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風見幽香さん

1 :名無しちゃん…電波届いた?:2010/12/30(木) 23:07:26
12/1
二週間のゆうかりん

「あんたそろそろ死ぬよ」

すごく軽く言われた。
「向こうに新しいラーメン屋が出来てさー」みたいな軽さだ。
話題には出すけども実のところは興味はあまりない、そんな軽さ。
聞き間違いじゃ無ければいいし、聞き間違いじゃなかったとしても
俺に向けて言った訳じゃないならそれでいいんだけど。

「おーい、無視しないでよ、幽香の旦那」
どうやらやっぱり俺に言われたらしい。
今は仕事帰り。とっととゆうかりんの待つ自宅に戻ろうと思ってたんだけど
そんなときに知り合いの小野塚小町さんに呼び止められた。

大きな鎌を器用に持ってこちらに近づいてくる。赤い頭をポリポリと掻きながら。
動揺は隠しきれたもんじゃない、ソワソワしながら小町さんに聞いてみた。
「今の、本当に俺に言ったんすか」
「え?ああそうだよ。あんた死ぬよ。それもそう、あと二週間くらいで」
時間制限まで付いてしまった。どういうこと。


2 :名無しちゃん…電波届いた?:2010/12/30(木) 23:07:43
歩きながら話す気にもなれなかったので適当な道の端で立ち話。
自分の顔色が悪くなっているんだろう、小町さんが少し気を使ったようで
「あー残念だけど死ぬよ。うん死ぬ。」とか言ってくれる。「残念」という言葉を増やしてもあまり変わらない。
死ぬと言う事は生きられなくなるという事。今までのんびりと細く長く生きてきたのに。
それなのに、この話が本当なら、どうやら俺は死ぬらしい。
いきなり死ぬと宣言されるのは、冷静に考えると現実味が無い話なのに
それを無理やり押し付けられてもある程度通ってしまうのは、彼女の職業が「死神」だからだろうか。
・・・いや、仕事をしているところは見たことが無いけども。
死神に死の宣告をされたわけだ。これはどうも逃げられそうにない。

「ヨメ元気?」と聞かれたのでそれなりの返事をしておく。
どうしてこのタイミングで聞かれるのかもわからない。あと妙にニヤニヤされた。
何万回も見ているゆうかりんの顔が、俺の頭の中にぱっと浮かぶ。
頭の中のゆうかりんもニヤニヤしていた。

信じられるか、何故俺が死ぬのか、と聞いてみたら「寿命」と返ってきた。
いやいやそうじゃなくてどうして俺が死なないといけないのか、って意味なんだけど。
目の前の死神さんはあっけらかんとして「まあそういうものだから仕方ないね」なんて言った。
俺は仕方なく死んでしまうのか。なんだか虚しい。


3 :名無しちゃん…電波届いた?:2010/12/30(木) 23:07:54
わざわざ伝えてくれてありがとう、と形だけの感謝を述べると、
「いや、これ四季様に頼まれたんだよね」と返ってくる。四季様、ああ確か裁判長さん。
閻魔様、小町さんの上司さん。面倒臭そうに小町さんが言うには、なんでも、
「無駄な被害を出さないためにも前もって伝えておく事。生前の功績を評価するから、死後の行き先は心配しなくて良い。」
と言われたとか。一回聞いても全然理解できなかったので改めて小町さんに聞いてみる。
「いやさ、ホラあんたがいきなり死んだら風見幽香が暴れ出しそうじゃん?
 あれでゴッソリ死者が増えたとしたらさ、こっちとしても、たまったもんじゃないんだよね」
だと。すごくわかりやすかった、納得。なんとなく頭の中でイメージできる。

生前の功績って何?って聞いたら
「風見幽香の監視・抑制・保護・教育」と返ってきた。
なんか俺すごい人みたい。同時に、ゆうかりんが問題視され過ぎてて苦笑。
他にも色々話をした。正直なところ、あまり飲みこめなかったんだけど。
「まあ気にするなって、それにあと二週間もあるんだ。しっかり整理付けな」
豪快に俺の背中をばんばんと叩いて、小町さんは向こうに歩き出した。
歩く先に此岸は無い。去ってゆく彼女に仕事ですか、と聞いてみたらヒラヒラと手を振られた。
そして姿が見えなくなって、その場にぽつんと俺だけが残る。

俺はあと二週間で死ぬらしい。


4 :名無しちゃん…電波届いた?:2010/12/30(木) 23:08:05
12/2 あと13日

「あなた、何見てるの?」
ってほっぺたを突かれながら聞かれた。ゆうかりんに。
何も考えずに窓の外をぼーっと見てただけなんだけどな。
答えに困ったから、「ゆうかりんは何を見てたの?」と、質問を質問で返してみた。
そして、ほっぺをつつく。ほっぺをつつくのは俺の専売特許だと言わんばかりにね。

ゆうかりんは眉ひとつ動かさずに真面目な顔をして、俺を見ながら小さくため息を吐いて、
「馬鹿にしてるの?あなたを見てたに決まってるでしょう」
なんて言うんだ。
「私の方も見て欲しいんだけど、言わなきゃわかんない?」
皮肉たっぷりに答えるゆうかりんに俺は何とも返せず、軽く笑いながらゆうかりんの方に向き直った。

昨日はあの後、普通に帰って、普通にゆうかりんとべたべたして、普通に夜を寝て過ごした。
つまりはゆうかりんに言ってない。言うタイミングを窺ってたわけでもない。
「言って大丈夫なのだろうか」、そう思っただけである。
俺が死ぬって聞いたらゆうかりんどういう顔するだろうなぁ、なんて考えるとニヤニヤもしてしまうが、
悲しそうな顔をされたら俺もゆうかりんも困るので、結局言ってない。
そしてまだ心のどこかで「死神流のジョークだろう」と思っている部分もあるわけで。
まあ、いつ告げるかは俺の今後の課題になりそうだ。困ったものです。

「どうしたの、あなた、疲れてそうね?寝不足なの?」
そう言われて一瞬ドキッとした。ゆうかりんに見透かされたのかと思った。


5 :名無しちゃん…電波届いた?:2010/12/30(木) 23:08:21
昨日の小町さんとの会話を思い出す。
「寝ても寝てもまだ寝足りなかったりしないかい?季節の変わり目に風邪を引いたりとかは?」
まるで何かのお医者様みたいにスラスラと言う小町さんに、俺は「あるかもしれない」と答えたはず。
そしたら「ほら、やっぱ寿命だよ」と言われた。きっぱり。
「死神の目ってのは生き物の寿命が見えるんだ。見たくても見たくなくても」
そう言って小町さんは笑った。何が楽しいのか俺にはちょっとわからない。
俺にとって迷惑な目だ。いや、逆に俺にやさしい目なのかもしれないけど。

「いや、別に」って言いながらゆうかりんの腰をぎゅーっと抱き寄せてやる。
そして、ふざけたように、甘えた声を出して「ゆうかりんが毎晩寝かせてくれないからかなぁ」なんて言ってやった。
子供みたいにくちゃっと笑って、ゆうかりんも俺を抱き返してくれた。
温かかった。

6 :名無しちゃん…電波届いた?:2010/12/30(木) 23:08:35
12/3 あと12日
ゆうかりんに悟られないように物の整理をする。
「物置の掃除だ」ってゆうかりんに言って、あとはごそごそ。
処分するものは処分して、あげられるものはあげちゃおうか、なんて思うけど
「何を残すか」が大事だと気付いてからは、物置と自分の頭の両方が整理対象になった。

昨日は、一昨日も、あまり良く眠れなかった。
いや本当は寝れてるのかもしれないけど、夢の中でまで考え事をしているのかも。
まったく、どうして俺がこんな目に・・・とは思うけども
早かれ遅かれこうなるものだったのだ、という考えもずっと付いて回る。

物置から輪が出てきた。なんだこれ?
ピンクの輪。そこそこ大きい奴。名称が思い出せない・・・。
いろんな角度から見てみて、そして輪をおもむろにくぐろうとしてみて思い出す。
ああこれアレだ、こうやって、腰のところでクルクルして遊ぶ奴だ。
古道具屋に置いてあったのをゆうかりんが欲しいって言って買ったんだった。
それで結局俺もゆうかりんも上手くできなくてすぐ飽きたんだったっけ。懐かしい。
何年か、いや何十年か前の出来事だったような気がする。
物置のずっと奥に置いてあったから、まあきっとそういう事なんだろう。
試しに、腰のところでクルクルさせてみた。すぐ落ちた。
なんとなく悔しかった。



7 :名無しちゃん…電波届いた?:2010/12/30(木) 23:08:47
ゆうかりんに見せたら動物園に行った園児みたいな顔で喜ばれた。
そしてゆうかりんもできなかった、すぐ落ちた。そして怒ってた。似た者同士だね。
名称が思い出せないんだと言うと「ふらふーぷ、じゃなかった?」とすぐにゆうかりんの口から出てくる。
聞いてみれば、なるほどそれが正解のような気がする。
「ゆうかりんは物覚えがいいね」なんて言うと得意げにふふんと鼻を鳴らして
「あなたが物覚え悪いだけじゃないの」って言われてしまった。

軽い気持ちで「歳取ると物覚えも悪くなるんだなぁ」なんて言ってしまってから
自分が寿命でくたばる寸前だという事を露骨に思い出してしまって、少し後悔した。
でも気持ちを沈めるわけにはいかない。ゆうかりんに心配はかけさせない。
とりあえず笑顔を作ると気分が楽になる。スマイル。


8 :名無しちゃん…電波届いた?:2010/12/30(木) 23:09:07
12/4 あと11日

「ゆうかりんって料理できるの?」って聞いてみる。

右の太ももに鋭い痛みが走る。ゆうかりんが思いっきりぎゅーってやって
「なんか馬鹿にされてる気がするんだけど」って言われてしまった。
健やかな笑顔の後ろにゴゴゴゴゴってジョジョの擬音を走らせながら。
とりあえず俺の肉を抓るのをやめさせないと大変な事に。必死で謝罪を繰り返した。

ゆうかりんの口に入るものはたいてい俺が作ってる。
朝も昼も夜も。適当に飲むソフトドリンクや麦茶とかも。
もし、もし俺が、「さまざまな事情」で料理を作れなくなった場合、
ゆうかりんはどうするんだろう?って思ったのがこの質問の根底にある。
ゆうかりんは不満を思い切り顔中に並べて眉をひそめて言う。
「別に作れないわけじゃない。あなたが作る方がおいしいってだけよ」
どうやら理由は、本当にそれだけらしい。

考えてみたらゆうかりんの手料理って俺全然食べたことが無いような気がする。
思い出せるだけ思い出しても、まだ外の世界に帰る気があった時の事しか思い出せない。
あの時の向日葵クッキーはなんだか素朴な味で、すげえおいしかったって覚えてる。

そんなこんなで俺は一日だけ食事当番を放棄することをゆうかりんに告げる。
今日は俺が子供みたいにお腹をぺこぺこにして待つ番です。
納得の行かなそうなゆうかりんに「たまにはいいじゃん」ってゴリ押ししてね、
最終的に「せっかくだから豪華な食事にしようかしら」とまで言わせることに成功。

9 :名無しちゃん…電波届いた?:2010/12/30(木) 23:09:19
というわけでゆうかりんと買い物に出かける。
いつものようにゆうかりんに腕をぎゅーっと掴まれながらね。
反対の手にはお買い物バッグ。そんな状態で人里までえっちらおっちら。

人里に売ってるものってのは決まりは無くてね、そして値段もその時による。
それでも市場はそこそこ以上のにぎわいを見せていてね、なんていうか見てて飽きない。
みんな生き生きとしている。そしてゆうかりんも。

「こんなのどう?」
ゆうかりんが何かを俺に見せる。
野菜ならウチで獲れた奴があるよ、と言いかけてストップ。アボカドは作ってない。
「これ効くんでしょ?二つ貰うわ」と、完全に「アボカドが何を意味しているか」を理解して買うゆうかりん。
他は川魚だとか、仕留められた獣の肉だとか、あとはついでに和菓子を物色していってね、
お買い物バッグは早々に臨界点を突破。俺の両手は封じられる事となります。
ゆうかりんにそことはかなく財布の方は大丈夫なのかと聞いてみたら
調子の良さそうな声で「大丈夫」って返ってくる。
両手にかかる重力から考えてあまり大丈夫そうじゃないから聞いてみたんだけど。
対して財布の方はどうにも軽そうで。なんとも言い様が無いのでそのまま。
俺が金に拘る事なんてもうなくなるのかもしれないけど、あと一週間ちょいは拘らないと。

時計はおやつの時間をちょっと過ぎたあたりを指しているのに
既にやる気満々と言った格好で台所に立つゆうかりん。
黄色のエプロンに通した袖を適当にまくり上げて、何かをふんふんと脳内反復してる。
「俺も手伝う?」って聞いたら「いらない」って返されて、立ち上がりかけた腰を戻して。
「こういう時くらい、楽しみに待ってなさい」って、なんとも上機嫌な言葉が返ってくる。
お言葉に甘えて適当に横にでもなってみるか、それとも、包丁を勢いよく振り上げるのに突っ込むか。
ゆうかりんには俺に見えない敵が見えてるんじゃないか、そんな感じの包丁捌き。
とりあえず俺は甘い方を選択。冬用のもこもこした床マットに横になる。

10 :名無しちゃん…電波届いた?:2010/12/30(木) 23:09:31
眠れはしなかった。向こうから「うわっ」とか「あー」って聞こえてきて、どうにも眠れたものではない。
それでも定刻のおゆはんの時間にはゆうかりんが表情をきらきら輝かせて俺を呼んだ。
テーブルにはずらっと食器が並んで、目にも鮮やかな料理が並んでいた。
こんな食器あったっけ、なんて思わせるのもこういう特別なイベントならでは。
真ん中には大きな肉が大皿に鎮座しておられる。豪快な焼き目が俺を威嚇するようだ。
「早く座りなさい」なんて、よく躾けられたウェイターみたいに俺の椅子を引いて手招き。
椅子に座って目の前にしてみてなお圧巻。ゆうかりん、よく作ったねとつぶやくと
「どっかの誰かさんが私をコケにしなかったらこんなことにはならなかったのにね?」と、悪戯っぽい笑い声。
深く反省しております。一緒のタイミングで両手を合わせて、いただきます。

