のヒロインたちとの感動的な話です
前作(センチメンタルグラフティ1)がなければ センチメンタルグラフティ2は『ONE ?輝く季節へ?』の茜シナリオ
を軽くしのぐ名作なのではないかと思っております。(システムはクソ、シナリオ回想モードプレイをおすすめします。)
センチメンタルグラフティ2 VS ONE 〜輝く季節へ〜の茜シナリオを比べてみました
センチメンタルグラフティ1の主人公 田中 一郎 = 茜 小説版、ドラマCDに登場する茜と詩子の幼馴染 城島司 永遠の世界に
センチ1の主人公 田中 一郎は交通事故で死亡 = 城島司は 「えいえんの世界」に旅立つことになる。
センチメンタルグラフティ2の主人公 椎名耕平 =ONE 〜輝く季節へ〜の主人公 折原 浩平
センチメンタルグラフティ1の12人のヒロイン = 里村 茜

181 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/26(月) 00:42:41 ID:EqtOC+9T
4. 茜 小説版、ドラマCDに登場する茜と詩子の幼馴染 城島司のSS
茜 小説版、ドラマCDに登場する茜と詩子の幼馴染 城島司を主人公にして、
中学生時代の里村茜、柚木詩子、南条先生を攻略する OR 城島司ルート、城島司 帰還END(茜以外の
他のヒロインEND後なら大丈夫なのに。) SS
5. Canvas 百合奈・瑠璃子先輩のSS
個人的には 「呪い」 と「花言葉」 を組み合わせた百合奈 シナリオは Canvas 最高と思います。
Canvasの他のヒロイン SSは多いのに Canvas 百合奈・瑠璃子先輩のSSがほとんどありませんでした。

182 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/26(月) 00:49:07 ID:QUf50nAj
なんだ?

183 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/26(月) 12:43:10 ID:T5PwFgT/
>>175
すいません
優さんに見とれてました

184 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/26(月) 16:15:49 ID:+hI6wtwS
>>167
もし逆パターンをお望みなら>>24くらいかな

185 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/26(月) 17:59:03 ID:pPUgSLVQ
樹の下に
都子じゃなくて
スタ☆彡リバ が

186 :あなただけに 〜Winter Heartbeat〜 1/5:2010/04/28(水) 20:07:00 ID:zzOOn05O
「会長、この資料はこっちの段ボールに纏めておけばいいですか?」
「そうね。纏めたらマジックで段ボールに資料名を書いて、あの棚の上にしまっておいてね。それと・・・私もう会長じゃないのよ?」
「あ、そうでした。すいませんでした会ちょ、、、、…皐月…先輩」
注意を促すと彼が慌てて言い直そうとするが、また間違いそうになり更に言い澱む。
「もう…真希ちゃんに失礼でしょ。気を付けなさいね。でも…ふふっ」
少し強い口調で窘めてみたものの慌てる彼の様子がおかしくて、つい軽い笑い声が漏れてしまう。
「重ね重ねすみません。でも、星川さんにとっても俺にとっても会長はやっぱり会長なんですよ。どうにも慣れないんです。まいったな」
「真希ちゃんも同じ事言ってたわ。やっぱり貴方たち似たもの同士なのかしら?」
頭を掻きながら弁明する彼に対して、やや芝居めいた感じで口元に手をやり、小首を傾げて自問するかのように声に出す。

そう、見ているこっちが呆れつつも微笑ましくなるほど波長も歩みも似た二人…
少し暗い翳が胸をよぎるが、それを打ち消すように言葉を続ける
「でも、それにはもう慣れてもらうしかないわね。私は構わないけど、とりあえず人前では気をつけること。
 けじめをつけないと大変よ?もうあなた達の生徒会なんですから、しっかり自覚を持ってね」
「肝に銘じておきます」
気持ち澄ました口調で先輩風を吹かせる私に対して、彼もおどけた調子で返事をした後に軽く苦笑いを浮かべ、お互いの仕事に戻る。
「さ、もう少しね。真希ちゃんが戻ってくるまでに終わらせられるように頑張りましょう」

187 :あなただけに 〜Winter Heartbeat〜 2/5:2010/04/28(水) 20:07:51 ID:zzOOn05O
今日は二学期最終日。
終業式も終わり、冬の短い休みを満喫すべく他の生徒が足取りも軽やかに下校していった校舎で、私たちは資料整理と称した大掃除を生徒会室で行っている最中である。
この秋に任期を終え会長職から離れた私であったが、後輩たちより授かった『名誉顧問』の肩書きと共に非定期的ではあるが生徒会室を訪れる日々が続いていた。
訪問の理由は様々だ。今日のように資料の整理に立会って要・不要を判断し、その資料の概要を説明することもあれば、ただ単に談笑してお茶をご馳走になって帰る事もある。
新しい体制になった組織に旧体制の人間が立ち入ることは、本来双方にとって良いことでは無いという事は分かっているのだが、
私の代から真希ちゃん達の代への移行に関してはこれまでとは少々勝手が違っている。
それには通常1年の任期である会長職を私が2年務めていた事が少なからず影響している。

手前味噌な話ではあるがこの2年間で生徒会も大分組織として成熟し、生徒の意見を反映し学校側に対しても働きかけの出来る組織になった。
言ってみれば完成された組織となったわけだが、時が経ち先達のやり方のみを真似るだけの凝り固まり停滞した組織ほど息苦しく醜いものは無い。
何より生徒会は私が卒業した後も生徒の手によって組織・運営されるものである以上、常に新しい風を吹かせ続ける必要がある。
これまで以上に凝り固まった生徒会に新たな風を送り込む存在として、誰よりも生徒の事を考え、より良い学校生活の実現を目指す事に労力を惜しまない人間が誰か?
と自問した時に彼女…星川真希が適任であると判断し選出したのである。
その目論見は成功し、既に皐月体制の生徒会から星川体制の生徒会へと見事に移行しつつある。
但し、実務に関しては私だけが把握している事などがまだまだある為、こうして引退後も引継ぎ業務を行う為に顔を出しているのである。


188 :あなただけに 〜Winter Heartbeat〜 3/5:2010/04/28(水) 20:09:09 ID:zzOOn05O
「しかし…申し訳ないですね」
「ん?何がかしら?」
彼からの言葉に作業の手を止めずに答える。
「いえ、他の現役役員の人間が帰ったのに先輩にまだ残って貰ってしまっていて…」
「今日は終業式ですもの。誰だって早く帰りたいでしょ?もう殆ど終わりだし、手の空いた者から帰るにこした事はないわ」
「それに片付けの終わった後の打ち合わせが本来の目的ですもの、私が残るのも当然よ」
「それはそうですけど…」
「それと真希ちゃんが今わざわざ買いに行ってくれているお茶とお菓子も、私、楽しみにしているのよ?」
若干くだけた感じでそう告げると、それを聞いて彼もクスリと笑う。
「そ・れ・と・も、私とじゃなくて真希ちゃんと二人きりの方が良かったかしら?」
少し意地悪な口調でそう続けてみる。

ガタン!

椅子に乗っかり段ボールを棚の上に置こうとしていた彼がバランスを崩したのだろう、大きな音を立てる。
「ほ、星川さんが、なんでそこで出てくるんですか!」
器用に椅子の上でバランスを取り直した彼が慌てた口調で返してくる。
その様子を見てまた胸に暗い翳がよぎり作業の手が止まる。
――――なんでだろう・・・なんであんな事言ってしまったのだろう。そして何故こんなにも沈んだ気持ちになるのだろう…
心の中で頭を振りその考えを振り払って声を掛ける。
「ごめんなさいね。大丈夫?」
「えぇ、大丈夫です。それと、先輩と引継ぎしながらお茶を飲むのは俺だって楽しみにしてるんですからね!」
「そうよね、引継ぎは大事、だものね…」

189 :あなただけに 〜Winter Heartbeat〜 4/5:2010/04/28(水) 20:10:01 ID:zzOOn05O
そう…私は引継ぎをしなければならないからここに来ているだけ、他に何もあるわけが無い…
そう考えながら作業の手を止めたまま、彼の横顔をぼんやりと何の気なしに眺めてしまう。

…トクン

胸の奥底で自分の心臓の鼓動では無いような音が聞こえた気がした。
その鼓動が鳴る度に、不安で胸が締め付けられるような、それでいてまるで子供の頃の遠足の前日のような高揚感に包まれる…
さながらチョコレートを食べているかのような甘くて苦い不思議な感覚。
彼を見る時、話す時、彼を想う時、湧き上がってくる不思議な感覚…

その感覚に身を任せながら彼を眺めていると不意にこちらを向いてきた為、視線が合ってしまった。
盗み見していた事に気づかれたのかと思い、顔が一気に熱くなる。
しかし、そんな私の様子に気づきもせず彼が話しかけてくる。
「先輩、これって・・・」
彼が棚に上げた段ボールと入れ替わりに別の段ボールを下ろして来る。

彼が下ろした段ボールの確認の為に席を立ち、自分を落ち着かせる為にもゆっくりと向かい、埃を被った段ボールを覗き込んでみる。
「サンプル」
と書かれたそれを見て、中身が何かを思い出す。
埃を取り払い、開けた中身は記憶どおりの物であった。
「これって、制服…ですよね?」
中身を取り出し彼が問いかけて来る。
「えぇ、そうよ。」
「以前デザイン画を見たことがあったでしょ?最終的に決定したものを元にサンプルを作成してお披露目したのよ。これはその時の物」
「へぇ・・・そうだったんですか」
私の返事を聞いた後そう呟き、少し思案する仕草を見せた後にまた彼が問いかけてくる。
「お披露目…ってことは誰かが着たんですよね?誰だったんですか?」
「えっと…その時の生徒会役員の男子と女子1名ずつだったわね」
それを聞いて彼はふぅんと小さく頷き、また考え込む。
急に黙り込んでしまった彼に声を掛けようとした瞬間、彼が思案顔から一転、真剣な眼差しをこちらに向けてくる。

190 :あなただけに〜Winter Heartbeat〜 5/5:2010/04/28(水) 20:13:05 ID:zzOOn05O
…トクン
―――あぁ、まただ…また、この鼓動…

一瞬鼓動に気を取られていると彼が意を決したように口を開く。
「先輩。これ、着てみませんか?」
「はい?」
意外な申し出に間の抜けた声が出てしまう。
「いえ、先輩が折角新制服の採用に尽力したのに一度も袖を通さず終わるのも勿体無いなぁと思いまして」
「きゅ、急にそんな事言われても…」
「駄目…ですか?」
「駄目っていうか…私が着たって似合わないわよ」
「絶対似合いますって!」
「…恥ずかしいし…」
「俺だけしかいませんし…俺だけに見せてください!この通り!」
そう言って彼は地面に擦り付けんばかりに頭を下げそのままの体勢で固まっている。
困ったなと思っていると、耳の奥で彼が言った「俺だけに」という言葉が繰り返される。
その言葉を反芻していると

…トクン
鼓動が大きく、跳ねた。
頭を下げたままの彼の元へと、一歩近付くたびに鼓動が高鳴る。
一歩近付くたびに鼓動の正体が分かり始める。

「『見たい」と言われても着替えなきゃいけないし…」
―――他の誰の為でもなく
「心の準備もあるし…」
―――私が
「もぉ・・・」
―――彼の為だけに
彼の元に辿り着き、想いを込めて耳元で囁く

「それじゃあ…あなただけに…」

191 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/28(水) 20:17:16 ID:zzOOn05O
やっと・・・やっと書き上げれたよぉおおお!
元ネタはイラストレーションズの優さんのイラストから
どうしたら優さんに新制服を着てもらえるだろうか?ってとこからスタートしてます。
少し強引だったなぁ・・・反省

「卒業間近にしてやっと自分の中の気持ちに気付いた」
ってのが表現できてれば幸いです。

192 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/29(木) 07:15:00 ID:+a+ybbm1
パロディーでもいいんですかね?

なんかのゲームとか。

193 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/29(木) 07:51:09 ID:cGsNuOPT
>>191
カチッとした文章が生徒会モノにあってるなぁ
そうは書かれてないはずなのに自分には
土下座してる主人公と困り眉子笑顔の
皐月先輩…告白シーンでしてるような…が見えたw

>>192
結果的にときメモのSSになっていれば良いんでない?
自分のは高確率でなにかしらパロディが入ってる

194 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/30(金) 04:02:17 ID:oRFdZf3M

ピコピコピコ…となぜか一緒にゲームをしている一稀&瑠衣&理澄の3人(他のキャラはゲームの登場人物です)
そろそろゲームも最終局面に入ったようですが……?

一稀「やっとボスの都子も倒したしこれでクリアかな?」
里澄「まだ油断しちゃいけない、そう音楽が告げている……」
瑠衣「あ!伝説の樹の下に誰かいる!むむむ……あの人は生徒会長さん?」
一稀「お、本当じゃん。今まで親切にしてくれてたし『クリアおめでとう』とか言うのかな?」

(ゲーム画面)
皐月「やっと来たわね。おめでとう!このゲームを勝ち抜いたのは貴女たちが初めてよ。」

柳「ゲーム?」

皐月「私が創った壮大なストーリーのゲームなの!」

カイ「どういう事だ?」

皐月「私は平和な学園生活に飽き飽きしていました。そこで都子ちゃんを入学させたの。」

鳴瀬「何考えてるっちゃ!」

皐月「都子ちゃんは世界を乱し面白くしてくれたわ。だけど、それもつかの間の事。彼女にも退屈してきたの。」

春奈「そこでゲーム…ですね?」

皐月「そう!その通りよハルちゃん!!私は幼馴染を打ち倒すヒロインが欲しかったの!」

郡山「何もかも貴女が書いた筋書きだったわけね。」

195 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/30(金) 04:03:19 ID:oRFdZf3M

皐月「なかなか理解がはやいわね。多くのモノたちがヒロインになれずに伝説の樹の下で消えていったの。
   告白されない運命を背負ったちっぽけな存在が必死にときめき度を上げる姿は私さえも感動させるものがあったわ。
   私はこの感動を与えてくれた貴女たちにお礼がしたいの!どんな望みでも叶えてあげるわ!」

語堂「あんたのためにここまで来たんじゃない!よくも私達を、皆を玩具にしてくれたわね!」

皐月「それがどうかした?全ては私が創り上げたモノなのよ?」

真希「私たちはモノじゃないわ!」

皐月「生徒会長にケンカを売るとは……どこまでも楽しい人たちね!どうしてもやるつもりなのね。
   そう、これも生徒のサガね……良いでしょう、死ぬ前に生徒会長の力、とくと目に焼き付けておきなさい!! 」


(↑のゲームをプレイしている3人に描写が戻る)
瑠衣「げぇーっ!?まさか今まで親切にアドバイスしてくれてた会長さんがラスボスだったとはー!?」
里澄「あの人のBGMはどこか違和感があったのはこれのせい……?」
一稀「そういえばうさぎさんのドロップアイテムにチェーンソーってあったよ!それ使おうよ!」
瑠衣「チェーンソーならラスボスも瞬殺出来る気がするっす!バラバラっす!会長も怖くない!」
里澄「一撃必殺だとつまらないと思う……ちゃんとした戦いでクリアするのが礼儀……」

>>192-193
パロディというかただの改変だけどこういうのも良いのかな?
本スレでRPGの話題が出たときに作ったのに規制に巻き込まれて今になってやって出来たという奴ですが

196 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/04/30(金) 06:39:16 ID:h5o2LioR
>>192
ときメモのキャラ使ってパロディならいい様な気がする

>>193
最初のプロットだと土下座だったw
流石にそれはやりすぎかなと思って止めたけど
ちなみに最後の所はバイノーラルでお楽しみくださいw

>>194-195
サガwwwwww

しかし会長をRPGで敵に回すと厄介だな
【高貴】で補助魔法等が解除されてしまうw

197 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/05/05(水) 16:52:57 ID:94WJ8Dal
ときめきメモリアル4、WHITE ALBUM2、Canvas3のSSを書く計画は無いんでしょうか?
ときめきメモリアル4、WHITE ALBUM2、Canvas3も それなりに おもしろい 名作と思うの に、 SSがない、少ないのがとても惜しいと思います。

198 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/05/05(水) 17:11:10 ID:94WJ8Dal
ときメモ4、WHITE ALBUM2、Canvas3、Piaキャロット4のSSを書く計画は無いんでしょうか?
ときメモ4、WHITE ALBUM2、Canvas3、Piaキャロット4 それなりに おもしろい 名作と思うの に、 SSがない、少ないのがとても惜しいと思います。

199 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/05/05(水) 17:42:58 ID:dbTvQj9s
>>196
DQにはこっちの全防御呪文を解除できる「いてつく波動」を使う、
「ダークドレアム」というボスがいます。
その強さはまさに・・という感じです。

皐月先輩をこれに当てはめてみてはどうでしょう?

200 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/05/06(木) 08:51:31 ID:LzoU+T+1
『 オナモミ 』

何年ぶりになるのかな?
こうやって、あなたと手を繋いで歩くのって。
あなたの背中、オナモミが沢山ついてる。
それは草むらの中、一生懸命、
うさぎさんの目のボタンを探してくれた、その印。
あたしの服にもついてる。
そのまま、あなたの背中にぎゅってしたら、ふたり、
くっついちゃって離れなくなりそう。
そしたら、ずっと一緒にいられるのかな?
ううん、そんなこと関係ない。
あたしが、オナモミになればいいだけ。
もう、あなたを離さない。
あなたにくっついて、離れないんだから。
だから、あなた、明日から覚悟してね?
新たに貰ったボタンを握り締めながら。
あたしは、こころの中でこっそりと、
あなたに、宣戦布告した。

201 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/05/22(土) 14:33:50 ID:tsUllGtn


202 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/05/24(月) 09:53:03 ID:EVj2fD2o
『ときめきのリズム』

近づいてくるアレグロ・ヴィヴァーチェ、あなたの足音。
いつもより早いテンポ。
わたしの胸の鼓動もプレスト、いつになく急速。
ドキドキドキドキ…ドキドキドキドキ…
わたしの心が、身体が、世界中が…、このリズムだけに支配されてる気がする。
これから演奏しなきゃいけないのに、
胸をおさえても、いくら深呼吸しても、収まらない。どうしよう……
ドキドキドキドキ…ドキドキドキドキ…
どうすれば…いいの?

…そう言えば、前に賛歌を演奏したときは、どうしたんだっけ?
いいえ、あの時は、今ほどには緊張しなかった。
発表会の前に、皐月先輩が微かに口ずさんでいた歌さえも、覚えてるくらい。

この胸のときめき、溢れる想いを…………!?

そう、そうだ。そう……だったんだ……。
これから演奏するのは、私の今の想いを載せた曲。
この、緊張のままに、この胸のときめきのままに、溢れる想いのままに、
素直にあなたにぶつければ、いい。
気がついてみれば、なぜそれが分からなかったんだろうって思う。反省……。
でも、もう大丈夫。

卒業式、わたしの高校生活のコーダ。
あなたの為だけに作ったこの曲を、あなただけに聴いてもらう演奏会が、
もうすぐ、はじまる……。

203 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/05/24(月) 18:25:37 ID:5qLcCUXz
『真希のパンツ』

きらめき高校に入って早いもので、いつの間にか季節は三年目の冬を迎えていた。
――そろそろ特技の付け直しの頃かな……

「そろそろ見直したほうがいいんじゃない?」
放課後真希ちゃんが声をかけてきた。いつものように椅子の背もたれをこっちに向けたまま座りなおす。
正直この格好は非常にまずい。背もたれがあるせいで、真希ちゃんは脚を大きく広げて椅子に座っている。
……真希ちゃん、今回も……下着が見えてるよ……
彼女は無頓着と言うか、おおっぴらというか……全く気にした様子がない。多分見えてるということに全く気づいてないのだろう。
健全な男子高校生の前でちらちらと見えるパンツ……正直これで見るなというのが無理な話だ。
真希ちゃんに悟られないように、つい視線をそこに動かしてしまう。椅子の向こうに見える魅惑のデルタゾーン。真希ちゃんが少し動くたびにスカートが揺れて奥が見える。
今日は……ピンクか……
今までに見た色は……ピンクが四回、白が三回、青の縞が二回。
やっぱり真希ちゃんは清純なパンツでよかった……なんて勝手に悦に入る。
しかし今までずっと真希ちゃんのパンツを見てたことに対してやはり多少の罪悪感はあるわけで……いつもそのことを言おうとは思うのだがなかなか踏ん切りがつかない。
「もう特技つけるのも最後だよ。なんだか寂しくなっちゃうね」
真希ちゃんが少し物思いに耽ったような表情を見せる。
彼女と一緒にいられるのも残りわずか……やっぱりこのままじゃ悪い気がして、俺は正直に教えることにした。
「あのさ……真希ちゃん」
言葉を選びながら真希ちゃんに話しかける。
「ん?どーしたの?」
何も知らない真希ちゃんは俺に満点の笑顔を向ける。
「実はさ……その……真希ちゃんのパンツ見えてるんだ」
「えっ?えっ?えっー!?」
気づいたのか真希ちゃんは慌ててスカートを抑える。そのまま下を向いて固まってしまった。

204 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/05/24(月) 18:26:49 ID:5qLcCUXz
――しばしの沈黙……凄く……気まずい。やっぱり言わなきゃよかったかな……
既に誰もいなくなった教室。時計の時刻を刻む音だけが聴こえてくる。

真希ちゃんがゆっくり顔を上げて、泣きそうな声を上げる。
「……見た……?」
今の真希ちゃんは耳まで真っ赤になっている。
「う、うん。実はずっと前から……最初の時から見えたよ……」
「えー!ほんとに?嘘じゃなくて?」
「ご、ごめん。ほんとはもっと早く言おうと思ってたんだけど……なかなか言い出せなくて」
「ひどいよー……もっと早く教えてくれればよかったのに……」
よほど恥ずかしかったのだろう、涙目で訴えてくる。
しかしだ、いち高校生である俺がスマートにかつさらりと、『真希ちゃんパンツ見えてるよ。おっちょこちょいだなハハハ』なんて爽やかに言えるわけないじゃないか。
経験地も何もかも足らなすぎるよ……
「あ……ご、ごめんね。わたしだって悪いもんね……それにキミは男のこだししょうがないよね……」
俺の困った顔を見て、真希ちゃんがすぐに謝る。
「パンツ見られたのは恥ずかしいけど……えーと……その……キミにだったら見られてもいいかなー……な、なーんてね」
「えっ!?」
「あ……じょ、冗談だよー。でも見られたのが他の人だったらきっと嫌だったかも……」
「そ……そっか、俺も真希ちゃんのだから嬉しかったよ……あはは……」
しまった……つい余計な一言が口から出てしまった……
――また気まずい沈黙……お互い顔が見れずに下を向く。

「……ほんとに?」
真希ちゃんが沈黙を破る。
「ほんとだよ」
思い切りかぶりを振ってみせた。
「そっか……ならうれしいな……えへへ」
ああ……よかった。真希ちゃんはいつもの笑顔に戻っている――

205 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/05/24(月) 18:27:59 ID:5qLcCUXz
――それからしばらく――多少の気まずさはあったものの――特技の見直しや、もうすぐ終る高校生活について話し合った。
「まだ一つ特技残ってるよ?」
「最後の特技はこれにしようって決めてたんだ」
俺はそう言って『告白する勇気』を選んだ。
「えっ……これでいいの?これって……」
「うん……これでいいんだ」
「そ、そうなんだ……」
困惑した真希ちゃんの表情……
「どんな人なのかな……その人って?」
「そうだな……何事にも凄く頑張って、いつも笑顔で明るくて、前向きで、いつも応援してくれて……俺にとって大切な人なんだ」
「えっ……それって……もしかして……」
もしかしなくてもキミのことだよ……真希ちゃん。出かかった言葉をぐっと飲み込む。
「この話はこれでおしまい。そろそろ帰らないと先生に怒られるよ」
「そ、そーだよね。プライベートなことだもんね……えへへ」
どこか真希ちゃんは嬉しそうだ。少しは俺の気持ち伝わったのかな?でも彼女鈍感だからな……

「さーて、お互いに悔いの残らないようにしようね」
あと二ヶ月……
卒業式まで残り少ないけど、必ずキミにふさわしい男になるよ……
だからもう少しだけ告白は待っててね真希ちゃん――





めもラジの投稿で、あの座り方はまずいとの投稿がありそっから妄想具現化しましたw

206 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/05/24(月) 19:26:58 ID:oE6LzwYR
>>205
GJです。そういやイラスト集でもどんな座り方してるか、
妄想して楽しんで下さいと言うような事が書いてありましたねw

もう誰も書かないのかと思い、保守がてら此処にUPするつもりの
なかったものまで貼ってしまったので、他に書き手がいてほっとしました。

207 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/05/28(金) 14:59:57 ID:QeuKOMAg
『眠れないの?』

それは、都子と夏祭りから帰ってきた夜のこと。
寝苦しい暑さにデートの余韻も加わりなかなか寝付けそうにない。
そいや都子の浴衣姿、久しぶりに見たな。
小さい頃はお人形さんみたいで、可愛らしい感じだったけど、
今はキレイっつーか、な〜んか色っぽかったな。へへへ……
って、あああ、こんなの思い出してたら、余計に眠れなくなるし。
都子はどうしてるかな?
と思ったその瞬間、携帯のベルが鳴る。
……うわ、都子からだ。すげぇ、シンクロニシティってやつ?
「もしもし、都子?」
「うん、あ・た・し。……お祭り、楽しかったね」
「おう、サイコーだったな。花火もキレイだったし」
「ホントにね…。あなたと一緒に見れて、すっごく嬉しかった。
花火の年の特別な夏祭りに、あたしを誘ってくれて…。ありがとう…」
「お、おう?」
ありがとうなんて、なんか照れるぜ……
「そ、それで、なっなんか用か?」
照れ隠しに、無理やり話を切り替えようとする、俺。
「あっ、うふふ……」
電話の向こうで都子が笑ってるような気配がする。
ばればれじゃん……。
「あっ、ううん、ごめんね。実は…」
「実は?」
「あなたが、眠れないんじゃないかって、思って…」

208 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/05/28(金) 15:00:55 ID:QeuKOMAg
うわわわ、ビンゴだよ…
「ああ、うん。ちょっとね。どうにも暑苦しくってさ」
「うふふ、やっぱり。じゃぁ…」
「じゃぁ?」
「あたしが、うさぎさんを数えて、あ・げ・る」
「うさぎさん!?ええっ!?ええと…ふ、普通は羊じゃないのか?」
「別に、うさぎさんだっていいじゃない?」
『それとも、このボクじゃイヤだってーのか。セニョール?』
……ひいっ?なんか恐ろしい声まで聞こえてきたぞ!?
俺は慌てて承認した。
「は、ハイ!よ、喜んで……」
「えっ、なっなに?」
急に上ずった俺の声に、いぶかる都子。
「あ、いや…なんでも」
「変なの?うふふ、でも良いわ。……それじゃ、はじめるね?」
都子はうさぎさんを数えだした。
「うさぎさんが1匹、うさぎさんが2匹、うさぎさんが3匹、
うさぎさんが4匹、うさぎさんが5匹、うさぎさんが……」
眠れない…そもそも、あの恐ろしいうさぎさんだぜ?眠れるワケが無い。
「うさぎさんが21匹、うさぎさんが22匹、うさぎさんが23匹、
うさぎさんが24匹、うさぎさんが25匹、うさぎさんが……」
それでも、都子はうさぎさんを数え続ける。優しい声で……
「うさぎさんが61匹、うさぎさんが62匹、うさぎさんが63匹、
うさぎさんが64匹、うさぎさんが65匹、うさぎさんが……」
うわ、50匹突破したよ…。
幼なじみが羊を数えるときは50匹で終わるんじゃなかったっけ?

209 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/05/28(金) 15:01:54 ID:QeuKOMAg
って、うさぎさんだから関係ないのか?
「うさぎさんが…、うさぎさんが…、うさぎさんが…、うさぎさんが……」
更に数え続ける都子。
都子は本気だ。俺が寝つくまで本気で数え続けるつもりだ……。
なんでこんなに一生懸命なんだろう?
そりゃ俺のため…だよな。優しい都子。
「うさぎさんが…、うさぎさんが…、うさぎさんが…、うさぎさんが……」
うさぎさんが…、うさぎさんが…、うさぎさんが…、うさぎさんが……
うさぎさんが…、うさぎさんが…、うさぎさんが……
うさぎさんが…、うさぎさんが……
うさぎさん………
…………

俺はいつの間にか眠りに落ちた……

-----------------

…やぁボク、うさぎさんだよ。さてと、その頃の都子ちゃんは…

あら?……あなたの携帯、電池切れ?
あたし、ちょっと長電話しすぎちゃったかな?
ごめんね、夏休み中デートに誘えなくなっちゃったね。
でも、他の女の子の水着、見とれて欲しくないし……

……な〜んてね、うふふふふ。

210 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/05/28(金) 23:55:36 ID:Dkx/zEdi
ひぃ

211 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/06/05(土) 19:39:23 ID:Q9w9UbA9
ふぅ

212 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/06/05(土) 21:16:24 ID:HW5l7GKa
みぃ

213 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/06/07(月) 22:01:55 ID:h5/98QVm
≪大倉が主人公に激怒絶叫≫
主人公のふがいなさに昼食後、学校の屋上で大倉が絶叫した。「一緒よ!ときめいても!」
今年、何度も繰り返される鈍感現象に我慢も限界。
「駄目よ、こんなのじゃ。いつも同じシーンを見ている。いくらヒロインポイントを取っても勝てない」とまくしたてた。
主人公に対する幼馴染の不信感増大。ゲームにとって最悪の2学期開幕となってしまった。
(2010.9.19 屋上 きらめき高校)


214 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/06/07(月) 23:30:22 ID:9C1rOHSS
小遣い管理の何があかんのですか!

215 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/06/13(日) 02:52:53 ID:e35uj0NC
「もうやだよー怖いよー」
冨美子がこの台詞を言って何度目だろう。今日は放送部の夏合宿で肝試しをしている。
よっぽど怖いのかさっきからずっと俺の腕にしがみついてくる冨美子。
……その……さっきから肩やら肘やら腕のいたるところに冨美子のが当たっている。ああ、冨美子のこんなに柔らかいんだな……
冨美子には悪いとは思うがついそこにばかり意識がいってしまう。体操着越しなのに確かに伝わる弾力。しかしこれはちょっとした生殺し状態だな……

合宿で泊り込みをしてるプレハブの施設は裏手は森になっている。
その森をぐるっと回ってくるコースが肝試しのルートになっている。時間にして30分程度。要所にお化けの役の部員がいて脅かすせいで、さっきから冨美子は悲鳴を上げっぱなしだ。
正直男の俺でもこの道は不気味だ。元々怖がりな冨美子ならなお更だろう。聞こえるのは虫の鳴き声と鳥の鳴き声、そして俺と冨美子と足音のみ。
曇っているせいで月明かりもほとんどなく、手に持っている懐中電灯だけが唯一のあかり。宿舎を出てからもう30分ほど立っているが、冨美子の足取りがなかなか進まないのでまだ三分の二程度といったところか。
前に嫌がる冨美子をお化け屋敷に誘ったことがあるが、あの時もこんな状態だったな……

「ねえ……まだかな……」
冨美子が震えながら囁く。
「多分……あと15分くらいあるいたらゴールかな……」
「えー……まだそんなにあるの……」
冨美子は今にも泣いてしまいそうだ。
「じゃああ、ちょっとだけそこで休もうか」
前方の少し開けた場所にちょうど二人くらい座れそうな岩があった。そこを指差して冨美子を促す
「うん……」


「ふー……さすがにちょっと疲れたね」
腰を下ろしてすぐに冨美子がつぶやく。冨美子はずっと悲鳴をあげてたし、きっと俺の何倍も疲れてるかもしれない。
俺も冨美子の隣に腰を下ろして伸びをする。
「なんかごめんね……」
「ん?何が?」
「あたし怖がりだから……キミに迷惑かけてるよね……」
申し訳なさそうな顔して謝る冨美子。
「そんなことないよ。冨美子と一緒になれてラッキーだったし」
「ほ、ほんとに?」
少し慌てる冨美子。なんだか少し顔が赤いような?

216 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/06/13(日) 02:53:38 ID:e35uj0NC
「ほんとだよ。せっかくなら冨美子と一緒に回りたかったしね」
「……えへへー、だったら嬉しいな」
肝試しが始まってやっと見れた冨美子の笑顔。やっぱり彼女には笑顔が似合うな……
「それに冨美子が腕を抱きしめるものだから、さっきからずっと当たって……」
そこで慌てて口を紡いだ。しまった余計なこと言ってしまった……
「え?何が当たるのー?」
不思議そうな顔で尋ねてくる。くっ……自然体であれをやってのけるんだから天然ハンターとでも言うべきか……
「いや、その冨美子の胸が……腕にこう……ぐいぐいと……」
「えっ?えっ?えっー!!!」
完全に意識してなかったらしい。
「あうー……恥ずかしいよー……もうキミの顔が見れないよー」
顔を真っ赤にして動揺する冨美子……ちょっと可愛いかも。
「そう?俺は嬉しかったけどなー。役得だったし、あはは」
「はううー変なこと言わないでよー!……その……嫌じゃなかったんだよね?」
「えっ……そりゃ嫌なわけないよ……冨美子だし」
これってちょっとした告白じゃないのか?言ってから俺まで恥ずかしくなってくる。
「そっかー……えいっ!隙あり!」
冨美子がいきなり腕を絡ませてくる。
「へへーさっきはキミのぬくもりを感じれなかったからねー」
冨美子ってこんなに大胆だったっけ……?
「えへへ……なんか恥ずかしいね」
恥ずかしいどころじゃない、どぎまぎだぞこれは!さっきまでみたいなアクシデントとは違う、冨美子が意識して腕にしがみついてくる……
手を繋ぐだけでもあれだけ緊張したのに……今は冨美子の身体が密着している……今度は俺の顔が真っ赤になる番だった。
「こうやってるとキミの温もりが伝わってきて……さっきまで怖かったのが嘘みたい」
俺にもたれかかるようにして冨美子が喋る。
「あたしもね、キミと一緒で嬉しかったよ。肝試しはイヤだけど、キミと一緒なら心強いしそれに……」
「それに?」
「ううん、何でもない。……ねぇ、伝説の樹の話したの覚えてる?」
「覚えてるよ」
「もしも、もしもだよ……仮の話だからね。キミが……伝説の樹の下で告白されたらどうする?」
「えっ……やっぱり嬉しいと思う。……でも誰に告白されるかってのが大事かなやっぱり」
「そっか、そうだよね……それなら……」

217 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/06/13(日) 02:54:49 ID:e35uj0NC
冨美子はそこでいったん区切ると深呼吸をした。
「……もしもそれがあたし……だったら?」
えっ?……冗談……って雰囲気でもないよな……だから正直に答えることにした。
「冨美子なら当然嬉しいよ」
「……そ、そっかー……えっへっへっー」
冨美子はいやに嬉しそうだ。顔もこころなしかだらしなくなっているような……
「あっ、あたしまただらしない顔になってるー!……ううー」
よっぽど恥ずかしかったのだろう、顔を抑えていやいやをする。
「ううう……さっ、もう行こう」
恥ずかしさを隠すように俺の手を取って立ち上がる冨美子。
「あのね、さっきのは例えだからね。例え」
「そっか、例えかちょっと残念だな」
俺も冨美子の手を握り返して立ち上がる。
「もーそんなこと言われたらあたしまたニヤニヤしちゃ――」

あqswgtじゅおl!!!!!!!!

冨美子の言葉を遮るように突然後ろから上がる謎の叫び声。

「うわぁあああああああ!!!」
「きゃー!!!なになになに???」
あまりの恐怖で冨美子がその場にへたり込む。
「やだやだやだっ!!何?怖いよー……うっうっ……」
「冨美子っ!」
正直俺もびびって身体がすくんでいたが、それい以上に冨美子が気になって強く抱きしめた。
「怖いよ……動けないよ……ひっ、ぐすっぐすっ」
「冨美子……もう大丈夫だよ。さっきのはお化け役の連中だから」
確証はないが多分間違いない。逃げる足音も聞こえたし。冨美子を安心させるためにもそういうことにした。
「ほんとにっ?ひっ、ぐすっ……」
よっぽど怖かったのだろう。さっきから泣いている。少しでも安心させたくて抱きしめたまま頭を撫でる。
「俺がいるから。だからもう怖くないよ」
「うっ、うん……ひぐ……ありがとう」

218 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/06/13(日) 02:55:30 ID:e35uj0NC
少しは安心したのだろう、強張っていた表情もいくらか和らいでいる。
「あれ、冨美子太もも濡れてる?」
俺の太ももに何かの液体がつくのに気づいて冨美子に尋ねた。
「えっ?……」
あひる座りをしている冨美子の真下に水溜りができている。スパッツから太ももにかけて何か液体が……
「これって……」
「えっ?うそっ!やだ……あたしどうしよう……」
また冨美子が泣きそうな顔をする。無理もないか……
「不可抗力だよ。しょうがないって」
なるべく明るい表情で冨美子を励ます。
「だって……あたしもう高校三年生だよ……それなのに……よりによってキミの前でだなんて……汚いし……」
「汚くないよ!」
「そんなわけないよー。だって……だっておしっこだよ……」
困った……なんて声をかけたらいいかわからなくて……だから行動で示すことにした。
冨美子の太ももに顔を近づけて、俺は雫を舐め取ってみせた。
「えっ!ちょっ、ちょっと何してるの!!」
冨美子が慌てて俺の頭を抑えつける。
「何って……汚くないのを証明しようと思って」
「意味わからないよー……おかしいよそんなの」
「何もおかしくないよ。冨美子のだから……俺は平気なんだ!」
自分でも何を言ってるのかよくわからない。ただ今は勢いもあってよくわからないことを口走っていた。
「…………ほんとに?」
思ったより悪くない手ごたえ。冨美子はなぜか顔を赤らめている。
「うん。だから俺は冨美子が漏らしたことも何も気にしない!冨美子を受け入れるよ」
「……キミってやっぱり優しいね……ありがとう」
よかった……やっと笑顔の冨美子に戻った。
「さ、帰ろっか」
足元についたほこりを払って、冨美子に手を伸ばす。
「うん」
冨美子が手を握り返してくる――


219 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/06/13(日) 02:56:40 ID:e35uj0NC
――結局宿舎に戻って、見つからないように着替えを持ってきたり何やらですっかり遅くなってしまった。
もうこんな時間か……明日も早いしそろそろ寝ないとな。
「そろそろ時間だし寝ないと」
「そうだね。今日は色々あって疲れちゃったしね」
「それじゃあお休み」
「あ、待って」
冨美子が袖を引っ張って俺を呼び止める。
そのままが少しだけ背伸びをすると……俺のほっぺたに……
「えへへっ、今日のお礼……」
顔を赤らめて少しもじもじする冨美子。
「じゃあお休みなさい」
そう言ってそそくさと部屋に戻ってしまった……
俺はただ呆然と立ち尽くして、しばらく動けずにいた。
キスされた頬を指でなぞってみる。熱い……実際に熱があるわけではないが、なぜかそう思った。
これって、キスだよな?
明日会ったらどんな顔をしたらいいんだろう……
そのまま頬を触ったまま俺はそんなことずっと考えていた――




お漏らし要素があるが、エロは入れてないのでこっちに上げたんだが、不快に思う人が申し訳ない

220 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/06/16(水) 15:21:08 ID:s8ow2jth
乙です〜

俺も規制も解けたことだし書きかけに手を出すかな
規制が長かったせいですっかり忘れてたぜ

221 :※※※:2010/06/16(水) 20:18:41 ID:GCwSvA/G
GJ! おもらしはちょっと俺得すぎるがよし!

222 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/07/05(月) 19:39:29 ID:d4GdQbnB
誰か、自宅にヒロインが「家、来ない?」と言うみたいなシチュの話お願いします。 ヒロインは書く人の自由で

223 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/07/05(月) 19:43:15 ID:d4GdQbnB
↑すいません、自宅に招くような感じでっての抜けてました。

224 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/07/05(月) 23:14:08 ID:e4hUj5ay
>>222
前に知姫先輩で書いたが、誕生日も近いのでまた書いてみようと思った!

今からネタ考えるかな

225 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/07/06(火) 01:41:10 ID:NvAy9axF
>>224
wktk
待ってる

226 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/07/07(水) 22:24:24 ID:bAyFTf61
知姫先輩書く予定だったが、閣下の誕生日なので投下


    『織姫と結奈と彦星と主人公』



「――よし結奈はまだ来てないな」
 そっと科学部の中を盗み見て、結奈がいないのを確信した。
 俺はそそくさと教室の中に入ると、冷蔵庫に隠していたケーキを取り出した。
 だいたいなぜ科学部に冷蔵庫があるのか?それもこれも結奈が「研究してると喉が渇くわね。あなた冷蔵庫を持ってきなさい」と言った一言のせいだ。
 本来なら教師が許すはずはないのだが、我がきらめき高校で結奈に逆らえる教師がいるはずもなく、気付いたらこの科学部は凄い勢いで結奈の私物化が進んだのだ。
 そんな結奈は「傲岸不遜、白い悪魔、閣下、良心罪悪感ゼロ」など凄い言われ方をしている。「他にも踏まれたい」だの「罵られたい」なんてのもあったな。
 結奈自身はそんなこと一切関せずっといったところで、まさに唯我独尊だ。それもこれもIQ300の天才的頭脳を持ち合わせてるからこそ許されるのだろう。
 まあ、多分にその代わりにモラルを忘れてきたところはあるわけだが……

「さて、結奈が来る前にさっさと用意するかな」
 俺はケーキを取り出して、食器棚からフォークを取り出すと、皿にのせるとテーブルの上に置いた。
 ケーキにはプレートが乗っかっており、『紐緒結奈 HAPPY BIRTHDAY』と書いてある。
 今日、七夕が結奈の誕生日なのでわざわざが俺が持ってきておいたのだ。
 しかし七夕が誕生日だなんて、全く似合わない。
 いつだか織姫と彦星と話をしたときに、「全くバカな二人ね。わたしだったらさっさと天の川を渡れる橋をつくるわ」なんて言ってたくらいだ。
 その後「結奈でもそこまでして、恋人に逢いに行きたいのか?」なんて言ったら「ば、ばかねたとえ話よ……恥を知りなさい」とか顔を真っ赤にしてたこともあったっけ。
 そんなことを思い出しながら結奈が来るのを待ってたら、教室の扉ががらっと開いた。

227 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/07/07(水) 22:25:32 ID:bAyFTf61
「あら、いたの?」
 俺にちらっと一瞥をくれると、すたすたと入ってくる。
「これは?」
「見たらわかるだろ? バースデーケーキだよ」
「あら、そう」
 普通なら、ありがとー、とか、嬉しい大好きだよ! とかそんな反応を期待するが何しろ結奈だ。逆にそんな反応されたら気持ち悪くて熱でもあるんじゃないかと疑ってしまう。
「まあ、わたしの下僕なんだからこれくらい当然の心がけね」
 平静を装っているが、顔がにやけてるぞ結奈。指摘すると怒り出すからそれはやめておこう。
 俺は早速食べようぜとジェスチャーをするとナイフでケーキを等分した。
「ふーん……けっこうおいしいのね」
「だろ?」
「何か飲み物ないの?」
 ビーカーにあらかじめ入れておいた飲み物を結奈に差し出す。
「あなたが実験してるのかと思ったわ……ほかに入れ物なかったの?」
「そんなの気にするキャラじゃないだろ?」
「まあ、確かにね……」
 そう言って差し出された飲み物をすぐに飲み干す。
「なんか変な味ね……」
「まあね」
 俺は少し含み笑いをしてみせた。間もなくその意味を結奈は知ることになるだろう。
「全く、何かよからぬことを考えてたら承知しないわよ」
「へいへい」