「これ何?」「夜雀」
たぶんこれは部位を切り落として売るタイプの肉だと思うんだが
全部買って全部焼いたように見える。これは何かの挑戦なのだろうか。
そういう妙な力強さを覗けば、ゆうかりんの作った料理はすごく素敵でとても美味いものだった。
なんだろう、すげえ美味い。普通に炊かれたはずの白米ですら美味い。
アボカドを使ったサラダや、我が家の畑で獲れた野菜を使った煮物もこの上なく美味い。
最初の方に作られたであろうこの炒め物は、もうすっかり冷たくなってはいるが、
それでも意識的にか無意識にか、俺の趣向のツボを正面から突いていてたまらない。
一口ごとに感想を伝えたら、「黙って食べていいのよ」と苦笑いされた。
なんだかゆうかりんの料理は「腹でわからされてる」という気分になる。
何をかっていうと、やっぱり料理を作ってくれた存在の事をだろう。感じる、すごく感じる。
「ゆうかりん、美味いよ。毎日作ってくれ」と言ったら
「それはさっき聞いた。そして却下」と即返された。そして笑われた。
愛は最高の調味料だとか聞いた気がするが、この調味料はちょっと問題になりかねない。
効きすぎる。

「残したら怒るからね?」
流石に敵わない。怒られる事になりそうだったが、翌朝、翌昼と続けて食べきってやった。
俺も満足だし、ゆうかりんも満足そうだった。喰い終わった次の夜からは、また俺が適当に作った。

11 :名無しちゃん…電波届いた?:2010/12/30(木) 23:09:45
12/5 あと10日

黒い翼が、高い空をすごい速さで駆け抜けて行った。
それを見て声をかける。なるべく大き目の声で。
俺の声に気付いて射命丸文さんが降りてきてくれた。スカートの前を押さえつつ。
俺の前だと皆必死にスカートを押さえる。当然と言っちゃ当然である。

「駄目ですよ、そもそもこれ私の商売道具なんですから」
ごもっともである。でも前は何回かカメラを貸してくれたじゃないかと言うと
「あの時はたまたま忙しくなかったんです」と返される。
今はとても忙しい部類らしい。何やら彼岸の方でネタになりそうな話があるということ。
新聞記者も楽では無いんだなぁと地味に実感させられる。
兎にも角にもカメラは貸してもらえないらしい。少し残念だ。
呼びとめてしまって悪かったと謝って、それなりの労いの言葉をかけてやると、
「それでは」と威勢のいい声を張り上げて、スカートの後ろの部分を押さえてすごいスピードで飛び去った。
事情を説明すればカメラを貸してもらえたかな、とも思ってしまう。少しズルい気もするけど。
カメラが使えないとなるとどうしよう、少し迷ってから次の行動を決めた。

「何それ?」
興味津々にゆうかりんが聞くのもうなずける。
それほど大きくないキャンバスに俺の顔が隠れてしまっているからだろう。せっかくベレー帽もかぶったのに。
ちょっとばかり大掛かりなお絵かきセットを買い揃えてみた。絵を描こうと思う。
ペンだとか、筆だとか、絵の具だとか、名称は知らないし使い方もわからない。紙は安い奴。
だけど描けない訳ではないだろう。ちょっとした記念日のつもりで、今日は絵を描く。

12 :名無しちゃん…電波届いた?:2010/12/30(木) 23:09:55
「あはは、あなたその帽子全然似合わない」
突っ込みどころはそこですか、と突っ込みで返してゆうかりんを座らせる。
目の前に少しスペースを開けて、食事の時に使う椅子をぽんと置いてある。
割とゆうかりんも物分りが良くてね、俺の顔を見てニヤニヤしながら椅子に座ってくれた。
足をそろえて、少し斜めになるようにして、顔だけはまっすぐこっちを見てくれる。
うん、モデルがいいとこうも心が高揚するものだろうか。いいもんだね。
とりあえず俺は真っ白な盤面に向かう。描く対象は決まっている。
どう描こうか。ゆうかりんの髪の色に近い色の絵の具を少し取って、白と混ぜ合わせる。

まだ始まって間もないのだが、ゆうかりんがそわそわしている。
俺自身も「じっとしてるのは無理だろうなぁ」とは思っていたけども。
歯医者に連れて行った子供みたい。ずっとそわそわしている。
何か声を描けてきたかと思えば「私にも描かせて」だって。
モデルなんだから動いちゃ駄目だよとは言ったもののこの言葉はあまりに無力で
最終的にゆうかりんは元気よく立ち上がって、自分が元いた場所に俺を座らせる。
ついでにベレー帽を取って、自分の頭に乗せて。
さっきまで俺が使ってた筆を手に取ってね。
キャンパスの表面を見て「これ私?」と聞いてくる。さっきまで俺が描いてたゆうかりん。
そうだと答えると目を細めて何かに納得したような声をあげる。
自分にはもちろんのこと、絵心なんか欠片も備わってないので恥ずかしくて
別の紙使って、と言おうとして立ち上がろうとした。
そしたらゆうかりん、俺をキッと怖い目で見て筆を突きつけて言うんだ。
「モデルは動くな!」ってね。まいったよ。
少し座っててゆうかりんの気持ちがわかった。これはそわそわする。
自分はじっとしてないといけないのにゆうかりんにはしっかり見られる、そして描かれる。
これはなんというか一種のプレイみたいな、そんな感じ。特殊。
ゆうかりんの眼差しが俺を突き抜けるのが割とゾクゾクさせられる。
俺とキャンパスを交互に見返して、そして唸りながら筆を動かしたり
はたまたすごい量の絵の具を出したり。少し心配になるけど大丈夫だろうか。
ゆうかりん大丈夫?って聞いたら「大丈夫よ」だってさ。そういう時だけ目を合わさない。

13 :名無しちゃん…電波届いた?:2010/12/30(木) 23:10:05
じっとしてるだけでも時間はすぐに過ぎ去ってしまう。
ゆうかりんが「できた!」と言いながら顔を上げたのはもうずっと後で
俺が描き始めた頃は真上にあった太陽も今ではこの家を覗き見るよう低い位置。
「動いていい?」と確認してから席を立つ。
キャンバスの上で、俺とゆうかりんがぴったりくっついて並んで座っていた。
自分の方に引き寄せて、絵をまじまじと見る。
「いいなこれ」と言葉が漏れると、スイッチが入ったようにゆうかりんはため息を漏らした。
「よかった。何かダメ出しでもされたら、ぶん殴ってやろうと思ったもの」って言うんだ。
いちいち発想が怖いよ。それに俺がダメ出しなんてするわけないのに。

絵の中の俺とゆうかりんみたいに、肩をぐっと押しつけてぴったりになってやった。
ゆうかりんも俺の肩を押し返して、「上手く描けてるでしょ?」と言う。
もちろんだとも。何度も頷いて返した。

絵は大切にしまっておく、と見せかけて何回か折ってポケットにしまった。
小さい紙を使った理由がそれ。ズボンのポケットじゃ入らないから上着のポケットにしまった。
ある程度厚手の紙を使ってたのでなかなか上手く入らない。でも無理やり入れた。
これでいい。何食わぬ顔でゆうかりんの所に戻った。
自分の中で何かが豊かになった気がする。たぶんMPか何かだろう。
目では見えない何かが自分にプラスされた。そんな気分。

14 :名無しちゃん…電波届いた?:2010/12/30(木) 23:10:19
12/6 あと9日

アリスさんが家に遊びに来る。今日はオルレアン人形も一緒に。
このオルレアンという子はとても可愛らしい、ゴテゴテした服装と素直な性格のギャップがまたいい。
ゆうかりんに言うと「ふうん、いい趣味してるわね」なんて最大限に馬鹿にした顔で言われるんだけど。

いつものようにお茶を飲んで、適当にお菓子も出してみたりだとか。
何を話すわけでもないけど、何もしないわけでもない。本当にいつも通り。
ゆうかりんが楽しそうに何か話してると思ったら夜の俺がどうたらこうたらで焦ったりとかね。
そんな話しなくていいじゃん、なんて言うんだけど「してもいいじゃない」って言われて逃げられたり。
俺とゆうかりんを近くなのに遠巻きに眺めるアリスさん。ぺたんと座るオルレアン人形。
お茶の席としてはちょっと騒がしいかな。

お茶はおかわりがあるけれども時間はおかわりできなくて、すぐに過ぎ去ってしまって、
もうだいぶ暗くなって、「あまり遅くならないうちに帰る」と言ってアリスさんは少し前に行ったんだけど、
食器のお片付けをしてると椅子のところにハンカチのようなものが落ちてるのを発見する。
アリスさんの忘れ物かな?ゆうかりんを呼んでみると
「忘れ物していくなんていい度胸ね」なんて言って妙に楽しそうに笑うんだ。
そしてこう手をワキワキさせる。ああもう、悪い事はやめなさい、破くつもりなのか燃やすつもりなのか
ゆうかりんに止めておいた方がいいよと言いつつ一度渡したハンカチをとりあげて
今ならすぐ追いつけるだろうと思って適当な上着を羽織って追いかける事にした。

外は思ったより暗かった。それでもアリスさんはすぐ見つかった。
魔法の森の一本道の端を歩いていた。非の打ちどころのないすらりとした背中でわかった。
声をかけるとすぐ振り返って、そして俺が掲げたハンカチを見ると
状況を理解したようで、一瞬驚いたような、恥ずかしそうな、そんな顔を見せた。
滅多に見た事のない顔。

15 :名無しちゃん…電波届いた?:2010/12/30(木) 23:10:38
「わざわざ持ってきてくれたの?ありがとう」
アリスさんのお礼はすごくストレートだから言われた方が恥ずかしいと思う。
あのまま家に置いとくとゆうかりんに破かれたり染められたりしそうだからね、というと
アリスさんはクスクスと笑った。つられて俺も笑う。

夜の森は危険がいっぱいだから後気を付けて帰ってね、と
人外であるところのアリスさんに忠告するのはちょっとおかしいかな。
そう言い残して来た道を引き返そうとするのだけれどもアリスさんが言葉で俺を引きとめる。

「それだけ?」
俺の足が勝手に止まる。いや、それだけなんだけども。
「何か他に言いたい事があるんじゃないの?だから幽香を置いてきたんでしょ」
アリスさんが何かを知ったような口ぶりで、俺に一歩近寄る。
顔が少し近くなる。オルレアン人形は付かれてしまったのか、アリスさんの腕の中で寝ているようだ。
「どういう事でしょう」と、何故か敬語になってしまう俺にアリスさんは続ける。
「何かあるわよね?今日も、様子、ずっと変だった。隠し事?」
自分の様子はそこまでおかしかったのかと思うと少しだけ自分に失望。
自分以外に、周りの人々に、少なくともゆうかりんにはまだ隠しておきたいと思ってたんだけど
どうやらバレバレらしい。それともアリスさんの観察力がすごいのか。
ひたすら目を泳がせて時間を稼ごうと思った。でも、ふとアリスさんに視線を戻してみると
口をへの字にしてずっと俺の顔を見続けている。どうやら隠し事は叶わないらしい。

・・・俺とゆうかりんの200年来の共通の友人であるところのアリスさん。
彼女にだったら相談してもいいかもしれない。


16 :名無しちゃん…電波届いた?:2010/12/30(木) 23:10:52
少しずつ歩きながら、すべてを話した。
死神に宣告された事、ゆうかりんに言い出せない事、どうすればいいのかわからないという事、
歩きながら、すべてをアリスさんに話した。ぼろぼろと砕けた言葉で。
「本当なの?」って聞かれたから「本当らしいよ」って返した。
アリスさんは「そう」と軽く言った。足は止めない、歩き続ける。
今までずっとゆうかりんと生きてきたのに死に別れるなんて嫌だ。
いずれはこうなる運命だとは思っていたけど、どうしても事実を飲みこめない。
俺は内側を洗い流すようにアリスさんに全てぶちまけて、意見を求める。

言い切ったあたりで妙な安堵感が俺を包む。身体が軽くなったみたい。
誰かに言えただけである程度救われた気分になる、まったく自分は単純だ。
アリスさんはあまり驚いてないみたいだった。ハンカチでは驚いてたのに。
でも動揺はしているみたいで、声に少し力が入っていた。

いつの間にか、アリスさんの家の目の前に着いていた。
「結果的に家まで送る形になっちゃったね」なんて言って笑ってみたけど
アリスさんは今度は笑い返してくれなかった。本気で俺の事を考えてくれているんだろう。
とりあえず俺も黙った。黙ったら目線が勝手に下に。俯き加減になった。


17 :名無しちゃん…電波届いた?:2010/12/30(木) 23:11:05
「怖い?」
アリスさんがストレートに俺の心臓を射抜いてきた。怖い。
どうしようもなく怖い。高いような、暗いような。
俯いたまま頷いたら、アリスさんは「だよね」と言ってくれた。
人間の寿命の概念を捨て去ったはずのアリスさんは、俺に同意してくれたのだ。心が揺さぶられる。
「怖いなら丁度いいものをあげるわ。今日じゃなくてまた今度、家まで持って行ってあげる」
アリスさんが言う「いいもの」はきっといいもののはず。俺はお言葉に甘える事にした。
アリスさんによると、その「いいもの」は俺に勇気を与えてくれる素晴らしいものだそうだ。
何だろう、見当もつかないが、きっとすごいものに違いない。
あふれ出る感謝の言葉をアリスさんに浴びせたら、今度はちょっと困った顔をして
「やめてよね」と言われた。やめた。

「幽香には言ってないんでしょ?言いなさいよ、この後絶対言う事」
アリスさんがいつの間にかお母さんみたいになっている。
口がまたへの字になっている。ゆうかりんにちゃんと言い出さないと怒られてしまいそう。
ゆうかりんがどんな反応をするのか、それがだんだん怖くなってきたんだと言うんだけど
今度のアリスさんは「駄目。言いなさい。」と折れてくれない。
目を伏せつつ逸らしつつ、アリスさんと口約束を交わす。
「大丈夫よ、幽香ならあなたを受け止めてくれるわ」と言って、
正面から抱きかかえるようにされて、肩を叩かれた。その後目が合う。優しい笑みだった。
ありがとう、アリスさんに話せてよかった。そう告げたら、「私も聞けてよかった」と返ってきた。
アリスさんは優しい。

帰りは一人で大丈夫なのか、この子をつけようか、と寝ているオルレアンの首の所を持って俺に見せる。
俺は走って帰るから大丈夫だと告げて、適当に駆けだした。またお茶でも飲もうって言って。
帰り道は少しだけ足取りが軽かった。だが自分が死ぬことには変わりない。
でも軽かった。「浮き足立っている」と言ってしまうと露骨だろうか。そこまででもないか。