 ――俺は時計に目を落とす。そろそろ頃合かな?
「なあ、結奈」
 ケーキも食べ終わり、人心地ついた結奈を呼んだ。
「何?」
「俺のことどう思う?」
「いきなり何を言ってるの? そんなの大好きに……」
 結奈は慌てて口を押さえた。珍しく狼狽している。
「ちょっと、あなたさっき何を飲ませたの? ……まさか?」
 さすが察しがいい。

228 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/07/07(水) 22:26:48 ID:bAyFTf61
「ご名答さま。そのまさかだよ」
 俺は胸ポケットから錠剤を取り出して見せた。


「――さあ薬ができたわ。早速飲みなさい」
「え、俺が?」
「あたり前でしょ。わたしが飲んで万が一があったら、世界的規模の損失よ」
「いやーいきなり臨床実験ってのはちょっと……まずいんじゃないかなー?」
「あら、あなたはわたしの頭脳を侮辱する気?」


 ――この時結奈が作った薬が、正直な事を喋らせる薬だった。といっても自白剤のようなしろもじゃなくて、何でも交感神経系を刺激して素直に気持ちにさせ結果正直になり……とかだったと思う。
 化学なんて畑違いじゃないのか?と聞いてみたが「わたしの天才的頭脳をもってすれば造作もないわ」とか言ってたな。
 ともかく俺はこの薬を飲んで……結果一世一代の告白をすることになったのだった。
 何よりも意外だったのが、結奈がOKをしてくれたことだ。
 それからしばらくはまるで別人のように振舞っていたが、それも長くは続かなかった。まあ今の性格の方が結奈らしい。

「もういらないから破棄してって言ったのに……」
「いやちょっと面白いかなと思って、少しだけとって置いたんだ」
「こんなものを飲ませるなんて恥を知りなさい」
 ぴしゃりと本人は言ったつもりなのだろうが、いつもの迫力が無い。
「おいおい、最初に飲ませたのは結奈だろ?」
 俺はやれやれと肩をすくめてみせた。
「そんなことよりさ――」
 俺はポケットに手を入れると、リボンで放送された箱を取り出し、結奈に渡した。
「何?」
 怪訝そうな顔で結奈は尋ねる。
「誕生日プレゼントに決まってるだろ。開けていいんだぜ」
「う、嬉しい……」
 また慌てて口元を押さえる結奈。
 素直に喜ぶこともできないんだから全く難儀な性格だな


229 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/07/07(水) 22:29:01 ID:bAyFTf61
 結奈は余計なことを喋るのをやめて包みをあける。中からは装飾された四角ケースが出てきた。
「あける……わよ」
 ケースを開くとそこに鎮座していたのは……
「指輪?」
「ああ。ペアリングになってる。毎年色気もないプレゼントだったし、たまにはこんなのもいいかなと思って」
 結奈は指輪を見つめたまま呆けている。
「いやだったか?」
「いやじゃないわよ……その、こんなの普段つけたことないし、どうしていいかわからなかっただけ。……ただあなたと一緒なのは嬉し……」
 そこまで言ってまた口元を抑える。結奈はすっかし顔が真っ赤だ。
 それにしてもよかった。普通に喜んでくれてるみたいだし。
「ほら、指だせよ」
 結奈の手を握ると俺は催促した。
「な、何するよの……」
 俺はリングを一つ摘むとそのまま結奈の指に通した。よかったピッタリだ。
「なっ……」
 結奈は耳まで真っ赤になっている。こんな結奈は滅多に見れるもんじゃないな。
 結奈は何か言いたいのだろうが、口をもごもごさせるだけで何も言ってこない。よっぽど失言するのが恥ずかしいのだろう。
「なあ、実はさっきの薬だけど……」
「ま、まだ何かあるの?」
「あれ、もう効果切れてるぞ。前に実験したときに三分程度しか続かなかったの覚えてないのか?」
「えっ……?」
「こういうのプラシーボ効果っていうんだった? 凄いよな」
「なななっ……」
 結奈は肩をわなわなと震わせている。ちょっといじめすぎたかな……? 普段俺はこの百倍以上はいじめられているわけではあるが。
「きっ、気付いてたわよ! あ、あ、当たり前でしょ。あなたにあわせてあげたんだから感謝しなさいっ!」
 うわー、それはちょっと無理があるよ結奈。目元はちょっとうるうるしてるし、顔も真っ赤で説得力ゼロにも程がある。
 ほんと素直じゃないんだから結奈は。
「そっか、さすが結奈だな」
 俺は結奈の頭に手をおくとそのまま撫でてあげた。
「ちょっと……子供扱いするんじゃないわよ」
 しかし顔は嫌がってない。つきあうようになってからわかったのだが、意外となでなでされるのが好きらしい。
「下僕のくせに生意気よ……」

230 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/07/07(水) 22:29:57 ID:bAyFTf61
「おい、結奈」
 俺は外を眺めながら結奈を呼んだ。
「ほら、星が凄く綺麗だ」
 窓を開けて空を指差す。快晴だったせいか、空にはハッキリと天の川が見える。
「あら、ほんとね」
 結奈も俺の隣に立ち窓が身を乗り出して空を眺める。 昔の結奈だったきっとこんなことは言わなかっただろう。
「なあ、俺がアルタイルだったらどうする?」
 輝く星を指差して聴いてみた。
「そうね……高速船でも造って迎えにいくわ」
「あれ、まだ薬利いてる?」
 ……いたっ? 茶化そうとしたら思いっきり足を結奈に踏まれた。
「うるさいわね。わたしには下僕が必要なのよ」
 すっかりいつもの結奈のペースに戻ってしまった……
「全く……わたしが迎えに行くんだから感謝しなさいよ」
「結奈が迎えに来てくれるなら頼もしいな」

 しばらく他愛もないことを話しながら空を見上げる。
「その、今日はありがとう……」
「ん? そりゃ彼氏だからな。当然のことをしたまでだよ」
「あなた、ちょっと目を瞑りなさい」
「おいおい、変なことしないだろうな?」
 いたずらのお返しかと思って一瞬身構える。
「うるさいわね、さっさとしなさい」
 はいはいわかりましたよと降参のポーズをして俺は目を瞑った。 結奈が近づいてくるのが気配でわかる。よほど近いのかシャンプーの香りが微かに香ってくる。 ――と、唇に柔らかいものが触れた。ほんの一瞬ではあったが。
「もういいわよ」
 目を開くと結奈が真っ赤な顔をしている。
「いっとくけど! 今日はわたしの誕生日だし特別なだけよ。決して勘違いしないように」
 こうして俺たちの初キスは終わったのだった。

「さっ、そろそろ帰ろうか」
 結奈に手を差し出す。ふんと鼻をならし、握り返してくる結奈。
 外に出ると空は満点の星空。きっと今頃彦星と織姫もデートをしてるのだろう――

231 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/07/07(水) 22:32:20 ID:bAyFTf61
というわけで、改めて閣下誕生日おめでとうございます


内容は……勢いで書いてるのでw
書いててちょっとキャラ違うよなーとかも思ったりしたが、初代はもう10年以上プレイしてないので忘れてるところもあって難しかった

232 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/07/08(木) 06:53:44 ID:TWB247Fo
閣下可愛すぎですw                                         リク応えて頂きありがとうございました。

233 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/07/25(日) 08:50:23 ID:PMnVl6Ec
>>231
GJ

234 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/08/10(火) 18:40:18 ID:JdofyrCq
テスト

235 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/08/16(月) 20:04:46 ID:q3c1XGeQ
夏にぴったりなホラー話浮かんだ

需要あるなら投下しようかな

236 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/08/18(水) 19:55:26 ID:DiIxkRac
>>235
あるある!
よろしく!

237 :うさぎさんのなく頃に プロローグ:2010/08/20(金) 23:35:33 ID:wnWjOmH4
ミーンミンミーン…ジワジワジワ…

『あ…暑い……』

きらめき市の夏は暑い、が、去年に比べると異常なくらい今年は暑い…
それに呼応するかのように外では体育でもやってるのであろうか、他クラスの熱気のある声とセミの大合唱が響いていた。
そんな声を子守歌代わりに夜中の睡眠不足を補おうと机に突っ伏してた時。

学(おい起きろ公四朗、指されてるぞ…!)
教師「主人ー、主人!!………ぬしびとーー!!」
公四朗「えッ!!あっハイ!!すみません!!」

英語教師の大音量の怒鳴り声が教室と俺の耳元を揺るがす、端に目をやると、うたた寝しかけてた正志が目を覚ましていた。

教師「…まったく、人が暑い中教えてやっとると言うのに呑気なモンだな、顔洗って来いっ」
公四朗「はい…」

学「あーらら、ついてないでやんの」
…クスクス…w
クラスのみんなの失笑を背後に受け、俺は赤面しつつも言われた通り顔を洗いに水道に向かう。

スゥ……

廊下に出てしばらく、背後に気配。
『ん…?今何か…?』
………

何かを感じた気がしたが、熱気にうだった頭はそれ以上の詮索をする事はなかった。『気のせい…か?んまあ、いいか…。』

季節は7月中盤、期末テストも終わり、高校入学以来2回目の夏休みは、すぐそこにまで来ていた。

238 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/08/22(日) 21:33:26 ID:wYPZ9Z6f
断片だが1~33の作品中いくつは直接ssを創作して見ました。

239 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/08/27(金) 06:37:02 ID:E6SH+wde
>>237-238
プリーズ

240 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/08/28(土) 13:27:26 ID:wPzXgM52
>>239
マイナーなギャルゲーSS祭りを開催したいです。
http://toki.2ch.net/test/read.cgi/gal/1257577488/

241 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/09/08(水) 20:57:57 ID:genbLvfy
センチ2の同人小説を見つけた


Sentimantal IIDX

ジャンル: センチメンタルグラフティ
サークル: “天”レーベル
作者: 天野優樹
発行日: 2010-08-15 ページ数: 32 価格: 200円 規格: B5
センチメンタルグラフティ2でリリースした作品の総集編です。耕平と優の“その後”をお楽しみに

242 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/09/16(木) 00:22:35 ID:+u1dmO/l
あれ、やっと規制とけた!!やたー!!
誕生日だしりずみん投下する!

243 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/09/16(木) 00:23:28 ID:+u1dmO/l
    『アフェットゥオーソ』


「あと少しで終わるんだけどな……」
 かれこれモニターとにらめっこをしたままかなりの時間が過ぎていた。八割方は出来上がっているのだが、何かが足りない。それがわからないから作業はいつまでも終わらずにいた。打ち込みもそこそこに画面から顔を逸らしてため息を一つつく。
 どうしたものか。一週間ほど前からほとんどこの状態のままだ。打ち込んではイメージと違うから消して、それの繰り返し。
 少し気分でも変えるかとベッドの上に放り出した携帯に手を伸ばす。
 あれ? 着信が。バイブにしていたから全く気づかなかった。
 液晶の画面には不在を告げるアイコン。そして留守録ありのマーク。
 着信履歴を確認すると全て里澄からだった。早速再生してみる。
『留守録が三件あります。順番に再生します……』
 機械音の後に聞き慣れた声が聞こえてきた。
『もしもし……響野です……えっと、その……あなたの声が聞きたくて……あっ、そうじゃなくって……今度の日曜日に、あっ、わたしは何も予定がなくて……』
 ぶつっと音声が途切れて次の録音を再生する機械音が流れる。
 思わず苦笑してしまった。相変わらず電話は苦手らしい。もう付き合い始めて半年になるのに、その初々しさが可愛らしかった。
 残りも再生してみたが、調子一辺倒でこんな感じだった。携帯を握って恥ずかしそうにしてる里澄の表情がありありと浮かんでくる。
 要約すると今度の日曜日にどこかに行かないかと、つまりデートのお誘いっだった。
 断る理由もないので、早速里澄に電話をかける。
 あっ、里澄? 留守電聴いたよ……



「……凄く綺麗」
 あたり一面は紅葉した木々。まだ暑い日も多いが、季節は確かに移り変わりつつあるのだと改めて実感する。
 今日は郊外の山まで来ていた。山といってもハイキングコースになっており、軽装でも気軽にくることができる。
 里澄は一本の大きな樹の前まで来るとそのまま腰をおろすので、俺も並んで隣に座る。
「やっぱり不思議だよね」
 里澄が落ち葉を一枚手の平に乗せて呟く。
 確かによく考えるとそうだ。何でも光合成が少なくなり、葉の中に含まれる成分――何かは忘れてしまったけど――が少なくなり紅くなると習った記憶がある。



244 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/09/16(木) 00:24:45 ID:+u1dmO/l
 しばらく落ち葉をしげしげと眺める里澄。それを元の場所に戻すと、そのまま横になり目を瞑ってしまった。
「こうやっていると、色々なオトが聞こえてくるの。ここは人工的な音がしないから凄く落ち着く」
 里澄にとっては、風の音、木々の揺らめき、小鳥の囀り、その全てが作曲活動のインスピレーションになるらしい。 
「あなたもこうしたら気持ちいいよ」
 里澄に倣って、横に寝っ転がる。頬を撫でる風が気持ちよく、目を瞑るとさっきよりはっきりと小鳥の囀りが聴こえてくる気がした。
 しばしこの空間を楽しむ。思えば最近はずっとパソコンの前にいた気がする……

「あなたのオトが聴きたい……」
「えっ?」
 いつの間にか半身を起こした里澄が俺に問いかける。
「俺のオトって?」
 里澄は何も言わずに俺の胸に手を置く。
 なるほど、そういうことか。軽く頷いてOKのサインを出す。
 里澄は少し嬉しそうな表情を見せると、俺に身体を預けそのまま目を瞑てしまった。俺の胸にうずまる里澄。
「うん……あなたの心音は凄く心地いい」
 里澄の髪に手を伸ばして手櫛の要領で頭を撫でる。
「気持ちいい……」
 周りには誰もいない。樹の下で里澄と二人きり。まるで世界を切り取ったような錯覚すら覚える。聞こえるのは小鳥のさえずりと木々を揺らす風の音。
 思えばこんなに里澄と密着したことはない。里澄は半身を俺に預けるように横になっている。
 今更ながら少しどきどきしてしまう。一度意識をしてしまうと尚更だった。里澄と触れてる部分一つ一つが熱を帯びてきた気がした。
「あっ、心音が変わった……凄く早くなってる……まるで8ビートから16ビートの変化」
 こっちの動揺を里澄に隠すことはできなそうもない。
「どうしたの?」
「えっと……」
 バツが悪くて言葉に詰まってしまった。
「凄く早いリズム。さっきの鼓動はとても落ち着けた……今の旋律は凄くドキドキする……でも嫌な感じじゃない」
 里澄は胸に耳を押し当ててオトを逃すまいとしているようだった。
「また早くなってる……」
 原因はキミだよ里澄。
「何かあった?」
 ああ、なんて天然発言なんだろう。里澄はわからずにきょとんとしている。
「……里澄のせいだよ」

245 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/09/16(木) 00:26:17 ID:+u1dmO/l
「わたしの……せい?」
 相変わらず、何が何やらといった表情を里澄は崩さない。
「……あっ!」
 理解したのだろう、里澄の顔はみるみる赤くなっていく。意識しないでやってたんだから、全く天然というかなんというか。
「恥ずかしい……」
 里澄もやっとこの状況を意識したのだろう。、
「あっ……わたしの鼓動も早くなってる……あなたにシンクしてるみたい……」
 里澄は自分の胸に手を当てて確認をする。
「ねえ、もっと……ドキドキしたオトが聴いてみたい……」
 里澄は顔を紅潮させて、俺をみつめる。
 里澄からこんなに積極的にくるなんて珍しい。というかむしろ初めてだ。この日常から切り離されたような空間が開放的にさせるのか。それともまだ味わったことのないメロディーを求めているのか。多分両方なのかもしれない。
「もっとって?」
「えっ……それは……」
 そこまで言って里澄は言い淀む。少し間をおいて里澄は続きの言葉を口にした。
「もっとドキドキさせて欲しい……」
 この状況でこのシチュエーション。一組のカップルが寄り添うように密着している。おあつらえ向きに周りには誰もいない。
 つまり里澄の意図することは……
 もう続きは聞かなくてもわかる。里澄の首に手を回し抱き寄せる。近づく唇。
 夢……みたいだ。里澄とキスをしようとしてるなんて。
 正直付き合って半年になるが何か進展があったわけではない。今までと同じようにデートをして、手を繋いで帰る。もちろんこれでも十分満足してたわけではあるが……
 里澄は目を瞑り、俺を受け入れようとしている。俺も里澄に倣い目を瞑ると少しだけ首に回した手に力を込めた。
「んっ……」
 ほんの刹那ではあったが、確かに里澄の唇と重なった。唇に残る柔らかい感触。ファーストキスを終えた俺達はお互いに見つめあっていた。
「凄い……」
「うん……」
 さっきの感覚を味わいたくて、もっと里澄が欲しくて、だから俺はまた目を瞑った。
 意図を汲んでくれたのだろう、里澄の顔が近づくのが気配でわかる。
「んっ、ぐっ……」
 覆いかぶさる里澄を抱きしめる手に力をこめる。
 さっきよりも長く、長く、互いの唇を絡めあう。感覚は鋭敏に磨すさまれ、唇に挟まれた箇所は熱く熱を帯ていく。
「んっ……はぁ……はぁ……」

246 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/09/16(木) 00:26:58 ID:+u1dmO/l
 長い口づけから開放された里澄が顔を離して深呼吸をする。俺も新鮮な空気が欲しくなり、大きく息を吸い込む。
「ふふっ……」
 肩で息をする里澄が俺を見つめながら可笑しそうに笑った。
「息するのも忘れてた……このままじゃ窒息しちゃう……」
「はは、確かにそうだね」
 今度は互いに見つめながら笑ってみせる。
「あなたのキスは凄くアマービレ……ねえ聞こえる? 二人の鼓動が今リズムを刻んでる。まるで二重奏みたい」
 それは心音。生命が奏でるメロディー。俺には里澄みたいに離れてても心音は聴くことはできない。でも里澄の鼓動は確かに体温と一緒に伝わってくるのがわかった。
 ……そっか、足りなかった物はこれだったんだ。自分のなかでパズルのピースが次々と嵌っていく。
「里澄、ありがとう」
「えっ? 何が?」
「里澄のおかげで完成できそうだから」
「何のこと?」
 里澄には今作っているものの事はまだ話していない。だから当然の疑問だったのだろう。
「んーそれは今度教えるよ。お楽しみってことで」
「うん……わかった」
「それよりもさ……」
 今はもっとこの感覚を味わっていたかった。里澄も小さく頷く。
 交わす三度目のくちづけ。さっきよりも強く、アクセントをつけるように互いの唇をアマガミする。
「あっ……はむぅ……んっ、ちゅむ……」
 里澄の口からはくぐもった声が漏れ出し、少し淫らなハーモニーを奏でる。
 そのままするりと舌を里澄の口内に侵入させる。
「んっ…!?」
 里澄は瞬間驚きの声をあげるが、すぐに舌を絡めてきた。たどたどしいながらも、何度もお互いの舌を絡めあう。里澄と俺の唾液が混ざり合い、別の何かに変わっていくような感覚。
「はぁ……」
 絡み合った唇を離そうとすると、里澄が遮るようにまた唇を重ねてくる。そんな行為を何度か繰り返し、唇を離す。里澄の唇からは一筋の銀色に輝く糸が伸び、すぐにぷつりと切れた。
「もう……ダメ……頭の中があなたのリズムで染まってる……他のメロディーが聴こえてこない……」
 里澄はぐったりと身体を俺に預けてきた。
「俺は里澄からたくさんのメロディーを貰ったよ」
「ほんとに? じゃあ今度聞かせてほしい」
「うん。約束する」
 もうピースは繋がった。あと少しで……当日までには完成するだろう。

247 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/09/16(木) 00:28:35 ID:+u1dmO/l


「里澄、誕生日おめでとう」
 里澄に持ってきた花束とプレゼントを渡す。
 今日は里澄の自宅に招かれていた。「ゆっくりしていきなさい」とおじ様の域な計らいで今は里澄の部屋にいる。
「ありがとう。ちょっと待ってて」
 里澄は花束を花瓶に活けるとすぐに戻ってきた。
「開けていい?」
 もちろんと頷いて見せると、里澄は嬉しそうに包装を剥がしていく。
「綺麗……」
 取り出したネックレスを手の平に乗せて呟く。
「去年の誕生日にあげたアンクレットと同じブランドなんだ。色々迷ったんだけど、去年アンクレット喜んでくれたから、同じところのなら喜んでくれるかなと思って」
「うん……凄く嬉しい」
 里澄が早速付けようとするので、「待って」と制した。
「ん? どうしたの?」
「俺に付けさせて欲しいなと思ってさ。ほら、なんかそんなのいいかなーって」
「うん……お願い」

 ――これでよしっと。
「ほらできたよ」
「ありがとう……どう? 似合ってるかな?」
「うん凄く似合ってる」
 少し胸元が開いてる服のせいもあって、お世辞じゃなくよく似合っていた。
「嬉しい……大事にする」
「実はさ、もう一つあるんだ。プレゼント」
「えっ?」
 鞄から一枚の紙切れを取り出して里澄に渡した。
「これは……!」
 渡したものは楽譜。最近ずっと創っていたものだ。昨日やっとできあがたもの。
「里澄から見たら、凄く稚拙に見えるかもしれないけどさ……」
「そんなことない。この曲すぐに弾きたい」

248 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/09/16(木) 00:29:57 ID:+u1dmO/l