18 :名無しちゃん…電波届いた?:2010/12/30(木) 23:11:30
12/7 あと8日

勢いよく庭に何かが落ちてきて、ついに幻想郷にも火星人の侵攻到来かと思ったんだけども
よくよく見てみたら文さんだった。速いとそれだけ威力も出る、少し土が盛りかえった。
気前良さそうに俺に挨拶をしてくれる。
どうしたのかと聞くと少し前の話を持ち出されて、なんでも「やっぱりカメラ貸したげる」ということらしい。
なんだかすごい楽しそうだ。商売道具を貸すっていうのにこんなに笑うものなのか。
スクープはどうなったのか、単純な興味で聞いてみたら言葉を濁される。企業秘密という奴?
でも俺は写真より大切な一枚の絵を得たわけだから、今になっては必要がなくなってしまったので
やんわりと謝罪とお断りを申し上げる。あまり気にせずやんわりと俺を許してくれて、
そして「頑張ってくださいね」とよくわからない応援を残してくれて、彼女は飛び立って行った。
ついでに新聞も置いていってくれた。突飛に見えるが、よく読むと当たり障りの無い記事、
つまるところいつも通りの内容だった。

アリスさんに言われたことを思い出す。
『必ずゆうかりんに伝える事』、アリスさんは俺を受け止めて、そう助言してくれた。
それなのに結局のところ俺は彼女の行為を無駄にしてしまっている。
まだ、ゆうかりんには何も言ってない。
言った事があるなら「最近ちょっと疲れてる」という露骨なアピールくらい。

今日はゆうかりんと畑の手入れをしている。
主に白菜。白菜は日本人の冬を代表する野菜だと思っている。
向日葵畑の反対側、200年前にゆうかりんが見守る中俺が耕した畑。
まだ俺に心を許していなかった時代のゆうかりんが、俺に試練を与えるようにして、
怖い目でじっと見つめる中、見よう見まねでクワを手に耕したこの畑。
あの時言われた「おつかれさま」は、今でも俺の耳に残っているようだ。
少し恥ずかしそうに、それでいてなんとなく悪びれるようにして俺を労ったゆうかりん。
なんだかすげえ嬉しかった気がするなぁ。

19 :名無しちゃん…電波届いた?:2010/12/30(木) 23:11:41
冬は寒い程白菜が甘くなる、なんて話をしながらゆうかりんと畑を見てまわった。
大玉の白菜、そのうち一つを軽々プチッと引き抜いて、
「今日はお鍋ね」なんて言って微笑むゆうかりん。
俺に元気が無さそうだから、臭くて身体にビンビンくるような野菜をたっぷり入れるのだと言う。
そんな事しなくても俺はゆうかりんが居てくれるだけで元気になるよ、なんて口から糞を吐きながら
いつもとは違ったちょっとダサめの作業着姿のゆうかりんにぐっと抱きついてやると
「こーら、誰かが見てる」なんて言いながら、畑にポイと捨て倒されてしまう。
背を土に受け止められ、頭は白菜にカチ当たる。割と固くて痛い。
そんな俺を見て子供みたいに声を上げて笑うゆうかりん。その笑顔が眩しくて。

冬の土の冷たさを背中で感じながらますます思う。
ゆうかりんに言えるかって。自分がこの土に還るなんて言えるか。
普通にゆうかりんと暮らしているだけなのに勝手にハードルが上がるのも困りものだ。
俺はどうしても言えない。ゆうかりんのこの笑顔を叩き壊すのが怖い。
逃げている。自分が死ぬという危機的状況が迫っている中でも俺は必死で逃げている。
歩く力は無いなんて言っておきながら、楽な方へとずんずん進んで行くようなもの。
表面上はゆうかりんの事を考えているように見せながら、ゆうかりんを残して自分が消えることで
一番迷惑がかからないと思っているのだ。見上げたクズ根性。

だがそうは言っても怖いものは怖い。こんなに怖いとは知らなかったんだ。
露骨な恐怖が両手で俺の心臓を鷲掴みにしているよう。正直、どうしようもないんだ。
だからもう、言わないというよりは考えないようにしている。
ゆうかりんだけじゃなくて自分からも逃げているんだ。本当に、全力で。
やっぱり自分は無力なんだと気付かされるととたんに悲しくなるから。

20 :名無しちゃん…電波届いた?:2010/12/30(木) 23:11:49
少し前まで笑ってたはずなのに、ゆうかりんの顔には曇りがかかっている。
「どうしたの、どこか打った?」なんて人を地面に投げ飛ばしておいてよく言うよ。
ゆうかりんを悲しませるのはいけない。できるかぎりゆうかりんには笑っていて欲しいんだ。
不意をついてゆうかりんの手をぎゅっと引いてやって、お返しだとばかりに地面に引きずり込む。
土の上で汚くゴロゴロしながら思いっきりスキンシップしてやろう。そう思ったのに、
勢いよく引っ張り過ぎてゆうかりんの頭が俺の口にゴチンと当たった。超痛かった。
その上ゆうかりんには怒られた。全く、なんてことだ。
血が出てるかもしれない、って言ったのにゆうかりんは取り合ってくれず、
「自業自得よ」なんて言って俺じゃない方向を向いている。
でもなんだかんだでお薬をさっと用意してくれるあたりがゆうかりんらしいというか。
それも「舐めてりゃ治るでしょ」とか言いながらのお薬。ゆうかりんだなぁ。

21 :名無しちゃん…電波届いた?:2010/12/30(木) 23:12:02
12/8 あと7日

定期的に訪問販売、もとい押し売りに薬屋さんの女の子が来る。
長い耳をふよんふよんと頭上で揺らした、背の低めの女の子。
とりあえず今日は、妖怪用の風邪薬をいくつか、あとは夜にスゴくなるようなドリンク。
慣れた手つきでお金を受け渡しをする。その時に、特に何の意味も込めず、
「死ななくなるような薬って、ないもんですかね」なんて言ってみたら
普通の顔のまんまでお金を詰めながら「蓬莱の薬の事ですか?それなら姫様が」とか言い出した。
いかにも「ありますよ」的な返し方をされたのでびっくりする。本当に死なないのだろうか?
どんな病でも治す薬だとか、それとも寿命を延ばすだとか・・・どっちにしろ興味がある。
神社に出かけたゆうかりんに置手紙を残して、俺は女の子と一緒に迷いの竹林へと足を向ける。

どっちを向いても同じように竹が生えているだけなのに
この女の子には方位磁石でもついているかのようにサクサクと進んで行く。
そして着いたのは立派なお屋敷。何度かは直接お薬を貰いに行った事があるが
その時はゆうかりんに掴まって空を飛んでの来訪だったから地続きで行ったのは初めてかも。
姫様というのは、前に聞いた話ではこのお屋敷の偉い人で、月に住んでいたとか。
そして今歩きながら聞いた情報によると、なんと「不老不死」という存在であるらしい。
文字通りの意味ならば、それはなんとも信じがたい事ではあるが、いや、信じられない。
死なないなら今の自分みたいな悩みも無いのだろうか?うん、やはり気になる。
何か自分にプラスになる事があるといいんだが。



22 :名無しちゃん…電波届いた?:2010/12/30(木) 23:12:18
「突然のご来訪申し訳ありません本日はご面会をお許し頂き・・・」
「あー、そういうのいいから。めんどくさいし、正直私わかんないし。」
礼儀の正しそうな言葉を並べたら真っ向から潰された。逆の意味で面食らう。
月のお姫様はなんともけだるそうに座っていた。じろじろと俺の顔を見る。
とても長い黒髪が地面に広がっている。美しいな、髪だけでやはり品の高い方だとわかる。
薬売りの少女は傍に静かに立っている。躾が行き届いているのかなぁ。
「で」
少し身体を起こして、改めて自分の顔を見られる。
上から下へ、下から上へ、今度は全体を舐めるように見られて、また口を開く。
「イナバから聞いたわよ。蓬莱の薬に興味があるんですって?物好きよね」
役に立つ薬売りの少女だ、もう話をつけておいてくれたらしい。
「生憎だけど、何も教えてあげられないわよ。飲んだら死なない、ってだけ。残念ね?」
下手したら空よりも大地よりも大きい事を一気に一掴みで話された。
そしてどうやら俺に食わせるモンは何も無い、ということらしい。
その姿からは「言えない」というより「言いたくない」という声が聞こえてきそうだった。
ため息をふぅと吐かれる。つられてこっちもひとつため息。
後に、たらたらと口を開いてくれたのだが、
その薬は「あまり面白いものじゃない」らしい。「薦められるものでもない」とも言った。
そして、「どうせあんまりおいしくないだろうから」と言われた。
何を考えてるのかはよくわからなかったが、おいしくないなら確かにごめんだな。
それに、本当はそんなうまい話はないのかもしれないし。
死ななくなるなんて、やっぱりありえない。生き物だから、最後は死ぬんじゃないか。
そう思ったら勝手に納得して、そしてゆうかりんの所に帰りたくなった。

「薬よりもおいしいお菓子の方がいいと思わない?」
柔らかい笑顔を覗かせて、彼女は薬売りの少女にちょいちょいと指示を出した。
こんな表情もできるのか、と思う。年端もいかない少女のようで、どこか可愛らしい。
さっきの少女が廊下を行って、戻ってくる。何やら高そうなお菓子が盛られてきた。
「ま、ゆっくりお話でもしましょう。遠慮しなくていいから。」
どうやらすぐ帰る事はできなさそうだ。

23 :名無しちゃん…電波届いた?:2010/12/30(木) 23:12:30
少し話して、少し食べて、少し打ち解けた気がした。
「死なないってどんな感じなんですか」と聞いてみたらこちらを見ずに
「うーん、どうって言われても普通よね。死なないのが普通。」と帰ってくる。
自分は死なないのが普通で、他の生き物は死ぬのが普通。普通だから何とも思えない。
むしろ、何とも思えないらしい。そういうものなんだ。
「ふーん」と返したら、それでいいと言わんばかりの顔を向けられた。
なんとなく顔を逸らした。

いきなり伺ったのに最終的にはお土産なんかも貰ってしまって
なんだか悪いなぁ、なんて思いながらお屋敷を後にする。
お姫様が、お姫様なのに、子供みたいに手を振りながら
「また来ていいから」なんて言うんだ。
その「また」が来るなら、何度か来てみたいものだと思いながら、真っ暗の竹林を走った。

道には迷うし、帰ったら帰ったでゆうかりんに怒られるしで、総合的に見ると厄日だった。
「こんな書き置き一枚で私を黙らせられると思わないことね!」だって。
次からは二枚、いや三枚くらいにしておこう。ゆうかりんはわがままだなあ。


24 :名無しちゃん…電波届いた?:2010/12/30(木) 23:12:42
12/9 あと6日

お昼よりは前にゆうかりんを起こして、出かける準備をさせる。
「デートの約束なんかあったっけ」なんて言うんだけど元々言ってないんだよね。
今日は白玉楼へ行きます。
何しに行くのか、ってめんどくさそうに食いかかってくるゆうかりんを適当にいなして
「用足しだよ」って言っておいて、俺自身も出かける準備をする。
いくら顔を洗ってもスッキリしない気がする。自分自身に「そんなものだ」と言い聞かせて
適当にハンガーから上着を外して袖を通す。

白玉楼の方は寒い。土地としても高い所にあるし、
そして何より霊的な寒さも持ってると思うんだ。
お化けって首筋にゾクッと来るような寒さを持ってる気がしないかい、あれだよ。
まあ冬だからどこも寒いんだけども、あえてそういう事は言わない。
道中でお世話になってる虹川さん姉妹にお会いして少し話し込んだりして
とぼとぼ歩きながら妙に長い階段を登りきる。

白玉楼の周りには霊魂のようなものがふよふよふよふよしていて
なんとも幻想郷で浮世離れした雰囲気がすごく特徴的だと思う。浮世離れしてるんだけど。
白玉楼の主は笑顔で俺を出迎えてくれた、珍しい来客は嬉しいのだと言う。
手土産に作ってきたアップルパイを見せたら今度は露骨に3倍くらい喜んでくれた。
ついつい「わかりやすい」と言ってしまうと、専属の庭師さんに「貴方程じゃないですよ」と突っ込まれる。
ばつが悪そうな顔で立っていた。挨拶が遅れたので頭を下げる。
とりあえず図々しくも中に通してもらう事にした。

25 :名無しちゃん…電波届いた?:2010/12/30(木) 23:13:25
「私に何かお願い事でもあるのかしら?」
白玉楼の主の幽々子さんが背中側からくっついてくる。
肩の上から腕を回して、無理やりおんぶさせるような体制。
こんなところをゆうかりんや妖夢さんに見られたら大変です、って言うんだけど
件の二人は向こうで庭の草木の手入れについて話し合ってるから大乗うだそうで。
大丈夫だから別にいいでしょ、って言って、いつもゆうかりんが甘えてくる時みたいに
俺の背中側でもぞもぞってやる幽々子さん。
観念したのでそのままおんぶして、最初に通された客間まで戻って、
畳の上にぺいっとふり落としてみる。「ああん」みたいな声を上げて転げた。
うん、威厳も何も、どこにもない。幻想郷の住人は、割とこんなものなんだろうか。

「話してみるなら今がチャンスよ」と言って、俺の顔を覗きこむ。
お互い向かい合って炬燵に入り、間にある蜜柑を弄ったりしてみる。
確かにゆうかりんが居ないうちに聞いておきたい事が一つや二つあるので聞いてみる事にしよう。
まず一つ、「俺が死んでもゆうかりんにまた会える可能性はあるか」という事。
何か問題らしい問題がなければ、俺も転世や成仏を待つ間にこの白玉楼で時間を過ごすはずである。
その間にゆうかりんがここを訪れてくれれば、なんともドラマチックでロマンチックな再会となるわけで。
ゆうかりんにまた会えると思えば俺だって心強い、地獄に落とされても割と大丈夫な気がする。
真っ直ぐ尋ねる。どうでしょう、幽々子さんの目を見て、質問してみた。
幽々子さんはあまり悩まずに「できるような、できないような」と言った。
確かに俺が言ったように、地獄での裁きを終えた後に白玉楼に来る事はできるが、
姿かたちがそこらへんに浮いているような霊魂になった状態で会うのもどうかと言われた。
それに霊魂になった自分の側からはゆうかりんに触れることも喋りかける事もできないらしい。
誤算だ。当たり前すぎる話なのにだいぶ誤算だった。
物言わぬ霊魂の俺に対峙してもゆうかりんもどうしていいかわからないだろう。
これは困る。つまるところあまり望みは無いみたい。


26 :名無しちゃん…電波届いた?:2010/12/30(木) 23:13:37
甘えるような声を出して、「幽々子さんなんとかしてくださいよ」と言ってみた。
彼女は「うーん」と首をくいくい動かした後に笑いながら話を続ける。
「これが貴女の旦那よーって言って会わせる事はできるけどねぇ、
 でも私、そんな事してやる義理も無い気がするの」
くすくす笑いながら言われた。なるほど、だった。
掴めない。

他にも質問は用意してきた。
「どうやったら枕元に立てるの?」だとか、「生霊って何なん?」とかだ。
それらの質問もふらりふらりとかわされるようにして返ってくるのだが、
結局のところ「素人には難しい」ようなものらしい。
この世に残りたいというすさまじい程の未練、のようなものがあれば可能かもしれないとは聞いた、
それを聞かされた後に頭をてちてちと叩かれ
「でも関係なさそうよね、あなた毎日幸せそうだもんね」
なんて言われる。同意していいものか、否定するべきか。
そして、やっぱりと言ってはやっぱりなのだが、何があったのかと尋ねられる。
「自殺?」と聞かれたので「自殺は怖いからあまりしたくない」と素直に返す。
彼女によると、どうやらそんなに怖がることでも無いらしい、が、今はやめておこうと思う。

いや待てよ、もしかして、自殺が最良の選択なんじゃないだろうか?
ずっと生きているつもりで「自殺はしたくない」なんて言ったが、
ゆうかりんの目の前で手を振って飛び降りるような、ある意味潔いような行動こそが
今の自分に求められてるものなんじゃないだろうか。
まとまりのない考えでも今の俺には十分だったらしく、勝手に頭の中で渦を巻く。
正確な判断はできなさそうだったので、目の前の亡霊の嬢に意見を伺う事に。
「誰かに殺される、っていうのはどう?」
また新たな考えが出てきて、俺はもうどうしたらいいのやら。


27 :名無しちゃん…電波届いた?:2010/12/30(木) 23:13:50
瞬間、何かに倒される。
さっきまで炬燵の向かい側にいた幽々子さんが、俺の両腕を地面に押さえつけるようにして、
俺を押し倒している。いきなりのことで、何がなんだかわからない。
俺の顔を覗きこむ彼女の顔には影が降りていて、いつもとは違った印象を感じた。
舌なめずりをされる。
「痛くない方がいいでしょう?眠りに落ちるように、すぐやってあげるから・・・」
改めて考えさせられる彼女の能力。死を操る。
たぶん彼女がその気になれば、俺は箱からティッシュを引き抜くような短い時間で
魂を抜き取られてしまうのだろう。勝ちだとか負けだとか、そういうのよりもっと露骨な結果。
広げた風呂敷が、ふっと風に飛ばされてしまうような。そんなあっけなさ。
声を出そうにも、声が出ない。
身動きもとれない。そして目の前の彼女は、間違いなくやる気だ。
「そう思ったから私のところに来たんでしょう?」
何か言っている。きっと俺が背負っている何かを理解した上で強行手段に出るのが最善だと思ったのだろう。
俺にとっての最善か、ゆうかりんにとっての最善か。

顔が近づく。桜のような美しい髪の毛が垂れ下がって、俺の顔にかかる。
「目、つぶって?」
いけない想像を巡らせるような甘い声で彼女が囁く。
声を荒げようとも、手足をばたつかせようとも思ったのだけども、
自分の身体なのかどうかわからない、まったくいう事をきいてくれなかった。
変な話だが、二週間で死ぬと言われたあの日よりもずっと、死ぬということが身近に感じられた。
ああ、死ぬ。と思ってしまうと身体に力が入らなくなる。
ふっと何かが軽くなった。

28 :名無しちゃん…電波届いた?:2010/12/30(木) 23:14:01
「いい加減にしてください!」
手入れの行き届いた襖は、思い切り開くといい音がする。スパーンて。
庭師の妖夢さんが仁王立ちしてこちらを見ていた。その後ろにゆうかりん。
「幽々子様、必要以上のお戯れはどうかなさいませんように」
とかなんとか言いながら、布団を剥がすように無理やり幽々子さんを動かす。
困ったような顔で「つれないわー」なんて言いながら、幽々子さんは妖夢さんに連れて行かれた。
首根っこを掴まれたまま、白玉楼の住人達は向こうへ消えて行った。
間一髪だったのだろうか、よくわからないけどどうやらまだ死んでないらしい。
押し倒された体制のまま深呼吸をついた。ふう危なかった。
なんだかんだで死ぬのは怖い。そう考えさせられる結果になった。

助かった、みたいな感情のせいで忘れていたんだけど
そうだゆうかりんも居たんだった。思いっきり俺の腹を踏みつけてね
「楽しそうな事してるじゃない?あ・な・た?」なんて言って
カカトで肋骨の下の所をグリグリするんだよ。
全くね、邪悪の化身ディオ!みたいに顔に影が降りているよゆうかりん良くないよ。
それに俺はもうちょっと優しく扱うべきだよ。そう主張してもグリグリを止めてくれなくてね。
笑顔のまま一通り俺を虐げぬいた後に、そのまま怒って帰ろうとするんだ。
「そういうコトするんなら、せめて私が居ないところでやって」なんて言いながら
非常に良くない勘違いをされたままゆうかりんは行こうとするの
俺は白玉楼の主やその従者に別れの挨拶ができないまま、ゆうかりんを追って屋敷を後にする。
なんと失礼な客だろうか、とは思うものの俺にはゆうかりんを追う仕事があるので急いで出て行った。
ゆうかりん、飛んで行くんだもん、追いつくのが難しかった。

死のプレッシャーを目の前にして、ギリギリで解放されて、
そして恐怖を覚えた俺はそのまま自分の家に帰ってしまった。客観的に見るとこんな感じ。
誰かに作られたシナリオのような。そうじゃないような。


29 :名無しちゃん…電波届いた?:2010/12/30(木) 23:14:14
12/10 あと5日

ゆうかりんと並んで散歩。俺にとってはいつものことだ。
俺はよくゆうかりんと散歩に行く。ゆうかりんが言うには、散歩はいいことらしい。
「夫婦間の健康にいいのよ」なんて笑ってゆうかりんが言う。
なんだいそれ、なんて返したりして。

俺の右腕にはゆうかりんがべったり。腕を離すまいとしっかりしがみついている。
そして俺の歩幅を縮めるような体重の掛け方をしてくる。これが俺とゆうかりんの常。デフォルト。
そのまま気の向くままにあっちへ行ったりこっちへ行ったり。
行った事の無い場所なんて無い。どんな場所でも「ああ、いつだか行ったね」って言えちゃう。
幻想郷のほとんどの場所は俺とゆうかりんで足跡を付けたような気がする。
どこへでもぽくぽく歩いて行く。足があるから歩いて行けるからね。
散歩っていうのはすごくいい、心が勝手にリフレッシュする。
犬の散歩とか、そりゃああんなに頻繁に行くわけだよと思った。
一日中鎖でつながれてたら鬱憤とか溜まりそうだからね。犬って微妙にかわいそう。

行き先を決めるのは大抵ゆうかりん。
今日はどっちかな、あっちかなこっちかなと脳内で想像をめぐらせていたら
何の変哲もない森の中の道へ向かう事になりました。いつも通りの道だ。
人里だの神社だのアリスさんの家の方だのに行く時に向かう道。
今日は冬なのにスッキリと晴れたいい天気で、それゆえ肌寒くもあったんだけども
やっぱり天気がいいとなんとなく気分がいいもので楽しいお散歩となるわけで。
ゆうかりんと二人でのびのびと、それでいてしっかりと歩く。
ただ歩いてるだけじゃない。意味があるような、あるようで無いような歩き方をするんだ。


30 :名無しちゃん…電波届いた?:2010/12/30(木) 23:14:26
「寒いね」「うん」
なんてそんな、それこそ道端に転がってるような会話をしながら
ゆうかりんと俺が歩きすすむ。目的地があるわけじゃないけど。
途中で妖精だのと戯れたり、お花を見つけて足を止めてみたりする。
ゆうかりんはお花に詳しいからどういうお花をみてもそれが何だかわかるみたいで
嬉しそうに俺に説明してくれる。
「幻想郷に知らない花は無いわ」なんて胸を張って言うゆうかりんがすごく可愛い。
この笑顔こそが花だと、そんな何百回も言った褒め方をしてやると、
「それ何回目よ」だなんて思った通りの返し方と笑顔が俺に返ってくる。
この感覚がとても心地いい。「当然」を踏みにじってメチャクチャにするような傲慢な感覚。
ゆうかりんにわざと自分を跳ね返させてる。卑怯だなぁとは思うけども、所詮自分はそんなもの。

まだまだ歩き続ける。さっきの花の花言葉まで教えてもらった。
ゆうかりんは物知りだねって言うと、くすぐったそうな顔をする。
ふと、つい気を緩めてしまって「あの花は咲いてないかな」なんて言ってしまった。
ゆうかりんがその言葉を拾って、「あら、どんな花?」って聞き返される。
腕をぎゅっとしながらね。俺としては口を滑らせてしまった類なのでなんとかやり過ごそうと
関係ない方を向いたり足を速めたりしてね、そっけなくするんだよ。
名前だけはよく聞く花なんだけど、ゆうかりんに変に勘繰られても困るので今日は無し。
持ってくるなら持ってくるであとちょっと後に見たい。

時期は冬じゃなかったけど、丁度こういう変哲の無い場所に咲いてたんだよなぁ。
ぽつん、って感じで。凛々しいだとか、寂しそうだとか、そんな感じじゃなくて、
何を考えてるのかわからないような、そんな独特の花。
やっぱり冬には咲いてないのかなぁって、ゆうかりんにじゃなくて空に捨てるように呟いて、
そのまま歩いていく。

31 :名無しちゃん…電波届いた?:2010/12/30(木) 23:16:57
12/11 あと4日

そうだ、クリスマスをやろう。クリスマスをやってしまおう!
ぼーっとしてたら思いついた。12月と言えばゆうかりんとのクリスマス、クリスマスを前倒ししてしまおう。

いきなり拳を握りしめながら立ち上がった俺にゆうかりんは不審そうな目を向ける。
「どうしたの?何受信したの?」なんて言われてしまいそうな視線。
そんな視線を目には見えないマイクロファイバーか何かでいなしつつゆうかりんの肩をガッシリ掴んで
ゆうかりんにクリスマスの開催がだいたい13日くらい前倒しになる事を伝えるよ。
理由は適当にとってつけた。我慢できないだとか、早い方がいいだとか。
何ならクリスマスをちゃんとした日にもう一回やってやってもいいとも言った。
理由なんて全部嘘だけど、一つだけ本当の事がある。
クリスマスくらい、ゆうかりんと過ごしたい。

物より思い出、という言葉がある。
キャスター付きの大きな旅行カバンを買うよりも、ゆうかりんと一日過ごした記憶の方がいいに決まってる。
少なくとも俺はそう信じている。

32 :名無しちゃん…電波届いた?:2010/12/30(木) 23:18:10
「例年のアレ、やってよ」とゆうかりんにお願いする。
ゆうかりんは「もうやってる」みたいな顔で俺を見てため息を吐いた。
よくよく見返してみると、ゆうかりんの目の前にはちっちゃいモミの木が。
言われる前に、既に終わっていた。ゆうかりんたら聞き分けのいい子供みたい。
先ほど、ゆうかりんにあらかじめ用意しておいたモミの種を渡した。
それをゆうかりんの能力の応用で地面に植えて、『語りかける』ことによって
急速に生育を促して一気にこのサイズまで成長させたというわけだ。自由自在ご都合主義。
我が家ではこんな感じで超自然なクリスマスツリーが手に入るので、逆にまがいものを見ないくらい。
あとはこのツリーに飾りつけをしたり、余裕のある時はライトアップなんかしちゃったりするのが毎回のクリスマス。
ツリーの一番上は星だったり、あるいはハートマークだったり。ハートは似合わないと思うんだけど。
このくらいのサイズでいいか、と俺に聞いてくるゆうかりん。もちろん大丈夫だ。
お疲れ様だねと声をかけるとフンと鼻を鳴らされて向こうを向かれてしまう。
「別に、このくらいなんとでもなるからいいんだけど。」だって。
苦笑しながら、今度は一緒に飾りつけ。飾りを物置から出してきた。

ゆうかりんと一緒にやると、どんな事でもすぐ終わってしまう気がする。
飾りつけも本当にすぐ終わった。二人でこれをあっちにこっちにってゴタゴタ騒いだわりには
最終的な意見は必ず一致して、何の変哲もない、ごく一般的なクリスマスツリーが出来上がった。
「なんか、もうクリスマス気分ね」なんてゆうかりんが言う。実際はまだ数週間あるのに。
でも俺にとってはクリスマスは今日であって明日な訳だからクリスマス気分で間違いは無いんだけど。
他に何か必要かと考えたところあるものが脳内に上がってきたのでさっそく確認に入る。
うん、ある、箪笥の中に、サンタ服。

33 :名無しちゃん…電波届いた?:2010/12/30(木) 23:18:51
サイズは完璧にゆうかりんに合せてあるサンタ服。しかも二種類。
肩だの胸元だのが開いててそれにミニスカートを合わせる媚び媚びなサンタ服と
親の仇というくらい露出を嫌って長ズボンで首元までボタンで止まる本格サンタ服。
ゆうかりんの気分によって選べるし、何ならゆうかりんにここぞとばかりに分身殺法して両方着てもらってもいいしね
全くこれだからクリスマスってのはやめられないんだ。いいイベントを生んでくれたものです。異国の神。
きっと蛇よりも蛙よりも理解のある神様に違いないね。

箪笥の中を確認してニヤニヤしてたらゆうかりんに感づかれたみたいで
「・・・そういう事ね」なんて言われて、そして耳をひっぱり上げられてしまった。
すげえ痛い。耳からゲヘナフレイムが出そう。

まあ何はともあれ今日はクリスマスイブで明日はクリスマス。
他に何か居るものはあるだろうか?飲み物は明日買いに行くとして、
他は無いだろうなと再確認して、今日はテンションを落とさずこのまま過ごした。
やはりある程度自分に無理をさせるのも大事かもしれない。
勢いはあった方がいい。

34 :名無しちゃん…電波届いた?:2010/12/30(木) 23:19:32
12/12 あと3日

「・・・貴方たち、何やってるの?」
いきなり現れたアリスさんには理解できなかったのだろうか。
表にはクリスマスツリーが飾ってあるし、テーブルの上には七面鳥、
ゆうかりんには結局ズボンの長い方のサンタ服を着せたし、何故か俺はトナカイの被り物。
これを見てクリスマス以外のイベントだと思ったならその理由をA4用紙に書いて提出してもらいたいものだ。