 ――ソファにー座り、里澄の奏でる演奏に耳を傾ける。本当に自分が作った曲なのかと疑ってしまうほど里澄の演奏は素晴らしかった。或いは……ホントに里澄の演奏には魔法がかかっているのかもしれないなと、そう思わせるだけの迫力があった。
 曲が後半に差し掛かると一瞬だけ里澄の手が止まり、「あっ」と小さな声を漏らした。
 そのまま何事もなかったかのように演奏は再開され、数分程度の小さなコンサートは幕を閉じた。
 立ち上がって拍手を里澄に贈る。演奏を終えた里澄の顔は上気して、頬は紅く染まっていた。
「この曲……弾いてて凄くドキドキした……特に最後のパート……あれって、もしかしてこの前の?」
「そうだよ。あの時のドキドキを……二人の鼓動を入れてみたんだ。それでやっと完成した。だから里澄のおかげだよって」
「あの時のお礼は、この事だったのね……納得」
「気に入ってもらえてよかった」
「それで……弾いてたら……あの時のこと思い出しちゃて……」 
 里澄は少し潤んだ瞳で見つめてくる。実は俺も演奏のせいでドキドキしていた。
「俺もだよ……」
 里澄は何も言わず俺の首に手を回すと、少しだけつま先立ちをする。俺も彼女の身体を支える。後数センチの距離。里澄が目を瞑り……俺達のシルエットは一つになる――

249 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/09/16(木) 00:30:25 ID:r3QD9YZs
C

250 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/09/16(木) 00:30:57 ID:+u1dmO/l


「そうだ、曲のタイトルは何て言うの?」
 タイトルか……すっかり失念していた。
「いや、そこまで考えてなかったよ」
「そっか。じゃあわたしが考えていい?」
「うん。これは里澄に捧げた曲だから」
 里澄は楽譜に目を落として少し思案をしているようだった。すぐに考えが纏まったのか口を開く。
「そう……この曲はアフェットゥオーソ」
「アフェットゥオーソ?」
「そう。『愛情こめて』って意味」
「そう言われると、なんだかくすぐったい感じがするな」
「とても素敵な、あなたからの贈り物。だからあなたの誕生日に、お返しに何か送りたい……」
「俺は里澄と一緒にいれたらそれだけで満足だよ」
「……でも……そうだ……」
「何か思いついたの?」
「うん……でも秘密」
 少し楽しげに笑う里澄があまりに可愛くて、だから里澄を抱きしめるとおでこにキスをしをしてみた。
「あっ……えっと……そこだけじゃいや……」
「今日の里澄はお姫様だからどんなリクエストでも受け付けるよ」
 少しおどけてみせる。
「じゃあ王子のキスを……」
 俺は麗しの姫にそっと口付けをした。飛びっきりの甘いトッピングで……

251 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/09/16(木) 00:32:25 ID:+u1dmO/l
駆け足気味な上に、キスするまでの経緯が軽いとか色々と問題もあるけど、書き手の技量が低いってことで勘弁してください ><
改めてりずみん誕生日おめ

252 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/09/16(木) 00:37:25 ID:r3QD9YZs


253 :うさぎさんのなく頃に 1:2010/09/26(日) 02:49:06 ID:9iSjK0PH
規制解除きたぜ>>237の続きをダラダラ上げる

公四朗「さっきは最悪だった…」
学「馬鹿なやつー」
正志「まぁ、そんな時もあるよな。それより昼どうする?」
学「あー、僕学食で何か買ってくるよ、お前らは?」
正志「ああ、俺は今日弁当だから一緒に行くよ、公四朗は?」
公四朗「俺は…」

声「あの…」

『俺も学食…』と言いかけた時、馴染みある女生徒の声が聞こえた、この声は…

真希「あの…公四朗君」

クラス委員長の星川さんだった、男性陣からの人気も高く、俺も入学時に席が隣だったのをきっかけに仲良くさせてもらっている。

公四朗「星川さん?どうしたの」
星川「あの、お昼ご飯どうするか決まった?」
公四朗「ああ、学達と一緒に学食だけど」
星川「あの、良かったら私も混ぜてもらっていい?」

254 :うさぎさんのなく頃に 1-2:2010/09/26(日) 02:58:22 ID:9iSjK0PH
そう言い、俺と学と正志の3人の顔を見比べる

学「もっちろん大歓迎だよ!いやぁいつも思ってたんだけど、なんか華が無くて寂しかったんだよねえ僕は」
正志「安心しろ、お前は存在自体がホウセンカみたいなもんだから」
学「それ…どう言う意味っすかねぇ?」

正志「俺達が霞むぐらいすげぇぶっ飛んでるって意味だよ、それはそうと俺は構わないけど、語堂はいいのか?いつも一緒にいるんだろ?」

それは俺も思った、確かに今までも一緒に昼を食べる機会ぐらいはあったろうが、星川さんの昼は決まって語堂さんと一緒に弁当だったからだ。
前に俺と星川さんと語堂さんの3人でお昼を食べようと提案したら

語堂『真希はあたしとお昼を食べるって決まってるの、アンタの出る幕は無いの、だから早く向こうに行け、しっしっ』

…と野良犬のように追い払われてしまった事があった
…何故か語堂さんは俺と星川さんが仲良くしてるのを快く思ってないらしい。どうしてなんだろう?

星川「それがつぐみ、文芸部の仕事があるって一緒に食べれなくってさ、だから暇してたんだ、てへへ。」
公四朗「んじゃ、星川さんも学食行こうよ。」
星川「うん☆あはは、男の子とお昼食べるなんて久々だなぁ」


…スッ…タタタ……

255 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/09/26(日) 11:18:51 ID:XTOQjKbU
こんなSSがどうしても読んでみたい
http://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1281253478/

256 :うさぎさんの(ry:2010/09/30(木) 01:01:08 ID:sUsn0jGi
〜学食〜

…昼時になり学食は既に込み合っていたが、なんとか学と俺で食券を買って席に座る事ができた。

公四朗「さて…と、俺は食べ物取って来るけど、みんな何か欲しいのある?」
学「サンキュー、はいこれ食券〜」

正志「悪いな、でも俺は大丈夫だよ」
学「公四朗に行かせたっきりじゃ悪いからさ、正志と一緒にジュースでも買って来るよ」
公四朗「ああ分かった、それじゃあ行って来るよ。」

学から食券を受け取り、席を立とうとする。

星川「あっ、公四朗君、私運ぶの手伝うよ?」

公四朗「いや、星川さんはここで席取って待ってて。」
学「そうそう、こーゆーのは男の仕事だしさ」

正志「はは、お前が言うと何か下心があるように聞こえるなw」
学「何をぉ!失敬なっ!」

そんないつものやり取りも忘れずにやる、しかし本当に仲の良い二人だ。

それに…確かに、入って来た時から感じていたが配膳台の前は今軽い戦場になっている、下心云々じゃなくとも、あそこは実際女の子には厳しいかもしれない。

星川「そんな悪いよー、お願い、私にも手伝わせて?」

みんなが何かをしてる時は自分も何かをしたい、委員長で生徒会役員の星川さんらしい優しさだった。

結局正志を席に残し、学はジュースを、俺と星川さんで昼食を取りに移動する事になった。

…って、なんだかんだで星川さんと二人ってこれかなりラッキーなんじゃないか?

257 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/09/30(木) 02:00:16 ID:sUsn0jGi
配膳台前

公四朗「し…しっかし相変わらずの行列…星川さん、大丈夫?」
星川「私…学食あまり来たことなかったけど。いつもこんなに並んでるんだね…」

まぁ、学食のランチは美味しいし…それに何より、思春期の植えた胃を割安で膨らませられる点で言うと学食は、この学校の生徒の強い味方だし、昼時のこの人口密度も当然っちゃ当然だった。


なんとか学と自分の分の料理を取り、席に戻ろうとした時だった

女生徒A「あれ?主人くん?主人くんだ〜」
女生徒B「あら?星川さん?」

聞き覚えのある声が俺と星川さんを呼び止める、声の主は隣のクラスで放送部の柳さんと…生徒会長の皐月先輩だった

柳「やっほー☆」
皐月「こんにちは、」

公四朗「やあ柳さん、柳さんも学食来てたんだ?」
星川「皐月さん!意外皐月さんも学食来られるんですか?」

柳「うん、寝坊してお弁当作って来れなくてさ〜…」
皐月「たまたまお弁当を忘れてしまって…そしたら学食の事思い出して。でも私、恥ずかしいけどまだ学食って来たことがなくて…星川さんは一人なの?」

258 :うさぎさんの(ry:2010/09/30(木) 02:09:33 ID:sUsn0jGi
星川「いいえ、主人君と彼の友達と一緒ですよ?」
公四朗「皐月先輩こんにちは。学食で会うなんて珍しいですね?」
皐月「こんにちは、主人君も今日は学食だったのね?」
柳「へ〜、公四朗くん、生徒会長さんと知り合いなんだ〜?びっくりー」
公四朗「うん、まぁねー」

…あの柳さんが驚く程に、生徒会長と喋れるのってすごい事なのだろうか?

皐月「あの…迷惑じゃなかったら、私もあなた達と一緒にお食事させてもらっても宜しいかしら?」
柳「えへへっ私も一緒にご飯いいかな?」

公四朗「俺は全然いいですよ、星川さんも大丈夫だよね?」
星川「うん!みんなで食べると美味しいもんね☆」

柳「ありがとー、それじゃ早速れっつごー☆」
皐月「ありがとう、それじゃ、あなた達のテーブルに向かいましょうか?」

こうして柳さんと皐月先輩を連れ、席に戻る事になった

男子生徒「おい…見ろよ、皐月先輩だぜ?」
男子生徒「え…マジで?なんで学食なんかに…」
女生徒「へー、生徒会長も案外庶民的なんだー、意外ー」

気のせいだろうか、あまりの高貴さに皐月先輩の周りだけ人が避けてる気がする…
おかげで席まで着くのに時間はかからなかったが…その高貴さ、まるで何か頑張って得た物を失う感覚がした。もちろん気のせいなんだろうけど…なんなんだこの感覚は?


それはともかく、席に着こうとしたら学が正志がいるであろうテーブルを睨みつけていた。

公四朗「学、どうしたよ?」
学「どうしたもこうしたもあるかよ…アレ、見てみろよ…」

259 :うさぎさんの(ry:2010/09/30(木) 02:37:03 ID:sUsn0jGi
正志のテーブルを見てみる。

そこには、漫画でよく見るハーレムな光景が移し出されていた

女生徒A「七河くーん、ご飯一緒にいいかなぁ?
女生徒B「七河先輩!そのお弁当!彼女いるんですか!?」
正志「いや…これは…姉さんが作ってくれたやつで;」
女生徒C「へー、七河君お姉さんいるんだ?やっぱり七河君に似て美人なの?」
女生徒D「ちょっとwあんた美人ってwあーでも気になる!七河君そこんとこどうなの?先輩に教えなさい!」
正志「いや…あの…;」

正志の周りには女、女、女…それも同級生から下級生上級生と、さながら少し前に流行った恋愛ゲームのタイトルみたいな状態だった。
なるほど、確かに…学の気持ちもわからんでもない。ちなみに正志のお姉さんはなかなかの美人だ、うん。

柳「七河くんかっこいいもんね〜、みんなが憧れる気持ち分かるよー」
星川「それにスポーツ万能だし、やっぱり女生徒からの人気も高いんだよねぇ」
皐月「噂には聞いていたけど…彼が七河君ね、確かにかっこいいわね。」

3人も外れなく正志をベタ褒めだ。やっぱりあいつ人気あるんだよなぁ〜

学「まったく、あんなのを見せつけられてって…生徒会長ォォォォ!!??」

皐月先輩の存在に気付いた学が素っ頓狂な声を上げる…ってかこいつ気付くの遅すぎだ。

260 :うさぎさんの(ry:2010/09/30(木) 03:00:32 ID:sUsn0jGi
学「…こ…公四朗く〜ん!ちょっと…」

突然学が俺の制服を引っ張り耳打ちする、…おい、衿を引っ張るなうどんがこぼれるだろう

学「お前も何いつの間にハーレム築いてんだよ、しかも相手が癒し系女神の柳さんとクラスのアイドル星川さんと…学園のマドンナで生徒会長の皐月先輩なんて難易度高すぎだろおまえコラやるじゃんGJだよおまえ」

皐月先輩に関してはほとんど星川さんのおかげだけど、勝手に勘違いさせておく事にする。しかしホント女の子の情報が豊富なヤツだ。

公四朗「とりあえず席に着くか…でも、座れるかなぁ…?」

皐月「あの…ごめんなさい…宜しければ、席を空けて頂いても宜しいかしら?」

女生徒A「え…?って…生徒会長!?」
女生徒C「さ…皐月さんがなんで学食に?いえいえどーぞ、それじゃああたし達はこれで〜
女生徒D「ちょちょっと待ってよ!あーんもー!七河君またね、それじゃっ!」

皐月先輩の一声で散り散りになる女生徒達、うーん、皐月先輩パワー恐るべし。


261 :うさぎさんの(ry:2010/09/30(木) 03:25:00 ID:sUsn0jGi
正志「助かった…」
学「助かった…じゃないわこいつは」
正志「だって、俺を見かけるやいなこっちの都合も関係なく質問責めなんだぞ?」
学「公四朗、今だけこいつ殴っていい?」
公四朗「まぁまぁ、とりあえず席も片付いたんだし、メシにしようぜ?」

正志「それもそうだな…しかし、皐月先輩と一緒とはびっくりだ、公四朗も案外やるんだな」
公四朗「実際俺だけじゃ無理だったさ、そこは星川さんのお陰だよ」
星川「?…私、何かしたっけ?」


皐月「自己紹介がまだでしたね。はじめまして、皐月優です。えっと…小林君だっけ?確かあなたは初めてじゃなったわよね?」
学「ぶぶぅ…!…そ…そーでしたっけ?僕、初めてだと思いますけど……」

何を動揺してるんだコイツは?

柳「私は〜、柳富美子です、主人くんのお友達です、よろしくお願いします☆」

正志「七河正志です。こちらこそ宜しくお願いします」
学「小林学です、勉強なら僕に任せて下さい!」

と2人で軽く自己紹介、そういえば正志と学は2人とさほど面識無かったんだよな。

262 :うさぎさんの(ry:2010/09/30(木) 03:28:41 ID:sUsn0jGi
「見ろよ、あのテーブル…」

「んん?…うわマジで?あいつら生徒会長と食事してるよ…羨ましいな〜」
「あー俺あの子知ってる!!確か生徒会役員の…えと、星川真希ちゃんだっけ?」
「それよりもあの丸い子…でっかいなぁ…どんくらいあんだろ?でへへへ…」
「アイツ七河だろ?やっぱイケメンは違うよなぁ…」
「いやーん、七河君と皐月さんって絵になってるわぁ〜、素敵っ☆」

テーブルの外からなんか言いたい放題言われてる気がする…

ちなみに席順は俺を中心に左に正志、右に学で、俺の向かいに星川さん、学の向かいに皐月先輩、正志の向かいに柳さんが座っている。まぁ、合コンチックな気がするのは確かだった(合コンなんてまだした事ないけど。

学「ななんか…こういうの気分いいね、はははっ」
正志「浮かれるなよ、みっともない」

公四朗「ああそうだ、はい学、注文のカレーうどんっと。」
学「あぁ…!な…何を言ってるのかなぁ公四朗くん、ぼ僕がカレーうどんなんてそ…そんな庶民的なものを頼むとでも??」
公四朗「はぁ…お前何言って…お前カレーうどんの食券買ってたじゃないか?」
学「そんな…僕は知りまっしぇえん!!」

柳「えー、カレーうどん美味しいよ?私大好きだもん。」
皐月「あら、私も好きよ?汁跳ねに気をつけないといけないのがポイントだけどね。」
学「先生!!カレーうどん最高っす!マジ最高っす!!!カレー界のインドラっす!!」

変わり身の早いヤツだった、しかも主旨がうどんからカレーになるぐらいの変わり身だった
もしかして皐月先輩と同じテーブルにいるから緊張してるのだろうか?

263 :うさぎ:2010/09/30(木) 23:20:00 ID:sUsn0jGi
学「しかし…柳さんよく食べるねぇー」
柳「いやぁー、ここのごはん美味しいからさー、主人くんのキツネうどんも美味しそうだよねー」

公四朗「うん、ダシの加減が調度良いんだ」
柳「あたしも後で買って来ようかな?」

柳さん、ラーメンにピラフ(大盛り)、を平らげてもまだ食べれるとは恐れ入る、しかもお盆をよく見るとデザートなのだろうか、ドーナツまで置いてあるから大したもんだった…。

皐月「柳さん…まだ食べれるのね。」
昼食のナポリタンを完食した皐月先輩が感心するように言う。

柳「あたし、美味しいものは何個でも食べられますよー☆」
学「僕、なんだか胸やけが…ちょっと麦茶でも取って来るよ。」



星川「七河君は普段お弁当だっけ?」
正志「いや、今日はたまたま姉さんが作ってくれただけさ、俺は基本的に学食のパンだし」
星川「学食の昼食も美味しそうだったね、私も今度つぐみと一緒に学食来てみようかなぁ?」

学「んじゃあ、その時は是非僕にも声かけて欲しいなぁー、なんてw」
星川「うんっ、みんなでご飯食べると美味しいから、今度話してみるよ☆」

学「よっしゃやりぃ!…ああそうだ正志ぃ、お前にお姉さんいたなんて聞いてなかったぞ?どーなってんだよ?」
正志「そりゃ言ってなかったからなぁ…んまぁ、夏休みに暇が出来たら姉さんとみんなで遊びに行くのも悪くないかもな。」
星川「あー、私も行きたいな。」
学「もちろん僕も連れてってくれるよな?海にしようか?山か?それとも遊園地かっ?」

皐月「…みんな、あまり遊ぶ事ばかりじゃなくて、勉強もしっかりね?」

264 :うさぎさんの(ry:2010/10/02(土) 04:36:55 ID:oviPpDTj

朝方の違和感も吹っ飛ぶ程に和気藹々とした昼食が進んでいた、が、5時限目に差し掛かる頃にはそれも解散となり、各々教室に戻っていった

「〜である事から…このx=y+の解は…」

満腹感から来る眠さに5時限目を戦いつつ、LHRも終わり、放課となった。

正志「さって…帰るか…ふああ。」
学「公四朗ー、お前も帰るよな?」
公四朗「あ〜、俺ちょっと図書室で調べ物あるから。先に帰っててくれー」
学「そっか…じゃあ正志、帰りにゲーセンでも寄ってかないか?」
正志「いや、遠慮するわ、あまりゲームに興味ないし。」
学「そう連れない事言うなよー、知恵を貸して欲しいんだって」
正志「お前がやるのってアレだろ?今流行りのクイズゲームだろ?俺なんかの知恵でなんとかなるのか?」
学「もう少しで金剛賢者なんだ、スポーツ系だけでいいから頼む。」
正志「しょうがないな…分かったよ」
学「さすが正志君!分かってくれるって信じてたぜ!」

どうやら二人の放課後の予定は決まったようだ、二人と解散の挨拶を済ませて俺は図書室へと向かった

265 :うさぎさんの(ry:2010/10/02(土) 04:51:56 ID:oviPpDTj
…図書室

語堂「あれ?主人じゃないの?どうしたのよこんな時間に」

図書室に入るやいな、星川さんの親友の語堂さんに声をかけられた。

公四朗「語堂さん、いや、ちょっと調べ物で…」
語堂「あら珍しい、あんたが放課後にわざわざ調べ物なんて、明日は雪かしら?」

性格なんだろう…彼女の言葉にはたまに刺が含まれる、少し調べ物をする意欲が落ちてしまった…
その変わりリアクション次第では癒される時もある、星川さんだけでなく俺にとっても良い友人だった

公四朗「酷い言い方だなぁ、俺だって調べ物ぐらいするさ。そう言う語堂さんはどうしたの?」
語堂「私はちょっと過去の文芸部の文集をね、もうすぐきらめき新聞社の文芸コンクールだし」
公四朗「文芸部の調べ物なんだ、真面目なんだねぇ」
語堂「ま、帰宅部のあんたにゃ関係ないけどね。それよか調べ物って何よ?」
公四朗「ああ、古文の宿題なんだけどさ、平安時代の文学資料なんてあったっけ?」

語堂「平安文学なら…ちょっと待ってて……えと…確かこの棚に…はい、これで良い?」

公四朗「ありがとう!助かるよ。」
語堂「べ…別にお礼なんて…、そこの資料、最近読んだから覚えてただけよ…」
公四朗「あとで缶コーヒーでも買ってくるね、ホントありがとう!」

266 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/10/02(土) 18:10:50 ID:oviPpDTj
語堂「いいって、別に奢らせるつもりでやったんじゃないんだし、気持ちだけ受け取っとく」
公四朗「そっか、うん、ありがとう。」

語堂「適当に片付いたら言って、あたし図書室の鍵預かってんのよ」
公四朗「うん、助かるよ」


そして俺はいそいそと文系の勉強に勤しむのであった…


―2時間後―

校庭から響いていた運動部の掛け声も落ち着き、夏の夕日が校舎を照らし始めた頃。

公四朗「ん〜…今日はこんなもんで良いかな…」

資料を片付けて、語堂さんの所へ帰りの方向をしようと席を立つ
語堂「あ、調べ物は済んだ?」
公四朗「うん、おかげ様でかなり進んだよ、ありがとう。」
語堂「いえいえ、それじゃあ鍵閉めちゃうね、忘れ物とかは大丈夫よね?」
公四朗「うん大丈夫、…語堂さん、良かったら一緒に帰らない?」

このまま一人で下校ってのもなんか味気無い、語堂を下校に誘ってみる事にする。

語堂「残念だけど、今日はこの後真希と約束があってね。」
公四朗「あらら、そっかごめん、星川さん待たせてないかな?」
語堂「これから生徒会室に向かってみる、また明日ね。」
公四朗「うん、また明日。」