「何って、クリスマスよ」
「何って、クリスマスだよ」
トナカイの頭を外して喋る。ゆうかりんと発言が被った。
今、俺とゆうかりんは楽しいクリスマスの真っ最中。
真昼間からそれっぽいスパークリングワインを開けてゆうかりんと騒いでる。
少し前にはクラッカーなんかも鳴らしてみたりして。パァンっていい音がしてテープや紙吹雪が舞って、
そして最終的に俺が掃除するのが面倒になるんだよ。大したアイテムです。

クリスマスはあと十日以上も後のイベントだと、アリスさんに諭すように言われた。
冬の寒さで頭がおかしくなったと思われているのかもしれない。
普通はそういうのは夏の暑さのする事だと思うけども、今の俺なら狂わされてもおかしくない。
アリスさんはただただ普通に、いつものように俺とゆうかりんの表情と
お茶と会話を楽しむために俺とゆうかりんの家を訪れてくれただけだった。
これこれこういうわけで、と全てクリスマスを前倒しするのに至った表向きの理由を話したら
「ほんと平和よね」という一言で片づけられてしまった。

35 :名無しちゃん…電波届いた?:2010/12/30(木) 23:20:26
アリスさんに無理やりサンタ帽を被せるゆうかりん。
上海蓬莱にも渡したんだけど、大きすぎて寝袋みたいになってしまった。
どうせ入るなら、という事で靴下も渡してやる。これも寝袋みたい。
というわけでパーティーに新たな参加者が加わりました。
でもこの新しい参加者さんは「メリークリスマス?」って言っても「メリークリスマス」って返してくれない。
それは困る。だって今日はクリスマスだから。

適当にシャンパンを飲んだりお料理を食べたり。ゆうかりんがアルコールにあてられて
ちょっと物腰がふにゃふにゃっとして来た頃だよ。
「今日がクリスマスなら、あれを持って来ればよかったわね」とつぶやくアリスさん。
あれ、というのはあの晩に俺と話した「いいもの」の事らしい。
何も知らないゆうかりんが「プレゼント?」って言って目を輝かせている
「まあ、そんなところ。ちょっと待って、今持ってこさせるから」というアリスさん。
わざわざ持ってこさせるのは悪いと思うんだけど、本人が「すぐ終わるからいい」って言うんだ。
そのままアリスさんは懐にしまっていた人形達を展開、魔力の糸をつたわせてちょいちょいと指示をするんだ。
そして窓から飛び立って行く人形達。オートリモート?便利ですねそれ。
「少しだけ時間がかかるわ」とか言ってたので、その間にとシャンパンをもう一杯注いでやった。
どうぞ、と紳士っぷりを効かせて見栄を張る。クスッと笑われて感謝を告げられる。
「でも私、そう簡単に酔いつぶれたりしないけど。」なんて言うアリスさん。そんなつもりも余裕もありません。
ゆうかりんが私も私もって言ってうるさいんだけど、それ以上飲んで寝られても困るので麦茶にしなさい麦茶。


36 :名無しちゃん…電波届いた?:2010/12/30(木) 23:21:17
「大丈夫?」
ゆうかりんに聞こえないように、アリスさんが耳打ちしてくる。
何が、って返したらアリスさんが困ったような顔をするので自分は大丈夫だと返すんだけど、
でもどうやらそうじゃないらしい。ゆうかりんが、という事らしい。
まだ言ってない。アリスさんとあの晩、約束したはずなのに。
隠してもアリスさんには見透かされそうだと思ったので素直に告白する。
俺がまだへたれているという事実を知ったアリスさんの反応は、なんというか薄かった。
目は少し細まった。「やっぱりね」と言いたげな感じだ。
ハッキリ言って、言うのが怖い。という事もアリスさんに伝える。
「そんなの知らないけど」って、無情な響きしか返ってこなかった。

「今逃げるのが幽香にとって一番辛いのよ」と、アリスさんが言う。
そしてゆうかりんの方をチラッと見る。ゆうかりん、あんなちょっとのアルコールでも駄目なんだ。
さっきフラフラとしたままソファの上にぶっ倒れてそのまんま。はしたない恰好で動かない。
そんなゆうかりんを見ていると、やっぱり現実味が薄れるような気がする。俺が死ぬという現実。
アリスさんの言葉に「それはわかるけども」って返したけども、次の言葉が出てこなくて、
どうにもならないのでトナカイの頭を被った。
トナカイの中は真っ暗だった、望む言葉も転がってなかった。
トナカイの皮を通した向こうから。「お願いだから逃げないで」と悲痛な声が聞こえる。
親身になってくれるのはわかるけど、そういう次元じゃないんだ。申し訳ないけど。
もう自分はこの時点で終わっているんだ、自分の道が絶たれて、心が腐ってしまったんだ。
全てを投げ捨てて不貞寝してしまいたくなるんだ。

自分の口から「知った風な口をきくな」といった旨の言葉が出て、
それがトナカイの口から、というよりメッシュになっている鼻の部分から出た。
アリスさんが軽くため息を吐くのが聞こえる。その後に
「あなたのことは良く知ってるつもりだけれど」と続いた。
リスさんがマジでお母さんみたい。このまま抱きしめられたら救われるかな。
なんて馬鹿な考えも浮かぶ。

37 :名無しちゃん…電波届いた?:2010/12/30(木) 23:22:10
コンコンと何かが窓を叩く。上海だった。
「この話は後にしましょう」と言ってアリスさんが中へ受け入れる。
俺はゆうかりんを起こすように指示されて、ソファーの上のゆうかりんを揺り動かす。
「起きてるわよぉ」とは言うけれど、さっきまで寝ていたようにしか見えない。
ゆうかりんだらしないよ、なんて言いながら背筋を伸ばさせる。

アリスさんが咳払いして、俺とゆうかりんに向き直る。
「これが私からのプレゼント。今日はクリスマスだし、クリスマスプレゼントでいいや。」
そう言いながら人形を使って俺とゆうかりんに別々に包みを渡す。
綺麗にラッピングされている。俺のは手に収まるちっちゃい包み。
一方ゆうかりんのはすごく大きい。俺でもまるまる一人入れるんじゃないかってくらい。
アリスさんが少し嬉しそうに「開けてみて」と言うので、まずは俺から開けてみる事にした。
中から出てきたのは小さい人形だった。赤い服と緑の髪が可愛らしい。
「私だ」って横からゆうかりんが言ってくる。確かにこれはゆうかりん。
手のひらサイズで、フェルトでできている、デフォルメの利いた俺のゆうかりん。
中に入った綿がふよふよと指を押し返す。
「ぎゅっと握りしめても壊れないから」ってアリスさんが。得意満面に。
これは本当に嬉しかった。肌身離さず持っていてやろう。ゆうかりんを。
アリスさんにお礼を言うと、少しだけ笑ってくれた。

38 :名無しちゃん…電波届いた?:2010/12/30(木) 23:22:58
ゆうかりんの方も開ける。
袋が大きいから開けるのが大変だった。どっちが上だのアリスさんに指示されて
いざ開けてみると、中から出てきたのは俺だった。
俺。自分で言うのも変だけど間違いなく俺。ゆうかりんがびっくりしてる。
目を閉じた俺が直立していた。これも人形なのか、俺の人形。
驚く点はまだまだある。どう見ても人間にしか見えないところとか。
自分のようなこの人形の右手をぎゅっと持ってみたら、生き物としか思えない感触が返ってくる。
ゆうかりんはずっと目を白黒させている。アリスさんに、こんな人形もあるのかと聞いてみると
「人形というか、抱き枕かもね」だなんてゆうかりんのツボを刺激するような事を言う。
改めて見てみてもどこからどう見ても俺。1/1スケール。等身大の俺。
ゆうかりんは「○○が二人になった」なんて子供の夢みたいな事を言いながら喜んでいる。
「大事にしてね」なんて言いつつ、口元に指を当てて笑うアリスさん。
サンタさんがすごいプレゼントをくれたものだ。

その後は、やっぱりシャンパン飲んだり適当に話したりなんてしてたら夜も遅くなって。
アリスさんは「今日はありがとう」なんて美しく社交辞令を述べて帰って行った。
更にシャンパンを飲んでもはや玄関まで見送りに行けないゆうかりんは置いといて、
感謝とか色々な意を込めて丁寧にお見送りする。
荷物をまとめて、人形達を連れて帰る間際、アリスさんは俺の方を振り返って、
俺の目を見ながら手を握ってくれた。両手で包み込むように。
アリスさんらしくない行動にドキッとさせられる。
そして「さようなら」なんて言われて。最後にはクスッと微笑まれて、
後はアリスさんは一度も振り返らず、いつもの凛とした態度のまま魔法の森に消えて行った。


39 :名無しちゃん…電波届いた?:2010/12/30(木) 23:26:22
見えなくなった後も少しの間手を振っていた。そして思い返させられる。
アリスさんにも迷惑ばかりかけてしまった。最後まで甘えてしまったし。
ここで何を感じるかと思えばアレだ、立つ鳥なのだから後を濁したくないな、なんて
やはり自分を中心に考えてしまう。悪い癖だ。
しょうがないことだと自分に言い聞かせてもやはり後味は悪い。
だがそんな気分も少しだけ、この小さなゆうかりんが癒してくれるような気もした。
小さいながらもとても精巧に作られたゆうかりんの人形。可愛らしい。
アリスさんの「パートナーを頼れ」というメッセージだと俺は受け取ったがどうだろう。
正解を聞こうにももうアリスさんには会う機会がない。少し悲しかった。

居間に戻るとゆうかりんが等身大の俺の人形とイチャイチャしていた。
自分を模した無機物に少し嫉妬してしまった自分がいる。申し訳ないが、少々乱暴にその人形をどかして、
人形がいた位置に俺が座り込んでやった。ずっとニヘニヘしてるゆうかりんの顔を寄せてみる。
ゆうかりんの顔は近くで見ても可愛かった。
その後は、まあなんというかクリスマスだからクリスマスらしい事をした。
とてもクリスマスらしくて、建設的で、生産的な行いだったと思う。
少し酒が入っていたせいか、随分燃えた。

40 :名無しちゃん…電波届いた?:2010/12/30(木) 23:27:04
12/13 あと2日

何が言いたいかっていうとさ、ゆうかりんはいい女なんだよ。
うん、いい女だよね、ゆうかりんより素敵な女性を俺は知らないよ。
知らないっていうのは忘れたって訳じゃないよ、他に居ないって意味だよ。
でもさ、俺は普通の人間なんだよ。
普通というよりは平凡みたいな、そんな感じなんだよ。
俺の顔を鏡で見ても、どんな角度で見てみても、輝きが見られなくてさ、
えっとさ、だからつまり何がアレかっていうと、不釣り合いなんだよ。
俺が不似合いなんだよ。ゆうかりんに俺が合ってないんだよ。
ちょっとね、ゆうかりんに対して俺は力不足かなって思っていたんだよ。
思ってたの。前から思ってたの、ずっと思ってたの。
そして俺はさ、この先もきっと追いつけないと思うんだよ。
不似合いのままなんだよ、このままじゃあきっと駄目なんだよ。
駄目なままなんだよ。ゆうかりん側からしても、きっとそれは駄目なんだと思う。
だからさ、ゆうかりん、別れよう。
今まで本当にありがとう。ゆうかりん大好き。でも別れよう。
きっと一緒に居ちゃ駄目だったんだと思う。最初から間違ってたんだ。
何度も言うけど、ゆうかりん、本当に、好きでした。うん。
だけどそれも今日までだよ。ごめんね。本当にごめんね。
荷物をまとめたんだ。と言っても、これだけだけど。
もうこの家には戻らないから、ごめんね。幸せに暮らしてね。
俺の事は忘れてね。お願いだから、すぐに忘れて。
今までありがとう。本当にありがとう。

41 :名無しちゃん…電波届いた?:2010/12/30(木) 23:27:44
自分でも驚くほどスラスラと言葉って出るもんだ。割と関心した。
本当はこんなこと言いたくないけどね。しょうがないよね。

「いい加減にして!」
そう言ってゆうかりんが、テーブルを叩いた。
叩いたのか壊したのかはわかんないけどテーブルがテーブルじゃなくなった。
もうリュックを持って外に出ようとしていた俺、肩を掴まれて、
ぐいっとゆうかりんの方に向きなおされる。すごい力で。

ゆうかりんは涙目だった。微妙に顔も赤かった。
「何かあるんでしょ?私が気づかないとも思ってたの?ずっと、ずっと隠して・・・」
って言って、ぷるぷると肩を震わせる。
あらら、ゆうかりん泣かせちゃった。これは正直なところ、非常に参った。
俺の肩をぎゅっと握って。はっきり言って超痛い。肩も痛かったけど別のものが痛い。
どうやらゆうかりんは、とっくの昔に気付いていたらしい。
気付いたとは言っても俺がどうなるのか、とは知らないと思うけど。
「何かある」って気づいていたらしい。思い返してみると、まあ、思い当たらないわけではない。
ちくしょう、最初の目標だった「ゆうかりんにあんまり心配かけない」は達成できなかったみたい。
駄目だな、何をやっても上手くいかない。

思い留まらせられて、ソファに座らされる。
もう二度と座る事が無いと思ってた。この赤いソファ。
ゆうかりんと俺で二人で座れるように、って「大き目の一人用の」を買ったんだっけ。
俺が腰掛けた上に、ゆうかりんが座って。身体をベタベタ触ると怒られたっけかな。
「夜まで待てないの?」とも言われたっけかな。

42 :名無しちゃん…電波届いた?:2010/12/30(木) 23:28:30
ゆうかりんの瞳が俺を射抜く。
「話して。」
正面から、潤んだ瞳。肩をがっしり掴まれて、目と目を合わせて。
「全部話して。全部話すまで、許してあげない。」
ゆうかりんはそう言って、俺の肩を軽くゆする。
許してくれないのはちょっと悲しい、けど許してもらえなくていい。
俺はゆうかりんの手を外して、ソファに深く座りなおす。
言えないんだ。もうどうしようもないんだ、自分でもわからない。
今言っても駄目なんだ。もうね、逃げ出したいんだ。
変な話になっちゃうけど、死んでしまいたい。本末転倒だね。
天を仰いで、カッコ付けて目を覆うように手をやってさ。ゆうかりんに言うんだ。
「ごめん」って。

気付くと俺はゆうかりんに抱きしめられている。
背中側からゆうかりんに抱きしめられている。
「離さない。」
ゆうかりんは全部受け止めてくれるつもりでいるらしい。
この場に及んでも話そうとしない俺は何によって動かされているんだろう。
意地か?慣性の法則とか、そういう難しいものだろうか。
それよりもっと簡単で、でも目には見えないような、ああいうのだろうか。
わからない。けど言った瞬間に、橋が崩れて落ちてしまうような気がするんだ。
甘えてるのかもしれない。いつまでたってもゆうかりんに甘えてる。
それはそれで納得だった。