少し寂しい感じもしたが約束なら仕方ない。靴を履きかえに玄関口へと移動するとしよう…

267 :うさぎさんのなく頃に:2010/10/02(土) 18:59:07 ID:oviPpDTj
――校内玄関前

ドダドダドダドダドダ……

女生徒「どいてどいてどいてーー!!!!」
公四朗「え?あっ…」
びゅんっ…

玄関口から出た頃、校庭からものすごいスピードで誰かが俺を追い抜き校門を出ていった、この声もかけさせる余裕もない速さ…今のは女子サッカー部の前田さんか?
公四朗「なんか…元気だなぁ…」

女生徒「ちょっと一稀〜!!いつきー!……んもー一稀のヤツったら…ホントそそっかしいんだから…(ブツブツ」

さっき走り去った女生徒の名前をぼやきながらもう一人女生徒が校庭から出て来た。特徴的な長い黒髪が風にそよいでよくなびいている。俺がこの学校で最もよく知る女生徒だった

…いや、こいつについてはよく知るも何もない、なんせウチの隣の家に住んで個人だけでなく家族ぐるみで付き合いがあり、更に小中高と同じ学校で過ごす程の俺のくされ縁……と言うとこいつは怒るか。
…俺の幼なじみの大倉都子だった

都子「あ、公四朗じゃないの?どうしたのよこんな時間まで?」
公四朗「ちょっと図書室で調べ物を…都子は…部活か。」
都子「うん、私サッカー部のマネージャーだからね。あぁそうそう、さっきここで一稀見なかった?」
公四朗「前田さんかどうかはわからないけど、校門を猛ダッシュで通っていく女生徒なら見たな」
都子「ありがとう、多分それ一稀だわ、…しょうがない、後でメール入れておくか…」

て事は、やっぱりさっきのは前田さんだったのか。

268 :うさぎさんのなく頃に:2010/10/02(土) 19:16:41 ID:oviPpDTj
公四朗「何かあったの?」
都子「私、一稀にサッカー関係の本借りたままでね、今日返そうと思ってたんだけど…あの子、すっかり忘れちゃってるみたい。まぁ、明日返せばいいか。」
公四朗「ん〜、前田さんらしいと言うか…なんというか…」
都子「まぁ、確かにあの子らしいっちゃらしいしね。公四朗も今帰り?」
公四朗「うん、都子もだろ?」
都子「うん…あ、もし良かったら一緒に帰らない?」
公四朗「俺と?いいけど、都子からなんて珍しいな」
都子「別にお隣り同士なんだしたまには良いじゃない、でも、ちょーっと寄り道してくけどね」
公四朗「…寄り道?」




―――駅前スーパーきらめき

都子「えっと、卵2パックと豚肉とキャベツと…あとは野菜ジュースと…」
公四朗「珍しく一緒に帰るかと思ったらこう言う事だったのか。納得したよ…」

少し前、俺は都子と一緒に帰る事にした、途中彼女の希望もあって駅前のアーケード街まで寄り道をする事になったのだが。

まさか都子の家の夕飯の買い物の荷物持ちをさせられるとは思わなかった。

都子「まーまー、私みたいな美少女と一緒に帰れるなんてなかなか無いんだし……なんてね、でも、どーせ私が誘ってなかったら一人寂しく帰ってたんでしょ?」
公四朗「うるせーやい」
都子「あまりスネないの、いいじゃない普段体力余ってんだから、たまには使いなさいよねー?」
公四朗「(ボソッ)自分だって余ってるクセに…」

都子「…え〜っと、あと2Lウーロン茶を6個ね…!!」(ドサドサドサッ!
公四朗「う…すみません…失礼しました。」
都子「分かればよろしい。」

…将来こいつの婿になる人はきっと大変になるだろう、俺が証人になってやる、うん。

269 :うさぎさんのなく頃に:2010/10/02(土) 19:46:29 ID:oviPpDTj
都子は手慣れた様子でメモに書かれた商品を俺のカゴに詰めて行く。
…きっと服装が制服姿でなかったら、普通の主婦に見えた事だろう

しかし、この歳の男女がスーパーに夕飯の買い出しとは…なんつーか……
……でもま、俺とこいつの間に何かがあるなんてまず無いだろう、うん。

都子「…?どうしたの?さっきから人の事ジロジロ見たりして」
視線を感じて都子が振り返る、いかん…別の事を考えてる間ずっと都子の事を見ていたらしい。

公四朗「いや………ああ、腹減ったな〜と思ってさ」

都子「まったく相変わらず食いしん坊なんだから〜、もうすぐご飯でしょ?」
公四朗「都子の家と俺の家じゃ夕飯の時間が違うんだよ…」
都子「ふふっ…まぁいいか、買い物が終わったら荷物持ちのお礼にちょっとだけ奢ってあげる。」
公四朗「マジで?お、なんだかやる気出て来た」
都子「一応言っておくけど軽くだかんねー?フードコートの安いヤツだからそこんとこ勘違いしないでよね?」
公四朗「わーってるって!早く済ましちゃおうぜー」
都子「まったく…ふふっ。」


『奢り』の一言でやる気アップ、カゴの中身の会計を済ませて都子は手際よく商品を持参の買い物袋に詰めて行く。

公四朗(俺も手伝うか…)

都子「ちょっと公四朗〜?軽いものは最後に入れなさいよー、あとお肉はきちんとビニール袋に入れてよねー?こんなんじゃ結婚した時苦労するわよー?」

…張り切りすぎたか、途中買った物の袋への入れ方で怒られてしまった。しかも基本的な事らしかった。

270 :うさぎさんのなく頃に:2010/10/02(土) 20:23:41 ID:oviPpDTj
―――店内フードコート

公四朗「しかし…えらく買い込んだな…普段からこんなに買うもんなのか?」
都子「いやぁ〜…てへへ…実は人手が増えたから…少し先の分の買い物もしちゃったり…」
公四朗「てめこのやろっ」
都子「ううぅ…痛い痛いー…」

かわいらしく舌を出して本音をぶっちゃける都子にとりあえずツッコミを入れておく。
…一応引き受けたとは言え、帰りにこの量持ってくのはなかなかの仕事だぞ…

都子「いいじゃないのー、その代わりこうして奢ってあげるんだからさー」

公四朗「まぁ、たまにはいいかな……しかしこの焼きそば、美味いな。」
都子「売れ残りだったけど、そんなに美味しいの?」
四朗「うん、それでもウチの学校の学食には負けるけどね」

都子「へー、公四朗も学食行くんだ?あそこって結構混んでるでしょうに。」
公四朗「まあ…ね。都子はウチの学食行った事ないの?」
都子「私はほら、お弁当があるから…」
公四朗「ああ、そういえばそっか。」

271 :うさぎさんのなく頃に:2010/10/02(土) 20:47:19 ID:oviPpDTj
都子「…あのさ、もしかして今日学食行ってた?」
公四朗「うん、あ、もしかしてなんかあった?」
都子「いや、大丈夫、…それで?まさか学食に一人で行ってきたの?」
公四朗「いや、正志と学と、あと星川さんもいたなぁ」
都子「へー、結構いたんだ?」
公四朗「ああ、それがさ、聞いてくれよ、3年の皐月先輩っているだろ?生徒会長のさ」
都子「うん。」
公四朗「あの人も来たんだよ、学食に」
都子「ええーホントに?あの人学食ってイメージないけど、行くんだ?」

公四朗「うん、他にもさ…」

都子とこんなに話をしたのは久々だった。
それから、柳さんと皐月先輩を含めた6人で食事をした事。

それで正志の周りには女生徒が多数いて、学がそれを羨ましがって見ていた事
皐月先輩の存在感で学食が気持ち静かだった事

多分、都子と学校で何があったかどーかなんて事で話し合ったなんて入学以来だろうか。それくらいぶりだった。

俺の話を聞いてはこくこく頷く都子、彼女も俺の話を聞いては楽しそうだった。

272 :うさぎさんのなく頃に:2010/10/02(土) 21:27:39 ID:oviPpDTj
公四朗「でさ、よかったら今度都子も学食行かないか?あそこのうどん美味しいんだ」
都子「えっと…?それって…一緒に」
公四朗「正志や学や前田さんも誘ってさ、みんなで食べるときっと美味しいよ。」
都子「…あ……そっ…そうだよね…あははっ、うん、機会があったら私も言ってみる。うん。」

都子「あの…そろそろ行かない?」
時計を見て都子が移動を促す
俺も時計を見ると、夕方のニュースも明日の天気予報を流しててもおかしくない時間だった…

公四朗「ごめん、ゆっくりしすぎたかも…」
都子「いやいや…いいっていいって、私も…公四朗と一緒で楽しかったしさ」
公四朗「そう言ってくれると嬉しいよ、ごちそうさま。行こうか?」
都子「…うん、そうだね。」

都子(……鈍感。)


―――帰り道
夕日も落ちかけ、街灯もちらほら灯る頃
俺は都子の買い物袋をしっかり持って家路を歩いていた。

公四朗「都子ー?みやこー?」
都子「へ?あっ…」
公四朗「家はこっちだろ?そっちは河川敷方面だよ?」
都子「ごめんなさい。少しぼーっとしてた…」
公四朗「おいおい夏風邪かよ?」
都子「そんなんじゃないよ、ちょっと…今日の授業の事思い出してただけだから。」

公四朗「そう?でもなーんか元気なさそうなんだよな」

都子「…」

273 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/10/03(日) 13:26:42 ID:HzIT6iaz
>>243-251

『アフェットゥオーソ』 よかった〜
りずみん、すごく可愛いかったです。
髪をなでるところとか
読んでて、すごくドキドキしちゃいました。
ありがとう♪


274 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/10/03(日) 18:32:44 ID:4NMMHUAa
◎ 同人誌の小説 30冊目 ◎
http://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/2chbook/1280722789/

【読み手】同人小説を語る【書き手】
http://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/doujin/1252937999/

275 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/10/05(火) 01:11:23 ID:K4fTNr/a
>>273
感想ありがとうございます。これはかなり難産でしたww


さて今度は真希ちゃんのSSを。


   『元気の代償』


 星川さん遅いな……
 いつも先に待ってることが多い星川さんが遅刻するなんて珍しい。携帯を開いて時刻を確認すると約束の時間から三十分が立っていた。
 待ち合わせ場所間違えてないよな……いや、確かに中央公園でデートしようって約束したはずだ。
 最近ではあの嘘みたいな猛暑はどこにいったのか、すっかり寒くなってきている。身体が冷えるので、何もしないで待つのは意外に堪える。さっきから何度かベンチから立ち上がってはあたりを軽く回って戻ってくる。
 そんなことを何度か繰り返していると、遠くから俺を呼ぶ声が聞こえた。
「ごめーん。遅くなっちゃった」
 星川さんが公園の入口で手を振ってるのがみえた。そのまま駆け足で走って来ると肩で息をする。
「ごめんね、準備に手間取っちゃって……」
 星川さんは申し訳なそうに何度も謝る。そんなに謝られたら何だかこっちが申し訳なくなってしまう。
「はは、気にしないで星川さん。こうやって待つのも嫌いじゃないから」
「キミって……ほんとに優しいね。えへへ」
 やっと星川さんが笑顔になってくれた。
「あれ、なんだか星川さん顔赤くない?」
 もちろん少し走ったのもあるだろう。まだ少し肩で息もしている。でも、それ以上に彼女の顔は真っ赤に見えた。
「そう? きっと少し走ったからだよー」
 そうは言っても、少し気になる。
「ちょっとごめんね」
 星川さんのおでこに手をあててみる。
「わっ……」
 ちょっと、いや、ちょっとどころじゃなく熱い。


276 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/10/05(火) 01:12:26 ID:K4fTNr/a
「星川さん、無理してない?」
「そんなことないよ。ほらこんなに元気だし」
 そう言って笑顔を見せようとするが、どこかぎこちないものに見えた。
「そんなことよりさ、早く行こうよ」
 星川さんは俺の手を握ると、引っ張ろうとうする。
「ま、待って星川さん。今日はもう中止にしたほうがいいんじゃない?」
 星川さんの手を軽く引っ張り返すと、そのまま俺の胸に飛び込んできた。
「ほ、星川さん?」
 彼女は俺にもたれるようにしたまま動かない。ちょっと様子が変だ。
「星川さん?」
 声をかけても返事がない。
「星川さん、大丈夫?」
「んっ……あっ……」
 肩をゆするとやっと星川さんは反応した。
「ごめん、なんだか急に眩暈がしちゃって……」
 星川さんは凄く苦しそうだ。ちょっともうデートどころじゃないだろ。
「ちょっとごめんね星川さん」
 半ば強引に背負っておんぶをする。
「きゃっ……」
「家まで送るから」
「えっ、デートは?」
「ダメに決まってるでしょ。こんなに熱が出てるのに。もう、無理しすぎだよ星川さん」
「そっか……ごめんね、キミに迷惑ばっかりかけちゃって」
 声もいつもの彼女らしくない、弱々しいものだった。
「俺は迷惑だなんて思ってないよ。気持ちは凄く嬉しいしね。でも体調が悪い時は無理しないでね。心配だからさ」
「うん……キミってほんとに優しいんだね」
 優しいか……それはきっと星川さん相手だからだよ。出そうになった言葉を飲み込む。
「きつくない? 大丈夫?」
 返事は返ってこない。かわりに後ろから星川さんの寝息が聴こえてきた。寝ちゃったか……よっぽどきつかったんだろうに、それほど今日を楽しみにしてたのかな。そう考えると悪い気はしない。
 幸い星川さんの家まではここから十分程度。おぶったままでも大丈夫だろう。むしろ、こんな時なのに星川さんと密着していることにどきどきしてしまう。特に背中にあたる胸の感触が……心の中で星川さんにゴメンネと呟いて、路を急ぐ。
 もう間もなくもすると星川さんの家が見えてきた。チャイムを押すが誰も出てこない。


277 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/10/05(火) 01:13:07 ID:K4fTNr/a
「んっとね……今日はお父さんもお母さんも出かけてるの。だから鍵はここに……」
 いつの間にか星川さんは起きていたらしい。俺にハンドバッグを渡そうとするので受け取り、一言断ってから中を覗く。
 可愛いキーチェーンがついた鍵を取り出し、ドアを開ける。誰もいないのはわかってるけど、お邪魔しますと呟いて中に入る。
 星川さんの部屋がわからないから、勝手に移動するわけにもいかない。
「わたしの部屋は二階に上がって……すぐだよ」
 階段を慎重に上がるとすぐにドアがあった。ネームプレートには『真希』とかわいい文字で書いてある。ここが星川さんの部屋。星川さんに確認を取り、ドアノブに手をかける。
 綺麗にまとまった部屋。ベッドの上には服が何着か置いてあった。今日着てくる服を選んでたのかもしれない。星川さんをベッドに寝かせて、服をひとまずソファーの上に避難させる。
 改めて星川さんをみると、汗が酷い。服もぐっしょりと汗を吸い込んでいる。このままじゃ余計に悪化しそうだしまずは着替させないと。
「星川さん着替えどこ?」
「タンスの……下……」
 急いでタンスを開くと、そこにはカラフルな可愛い下着が……わっわっ、間違えた、慌てて閉めて別の段を開いてみる。
 これはパジャマかな? 取り出して星川さんに渡す。
「着替えられる?」
「うん……大丈夫」
「それじゃ着替えるまで部屋を出るから」
 そう言って部屋を出ようとするところを星川さんに呼び止められた。
「待って……心細いから、部屋にいてほしい……」
 星川さんは俺の服の袖を引っ張りいやいやをする。
「えっと……じゃあ後ろむいてるから着替え終わったら呼んでくれる?」
「うん、ありがとう」
 後ろからは衣擦れの音、そして少し苦しそうな星川さの喘ぎ声が聞こえてくる。こんな時に不埒な妄想が浮かぶものだから、頭を何度か振ってみせる。
「もう……大丈夫だよ」
 そんな葛藤をしているのをよそに、星川さんはすっかりパジャマに着替えていた。
「さあもう寝ないと」
 ベッドに腰掛けて、諭すように星川さんの頭を撫でる。
「うん……今日は色々ありがとう。あのね……わたしが寝るまで、側にいてほしいな……」
 俺は答えるかわりに微笑んでうなづいてみせた。そのまま星川さんの手を握ってみせる。


278 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/10/05(火) 01:15:14 ID:K4fTNr/a
内容:
「ありがと……」
 安心したのか星川さんは眼を瞑る。寸刻もしなうちに彼女の寝息が聴こえてきた。
 さて、俺も今のうちにできることをやっておこうかな――


 あれ……わたしいつの間にか眠ってたんだ。確か彼におぶってもらって家まで帰ってきて……駄目だそこから先は思い出せない。
 そこまで考えて、手が握られてることに気づいた。手の平が暖かい。少し身体を起こしてみると、彼がわたしの手を握ったままベッドにもたれかかっている。
「……クン」
 少し呼んでも反応しないところを見るとすっかり寝てしまってるのだろう。机の上の時計に目をやると時刻は十六時を過ぎていた。確かデートの待ち合わせた十二時。
 遅刻して、すぐに中止になって……だから多分十三時位には家に帰ってきたはずだ。じゃあずっと側にいてくれたの?
 テーブルには洗面器とタオルが置いてある。きっと彼が用意してくらのだろう。わたしが眠ってる間にずっと看病しててくれてたんだ……
カレはわたしの手を握ったまま――握るというよりは今は重ねているだけといった感じだが――もたれるように眠っていた。
 可愛い寝顔……カレの寝顔は見るのは初めてだった。重なった手を少しだけ握り返してみると、体温が伝わってきて凄く落ち着ける気がした。
「ん……うーん……あっ、星川さんおはよう」
 手を握ったせいか、カレを起こしてしまった。眠たそうに目元をこすっている。
「ごめんね、起こしちゃったね」
「ううん、俺の方こそ看病の途中で寝ちゃってた。星川さん気分は?」
 言われて気づいた。まだ全快とまではいかないけど、大分楽になっている。
「うん、凄く楽になってる。キミのおかげだよ。ほんとにありがとう」
「そっかよかった。ちょっと熱を計らないと」
 そう言ってカレは身を乗り出すと、わたしのおでこにカレのおでこをあわせようとする。
「えっ? えっ? わわわ……」
 咄嗟のことなので思わず後ろに下がろうとしてしまった。
「熱計るだけだよ、ちょっとごめんね」
 カレはわたしの頭の後ろに両腕をまわして逃げられないようにする。そのままおでこを合わせるカレ。
 うわっ……カレの顔が凄く……近い……思わず恥ずかしくて眼をつぶってしまった。おでこからカレの体温が直に伝わってくる感じがする。

279 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/10/05(火) 01:16:31 ID:K4fTNr/a
「んっ……大分熱下がったみたいだね。よかった」
 気配でカレが離れるのがわかる。カレは眩しいくらいの笑顔でわたしを見つめていた。
「あれ、なんだか顔が赤いよ? さっきより赤くなってる気がする」
 またおでこを合わせようとするから、しどろもどろになりながら手で制する。
「だ、大丈夫だから。これはえっと……関係ないから」
 我ながら言い訳になってないと思う。
「やっぱり昼間のこともあるし心配だよ」
 カレも納得してくれないみたいだ。
「もう一回計るね」
 今度は逃げられないように両肩をしっかりと握られてしまった。
 近づくカレの顔。今度は身動きもできず瞬き一つできない。やがて触れるおでこ。わたしはカレの、まだ少しあどけなさの残る顔から眼を逸らせずにいた。後少し角度を変えたらカレの唇が……
「真希ちゃん? 何だかぼーっとしてるけど、まだ気分悪い?」
「えっ……わっ……ううん、そうじゃなくて……」
 そんな白昼夢にいたわたしをカレの言葉が呼び戻す。
 カレは何だか心配そうに覗き込んでくる。
「あのね、気分はキミのおかげで凄くよくなったの。でも今顔が赤いのも……キミのせいなんだよ」
 カレは不思議そうな顔をしている。ほんとに鈍感なんだから。そんなカレが面白くてわたしは少し笑ってしまえるくらいには回復していた。
「でも少し元気になったみたいでよかったよ。そうだ、ちょっと待ってて」
「どこ行くの?」
 カレがいなくなることに凄く不安を感じてしまう。
「すぐに戻ってくるよ。安心して」
 カレはわたしの頭を軽くくしゃっと撫でると部屋から出て行った。

 言葉通りにカレはすぐ帰ってきた。お皿を片手に持って。
「はい。あんまりうまく切れなかったけど」
 カレは恥ずかしそうに頭をかく仕草をする。お皿の上にはお世辞にも綺麗とは言えない形のリンゴが鎮座していた。
「はい、あーん」
 口元に差し出されたリンゴ。少しお腹が減ってきたのか凄く美味しそうにみえた。
「うん。ありがとう」
 差し出されたリンゴに口を伸ばす。少し恥ずかしかったけどカレの心遣いが素直に嬉しかった。


280 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/10/05(火) 01:18:03 ID:K4fTNr/a
「おいしい。ふふ、見た目は悪いのに」
「あっ、酷いな」
 そうは言うがカレも顔は笑っている。
「そうだな、きっと愛情がこもってるからかな?」
 思わずむせそうになってしまった。もう……キミはいつだって不意打ちなんだから。
「でもよかった。かなりよくなったみたいで」
「うん。キミの愛情のこもった看病のおかげかな。なーんてね」
 今度はカレがむせる番だった。
「えへへ。お返しだよ」

 それから二時間ほどして両親が帰ってきた。カレはそろそろ行くねと帰る準備をしている。
「ごめんね、今日はわたしのせいで。看病なんかさせちゃって」
 今日のデートを台無しにしてしまったことが申し訳なくて頭を下げる。
「気にして無いよ。そんな顔しないで。それに大事な人の看病をするは嫌じゃないしね」
 もう……キミはずるいな……そんなことさらっと言うんだから。
 でもねこのままじゃやっぱり申し訳なくて。だからお礼のかわりに、カレのほっぺたに……
 やっとキミの赤くなった顔見れたね。
 いつか……キミの唇もわたしがもらっていいのかな?



後書き
オンブイベントみて、脳内補完したもの。
初めて視点変えてみたけど効果があったのか微妙だなとw

281 :うさぎさんのなく頃に:2010/10/05(火) 20:18:31 ID:cEY3PxNp

女性「あれあれ?都子ちゃんじゃないの?それに公四朗くんも。」
すっかり日の落ちた道を歩いていた所。聞き慣れた声に呼び止められた。

都子「あれ、近所のおばさん、こんばんは。」
公四朗「こんばんはー」
俺らの近所に住んでるおばさんだった。噂とお節介な世間話好きでこの近所では有名な人だ。

女性「どーもこんばんは。あら、今帰りかしら?」
都子「はい、おばさんはどうされたんですか?」

女性「いえちょっと買い忘れがあってねぇ…ダンナに行かせてもちっとも動かないから仕方なくねぇ…」
女性「でも…そちらは仲良しさんなのねぇ、ダンナが夕飯の荷物まで持ってくれるなんて…まったくウチのも見習ってもらいたいもんよ。」

最後のダンナ…とは、俺の事なんだろうか?やはり。

公四朗「いや…俺と都子はそんな…」
都子「そんな…そうですよ!たまたま荷物を持ってもらっただけで、別になんでもないですし…!」
女性「な〜に言ってんの!都子ちゃんたら小学校の頃はよく公四朗ちゃんのお嫁s」
都子「…おばさんっっ!!!」


……………。


場が凍る程の大きな声。
おばさんが言い終わるよりも、それ以上を続けさせぬよう、都子の声が強引に話を途切らせた……

282 :うさぎさんのなく頃に:2010/10/05(火) 20:29:21 ID:cEY3PxNp
都子「あの…私と公四朗は別に何でもないですし、ただの幼なじみなだけです。それに、きっと私とそう思われるって事、公四朗も迷惑だろうから…すみません、失礼します。」
女性「…あ…あらやだ…!ごめんなさいねぇおばさんまーたやっちゃったみたいで…」それじゃ、またね!」

公四朗「…失礼します。おい、都子ー!」

おばさんに一礼し、無言で立ち去る都子、俺も軽く挨拶を済ませて後を追う。



…それから互いに家までは無言だった。

公四朗「都子…」
都子「…ごめんね、ありがとう。ここまでで良いよ…助かった。」
家の前で荷物を都子に渡す、

公四朗「都子。」
都子「なに…?」
公四朗「さっきの話だけど…あまり気にするなって、あのオバサン、いつもああなんだしさ?」

都子「うん…公四朗は優しいね…でも、優しすぎる…っ!」
公四朗「都子…?」
都子「…ううん、なんでもない。おやすみ、また…学校でね…」

公四朗「あ…おい…都子!」

バタン。


「あいつ…泣いてた?」

街灯に微かに照らされた都子の顔、その目には薄く涙で滲んでいた…気がした。
その顔が何故か頭に焼き付いて…いつまでも離れなかった。

283 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/10/06(水) 00:06:53 ID:cEY3PxNp
―――日記帳

偶然だった
校門でたまたま彼に会って…その日たまたま買い物の予定があって…

…買い物をしてる時は新婚みたいで楽しかった。私は今夜の夕飯の献立を考え、彼が買ったものを袋に詰めて持ってくれる。
…考えただけで踊り出したくなる未来だ。

でも、悲しくもあった。
彼の均等な優しさが、それを受け入れられない自分の弱さが、彼が他の女生徒と仲良しでいると言う事実が。

…分かっている、こんな一方的な嫉妬心、抱く方がどうかしてる。
そもそもこんな気持ちになるぐらいなら最初から彼に女生徒の連絡先など教えなければ良かった。
だから、今日のこの痛さも、全ては自業自得なんだ。

あの時…彼がおばさんの冗談だと分かっていても、違う反応をしたらどうだったろう。
…だめだ、こんな事思ったって…
そう頭では分かっている、分かっている…けど。



「ふぅ…」

文のまとまらない日記を書き終え、私はベッドに横になる

やはり彼にとって私はただの幼なじみなのだろうか…
明日、私はいつものように笑って彼の前に立てるだろうか…

答えのない疑問が頭の中でループする。
今日は寝苦しい夜になりそうだ…

284 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/10/10(日) 08:00:11 ID:74m60lym

……悪夢を見た

「はぁ…はぁ…っ!」
俺は何者かに追われ、ソイツはただ無言で俺の後をつきまとう。
行き止まりになり、ソイツと対峙する

「お前は…一体…っ」
ソイツはどこか見覚えのあるうさぎのぬいぐるみを被っていた。

うさぎ「セニョール、とぼけた事ヌカしてんじゃねーよ、メーーン!!!!!」

わけのわからない事を叫びながらソイツが鉄パイプを取り出す、どうやら俺とヤる気らしい

夢とは言えわけのわからない事でやられてたまるか。
だが、喧嘩もロクにした事の無い人間が凶人(凶兎?)相手に手も足も出るわけがなく、数分後には、ヤツは俺の上に馬乗りになっていた
そして、ヤツがトドメを刺すとき、ノイズの混じったような声でこう叫んだ

―セニョール…コレハケイコクダヨ…グググ…グアッハッハッハッハッ…!!!!ハアアアァァ!!!!!!―

何が警告だ…意味が分からない……こんな一方的な警告があるものか…

285 :うさぎさんのなく頃に:2010/10/10(日) 21:47:01 ID:74m60lym
――うわああああああっっっ!!!!

大絶叫を上げてベッドから落ちる。
嫌な寝汗で服はびしょびしょだ、シャワーでも浴びよう。

―これはケイコクだよ…

夢で見たアイツの言葉が蘇る。
公四朗「…気にする事もないか」

首を振り、シャワールームへ向かう

………

頭を拭いて時間を確かめる…まだ登校時間には余裕があった
が、このまま部屋にいても気が滅入るだけだと思い、登校の準備をして学校へ向かう。

家を出てふと隣の都子の家を見る。
都子のやつ、もう学校に向かったのだろうか…?そんな事を考えながら、通学路を歩いていた。

286 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/10/12(火) 22:47:01 ID:YxXjTh/0
―――きらめき高校

声「先生おはよーっす!!」
生徒の一人が挨拶をする…が、ここで言う『先生』とは教師の事ではなく、俺のあだ名の事だそして俺の事をそのあだ名で呼ぶ生徒には一人しかいなかった

公四朗「やあ瑠依ちゃん、おはよう。」
俺の友達、七河正志の双子の姉の七河瑠依ちゃんだった
正志に劣らない美顔…ではあるが、正志とは真逆の明るい女の子だ

瑠依「しーっ!ダメっすよ〜。ここでは正志!」
公四朗「大丈夫だって、現に今生徒ほとんどいないしさ、それよか珍しいね?瑠依ちゃんがこんなに朝早くから登校なんて」
瑠依「いやー、ネトゲの狩りが終わってたら朝日がね〜、だからもう徹夜明けっすよ、あははははw」

確かに、彼女の軽く充血してる目の下にはクマがあった

瑠依「まぁ、授業中に寝るからいいんですけどねぇ、…だからノート貸してくれるとうれしいな〜、なんてw」
公四朗「まぁ、俺がノート取ってたらね、俺も少し眠いし…」
瑠依「そーいえばキミも早起きだよね?もしかして徹夜明け?」

夢の内容を話すべきか話すまいか…一瞬考えたが、このまま引きずっても仕方がない。
話す事で気分が変わるのなら、話した方が良いかと思い、俺は昨夜見た夢の内容を話す事にした…

公四朗「実はさ…」

287 :うさぎさんのなく頃に:2010/10/12(火) 23:14:57 ID:YxXjTh/0
――――

瑠依「…それ、新作のサウンドノベルゲームのネタ?」
公四朗「はい?」
瑠依「いやいや、ごめんごめん。」
公四朗「いや、こっちこそごめん、なんて答えたら良いのか分からないよね?」

瑠依「ん〜…まぁ、あでも、物を長く愛用する内に持ち主の強い想いが物に宿り、自我を持つっていうネタはわりかし色んなアニメやゲームに使われるよね?」

公四朗「…まあ確かに、そんなネタの漫画を見た事があるよーな…」
瑠依「ん〜、公四朗くんさ、そのウサギのぬいぐるみの持ち主に心当たりってない?」

確かにずっと引っ掛かっていた、あのぬいぐるみ…俺は確かに見覚えがある。
見ているハズなのに思い出せない、もどかしさが胸を締め付ける感覚がした

瑠依「私のヲタ知識をフル活用した見解をすると…そのぬいぐるみの持ち主が、公四朗くんを酷く憎んでいるか〜」

探偵のように指を顎に当て、さらりと恐い事を言う。
瑠依「あるいは、公四朗くんを守ろうとしているかのどっちかと。…あ、けど私だって恐い夢を見る時あるし、あまり過敏に考える必要ないと思いますよ?」

…守る、か
警告とは、そもそもより恐ろしい事態を回避させる為に、あえて恐怖感によってそれを訴える行為だ。ただ、理屈は分かっても俺が誰かに何かをしてしまったのか、あるいは誰かが俺に何かをする事を意味するのかまでは分からなかった
が、心のもやが少し晴れた感じは、確かにした

公四朗「瑠依ちゃんありがとう、少し気が楽になったかも。」
瑠依「そ?ならよかった、あ、私調べ物があるからまたね〜。」
言って図書室へ向かう瑠依ちゃんに手を振り、俺は教室へ向かう事にした

288 :うさぎさんのなく頃に:2010/10/19(火) 21:58:59 ID:3vi807Bs
―――教室前廊下

星川「公四朗くん、おはよー!!」
公四朗「やあ星川さん、おはよう…って、どうしたのその荷物?」
星川「いやあ、生徒会の資料でちょっとね、あはは…っ!?」

ビュウウウ!

と、換気の為に全開だった廊下の窓から突風が吹き、星川さんの腕にあった20〜30枚程度の資料プリントが廊下に撒き散らされる。

パサササササ…

星川「ああ〜!ま…待ってええーー!!」
星川さんが風に煽られたプリントを追い掛けた、成り行きの一部始終を見た俺としもこの流れは手伝うのが当然だった。


―――数分後

公四朗「…ふう、これで全部かな?」
星川「えと…ひぃふぅみ……うん、全部あるね。あの…ありがとう、ごめんね?私のドジのせいで…」
公四朗「ううん、大丈夫大丈夫、それよかこれ、生徒会室に持って行くんだろ?よかったら手伝うよ。」
星川「ありがとうー。うふふ、優しいんだね、公四朗くんは。」

優しい…か…、星川さんのその言葉で、昨日都子にも同じ事を言われたのを思い出していた。

289 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/11/02(火) 20:42:50 ID:FXzPTvPE
>>288

続きマダー?

290 :SS初挑戦:2010/11/03(水) 01:47:50 ID:MQ10yK56

「こんなに暗くなっちゃもう無理だよ。それに寒いし・・・。明るくなってからもう一回探そう」
10分おきに言うたびに都子から返ってくる返事は同じだった。
「絶対に見つかるもん・・・見つかるまで探す・・・」
自分に言い聞かせるようにブツブツとつぶやきながら都子は虚ろな表情で芝生の上を這いずり回っている。

そのたびに気圧されてきたものの、付き合うのももう限界だった。 時刻はとっくに7時を回り、河川敷公園へ乗り入れる
車両用ゲートも閉鎖された。もちろん陽はとっくに落ち、頼りになるのは堤防の外にあるマンションの灯りと、
川を渡る高速道路のオレンジ色のライトだけだ。こんな状態ではタダでさえ小さいボタンなど見つかるわけがない。

それでも都子は放っておけば夜通しここでボタン探すと言い出しかねなかった。 こんな状態では置いていくわけにも
いかない。 親に知られるのは嫌だったが、時間も時間だし連絡を取らないと大騒ぎになりかねない。
塾に通っているのなら9時10時の帰宅は当たり前だろうが、二人とも塾には通っていないのだ。部活動で遅くなる時には
連絡しているし、連絡もないのにこんなに遅く帰宅するのは自分はもちろん都子もあるはずなかった。
携帯電話を取り出して電源を入れ、ディスプレイが光った時に思わず舌打ちした。これが懐中電灯代わりになるのに
自分も都子もそんなことにすら気付かなかったのだ。
 
自宅の番号を呼び出そうとしていると、無遠慮に懐中電灯の光を向けらからだ。

「おい、そこで何をしている」

声の主は警察官だった。最近の警官は防犯登録の番号を聞く時にでも穏やかな声かけをするものだが、
こちらを怪しんでいるのか口調は高圧的だった。 

「いやあ、ちょっと落し物をしまして・・・」 

「ん、財布か?家の鍵か何かか?」

「いえ、大したものではないんですが、なにぶん思い入れのあるものだったもので・・・」

「それなら仕方ないが君等は高校生だろう。 今何時だと思っとるんだ。探しものなら明るくなってからにしなさい。
女の子もいるんだからさっさと帰りなさい」

291 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/11/03(水) 01:55:52 ID:MQ10yK56
問答無用と言わんばかりの態度だったが、今はそれもありがたかった。 この警察官にボタン云々を言ったところで
撥ね付けられるだけの事になるのは間違いのないところだし、それは都子にしても判っているようだった。 
都子はうつむいて不貞腐れたような表情のまま一言も発しなかった。

「な。都子、お巡りさんも言ってるし今日のところは帰ろう、な」

「…………わかった」

「お前も男なら彼女をちゃんと家まで送っていくんだぞ」 
高圧的な上に、一人合点しておせっかいを焼くタイプなようだ。

「どうも、ご心配おかけしました」
軽く会釈して河川敷公園を後にしたが、都子は恨みがましい表情のまま何度か自転車を引いた警察官のほうを
振り返っていた。 こいつさえいなければ探すのを邪魔されなかったのにと言わんばかりで。

案の定というか、河川敷公園近くの商店街に入ったところで都子は立ち止まってチラチラと後ろを振り返りだした。
あの警官はもういないだろうからまた舞い戻って探すと言い出しかねない雰囲気だった。 もう引っ張ってでも連れて帰るしかないな。

「ほら、何やってんだよ都子、帰るぞ」
手首を掴んだつもりだったが、都子が後ずさったので手元が狂い、手を繋ぐ形になった。

都子は手を振りほどこうとしたが、その力は弱々しいものだった。
本気でないのか、本当に力が出ないのか。 まあ、こっちは高校に入ってからとはいえ全国大会に出るような強豪高の
部活で滅茶苦茶しごかれているのだ、簡単には振りほどけないだろう。
都子と仲のいい女子サッカー部の色黒のちっさいの・・・前田と言ったっけ。男子顔負けのあれが相手だとちょっと判らないが。

「あ…嫌…手……離して…」
ちょっと強く握りすぎたかな。 少し力を抜いたが、今度は都子のほうが強く握ってきた。
「…ううん…離しちゃ………ダメ…」

俯きながら言った闇子の頬は何故か真っ赤だった。別に赤くなることないと思うがどうしたんだろう。
それにしても都子と手を繋いで歩くなんて何年ぶりなのかな。 

292 :縁日にて:2010/11/14(日) 05:25:33 ID:i+q5GObG

主 「え?片桐さん来れないの?」
藤崎「ええ、ちょっと都合が合わなかったみたい」
好雄「あちゃぁ、ダブルデートのつもりだったんだがな」
主 「しょうがないさ。三人で楽しもうぜ」
藤崎「ふふ、そうね」
主 「そういえば詩織、浴衣できたんだね。似合ってるよ」
藤崎「えっ、ありがとう。久しぶりに着たからちょっと恥ずかしかったんだけど・・」
好雄「・・なんだか早くもお邪魔虫じゃないか俺?」
主 「はは、そんなことないって」
藤崎「そ、そうよ。好雄君も浴衣、素敵よ」
好雄「おっ、さんきゅ!やっぱ縁日といったら浴衣だよな」
主 「おいおい、早速仕返しか?俺も着てくればよかったよ」
藤崎「うふふ。ね、出店を見て回りましょうよ」
好雄「おう、行こうぜ!」
・・・・・・
主 「おい好雄、張り切りすぎだろ」
好雄「おまえ馬鹿だなぁ、せっかくの祭りなんだから張り切らないでどうすんだよ」
藤崎「そうね。今日ぐらい、私も思い切って遊んじゃおうかな」
好雄「さっすが藤崎さん。うっしゃ、そうとなりゃどんどんいこうぜ!お!よし今度はあいつだ!」
主 「ん?あ〜、射的か」
好雄「好雄様の腕前見せてやるぜ!」
藤崎「私もやってみようかな」



293 :縁日にて:2010/11/14(日) 05:27:04 ID:i+q5GObG
・・・
スコンッ
テキ屋「あちゃ〜、残念!」
藤崎 「難しいのねぇ・・」
テキ屋「おねぇちゃん、あいつが欲しかったのかい?」
藤崎 「え?ええ」
主  「(これは・・お譲ちゃん可愛いからサービスってやつか?)
テキ屋「うん、あいつだとよ」
主  「え?」
テキ屋「なんだなんだ兄ちゃんら、とってやるんじゃねえのかい?」
主  「(そ、そうきたか・・)」
好雄 「うし!そうとなりゃ俺がとってやるぜ!おっちゃん一回ね!」
テキ屋「よぅしそうこなきゃ。がんばんなよ」
好雄 「んー・・うりゃ」
バスッ!
藤崎 「わ、好雄君すごい!」
好雄 「へへっ、どんなもんだい!」
テキ屋「こりゃまいったな。はいよお姉ちゃん、よかったな」
藤崎 「え・・いいの好雄君?」
好雄 「ん?おう、そりゃ藤崎さんのためにとったんだからな!」
藤崎 「そんな・・ありがとう好雄君」
主  「なんか悔しいな。おじさん、俺も一回」
テキ屋「はっは。はいよ。おねぇちゃんこんどはどいつが欲しいんだい?」
藤崎 「え、ええっ?///」






294 :縁日にて:2010/11/14(日) 05:52:21 ID:i+q5GObG
・・・
藤崎 「すごいのね好雄君」
好雄 「どんなもんだいってか!よし、今度はあの大物を・・」
パスッ
好雄 「あ、ありゃあ?おっちゃん、今当たったよな?」
テキ屋「あ〜、ダメダメ。当たったって落とさなきゃ」
好雄 「ちぇっ。まぁいいや、もういっか・・」
バスッ
好雄 「ぬあ!」
テキ屋「おっ、やるねぇ姉ちゃん。はいよ」
???「へっへ〜ん、ありがと」
好雄 「ねぇちゃんって・・ああ!」
???「ん?な〜んだ、冴えない男がいると思ったら」
主  「朝日奈さん」
朝日奈「あれ?・・あんたいくら自分がモテないからって、とうとう人の邪魔するようになったわけ?」
好雄 「んなっ!ば、馬鹿言え!俺たちゃ三人で仲良く遊んでんの!」
朝日奈「ふ〜ん、別にいいけど」
藤崎 「朝日奈さんは誰ときたの?」
朝日奈「それがさぁ、今日一緒にくるはずだった子にドタキャンされちゃって〜、しょうがないから一人ってわけ」
好雄 「な〜んだ、偉そうなこといいやがって。お、なんなら一緒に回ってやろうか?」
朝日奈「なっ、なによその言い方最っ低!」
主  「まあまあ・・。せっかくなんだから一緒に行こうよ」
藤崎 「ええ。よかったら一緒にいきましょう?」
朝日奈「まぁ、別にいいけど」
好雄 「相変わらずかわいくねぇ言い方しやがるぜ」
朝日奈「は?なんかいった?」
好雄 「なんでもねぇよ!」

295 :縁日にて:2010/11/14(日) 06:35:03 ID:i+q5GObG
藤崎 「相変わらず仲がいいのね」
朝日奈「全然そんなことないって」
好雄 「ああほんと、うるさくってかなわねぇや」
朝日奈「なんですって!」
藤崎 「うふふ」
主  「お、金魚すくいやらないか?」
好雄 「よしやろうぜ。好雄様の腕前・・」
主  「お前そればっかだな」
・・・
藤崎 「あ、やったわ!」
好雄 「おっ、藤崎さんやるな!それに比べて・・」
朝日奈「なっ、なによ!たまたま失敗しただけでしょ!あたし金魚すくいチョーうまいんだかんね!」
好雄 「はいはい。中学ん時一匹もすくえなかったくせによく言うよ」
朝日奈「あ、あったまきた!じゃあ勝負しようじゃない!」
好雄 「おーいいとも。じゃあ負けた方が勝った方の言うこと聞くってのはどうだ?」
朝日奈「えーいいわよ!」
主  「なんか盛り上がってるな」
藤崎 「本当ね。誘ってよかったわ」
ボチャッ
好雄 「げっ!」
朝日奈「ええ〜、もうおしまいなわけぇ?」
好雄 「ばっ、い、今のは違うって!まだスタートって言ってないだろ!」
朝日奈「はいはい。特別許してあげようじゃない」
好雄 「くっそ〜、いちいち腹立つ奴だな」