43 :名無しちゃん…電波届いた?:2010/12/30(木) 23:28:47
ゆうかりんは俺の背中に顔を埋めて、嗚咽を響かせながら、鼻をすすっている。
そして俺に回した手を、ぎゅっ、ぎゅっ。そしてまた、ぐすぐす。
俺からは不思議と涙が出ない。ゆうかりんが代わりに泣いてくれているんだと思う。
その日が終わる時までずっと、ゆうかりんに後ろから抱きしめられたままだった。
時間が経つのが早かった。すぐ今日が昨日になりやがる。
時間が惜しいはずなのに、その時間の経過をのん気に見ている自分がいる。
ゆうかりんの事を考えてるだけでこんなに時間が経つのが早いなんて。
知ってたけど知らなかった。

44 :名無しちゃん…電波届いた?:2010/12/30(木) 23:28:59
12/14 あと1日

色が無かった。
下らない思い出が頭の中に留まって、劇画のように軽やかに流れて、
そのせいで一睡もできなかったからだろうか、色が付いていない。
目に映るものに色が無い。自分の手を見ても色は無かった。
家の中の家具も何もかも真っ白だった。こんなに殺風景な家に住んでたっけ。
カーテンを乱暴に開けて外の景色を見ても光が飛び込んでこない。白かった。
食べてもおいしくなさそうな、コレクションする価値が無いような、そんな風景。
こんなものか、と思う。
だけどゆうかりんは違った。申し訳なさそうに夜の闇が引いて、申し訳なさそうに太陽が出た頃、
ゆうかりんは俺を抱きしめる手を離して、俺の背中にもたれかかってるだけになっていた。
美しかった。ゆうかりんは白くない。ゆうかりんが、この世のものでないように思えた。色に溢れていた。
指先から頭のてっぺんまで全てに色がついていて、この世界でとても浮いた存在になっている。

死神の宣告に間違いが無ければ、今日俺は死ぬのだろう。
最後の日だ。悲しみや恐怖よりは「やり遂げた」という感情の方が強い。
何もやりとげてないのに。俺は自分から逃げただけなのに。

何かが迫って、影響が出ているのだろうか、、だるくなった身体を無理やり動かすようにして、
ゆうかりんの方にもぞりと向き直る。ゆうかりんが何かを期待して俺の目を見た。
そんなゆうかりんに向けて、「殺してくれ」という単語がやけに淡白に飛び出す。


45 :名無しちゃん…電波届いた?:2010/12/30(木) 23:29:09
ゆうかりんの色つきの手で叩かれた俺は文字通り宙を舞う。
痛かった。色の無い世界で、それは新鮮に感じられた。
顎が痛い、脳が揺れて気分が悪くなる。それでも俺は死んでない。
ゆうかりんだったら、一人の人間くらい痛みを感じる間も無く消す事が出来るだろう。
つまるところゆうかりんは俺を殺さなかった。こっちがお願いしてるのに。
ゆうかりんは良くも悪くも自由奔放だから、俺のお願いを聞いてくれない事も多い。
ただそういうこと。日常が少し色を取り戻した。
ゆうかりんは黙って俺を見て立っている。ゆっくりと固く握った右の手を解く。
赤くなった目で俺を見下ろしたまま、ゆうかりんはまたソファに腰掛ける。
俺は市場の鮪みたいに横になったまま、部屋の隅を見つめてる。
残された時間もこれで最後だというのに何をすべきなのかわからなかった。

次に「殺してくれ」と言った時、ゆうかりんは俯いたまま「聞きたくない」とだけ言った。
三度目に言った時は無視された。

そんな下らない、小学生のなぞなぞみたいなやりとりをしているだけで時間を消費していった。
次に呼吸をした瞬間に、俺は死ぬかもしれないのに。
息を吸って、吐いて、吸った、次の瞬間にこの白の世界に溶けてしまうかもしれないのに、
ここに来てまで時間の無駄遣いをして自分から逃げている。こいつは笑えるぜ。
腹が減らない。寒くも熱くも無い。だけどなんだか眠かった。
心地よい眠気が俺を包む。この眠気はやけに俺に優しい。
勝手に立ち上がって寝室に向かう俺の足。それを見てゆうかりんが無言でついてくる。

46 :名無しちゃん…電波届いた?:2010/12/30(木) 23:29:29
ベッドに腰掛けるとため息が出た。それも、すごい長いやつ。
ふぅー、って。身体から何かが出尽くすような感じ。
そして、なんだかすごく久しぶりにゆうかりんに話しかけた気がする。
「眠いから、寝る」っていうぶっきらぼうな話し方だったけどゆうかりんは頷いてくれた。
俺が布団にもぐりこむと、ゆうかりんはその横に入ってきて、横を向いて腕を伸ばした俺の懐に入り込むようにして
二人で寄り添って、抱きしめ合って寝る。いつもの格好。
いつもの格好はやっぱり落ち着く。無情なくらい。

あたたかいものに包まれている。
たぶん生き物だったら誰もが皆安心してしまうんじゃないかな、こういうの。
俺の場合はゆうかりんなんだけどさ、ゆうかりんって温かいじゃん、安心するんだ。
そういうのが俺の心を溶かしたりするんだろうね、ここに来て、ようやく言葉が出てくる。
出そうとしてあとちょっとの所で凍り付いていた言葉。ゆうかりんにずっと言わなきゃいけないと思ってた。



ゆうかりん、俺死ぬんだって。今日で。
今までありがとう。ゆうかりん大好き。


47 :名無しちゃん…電波届いた?:2010/12/30(木) 23:29:42
こんな短い言葉を言っただけなのに、恥ずかしいかな、なんか達成感みたいなのが
俺の中の俺を祝福してくれるんだよ。わーって拍手してくれるの。
言った所で俺が死ぬのは変わらないし、ゆうかりんが悲しむのも変わらない。
だけど、やっぱり、言えないで消えるのは嫌だったんだなぁ。
言ったら言ったですっきりした。それと同時に、目から何かが出てくるの。
これは汗だ。きっと汗だ。目から汗が流れて、横向きだから、横にスーって流れる。
鼻水も。いや違くて、だから鼻から汗だよ。ずるずるってするの。
きっと汗まみれで馬鹿みたいな顔になってるに違いない。ゆうかりんに見せられないね。
なんだかカッコつかないので自分ではうんざり。情けないよね。

言葉を続けようと思った。死神に宣告された時の話から、愛おしい君に対する感謝の言葉まで。
でも俺の口が言う事を聞かないんだ。口からも汗かい、壊れてるんじゃねえの?
嗚咽っていうのは手におえない子供みたいな存在だね。俺の意識の外。
言えなくてずいぶん時間が流れたような、それとも全然経ってないような感じ。
俺馬鹿だからわかりません。でもそんな時にゆうかりんが俺の腕の中から抜け出して。
俺の枕をずっと動かして取っちゃうんだ。そして自分の頭を乗せて、
フリーになった俺の頭を自分の胸元に、ぎゅっと押し付けるの。逆の体勢になって、
そこでゆうかりんが「うるさい」って言うんだ。

48 :名無しちゃん…電波届いた?:2010/12/30(木) 23:29:56
「もうわかったから、喋らないで。」
だって。ゆうかりんたら、こういう時だけ優しいんだ。
普段全然そんな素振り見せないのに、こういう時だけわかったようになって
すごく優しいところを見せるの。嬉しいよね。そりゃあ嬉しい。
嬉しくて止まりかけてた何かとかがまたドバッと吹き出しそうでした。
そしてゆうかりんの胸元はやわこくてぽかぽかでね、
なんかもう、どうでもよくなるんだ。
これだけでいいじゃんって気持ちになる。
もうどうにでもなーれって言って一回転したいような、ね。

鼻声で「ありがとう」って言ったら
それすら許されないようにまたぎゅってされた。
俺の言葉がゆうかりんの身体に吸い込まれた。
意味を持ってゆうかりんの身体を廻ってくれるといいんだけど。


49 :名無しちゃん…電波届いた?:2010/12/30(木) 23:30:06
きっとそのまま寝てしまったんだと思う。
夢を見たんだ。
すごく懐かしい夢だよ。俺とゆうかりんが初めて会った時の夢。
確か俺は、春の魔法の森を散歩しててね、いや魔法の森ってなんか変な空気じゃんあそこ
瘴気っていうの?ブワーなっててさ、当時の免疫の無い俺は変な気分になって適当な木陰にへたり込んじゃったんだよね。
その時はたぶん妖怪の存在とかも半信半疑だったと思う。何かの拍子に幻想郷に引きずり込まれて一週間とか
そこらへんの時期じゃないかと思う。アリスさんのところにご厄介になってた時の話だよ。

「大自然の中で昼寝なんてのも悪くない」なんて
馬鹿か間抜けか、そうじゃなければ自殺願望者みたいな発言をして
酔っぱらった蛸みたいにくずれた俺。
幸運だったね。きっと餓えた野良妖怪さんとかに見つかったら
そのままブランチになるか、ランチになるか、ディナーになるか非常食になるか。
そういう時に声がするんだ。澄んだ声。今では聞きなれてるけどさ、当時は全然聞きなれないの。
「貴方、人間?こんなところで寝てると危ないわよ」ってね。
ゆうかりんの声だよ。

日傘を差してね、お高くとまるというよりは自然な感じでゆうかりんが立ってて
俺の事を見下ろしていたんだ。初めての出会いだったはずなんだけど、
俺の意識がはっきりしてなかったんだよね。情けない。
適当に「まあそんなところ」みたいな返し方をした気がする。
片手をヒラヒラと振りながら。

50 :名無しちゃん…電波届いた?:2010/12/30(木) 23:30:34
ああそうか、夢の先、記憶の先を思い出した。
この後言われるんだっけ。ゆうかりんに。
「そんな○○みたいな咲き方をしていると悪い妖怪に摘まれちゃうわよ」って。
○○って、聞いた事の無い響きだった。彼女の言い方だと花か何かの名称みたいだけど。
だから俺は身体を起こして聞き返したんだ。「何だって?」って。
単純な気持ちだったよ。知りたいとは思ってない知識を話の流れで聞き返しただけ。
今思えばそこから全てが始まった気がする。ゆうかりんというよりは、俺の人生が。
その時初めて○○って言葉を聞いて、そして最近まで○○って言葉を聞き続けてきた。
いや、もっぱら「あなた」だったけど。

「そうねえ、教えてあげるって言ったらついて来るかしら?人間の○○さん。」
「なにそれ、人の名前みたいに・・・。ちょっと待ってよ」

○○、俺の名前は風見○○。
あの時呼ばれた花の名と同じ。
そうだった、ゆうかりんに名前貰ったんだった。
幻想郷に落ちてきて、自分の事を思いだせない俺に、名前をくれたんだった。
些細な会話の流れ、ただの彼女なりのユーモアだっただけ。俺を花に喩えたの。
だけどそれは俺の中で素敵な意味を持って、枯れずに咲き続けてるんだよ。
俺は花だったんだね。ゆうかりんに咲かされたんだね。

久々に思い出した。そして嬉しかった。
ゆうかりんへの感謝の言葉はもう口から出てこないけど、数えきれないくらい積み重なる。
自分はすごい幸せ者なんだなぁって気付いてね、満足したんだ。
満ち足りた気分で白くなっていった。もう何も無い。
ありがとうゆうかりん。

51 :名無しちゃん…電波届いた?:2010/12/30(木) 23:30:45
12/15 あと0日

「死ぬワケwwwwwwwwwwwww無いじゃんwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
「本当に騙されてたんですねwwwwwwwwww平和な人wwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
「救いようの無い馬鹿だねぇwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

宴会は楽しいはずなのに、何故か俺は心から楽しむことができなかった。
俺の頭は打楽器みたいにポンポンと叩かれてる。いろんな人に。妖怪に。
目の前ではベロンベロンに酔っぱらった死神だの、鬼だの、天狗だのが馬鹿笑いしながら
「簡単な嘘に引っかかった憐れな人間」をネタにして更に酒をあおっている。
芝刈りが大変そうだ。

「だって、小町さん、俺寿命だって・・・。寝不足で、季節の変わり目に風邪・・・」
「誰wwwだwwwっwwwてwwwそwwwうwwwだwwwよwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
ゲヒャヒャヒャヒャと下品な笑い方をしたまま恐ろしい死神はひっくり返った。
腹がよじれるほどおかしいらしい。酒が零れた。もったいない。
見知った天狗の新聞記者さんが、俺に酒を進めてくる。もう飲めないとアピールしたのに
「まあまあ」なんて言いながら注いでくれる。あー酒が美味い。嘘。美味くない。

わかりきってる結論から言うと、俺は死ななかったらしい。
というか最初から死ぬ予定でもなかったらしい。どういうこと。
「幻想郷流のジョーク」だって言ってるけど俺もそこそこ幻想郷歴長いんだけど。
なんていうか思ったよりも酷いジョークだった。本当に疲れた。
「いやあ本当にいい新聞のネタになりますよ。カメラ使ってくれてもよかったのに」
「最初貸してくれなかったじゃないすか・・・」
ゲラゲラ笑いながら「それはそれ、これはこれ」というジェスチャーをされる。
なんて二週間だ。人の手のひらで踊ってただけじゃないか。

52 :名無しちゃん…電波届いた?:2010/12/30(木) 23:30:58
博麗神社では相も変わらず宴会が行われている。
今日は結構な人数だ。見知らぬ人もいっぱい来ているみたい。
でも向こうは俺の事を知っていて、「騙された人」だとか「風見幽香のアレ」だとか呼ぶ。
俺としては、自分が悶々としていた記録を全てつけられていて、尚且つそれが新聞に載るなんて
考えただけでも顔面からカオティックフレイムが出そうだった。勘弁してください。
死神と天狗がグルなんてそれこそ聞いてない。世の中に救いは無いのだろうか。
今更遅いかもしれないけど、もう逃げ出したい。
こういう時くらい逃げ出してもいいよね?脳内の天使の俺と悪魔の俺はオーケーのサインを出した。
「ねえねえ、死体って聞いたんだけど、お兄さんかい?」って知らない子が嬉しそうに話しかけてきたので
「知らないよ」って言って笑って返してやった。