296 :縁日にて:2010/11/14(日) 06:54:28 ID:i+q5GObG
・・・
主  「(確かに二人ともうまいけど・・まだやるのか?)」
朝日奈「あっ!」
好雄 「お?なんだおしまいか?」
朝日奈「ちょっと待ちなさいよ!あんたそれ4回目でしょ!あたしまだ3回なんだから!おじさんもう一回!」
主  「なあ、そろそろ花火始まるんじゃないか?」
朝日奈「えーちょっと待ってよ!」
好雄 「わりぃ!先行って場所とっててくれ!後からいくからよ」
藤崎 「そうねぇ。それじゃ、先に行って待ってるわね」
主  「え?詩織、ちょっと」
・・・
主  「やっぱり待ってたほうがよかったんじゃないか?」
藤崎 「大丈夫よ。あ、私とふたりじゃ嫌だった?」
主  「い、いや、そんなことはないけど・・」
藤崎 「あの二人って、小さい頃から一緒だったのかな?」
主  「え?中学が一緒だったとは聞いたけど・・。どうなんだろう」
藤崎 「本当に仲良しよね。少し、羨ましい」
主  「えっと・・」
藤崎 「あ、ごめんなさい。えっと、私が言いたかったのは・・。ごめんなさい」
主  「うーん、よくわからないんだけど・・」
藤崎 「あの、私あなたに普段ひどい事言ったりしてないかしら?」
主  「うーん・・なんで?」
藤崎 「・・ううん、なんでもないの」
主  「いや、なにがなんだかわからないんだけど」
藤崎 「ふふ。あ、そうだわ。こんど、一緒に中央公園に行かない?」
主  「え?いいけど・・珍しいね、詩織から誘ってくれるなんて」
藤崎 「えっと、もしかして迷惑だった?」
主  「まさか。嬉しいよ」
藤崎 「よかった。ありがとう」

297 :縁日にて:2010/11/14(日) 07:18:40 ID:i+q5GObG
・・・
好雄 「なぁ、もういいだろ」
朝日奈「あー!もう!ありえない!」
テキ屋「ははは。ついに降参かい」
好雄 「あ、そうだおっちゃん、これ、すくった金魚返すよ」
テキ屋「えぇ、いいのかい?」
好雄 「さすがにこんなに飼えないからさ」
朝日奈「あー、あたしも・・あ、やっぱり二匹だけちょうだい!」
テキ屋「あいよ。じゃあ、彼氏がすくったほうから二匹ね!ははは!」
朝日奈「なっ!ちがうちがう!ありえないから!」
好雄 「そこまでいやそうにしなくてもいいだろ・・」
・・・
朝日奈「元気に育てよ〜」
好雄 「ちゃんと面倒みてやれよな」
朝日奈「わかってるわよ。あの時もらったのはすぐに死んじゃったけど、今度は大丈夫だって」
好雄 「・・・?」
朝日奈「なによ、あんた、覚えてないの?」
好雄 「え?俺?」
朝日奈「あっきれた!昔あたしに金魚くれたじゃない。すくったけど飼うのめんどくさいとかいってさ」
好雄 「あー、そういやそんなことあったっけな」
朝日奈「別にいいけどさ」
好雄 「なんだよ、んじゃいちいち怒んなよな」
朝日奈「別に怒ってないわよ」
好雄 「別に別にって、そればっかだな。っと、そういやあいつらどのへんにいるんだろ?」
朝日奈「見つかんないように隠れてるんでしょ。迷惑な勘違いしてくれちゃってさ〜」
好雄 「おまえなぁ・・。まぁいいや、一応見てこうぜ」
朝日奈「・・。そうねぇ、ま、別にいいけど」
好雄 「あ、そーいや俺のいうこと聞いてくれるんだっけ」
朝日奈「あんた・・そーいうことはちゃんと覚えてんのね。いっとくけど!えっちぃのはダメだかんね!」
好雄 「わ、わーってるよ!」

298 :縁日にて:2010/11/14(日) 07:35:38 ID:i+q5GObG
後日

片桐 「あ、それじゃアイスティーで。・・・ふぅ〜ん、それで?ちょっとは自然になれたわけ?」
藤崎 「うん・・だといいんだけど」
片桐 「Take it easy,難しく考えすぎよ。普通にしてれば周りだってそこまで冷やかしたりしないんじゃないかしら?」
藤崎 「そうかしら」
片桐 「そうよ。・・What!?藤崎さんゴメン、すぐ戻るから!」

好雄 「・・・」
朝日奈「・・・ちょっと、なんか喋りなさいよ」
好雄 「あ〜、おう。うっ!」
片桐 「ひゅ〜ひゅ〜!」
朝日奈「ちょっ、ちがっ!///」
藤崎 「・・・・・」

おしまい



299 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/11/14(日) 07:47:58 ID:i+q5GObG
割り込み失礼でお邪魔しました。
自分の書くものでは基本皆仲良し設定なもんで、そこについてはご容赦くださいませ。
あー外が明るい・・・。ではではノシ

300 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/11/14(日) 11:49:18 ID:toY2ejE8
>>299

乙乙。 
専ブラでID抽出すりゃ気にならんから割り込みでも気にせず投下してくれ

301 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/11/17(水) 01:41:03 ID:qeEA1hpb
>>299
乙です。

勝手ですが誰かエリサをお願いします。

302 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/11/17(水) 11:52:00 ID:LKTjNj1U
>>301
エリサ難しいよね
方言いい加減に出来ないと思うからハードル高い…


303 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/11/17(水) 22:42:51 ID:qeEA1hpb
>>302
やっぱりそうですよね・・・

304 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/11/18(木) 02:51:48 ID:8Vd9uuKk
夜這いものが合いそうな予感

305 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/11/18(木) 11:41:23 ID:x3d/RfS1
>>304
そっちはエロパロスレの担当になるね
にしても下手すると生命の危機がおとずれそうだw

306 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/11/18(木) 13:08:39 ID:LB+AvMIm
竹刀でなく木刀でボコボコにされそう

307 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/11/24(水) 00:25:37 ID:/nKw/fHq
この前エリサのssを人に託しましたが思い直し、もし需要があるなら自分で書いてみようと思います。
書く場合は初めてなので稚拙な文章になると思いますが、そこは勘弁してください。

308 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/11/24(水) 09:56:35 ID:6Y/A3QWs
>>307
おう、どんどんやれ

309 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/11/27(土) 01:40:49 ID:pPiGejdy
>>307で予告したエリサのssを投下します。

「初恋の布石」

ーー今日の部活も楽しかったっちゃねぇ・・・

見た目は外国人だがれっきとした日本人であり、中身は誰よりも大和撫子というちょっと複雑な生まれの女子高生、エリサ・D・鳴瀬は河川敷を歩きながら先ほどの剣道部での出来事を思い出していた。

ーーあの人もかなり上手くなってきたっちゃねぇ、この分だと次の練習試合は期待できそうだっちゃ。

今日の手合わせではかなりの本気を出して戦ったが自分の必勝パターンとも言える連撃を使わなければいけないところまで追いつめられてしまった。だがあの人はその連撃をかわしきってしまった!!その後あの人は派手にころんでしまったのだが・・・
そのことを思い出すとついほころんでしまう。

「な〜に笑ってるの?エリリン」

急に問いかけられて驚きながら横を向くと親友の柳冨美子がいた。

「ふ、ふーちゃん!?いつからそこにいるんだべ!?」
「追いついたのはついさっきだけど、それまでに後ろから何度も呼んでたよ」
と頬をふくらませながらふーちゃんは答えた

310 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/11/27(土) 01:48:29 ID:pPiGejdy
すいません。手違いで続きをすべて消してしまいました。なんとか書き直すのでそれまで待っていて下さい。

311 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/11/28(日) 01:34:58 ID:cy0B2UXM
 高見「あれ?君一人で何してるの?」
女の子「………」
 高見「お父さんかお母さんは?」
女の子「………」
 高見「…迷子かな…どこかで見たことあるような…お家は近いの?」
女の子「………うん」
 高見「じゃあ送ってってあげるから行こう」
女の子「…いっしょにかえってともだちにうわさとかされるとはずかしーし」
 高見「えっ!?」
 詩織「お待たせ」
 高見「うわ!!」
 詩織「うん?どうかしたの?」
 高見「いや、なんか昔の嫌な思い出が…」
 詩織「ふーん……あれ?優ちゃん?なんでここに?」
  優「おねえちゃん!」
 高見「おねえちゃん!?」
 詩織「ああ、この子?従妹の皐月優ちゃん」
 高見「ああ、なるほど…どうりで…」
 詩織「また迷子になったのね。ほら、自己紹介して」
  優「みなさんはじめまして。なまえはさつきゆうです。
    しゅみはおんがくかんしょうで、くらしっくとかを
    よくききます。みなさんこれから、よろしくおねがいします」
 詩織「はい、よくできましたー」
 高見「………」

312 :名無しくん、、、好きです。。:2010/11/28(日) 19:03:18 ID:cPIkbiW+
やっと書き直せました。遅くなりましたが続きを投下します。 


「すまね、ふーちゃん。ちょっと考えごとしてたんだっちゃ」
素直に謝ると、ふーちゃんはすぐに笑顔になり
「そんなに怒ってないからだいじょ〜ぶだよ〜」
と言ってくれた。

「で、さっきはなんで笑ってたの〜?」
「別に今日の部活のことだっちゃ?」
「あ〜なるほど〜。○○くんのこと考えてたからエリリン笑ってたんだ〜」
とふーちゃんは妙に納得した顔でうなずいた。

「!?、別にそんなことねぇっちゃ!!」
なぜか頬が熱っぽくなるのを感じながら否定するが
「そーいえば○○くんも剣道部だっけ。いや〜○○くんは勉強もできるし、かっこいいし、スポーツ万能だしね〜。エリリンがそういう気持ちになるのも無理ないよ、うんうん」
ふーちゃんは聞く耳を持たずに一人で話を進めている。
「話を聞いてくれっちゃ、ふーちゃん!!ちゃんと違うって言ってるべ!!それにそんな気持ちってなんだべ!!」
語気が荒くなるのを感じた。
「エリリンそんなに怒らなくても〜」
「怒ってねぇっちゃ!!!」
心の隅では自分のしていることが子供みたいだと思っているが、口からはなぜか正反対の言葉が出てくる。


313 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/11/28(日) 19:13:01 ID:cPIkbiW+
「あ〜ん、ごめんなさい〜。エリリン怒らないで〜」
ついにはふーちゃんが泣きそうな顔になってしまった。

「あ・・・す、すまね言い過ぎたっちゃ。本当にすまね」
さすがにふーちゃんのそんな顔を見るとすぐに冷静になり、謝った。
「ううん、あたしもからかい過ぎちゃったから・・・。ほんと〜にごめんね〜」
「じゃあこれでおあいこってことにするべ」
「うんわかった、これでこの話はお〜しまいっ。あっそういえば駅前の甘味所に新しく黒蜜寒天が出たんだ〜。いっしょに行かない?」
「もちろん行くべ。そいじゃレッツゴーだべ!」
「おー!」
そう言ってあたし達は一緒に歩きだした。





314 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/11/28(日) 19:41:20 ID:cPIkbiW+
ーーそういえばどしてあんなこと言ってしまったんたべ?

歩きながら先ほどのことを思い出していた・・・

ーー別に怒るほどのことでもなかったっちゃ。なのにどして・・・

「どうしたの?エリリン」
急に歩幅が狭くなったあたしを心配するようにふーちゃんが聞く。
「ううん、なんでもないっちゃ」
「そう?それならいいけど・・・」
そしてまた歩きだし、甘味所に着いた頃にはもうそんな気持ちは忘れていた。




ーーこの気持ちを思い出し、答えに気付くのはもう少し後のことである・・・・だっちゃ。

(終)

315 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/11/28(日) 19:50:00 ID:cPIkbiW+
<あとがき>

途中アクシデントがありましたがなんとか書き終わりました。
初めてssを書いてみて自分の文章力の無さに悲しくなりましたorz
エリサの仙台弁に間違いがあるかも(たぶんあります)しれませんが、見逃して下さい。

でも書いていて楽しかったのでもしかしたらまた書くかもしれません。
そのときはよろしくおねがいします。

316 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/11/28(日) 22:11:46 ID:cy0B2UXM
>>315
ごめんなさい。間に入っちゃった。

317 :需要あるかどうかわかんないけど語堂さんSS:2010/12/05(日) 19:13:41 ID:y/zx8Nyi
RRR・・・・

「はい、もしもし。 屋敷です」

「オ ・ レ ・ だ 」

「ああ、古賀先生。 昼間顔色悪かったみたいですが、大丈夫ですか?」

「お前判ってて言ってんだろ? 俺がああいうの大の苦手だって・・・。」

  *  *  *

 今年の夏、俺たちは甲子園出場を果たした。 そして、甲子園でも強豪校の不調や悪天候の泥仕合に助けられ、
あれよあれよという間に決勝進出・・・ついに全国の頂点まで駆け上がってしまった。
文武両道で鳴らし、個人競技では何度かスターを輩出しているきらめき高校といえども、甲子園出場、
当然の事ながら優勝は初の快挙だった。
 
 が、優勝した自分たちを待っていたのは、練習漬けのこれまでよりはるかに疲れる日々だった。
ハードな練習の疲労は食事をかきこんで寝てしまえば抜けてしまうものだったが、理事長、市庁、県庁
への報告会だとか、チームの父兄や応援団の遠征費を援助してくれた人々へのお礼の挨拶回りなど、
高校生の自分達にはうんざりするものでしかなかった。

 顧問の古賀先生もそれは同じ事で、そもそも学校の理事長である伊集院家のパーティーにイモジャー着用に
酒気帯びで入ろうとして門番につまみ出されたような人である。日に日にストレスが溜まっていくのは当然の
話だろう。

伊集院理事長の音頭取りで行われた祝勝会では、そうそうたるお偉方の手前、 
「采配に迷ったときにはチンチロリンで決めました」とぶっちゃける訳にもいかず、せっかくの料理にも手を
付ける暇もなく質問攻めに合い、ずっと青い顔をしていたのだった。


318 :需要あるかどうかわかんないけど語堂さんSS:2010/12/05(日) 19:35:42 ID:y/zx8Nyi
「まったくよぉ、余った料理持って帰ろうと思ってタッパーまで用意してたのに、ほとんど食う余裕無かったじゃないか」

「先生みっともない真似やめてくださいよ」

「うるさい。 でだな、ああいう堅苦しいのじゃなくてな、部員とマネだけで内輪の祝勝会やらんか?臨時ボーナス出たから
半分ぐらいは俺が持つからよ。 今度の土曜なら練習の後全員参加するしだろうしな」

「いいですね。 30人くらい入れるところだと・・・中央駅前のピザハウスでも予約しますか?」

「ピザは勘弁してくれ。スーパーの100円冷凍ピザで食い飽きてる。 それにハメ外してるところ
見られて新聞に叩かれたりするのも何だしな。 部室に出前でも頼んでやろうと思ってるんだが?」

「酒飲むのもタバコ吸うのもうちの部にはいませんよ。だれがそんなハメ外すんですか」

「俺が外したいの。  ま、それはそれとして、なんか皆でつまめるような食い物の出前はおまえが探しとけ。
飲み物やスナックの類は業務用スーパー行って仕入れて来い。領収書は忘れるなよ。 」

「は?先生車出してくれないんですか?」

「持ってねえよ。 これもトレーニングの一環だ。自転車で行って来い。あとな、氷はいらんぞ。化学実験室にでっかい
製氷機あるからそこでかっぱらえばいい」

「はいはい、じゃ、部員にメール回しときますね。 出前はサンドイッチとかパスタみたいなもんでいいですか?」

「ピザ以外だったら何でもいいからお前に任すよ」

「はい、では」

319 :需要あるかどうかわかんないけど語堂さんSS:2010/12/05(日) 20:03:51 ID:y/zx8Nyi
・・・やれやれ。 でも言われてみたらそうだな。
みんなが集まってリラックスして飲み食いする機会なんてあの後ずっと無かったし、ヘタに生徒だけで
どこかの店で集まって、アルコールでも入れて余計なトラブル抱えるよりいいかもしれないな。
普段は放任のようだが、生徒より先回りして暴走してこちらにブレーキを踏ませてしまう古賀先生はあれで
優秀な教師なのかもしれない。

 とはいえ、今度の土曜だとそんなに余裕は無い。一斉送信で部員にメールを送ったら、心当たりの番号に早速
電話を入れよう。

    *    *    * 

「もしもし。 語堂ですけど」

「あ、もしもし、語堂さん?屋敷だけど、今ちょっといい?」

「あーら。 ラッキーボーイが何か用?」

「それ勘弁してくれよ。運だけで勝ったみたいじゃないか」

打率2割7分4厘、なのにチャンスには打順が回ってきて大会最多の13打点を上げた自分に付けられた称号・・・・
正直あまりうれしくないが、彼女はこうやってピンポイントで急所を突く物言いをする。

「別に間違ってないでしょ。 いま本読んでたとこなんだから用事なら早くしてよね」

「語堂さんちのお店さ、サンドイッチとか出してるけど、デリバリーもできる?」

「ええ、普段あまり注文は無いけどやってるわよ。 パスタとか、オードブルとか、汁物じゃなければOK。
あ、でも急には無理よ 3日前には予約してもらわないと」

「ん、じゃあ頼む事にしようかな。今度の土曜だけどいろいろ合わせて30人分ね」

「え?またすごい量ね ゴリラにでも食べさせるわけ?」

320 :需要あるかどうかわかんないけど語堂さんSS:2010/12/05(日) 20:28:41 ID:y/zx8Nyi
またこれだ。だが、これにイラついていると彼女の相手はままならない。

「はっは。 まあ間違ってないかもな。 育ち盛りの高校生運動部員が30人だからな。 
時間は夕方五時ごろ。 配達先はきらめき運動部サークル棟でね」

「ふーん、祝勝会でもやるんだ。 ま、野球部さんにはいつもご利用いただいてますからね、
腕によりをかけて作らせてもらいますわ。食中毒怖いから、クラブハウスサンドとナポリタン、
あとはクラッカーのオードブルかなんかでいいわね?」

「え・・・語堂さんが作るの?大丈夫?」
彼女が結構料理が上手いのは2年の移動教室のときの飯盒炊爨で知っていたが、こちらも言われっ放しという訳にはいかない。

「言ったわね・・・。 言っとくけど、あたしもう調理師免許まで持ってるんだからね」

「マジ? うへー。参りました。じゃ、よろしくお願いします。 あ、あともうひとつお願いがあったんだけど・・・
ま、それはまた今度にするわ」

「何?なんかあるならハッキリ言えば?」

「いや、じゃあね。お休み」

一点取り返したと思ったら、次の回に直ぐに3点取り返されたような気分だった。
彼女と話すといつもこんな感じだが、このやりとりを楽しんでいる自分に気付いたのはいつごろだろうか。

   *   *   *

語堂つぐみ・・・きらめき高校文芸部の部長。なにかと険のある物言いで運動部に限らず苦手にしている男は多い。
ちょっと抜けてるところがあって、先代とは違って親しまれている生徒会長の星川の親友という事だったが、
いつもついて回って言い寄る輩を威嚇してるとかまことしやかに伝えられている。

自分は二年のときにクラスメイトになたのだが、口の悪い男子生徒で共有されていた仇名が「メガネハリネズミ」だった。

321 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/12/05(日) 21:09:29 ID:y/zx8Nyi
 そして、初対面の印象は―――最悪。 
自分も例に漏れずあの険のある物言いに突き刺され、イラつかされた口だ。

 ただ、クラスメイトとしてしばらく角を突き合わせているうち、少しずつ聞いていた話と違った面を
知り、当初の悪い印象は変わっていった。

彼女はいわゆる試験でいい点を取るためだけの「ガリ勉」タイプではなく、純粋に本や知識の吸収を楽しんでいること、
彼女が軽蔑してやまないのは、運動ができるというだけで出来ない人間を小馬鹿にしたり、運動以外の
知識などに何の価値も認めず、エロ話ばかりしていたりする人間というだけであって、こちらが彼女の世界に
それなりの敬意を払って臨めば彼女もそれなりの対応をしてくれるということ・・・・。

もっとも、それも中央図書館でバッタリ遭う事が無ければ知ることもなかったのだろうが。

  


322 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/12/08(水) 05:24:19 ID:NQAVqI3a
いいSSだね。

323 :名無しくん、、、好きです。。。:2010/12/08(水) 21:27:06 ID:WHaBqMB3
Web小説中心のスレ

arcadiaを語るスレ51
http://kamome.2ch.net/test/read.cgi/bookall/1291301189/
ToHeart2 SS専用スレ 28
http://set.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1262253363/
葉鍵SSについて語るスレ
http://set.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1203051297/
葉鍵的 SS コンペスレ 19
http://set.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1198815736/
◎ 同人誌の小説 32冊目 ◎
http://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/2chbook/1289907543/
【読み手】同人小説を語る【書き手】
http://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/doujin/1252937999/
こんなSSがどうしても読んでみたい
http://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1281253478/
二次創作総合スレ
http://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1282482997/

324 :需要あるかどうかわかんないけど語堂さんSS:2010/12/16(木) 11:08:56 ID:eZSMcIxu
 5月下旬のある日、中央図書館へ出かけた。
予定されていた練習試合が中止になり時間が空いたので、気になっていた
絶版の推理小説を探しに行ったのだが、蔵書検索端末のところで鉢合わせたのが語堂だった。 
彼女は珍種の昆虫でも見つけたような表情で目を瞬かせていた。
 
学校の図書館では、あまり真面目でないタイプの生徒が裸婦の載った美術書をネタに騒いだりすると、
露骨に顔をしかめ、ここはお前達の来るところではないといった表情で睥睨し、極めつける。
「ちょっと。 悪いけど、静かにしてくれない?」

 彼女にとって学校の図書館は自分のテリトリーのようなもので、不真面目な生徒は縄張りを荒らす
敵でしかないのだろう。 一方こちらの中央図書館は学校とは違って不真面目な人間などは最初から
来る筈もない、リラックスできる場所だ。 で、其処に現れたのはスポーツバカ(と彼女は思っているはず)
の自分である。 縄張りを荒らしに来たというより、群れからはぐれて知らないところに迷い込んだ動物…
そう思ったのか、何時もの険がなく、ガードが下がっている感じがした。


「あら。 珍しいところであうものね。何か探してるの?」
何時もなら保健体育の本はあっちなど憎まれ口をたたくはずだ。


325 :需要あるかどうかわかんないけど語堂さんSS:2010/12/16(木) 11:09:43 ID:eZSMcIxu
「ああ、絶版になった推理小説でね。古本屋には見当たらないないし、アマゾンで探そうにもクレジットカードなんか
持ってないしね」

「ふうん。誰?」

「陳舜臣。 歴史小説の人だけどね。昔は推理小説書いてたんだ。」

「ああ。世界史の副読本の。『阿片戦争』の人?」

「そう。 それでなんとなく読み始めたんだけど、一冊だけ古本屋にあったのが面白くてね。トリックというか
ギミックが斬新でさ。アリバイ工作に寒天使ったりするわけよ。ホント発想がすげーんだわ」

「へー。 それで、さらに探しにここまでね。 意外だわ」

「なに? 野球以外能のないスポーツバカと思った?」

「そうじゃないことが今わかったわ。 て、あんたも私の事運動音痴のただのガリ勉だと思ってるでしょうけど…
その野球についてだってあんたが知らなくて私が知ってることだってあるわよ。多分」

「言うね〜。例えば?」

「ベースボールに野球って訳語当てたの誰か知ってる?」

いきなり降参だった。

「でしょ?ふふん。ま、答えは今度教えてあげるわ。 じゃあね」

  *  *  *

326 :うさぎさんのSS:2010/12/30(木) 00:22:57 ID:SMn8DOYZ
「終わらない」

 俺は会社のパソコンの前でつぶやいた。
 俺はしがない会社員だ。今現在、12月25日に行われる会社のプレゼンの資料を
作っている。23日、現在、まだ完成していない。このままでは間に合わない。正確には24日をまる一日使えば間に合う。
しかし、それでは意味はないのだ。そう、俺は彼女の大倉都子の家で二人だけのクリスマスパーティーを開く予定だった。
しかし、今の状況だと、24日をまる一日使わないと資料が完成しない。
このままでは、このままでは、約束を破ってしまうことになるのだ。
「くそ、俺は、俺はまたあいつを悲しませてしまうのか・・・・・・」
俺は叫んだ。
俺は無力だ。恋人を悲しませてしまってなにがときメモ4の主人公だ。それとも、高校を
卒業してしまった俺はもう主人公(ヒーロー)じゃないのか。
「諦めるじゃねえ。セニョール。」
後ろから声がした。そこにはバールのようなものを手にもったうさぎさんが立っていた。
「おめえはもう高校生じゃない。だから、ときメモのヒーローじゃねえ。
だがよ、都子ちゃんのヒーローはお前しかいねえんだよ。」
うさぎさんはそう言って、俺を打った。熱いコブシだった。
「そうか、俺は大事なことを忘れてた。俺は都子のためのヒーローだったんだ。」
「そうとなったらは話は早い。やるぜ、セニョール。」
そういって、うさぎさんの体がひかり、うさぎさんは俺と瓜二つの姿になった。
「忘れたのか、セニョール。ボクとお前は同じ名前。お前の能力、姿をコピーできても
不思議じゃない。」
「いや、そもそも、俺とうさぎさんが同じ名前だったて初めて聞いたんだが。」
「ああ、セニョール。一周目だったんだな。とにかく、お前とボクで力を合せれば、明日の
夜までには終わる。そこから都子ちゃんの家にいけばクリマスパーティーには間に合う。いくぜ、セニョール。不可能を可能にするのがヒーローだろう。」

327 :うさぎさんのSS:2010/12/30(木) 00:24:12 ID:SMn8DOYZ
・・・は。俺は目を覚ます。時間は24日の夜八時だった。俺は寝てたのか。さっきのは
夢・・。く・・・。このままではクリスマスに間に合わないどころか、資料の完成さえも不可能。しょせん、これが
俺の現実だったのか・・・・・・・・。

だが、次の瞬間、俺は気づいた。目の前には完成したプレゼンの資料があったのだ。
「これは・・・・・・・」
「・・・・や・・・やったなセニョール。」
後ろを振り向くといたるとこから綿がはみ出したウサギさんがいた。
「う・・うさぎさんどうしたんだ。」
「く・・・、セニョール。魔力を使いすぎた。ボクはもうだめだ。」
「馬鹿をいうな。お前がいなくなった都子は・・・・」
「セニョール。もうボクの役目は終わったんだ。お前が都子ちゃんをしあわせにしろ・・・・」
「馬鹿やろう。俺とお前で都子を幸せにするって約束したじゃないか。」
「はは・・・。セニョールさえいれば、都子ちゃんは。」
「違う。お前は俺と都子の絆の象徴だ。メモリーなんだ。お前がいなくなれば、そこで全てがおわる。
たつんだ。うさぎさん。立てええええええ。」
その時、奇跡がおきた。うさぎさんの体が光、うさぎさんの傷が直った。
「ボクは・・・まだ、この世界に存在していいのか。」
「当たり前だろ、うさぎさん。」
そして、俺達二人は抱き合った。
「こうしてはいられない。都子の家にいそくぞ、セニョール。
「ああ、都子が俺達を待っている。いくぜ。」

ありがとううさぎさん。
こらからも俺たちの戦いははじまる。そう。都子の笑顔を守るための戦いが。

328 :うさぎさんのSS:2010/12/30(木) 00:27:04 ID:SMn8DOYZ
>>327
「こうしてはいられない。都子の家にいそくぞ、セニョール。
→「こうしてはいられない。都子の家にいそくぞ、セニョール」

終わりです。

329 :名無しくん、、、好きです。。。:2011/01/15(土) 15:50:08 ID:Uy0jPAsK
【pixiv】小説スレpart5【novel】
http://kamome.2ch.net/test/read.cgi/bookall/1291121702/
【pixiv】R-18小説&SSスレ【エロパロ】
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1280464016/
【一次創作】小説系SNS【二次創作】
http://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/doujin/1268988175/

330 :325の続き:2011/01/26(水) 01:40:58 ID:QCwlRqUa
 * * *

そんなことがあって、選手としては何の役には立たないだろうが、「中馬庚」と「正岡子規」という名前だけは
妙に記憶に残ることになってしまった。

しかしもっとも語堂に対する印象が変わったのは、林間学校のときだ。
林間学校では最終日に社会科見学を兼ねて市場で食料を調達し、班別に飯盒炊爨とカレーを作り品評会となる。
うちの班でテキパキと指示を下し、まるで気合の入った洋食店のような出来栄えのカレーを作り出す原動力となったのは
間違いなく語堂だった。


「カレーのキモはね、タマネギを飴色になるまで炒める事なのよ。これさえやれば半分はできたも同じね」
そう言って男子に火を熾させると、瞬く間にタマネギを全てみじん切りにしてしまい、フライパンで炒め始めた。

「あなた達はジャガイモの皮むいて一口サイズに切って水に漬けといて」 

「肉はみじん切りのしょうがと一緒に炒めて」

「あ〜ジャガイモは 後で素揚げにするから一緒に煮ない!」

手順は全て他の班と違った。 あまりに違うので不安になったが、あまりに堂に入っているので疑問を差し挟む余地も無い。

カレールウを溶かし込んだ後にお試しサイズの小瓶ワイン、八方だし、ヨーグルト、はては板チョコを砕いてポイポイと
投げ込み、家からわざわざ持ってきたのか小瓶に入った謎の粉まで放り込んでいく。怪訝そうな表情を察したのか
メガネをくいと押し上げて自信満々で言い放つ。

「これはねぇ。入れるだけでゴールデンカレーも一流レストラン並みの味になる魔法のカレー粉なのよ。うちの店でも
使ってるから安心しなさい。 日比谷松本楼も鎌倉プリンスにも負けないんだから」

そのとき初めて語堂の家が飲食店というこを知った。


331 :名無しくん、、、好きです。。。:2011/03/02(水) 10:53:53.09 ID:4J7P7+T6
下の作品 SS予定はないでしょうか?

SHUFFLE! Love Rainbow
Vermilion -Bind of Blood-
CROSS†CHANNEL〜In memory of all people〜
ToHeart2 DX PLUS
A.G.II.D.C. 〜あるぴじ学園2.0 サーカス史上最大の危機!?〜
Rewrite
世界征服彼女
D.C.Dream X’mas
White 〜blanche comme la lune〜
FORTUNE ARTERIAL-赤い約束-
眠れる花は春をまつ。
いろとりどりのセカイ
すきま桜とうその都会
11EYES-RESONA FORMA-
アネイロ
夏雪〜summer_snow〜
電激ストライカー
グリザイアの果実
君がいた季節

332 :名無しくん、、、好きです。。。:2011/03/03(木) 06:39:01.19 ID:X95tMCex
『HBM』

ぱたぱたぱたーっ
変わった髪型の女の子が、駆けてくる。
「ごめぇーん!まったぁ?」できたてホヤホヤの俺の彼女。
一昨日、卒業式の日に告白されて、今日は初めてのデート…ゴン!
「あいたた…」
飛び込んできた勢いで、小柄な彼女のアタマが俺のアゴにヒット。
「あっ、ご、ごめんなさい」「ん、平気。そっちこそ大丈夫か?」「えへへ…」
痛そうにアタマをさすりながらも、なんか嬉しそうな笑顔。
「ん、どうしたの?」
「えへへ、『ごめんなさい』の後に、『人違いでした』って、
言わなくて良いんだなぁって思ったら、なんか、嬉しくなっちゃった」
「そっか」「それに、優しいなぁって…」「ん?」
「な、なんでもない…えへへ、今日は、どうするの?」
「ああ、ちょっと待って。えっと…これ」差し出した小さな包み。「えっ、なになに?」
「誕生日おめでとう!これプレゼント」「えっ?ありがとうっ!嬉しい…開けてもいい?」
「もちろん」ガサゴソ…コアラのイヤリング。「かわいい…前から欲しかったのこれ」
良かった。一昨日、彼女の誕生日を知って、慌てて探したから自信なかったんだが、
喜んでもらえたみたいだ。「それで、今日なんだけどさ」「うん」
「前に、電話で『駅前に美味しいケーキ屋さんが…』って、言ってなかったっけ?」
「えっ!?あっ…そ、そんな事…覚えてくれてたんだ…」
「へへーん、まあね。だから、『一緒に食べに行こうよ〜』」と口真似。「もう、ばか…」
「で、どうする?あっ、その…み、みはる?」初めての名前呼び…照れる。
「あっ…うん。もちろん、オッケーだよ!えへへ…」
頬をピンクに染めた見晴が、俺の腕をぎゅってつかんだ。
「行こ!」

------
と、言う事で短いですが…Happy Birsday Miharu!

333 :名無しくん、、、好きです。。。:2011/03/12(土) 13:03:25.62 ID:6uJ5a0XK
【二次創作】SSをリクエストするスレ【小説】
http://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/2chbook/1299334748/

【2次】ギャルゲーSS総合スレへようこそ【創作】
http://toki.2ch.net/test/read.cgi/gal/1298707927/


334 :名無しくん、、、好きです。。。:2011/04/11(月) 02:52:42.83 ID:OUUVUuvc
>>323
ToHeart2 SS専用スレ 28
http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1262253363/
板が移転したよ。


335 :名無しくん、、、好きです。。。:2011/05/09(月) 23:48:54.63 ID:1N7rpIjZ
SS職人募集中スレ

エーベルージュを語るスレ 3年目
http://toki.2ch.net/test/read.cgi/gal/1248267409/
センチメンタルグラフティ総合35代目
http://toki.2ch.net/test/read.cgi/gal/1299264100/
Canvasシリーズ総合 Part21
http://kilauea.bbspink.com/test/read.cgi/hgame2/1302172024/
◆◇◆TGL総合スレPart 1◆◇◆
http://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/game/1172644654/
◆◆◆★★マイナーなギャルゲーのスレ★★★◆◆
http://toki.2ch.net/test/read.cgi/gal/1190795664/
非18禁PCギャルゲー総合スレ(一応3)
http://toki.2ch.net/test/read.cgi/gal/1143920343/
MinDeaD BlooD 4
http://kilauea.bbspink.com/test/read.cgi/hgame2/1206403697/
Dies irae Part117
http://kilauea.bbspink.com/test/read.cgi/hgame2/1304511307/
【銀色】銀糸総合スレ Part5【朱】
http://kilauea.bbspink.com/test/read.cgi/hgame2/1190283503/

336 :名無しくん、、、好きです。。。:2011/06/07(火) 20:27:41.78 ID:RMdIL5wn
ときめきメモリアル・葉鍵SSのキャラクターの名前をメモ帳で

エーベルージュ、センチメンタルグラフティ2、初恋ばれんたいん スペシャル、Canvasのキャラクターの名前で変えながら

SSを読んだがSSの大部分が違和感のためつまらない。

337 :名無しくん、、、好きです。。。:2011/06/10(金) 02:43:10.35 ID:7l+ANH1x
ふと思い出したが古式ゆかり(仮名)を転ばせて怪我させたの俺なんだ…
どうしていいか分からず謝りもせず逃げた
その後、女の子全員の爆弾が爆発して悲惨な高校生活だった事は言うまでもない…
一生独身決定したので諦め大学生の時チョコ何個か貰ったがお返しもせず又怒らせた… 未だに童貞なのは言うまでもない(´:ω;`)【実話】

338 :名無しくん、、、好きです。。。:2011/07/27(水) 20:26:09.03 ID:yxTSW8ax
ときめきメモリアル・葉鍵SSのキャラクターの名前をメモ帳で

エーベルージュ、センチメンタルグラフティ2、初恋ばれんたいん スペシャル、Canvasのキャラクターの名前で変えながら

SSを読んだがいくつのSSは意外におもしろい

339 :詩織SS:2011/08/07(日) 23:24:31.87 ID:oKev2oe3
「一緒に帰って友達に噂とかされると恥ずかしいし…」

放課後、帰り道。俺の誘いを断った詩織。
この言葉が二人を引き裂く決定打になったのは確かだと思う。

小さいうちは、ただ楽しいというだけで一緒にいられたのに、オトコノコとオンナノコ
は違うって、お互いが少しずつ気づきはじめた。いつの間にか、俺にとって詩織は
オンナノコになってしまった。あのころはわからなかったけど、詩織だって、きっと俺
のことが嫌いだったわけではなかったんだ。卒業式から四年たって、今にしてわか
る。俺は「伝説の樹」の下で、思い返していた。


340 :詩織SS:2011/08/07(日) 23:32:09.34 ID:KlaquXl1
+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
詩織に手ひどく拒絶されて以来、もともとぎくしゃくしていた俺たちの関係は余計に
疎遠になった。校内で見かけても言葉を交わさない。一緒帰るなんてことも当然な
い。

でも、放課後の下駄箱で、一度だけ名前を呼ばれた。二人ではしゃいだ幼いころ
と、何も変わらない詩織の声。なのに目の前にいる詩織はあのころとはぜんぜん
違って、すごく綺麗で、ふいにドキッとした。世界中の綺麗なものを全部あつめて詰
め込んだみたいに思えた。時間が止まってしまったみたいに、俺はただ詩織を見つ
めていた。詩織が、何か言おうと、口を、開----
「----詩織ぃ!」
静寂を破ったのはクラスメートの声。
「詩織、よかった!まだ帰 ってなかったんだ。金月先生が探してたよ」
「あ、ありがとう」
ちらりと俺の方を見て、詩織は職員室の方へ向かっていった。

俺は混乱していた。
時間を止めて、俺に何か伝えようとしたあのときの詩織。
かわいくて優しくて人気者なのに、誰とも付き合おうとしない詩織。
「一緒に帰って友達に噂されるのが恥ずかしい」と言った、あのときの詩織。
平々凡々の俺と、かわいくて優しくて人気者の詩織。

341 :詩織SS:2011/08/07(日) 23:33:31.79 ID:oKev2oe3
卒業式を控えた3月、下駄箱に見つけた手紙を信じなかったのも、そのせいだ。

「卒業式が終わったら、伝説の樹の下に来て 詩織」

何かの間違いだと思った。
宛名がなくて、本当に俺あてなのか確証がなかった。
本当に詩織が書いたものなのかもわからなかった。
だから俺は、その手紙を見なかったことにした。卒業式が終わるとすぐに、俺は好
雄やらの男どもとカラオケに直行し、最後の大はしゃぎをした。手紙のことをさんざ
ん疑っていたくせに、伝説の樹の下で詩織が俺を待ちくたびれて泣いている場面を
想像したりして、胸がきりきりした。

342 :詩織SS:2011/08/07(日) 23:36:55.32 ID:KlaquXl1
詩織は近所の一流大学に、俺は地方の2流大学に進学して、それきり。
俺は何人か女の子と付き合ってはみたものの、すぐに相手に愛想をつかれた。
理由はいつも、「上の空で私を見てくれない」。

俺はまだ詩織のことが好きなんだろうか。わからない。でも会いたい。
就職が決まり、あとを卒業を待つのみの3月。
俺は手紙を書いて、詩織の家に送った。
「詩織へ 卒業式が終わったら、伝説の樹の下に来てくれないか?」

+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++詩織の大学の卒業式を調べて(われながらストーカー、きもい)、伝説の樹の下に
やってきたのが今日。

俺は、3月の凍えるような寒さの中、鼻を真っ赤にしてたたずむ詩織を見つけた。

「詩織、早いな」

343 :詩織SS:2011/08/07(日) 23:38:01.77 ID:oKev2oe3
びっくりしすぎて、われながらものすごく間抜けなことを言ってしまった。
「…遅いよ」
すねたような顔をして答える詩織。
「4年はいくらなんでも遅すぎだよな。ごめん。本当にごめん」
俺の言葉に、詩織の目が少し潤んだように見えて、思わず抱き寄せた。
詩織のか細い声が、涙が、コートを通して心臓にしみこんでくるみたいだ。
「本当は、本当はね」
詩織はしゃくりあげて、何も言えなくなってしまう。


344 :詩織SS:2011/08/07(日) 23:40:04.34 ID:KlaquXl1
抱き寄せる腕をゆるめて、詩織の目を見ながら、俺は言う。
「詩織、いいよ。このままじゃ風邪ひくから、帰ろう。温かいお茶でも飲んで、ゆっく
り話をしよう」
詩織はかじかむ手を、ふと伝説の樹の幹に置いて、少し遅れて微笑んだ。
俺はその真っ白な指先を、ぎゅっと握り締めた。

345 :詩織SS:2011/08/07(日) 23:41:25.26 ID:oKev2oe3
詩織SS終わりです。
改行失敗しました。すみません。

346 :『 "D" 』:2011/08/09(火) 07:28:41.46 ID:ebP1YDk9
卒業式の日に、伝説の樹の下で、
女の子からの告白で結ばれたカップルは、永遠に幸せになれる。
私、藤崎詩織も、その一人になりたくて、
卒業式の今日、幼馴染のあの人の机に手紙を忍ばせた。
そして、今、この伝説の樹の下で待っているの。
どきどき、どきどき。
緊張でさっきから、胸のときめきが止まらない。
ううん。このときめきは、もっと、前から……あっ!?
…誰か駆けてくる!あの人かな?…えっ!?つ、つくえ!?
一脚の机が、私に向かって高速で移動してくる!
そして、私の前で、停止した…。
『マタセタネ、テガミ、アリガトウ!』ええっ!?
手紙はあの人に出したもの。でも、入れたのは?そう、机…。
確かに私は、机に手紙を忍ばせた。でもそれって…????
フジサキシオリは、こんらんした…。
『ボクト、デンセツニ、ナロウ!』「うん…」
ええ、なんでわたし、机の告白をうけちゃうの?OKしちゃうの?
『コレデ、デンセツハ…』
だめえっ!!!!

…………夢?
ゆ、ゆめ、だったんだ……ほっ……
トルルルル、トルルルル
「もしもし、僕だよ」「あっ」「どうしたの?眠れないのか?」
「そうじゃないけど、ちょっと…」
「じゃあ、たまには僕が羊を数えてあげるよ」「本当?」

『羊が1匹』『羊が2匹』『羊が…』
それは、真夏の夜の夢…だったのかな?
『机が…』えっ?

おしまい。

347 :名無しくん、、、好きです。。。:2011/08/26(金) 07:45:50.43 ID:LI0jMTC1
test

348 :名無しくん、、、好きです。。。:2011/10/18(火) 20:18:46.68 ID:tX7V6pTN
1. 初恋ばれんたいん スペシャル
2. エーベルージュ
3. センチメンタルグラフティ2
4. ONE 〜輝く季節へ〜 茜 小説版、ドラマCDに登場する茜と詩子の幼馴染 城島司のSS
茜 小説版、ドラマCDに登場する茜と詩子の幼馴染 城島司を主人公にして、
中学生時代の里村茜、柚木詩子、南条先生を攻略する OR 城島司ルート、城島司 帰還END(茜以外の
他のヒロインEND後なら大丈夫なのに。)
5. Canvas 百合奈・瑠璃子先輩のSS
6. ファーランド サーガ1、ファーランド サーガ2
ファーランド シリーズ 歴代最高名作 RPG
7. MinDeaD BlooD 〜支配者の為の狂死曲〜
8. Phantom of Inferno
END.11 終わりなき悪夢(帰国end)後 玲二×美緒
9. 銀色-完全版-、朱
『銀色』『朱』に連なる 現代を 背景で 輪廻転生した久世がが通ってる学園に
ラッテが転校生,石切が先生である 石切×久世

SS予定は無いのでしょうか?

349 :名無しくん、、、好きです。。。:2011/11/24(木) 20:18:12.76 ID:NzPd54Bv
ない

350 :名無しくん、、、好きです。。。:2011/11/25(金) 07:49:30.64 ID:t6q2/CH7
test

286 KB
■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています

★スマホ版★ 掲示板に戻る 全部 前100 次100 最新50

read.cgi ver 05.04.02 2018/11/22 Walang Kapalit ★
FOX ★ DSO(Dynamic Shared Object)