ゆうかりんは?と思ったら丁度良くゆうかりんが表れてね
向こうで質問攻めにあって揉みくちゃにされてたらしい、ずいぶん疲れてそう。
それ以上に顔が赤くて何かにワナワナと震えていてね、室内だと言うのに土足だし、
日傘をすらっとこっちの集団に向けて「お前ら絶対許さない表に出ろ」みたいな事言うんだよ。
その後は楽しそうに逃げ回る天狗と死神と、それを煽る観客達で織り成すステージだった。
室内なのに花火を間近で見ているようでとても素敵だったんだけど、どうにもこうにも危ないので
「ゆうかりんあんまり暴れないでー!」って言うんだけどさ、ゆうかりんは俺にまた「うるさい!」って言うの。
騙された俺にも問題があるんだってさ。この言い分は酷いです。
「そこら辺の奴に騙されてんじゃないわよ!単純な男ね!」だって。ゆうかりん荒れ過ぎです。
そのままあっちにレーザーを打ったりこっちに殴り掛かったり。って後者は弾幕ですらない。
「あー御札で結界貼っといてよかった」とか言わないで止めてあげてくれませんか。お強い巫女さん。


53 :名無しちゃん…電波届いた?:2010/12/30(木) 23:31:09
異常な熱気のドンチャン騒ぎが終わってみると、残ったのは暴れ終わって飲まされ疲れてダウンしたゆうかりんと、
ここ数週間の疲れがドッと来た俺だけだった。それでも帰らないといけないから、俺はゆうかりんをおんぶして
夜の魔法の森を歩く。寒そうだったから上着をいったん脱いで、おぶったゆうかりんの上からかける。
こういう何気ない行動でも、生きてるなぁって感じる。
それもそうだよね、ゆうかりんとくっついてるんだからね。
ゆうかりんと肌で触れ合ってる。俺は生きてる。幸せ。
騙された事と合わせて自分の単純さを再確認しながら、俺はまだ歩く。

背中でもぞもぞって動いたから、ゆうかりん起きてるの?って声をかけた。
その事について返事は帰ってこなかったけど、ゆうかりんは俺に言葉をくれる。
「死んでも死なせないから覚悟しろ」って。
その後またむにゃむにゃうーんうーんって言いながらまどろんでしまった。
何か夢でも見てるのだろうか。楽しい夢を見るならいいけど。
この俺の二週間みたいな夢はごめんだね、ちょっと辛すぎるよ。
聞こえてないかもしれないけど、「俺死なないから」って言ってやった。
俺もう死ななくていいや。ゆうかりんとずっと生きていく。

家に帰ってゆうかりんをゆっくりベッドの上に降ろすと、また長いため息が出た。
お風呂も入ってないんだけど、そのままゆうかりんと一緒に布団を被る。
ゆうかりんをぎゅっと抱きしめて今日は寝ることにした。
よく眠れた。いいことだ。

54 :名無しちゃん…電波届いた?:2010/12/30(木) 23:31:18
翌日、朝イチで飛び込んできた新聞を見ずに燃やした。
「何?焼き芋?」って言うゆうかりんに「まあ違うけど」って返す。
酒を飲まされすぎて頭がガンガンするようで、非常に辛そうな顔をするゆうかりん。
そんな彼女に「おはよう」って言ったら「おはよう」って返ってきた。
今日もゆうかりんと、また楽しい日が始まるんだ。そう感じるとますます嬉しくなる。
俺は単純だ。


55 :名無しちゃん…電波届いた?:2010/12/30(木) 23:32:09
12/16
ゆうかりんを耳掃除したい
ゆうかりんの耳をこちょこちょ掃除してやりたい
「全裸耳掃除」っていう滅多に使われないイベントがあるんだけど、あの一周したエロスは万人に感じてもらいたいね
しょうもないカミングアウトだけど、耳かきの棒には拘る人だ 木製で片側にはダルマかぽんぽんの付いてるのじゃないと認めない
のの字耳かきとか言うのが出回った時期もあるけどありゃあダメだな あんなので喜んでる奴はサイキョー流みたいなモンだ
オードソックスな奴じゃないと上手く取れないし、きっとされてる側も気持ちよく無いだろう のの字耳かきなんてあれは何だ、
あんなスプリングみたいな奴で耳穴犯されて本当に気持ちいいのか? 気持ちいいとしたら変態かド変態かどっちかだね
「ねえ、まだ?」ってゆうかりんが不安げな顔で俺に尋ねる きっと耳かき持ったまま独り言言ってる俺が不安だったんだろうね
お風呂上りの湯上りたまご肌のゆうかりんが俺を待ってます お風呂に入ってる間に今日は耳かきしてあげるねって言ったからだよ
少しだけむうっとした口で、ぺたんと座って俺を見てるの お風呂上りだから髪も肌も少ししっとりとしててぽかぽかなんだよ
願わくばこのまま口に入れてコリッコリしたい、とは思うけども今は耳かきです ごめんねごめんねって軽く謝ってから足を組んで
あぐら状態の右腿にゆうかりんの頭を乗せるようにちょいちょいと高さを調整してやってね 良さそうになったら今度はパンって叩いて
ゆうかりんおいでー!ってやるんだ 「はいはい」って言って素直にこてんと頭を乗せるゆうかりん 明かりの角度とかも調整して
ティッシュも用意して、さあ耳掃除の時間ですよ ちょっと意地悪するみたいにゆうかりんの耳をぴんぴんと引っ張って
そしてゆっくり棒を挿入するんだ いつもは自由奔放にして俺に触れたり俺で遊んだりするゆうかりんもこういう時はじっとして
俺になすがままにされるのを感じているしかないんだよ、優先権はこっちにあるんだ こういう時に悪乗りってするもんだよね、
「挿入(はい)った・・・挿入ったよゆうかりん!」なんて嬉しそうな声色を作って言ってやると「うるさい死ねっ」とか聞こえてきたりね
殺されるのは流石にかなわん、と思うので真面目に、というか普通に耳かきするよ こしょこしょとゆうかりんの穴を弄ると
こうゆうかりん的な何かが採掘されるわけじゃん ここまで言っておいて何だけどやっぱり卑猥だよね耳かきって
それでいて神秘的、耳かきって不思議です 一通り右の耳を取り終わったので今度はごろんと半回転させて左耳
「かゆいとこ無いですかー」なんて聞いてみたら「背中とか?」って言われたので適当に背中も撫でてあげたよ
ゆうかりんが不潔なわけないから耳掃除しても取るものが無くてね、早々に終わってゆうかりんにもういいよーって言って起こしてやる
ティッシュ見る?って聞いたら「いい、捨てて」だって 自分の耳垢でも汚いものなのかな?俺はゆうかりんのだったら食べられるのに
ゆうかりんがこう首をコキッコキッってやってね やっぱり綺麗になったわけだから調子がいいんじゃないかな、嬉しそうな顔してるの
その機嫌良さそうな状態のまま「今度は私がやってあげる」って言うんだ 俺は拒否する理由もないからその言葉に甘えるとするよ
ゆうかりんにしてもらう耳掃除もまた特別なものなのです なんていうか贅沢だなぁ、ってそんな感じになって嬉しくなるんだ
ただ欲を言えばアレだねスカートを脱いだ膝枕で・・・ってこう言うと耳穴貫通とかされそうだからやめておくよ!ね!ゆうかりん!
うふふふふふふふふふふ

56 :名無しちゃん…電波届いた?:2010/12/30(木) 23:32:29
12/17
ゆうかりんと遊びたい
ゆうかりんとすごろくをしたい
こんなの見つけた、なんて言ってゆうかりんがやたらと大きい紙を持ってきて目の前で広げるんだ
何かと思えば随分昔に稗田さんに貰った幻想郷横断すごろくとか言う奴 何の記念で貰ったんだっけかな?
見つけたからには遊ぼうっていってゆうかりんが聞かなくてね、俺は布と針の仕事を一時中断して
ゆうかりんに付き合う事にする いいよ、やるよって言ったらその瞬間ゆうかりんがこたつの上のモノを
手で払って一気にキレイにしちゃうんだよ 針とかハサミとかもあるのに危ないよね、みかんもごろごろ転がるの
その後みかんだけ拾って、俺は針を一本無くして悲しみと怪我のリスクを同時に背負うハメになって、
こたつの上からはみ出んばかりに紙を広げていざ試合開始だよ と思ったらそれぞれのコマになるようなものがなくてね
どうしようかと二人で少し迷ってしまった 最終的にゆうかりんは窓際のサボテンに軽く手をあててやってね、
少しぱぁっと明るくなったかと思えば、なんとサボテンの頭のところにちっちゃい花がコンニチワしているんだよ
それをぷちっと指で取って「私のこれね、あなたのは何でもいいでしょ?」って言うの 本当に俺のはどうでもいいらしくて
俺のコマは結局判子になりました、○の中に「風見」って書いてあるアレ、シャチハタネームの奴を立てて俺のね
そしてサイコロも無かったのでこれはやっつけで鉛筆の側面に数字を書いて ようやく準備が整ったわけだよ
「待ちくたびれた」なんて言いつつ鉛筆を転がすゆうかりん、順番は無意識のうちに俺が二番目になってるんだね
演技の悪い4という数字の分だけゆうかりんのサボテンの花が前に進みます、と思ったらスタートまで戻ってきた
なるほど、「人食い妖怪に追いかけられた。スタートに戻る」ということか なんだこれ初っ端から物凄い自己主張っぷり
ゆうかりんが微妙にイラッとしてるのが手に取る様にわかるんだけどもそんなことよりも俺の番だよ鉛筆を転がすの
六つ先に進んだら神風がうんたらかんたらで更に2マスも先に進めてゆうかりんとの差をつけることに成功だよ
おっとここでいきなりゆうかりんから待ったが入りました 「ずるい」って言うけど不正は一切はたらいていないのがポイントだよ
日ごろの行いが生きるんだよって言いながら得意げな気持ちでずんずん先に進むよ 回数を重ねるごとに差がどんどん開いてね
ゆうかりんが勝手に一回休みだの何マス戻るだのに止まって近づいてこないんだ、地団駄を踏んでいるみたい
まだマップの「人里」から出られてないみたいなの、俺はもう三つくらい先の「妖怪の山」を上っている途中だというのに
ここぞとばかりに「ゆうかりん弱いね」なんて言いつつ俺はもうゴール目前、そろそろ勝利の大地を踏みしめるなと
そう思った矢先におどろおどろしいマスに止まるよ 「八雲紫のスキマに落ちる。最下位の人と位置を交換」って待て、色々と待て
あとはまあゆうかりんが大喜びでゴールにたどり着いただけでした 一瞬で俺が負け犬、目の前が八雲色に染まったよ
「あなたって弱いわよね、こういうゲームですら私に勝てないの?」なんて言われちゃってギギギギギ ちくしょう!ね!ゆうかりん!
うふふふふふふふふふ

57 :名無しちゃん…電波届いた?:2010/12/30(木) 23:32:42
12/18
ゆうかりんを呼びたい
ゆうかりんをあだ名で呼びたい
ゆうかりんを可愛く呼びたい、それも俺しか呼ばなくて本人も気に入ってくれるようなのがいいな
まあそれが「ゆうかりん」なんだけどね 俺以外の人が「ゆうかりん」なんて呼んだら開戦の合図だと思われるよ
相手を餅付きか何かと見間違うくらいにぎったんぺったんにしちゃってね 下品な笑みを浮かべながら
「私を呼ぶ時は敬称を付けなさい」なんて言っちゃうんだ 怖いですねゆうかさん、って言ったら今度は俺が怒られるけどね
さてさてそんな俺の耳にね、「まーくん」て、聞きなれない呼び声が飛びこむんだよ 俺かな?と思って振り向いても
そこには当たり前のような顔をしたゆうかりんしか居ないし 俺?って顔して自分の顔を指さしてみたら
怪訝そうな顔されて「あなた以外いるの?」と返されたよ ああそうか、○○だからまーくん、そのまんまだね
俺がやっとこさ理解したような顔を見せたらゆうかりんもわかってくれたみたいでね、後ろで手を組んだまま
嬉しそうに近づいてきて、笑いながら俺の顔を間近で見て、また「まーくんっ」って言うんだ
俺はその無垢で純粋な破壊力をなんとかあさっての方向に受け流そうとしてね、関係ない方とか見ながら
「幼馴染みたいな呼び方だね」とか言うのさ 幼馴染、自分とは全く縁の無い言葉、ましてや幻想郷だとね
小っちゃい頃からお互いをそう呼び合って遊んで暮らす仲なんていいなぁと思ってしまった 羨ましいよね
ゆうかりんが「幼馴染もいいかも」とか言い出したから、俺は調子にのって「ゆーちゃん」って呼んでみた
一瞬きょとんとするゆーちゃん いやいや、ゆうかりんだからゆーちゃんだよ、変じゃないよ、って説明すると
ようやく納得してくれたような顔をするんだよ でも口では「何それ、馬鹿みたい」とか言っちゃう素直じゃなさ
馬鹿みたい認定を受けた俺は「馬鹿じゃないよ」って言いつつ、右手を伸ばしてゆうかりんの手を握ってやるんだ
いつもみたいに指と指を絡ませるような手の握り方じゃないよ、それこそデリカシーの無い子供みたいに
カバンの取っ手みたい、ただ上からぎゅって握ってやるんだよ そしてぶんぶんと軽くゆり動かしてやってね、
また「ゆーちゃん」って呼んでみたのさ、できる限り最大級のスマイルをぶつけてやりながらね ゆーちゃんは
「はいはい」って言って、俺がしたみたいに手をぶんぶんってするの あれ?まーくんって呼んでくれないの?って言ったら
軽く笑いながら「何?呼んでほしいの?」って言うんだ さっきは軽くそう呼んでたのにね、いやまあ俺としても悪くないというか
気に入らないわけでもないわけでもなくはないようなね こう人に名前を付けられるなんて展開はあんまり無いじゃん
だからこう斬新だったんだよね、っていったらゆーちゃんもなんだか同意してくれた わかるわかるって 
というわけで今日は寝るまでずっと「まーくん」「ゆーちゃん」って呼び合いながら過ごしてました 呼び合うだけでいいんだよ
ご飯の時でも、お風呂でもベッドの上でもそんな呼び方だったからやっぱり斬新、新鮮だった ね!ゆうかりん!
うふふふふふふふふふふふ

58 :名無しちゃん…電波届いた?:2010/12/30(木) 23:32:53
12/19
ゆうかりんと食べたい
ゆうかりんとメロンを食べたい
甘い青春の味と言ったらはじけるメロンに他ならない なんだかエメラルドの法皇を思わせるその風体は
ゆうかりんの心を簡単にキャッチしてしまったようでね、さっきからゆうかりんがメロンをゴロゴロして遊んでる
「メロンも揉むと甘くなるのかしら?みかんみたいに」なんて言うんだ 子供がミニカーで遊ぶようにゴロゴロしながら
俺は優しく「メロンは逆さにして置いとくといいんだよ」って言ってゆうかりんからメロンを取り上げる
逆さまにして置いとくと果汁が全体に染み渡って甘くなるんだよ、でも二時間以上逆さにすると逆効果だよ
っていうさっきまさに果物屋のおばちゃんから聞いた話を得意顔でゆうかりんにしてみる 反応は上々で
「あなたメロン嫌いなのによく知ってるわねそんな事」ってぱちぱち拍手しながら返されるんだ まあそうなんだよ嫌いなの
実はメロン嫌いなんです、理由があるのかさえもわからないけどとりあえずメロンは苦手、とても食べられない
でも俺が食わないからと言ってゆうかりんが食えない理由になるわけでもないから、たまにこうやって気が向いた時に
半分興味本位で、半分思い付きで買ってみるんだ 流石に触れないくらい嫌いという訳ではないので大丈夫だよ
伊吹なんたらっていうまるでスイカみたいな品種の奴らしくてね、冬に甘くなるからオススメだってさ、ちょっと高かった
「今日食うのかい」的な事を果物屋のおばちゃんに言われたので、ゆうかりんの名前を出すとちょっとまずそうだったから
適当に濁して「いやあ、ちょっと、女の子にあげようかな、なんて」って言ったらさ、なんか知らんがバンバン叩かれて笑われた
まあそういうのは置いといてさっそくゆうかりんに切り分けてあげることにするよ 晩御飯の前だけど大丈夫?って
聞いてみたところ頼もしい返事が返ってきたのでさくさく切ります んでね、この緑のと汁と種とが出てくるんだけど
やっぱりメロンは苦手だなぁと思ってしまうんだよ、好きな人にはたまらないんだろうけど香りもなんだか押しつけがましいよねこれ
まあそんな事は言いつつも適当に切り分けて、ちっちゃいフォークも出してゆうかりんの前にトンと皿を置いてやるよ
わかりやすいくらいわかりやすく目を輝かせて喜ぶゆうかりん 全くもう無駄にこっちまで嬉しくなっちゃう
早速口にほおばって「甘いー」とか言い出すの しゃぐしゃぐってメロンの水分が噛むたびに溢れるみたいで
ゆうかりんの口の端からつーっと垂れるのがなんというかやたら官能的だよ そういう点も含めていい買い物でした
だから時々ゆうかりんの口を拭ってやったりしながらね、ちょっと遅めのおやつを楽しむゆうかりんと、それを見て楽しむ俺
本当にそれだけだけど、なんとも和やかな空気が流れやがるんだよね 俺はもちろん満足だよ、簡単な事だけど、これ以上は無い
ただね、ゆうかりんがフォークに差したメロンをこっちに差し出して「口開けなさい」みたいな事言ってこなかったらもっとよかったかな
やっぱりそう来るのか、って思うね 「私が頼んでるのよ?優しいあなたなら口を開いてくれるはずなんだけどなぁ」とか言っちゃって
最終的に俺は「やっぱりメロンは好きじゃない」って言うハメになるのさ メロンの汁、これベタベタになるね!ね!ゆうかりん!
うふふふふふふふふ

59 :名無しちゃん…電波届いた?:2010/12/30(木) 23:33:19
12/20
ゆうかりんと遊びに行きたい
ゆうかりんと街に遊びに行きたい
少し懐に余裕ができた、寒いけれどいい天気だ、周りの輩にゆうかりんを見せつけたい、
様々な理由が交錯した後一つになって固まって、まだ眠い俺の背中をぐいぐいと押してくるわけで
そんなこんなでゆうかりんを連れ出して街にお出かけだよ お外行きの格好をしたゆうかりんは
出かける前に必ず「どう?可愛い?」みたいな事を言うんだよ 可愛くない訳ないんだけどね、鏡を見なさい
可愛くなかったらデートなんかに誘わないよ、とぶつけるように言ってやってね、先に玄関から外に出ると
「そっか、デートか、そっかー」って一人で言ってニヤニヤしているゆうかりんが俺の後をついてくるんだ
交通の機関を乗り継いで無事街についてね、何フロアもある大きなデパートで最初にお用事を済ませてしまう
時計を買いたかったんだ、前の時計は機嫌の悪いゆうかりんによって殉職なされましたことでね
時計売り場っていうのは独特 妙な緊迫感と無言の威圧感があってね、喩えるなら蜘蛛の巣渡りだね
でも慣れてしまえばこれほどまでにワクワクさせられる所も無いよ ゆうかりんが勝手にちょこちょこと歩き回って
店員さん(おりんりん)にあれやこれやと聞き出して ああいう方がいいだのこっちがいいだのって言って
最終的に俺の手元に渡されたのは市松模様が個性的なHATATANとか言うブランドの時計 思ったより高くない
一目見た感想で「あぁ、かわいいねこれ」って言ったらゆうかりんと店員さんが声をそろえて「かわいいでしょ?」って言うの
もうちょっと多機能な方が、って言い出す隙は全く無くて 俺のために可愛くて個性的で丈夫で軽いのを選んだとかなんとか
で、思ったより高くないと思ったら自分の予想よりもゼロが一個多く付いててね、ちょっとばかり眩暈がしたよ
まあでもゆうかりんがこれがいいって言うからやっぱりこれが一番かなぁなんて思っちゃう俺も単純オブ単純でね、
少しばかり無理をして買いました 「ここで装備していくかい?」と脳内で声がしたので店を出る時からずっとつけてたんだけど
やっぱりいいかんじ ゆうかりんもしきりに似合う似合うって言ってくれるしね ゆうかりんに任せておけば問題ないね
そのほかは一緒に食器を見たり いいのがあったって言ってゆうかりんが俺の腕をぐいっと引っ張って連れて行くんだ
二つセットの金魚のお茶碗でね、確かに可愛いけどお茶碗はまだ家にあるよって言ったら少し不満そうな顔をしてね
「間違ったり間違わなかったりして割っちゃうかもしれないでしょ」なんて言うんだ 割るつもりか、絶対だめだよ
そして押し切られてそれも買っちゃったりして、くるくると期限良さそうに回って歩くゆうかりんに荷物を全部押し付けられたりして
後は少し遅いお昼なんかをカッコ良くもなんともない定食屋なんかで食べたりして、お疲れのゆうかりんと一緒に帰るんだ
鯖味噌定食を食う俺と、大きなエビフライを頬張るゆうかりん ゆうかりんが食べるのを見てると無性に羨ましくなってしまって
少しくれと言っても 貰えたのはしっぽだけの海老でした いやあ休日らしい休日を過ごした気がするね、ね!ゆうかりん!
うふふふふふふふふふ

60 :名無しちゃん…電波届いた?:2010/12/30(木) 23:33:56
12/21
ゆうかりんを押したい
ゆうかりんを押し切りたい
最近思う事があるんだけど、ゆうかりんは割と押しに弱い それも結構押しに弱いタイプだと判明したよ
人前ではそういう素振りは滅多に見せないんだけどね 家にいる時はなんだか押しに弱いんだよ
押しに弱いというか、ゆうかりんに限らず幻想郷の女の子ってさ、相手を自分のペースに巻き込もうとするじゃないか
そして遠回りな言葉で幻惑させたりとか、そういう風なスタンスの子が多いじゃん ゆうかりんもそうだと思うんだけど
それを乱されると流石に焦るみたいなんだよね まあ気持ちはわからんでもないけどね
例えばさ、こう俺が男性的な生理現象で気分が高まっててさ、ソファに腰掛けてるゆうかりんにすり寄っていって
身体をべたべた触りながら「ねえもう夜だしいいでしょいいじゃんいいよね」みたいな事を言ったとする
そしたらゆうかりんは大体わかりやすい反応をするんだ ある時は厳しくてね、こう俺の手をぴしゃりと叩いて
「この手は何?私今忙しいんだけど。悪い子には躾が必要かしら?」なんて言ってドーマムゥみたいな微笑を浮かべたりね
またある時は俺のベタベタ神拳になすがままにされてるように見せつつね、笑顔のまま俺に顔を寄せて
「えーどうしようかなぁ、私もう眠いんだけど」なんて言って俺を焦らせるんだよ 鼻の頭をちょんとつついたりしてさ
でもね、こっちが最初から優勢を保って攻めてみると状況は一変するんだ ゆうかりんのスカートに手とか入れたりしないで
そのままゆうかりんの手首をガッと掴んで目で目を捉えて、「我慢できない、今からベッド行こう、いいよね」とか言ったりして
そんでもって無理やりゆうかりんの唇なんか奪ってやったりするとね、ゆうかりん、意外や意外に全然抵抗しないんだよこれが
俺の牽制がそのまま全部通るんだよ ゆうかりんの歯とか舌とか唇とか好きなように舐めまわしてやっても平気でね
お互い口のまわりをベトベトにして一旦離したと思ったらとろんとした瞳でさ、まるで何かを期待するようにこっちを見てるんだよ
あとはもう己の感情というか欲望の赴くまま、ゆうかりんを抱きかかえてキスしたまま寝室まで連れて行ってやって
ベッドの上に下ろしてパジャマを乱暴に脱がせるんだよ もうこういう日は俺優勢のまま最後まで突っ走ってしまうよ
ゆうかりんツバ飲んで!俺のツバ飲んで!って言ってゆうかりんのほっぺをガッチリ押さえて舌伝いに唾液を送るんだけどさ
目をぎゅっとつむって、口の中でくちゅくちゅして、喉をこくんこくんさせるんだゆうかりん 本当に押しに弱いんだよね
後はフィニッシュまで俺が好き勝手にやってね ゆうかりんの顔が見える体位で、ゆうかりんの手を引っ張りながら突いて
そしてまあいつものようにドッピオだよドッピオ 二人ともくたっとなった後にわざとらしくキスなんかして「可愛かったよ」って言ってやると
「うるさい・・・」なんて言って顔赤くして俺の腕に隠れるようにして入ってくるの 腕の中にちっちゃくなって収まるゆうかりんもかわいい
というわけでゆうかりんは押しに弱い ゆうかりんと付き合うには勢いもある程度は必要だなぁとか考えさせられるわけだね
でもここまでやっておいて何だけど、俺はゆうかりんを押すならほっぺを指先で押す方が好きだね ぷにぷにだね!ね!ゆうかりん!
うふふふふふふふふふふ

61 :名無しちゃん…電波届いた?:2010/12/30(木) 23:34:07
12/22
ゆうかりんを待たせたい
ゆうかりんを外で待たせたい
この寒空の下、いつ来るのかもわからない俺を延々と待たせたい
いや正直なところ別にどこかカフェでもコンビニでも入って待っててくれてもよかったんだけどさ
ゆうかりんたら、なんていうか見つけやすい所にいるんだもん マフラーを口元まで上げてさ、いかにも寒そうで
適当にダラダラと待ち合わせ場所に来た俺はなんだか申し訳ないなぁなんて思ってちょっとだけ足取りが重くなるよ
でもこれ以上待たせることの方がもっと厄いので、ゆうかりんの姿が見えてからは少しだけ小走りだよ
ごめんごめんなんて言って近づくとゆうかりんたらもうカンカンだよ よく見たら予定時刻を10分もオーバーしてたらしい
身振り手振り使って大噴火だよゆうかりん いつその日傘をダイナミックに折るのかってくらい怒ってらっしゃるの
ハイパー平謝りモード突入かと思ったけどよくよく聞いてみれば何について怒ってるのかっていうと
連絡も無しに俺が遅れたから交通事故か何か、悪い事が怒ったんじゃないかと思って心配だったんだって
「こんな寒い中、人に心配かけるなんてどうかしてるわ」って言ってゆうかりんは足をばたばた、そして俺をキッと見る
そりゃあ俺もごめんごめんと頭を下げるよね でもやっぱり心の奥底は優しいゆうかりん、怒りはするけど俺の事を考えてくれてる
次からは遅れそうならちゃんと連絡する事を約束させられてね、そしていざ約束していた場所へ歩き出そう、と思うんだけど
その前に俺はコンビニに行ってやるんだ ゆうかりんがいいから行くって言うんだけどそういうのに構わず行くんだよ
そして真っ直ぐレジに行って肉まんとあんまんを持って帰ってくる その間もゆうかりんを外で待たせるのもポイントだね
ゆうかりんが何か言い出す前にどっちがいい?って聞いてやってね、両方でゆうかりんのほっぺを挟んでやるの
冷えた肌にあつあつの皮がくっ付いてゆうかりんが「あつっ」ってちっちゃく言って、そして手癖の悪い俺をげしげしやったりね
最終的に「あんまんー」って言いだしたから左手に持った方を差し出してあげてね 二人でもくもく食べながら道を歩くの
「この程度で私の機嫌が買えると思ったのかしら」なんておいしそうに頬張りながら言われたから、俺は他人行儀な風を吹かせて
「思ったんじゃない?」なんて言うんだ ゆうかりんからは「はいはい」って返ってきてね、半分になったあんまんが手渡される
どうやら半分こにするという事らしい 何をミスったかというと俺が半分を越して食べちゃった点だね、俺の方はあと1/3くらい
俺がウダウダしてるとゆうかりんが「いいから寄越しなさい」みたいな事言って俺の手から残りを奪い取ってしまってね
またほっぺを齧歯類みたいに膨らませつつ、肉まんをもぐもぐしながらてくてく歩くの 最終的にね、二人で見に行くつもりだった
街中の巨大なクリスマスのイルミネーションの前に来たはずなんだけど なんだか「火災により点灯休止中」みたいな事書いてあって
二人して肩を落とす展開になっちゃったんだよ ガッカリするとなんだか急に寒さが身に染みるようになってだね、何もすることも無くて
帰り道は二人でくっ付きながら「さむい」「さむいね」って言い合うだけになっちゃったりするのさ 残念だったね、ね!ゆうかりん!
うふふふふふふふ

62 :名無しちゃん…電波届いた?:2010/12/30(木) 23:34:14
12/23
ゆうかりんに笑われたい
ゆうかりんに笑い飛ばされたい
人に笑われるっていうのは一般的に考えると馬鹿にされてそうなイメージだけどそれだけじゃ無いと思う
なんていうか愛しさとか、慈しみとか、そういうのも笑いの中に包み込めて通じ合えるような、そんなのもあると思うの
でもやっぱりこれは違うね ゆうかりんこれ、心の底から馬鹿にしてるでしょ さっきから笑いが止まってくれません
チラッと俺の頭を見ては急性の虫垂炎にでもかかったみたいにお腹を押さえてうずくまってね そしてプルプルするの
ベッドの上を思わせるような激しい息遣いも合わさってね ゆうかりんとても苦しそう、一方で俺もとても苦しいねこれ
いやね、何をしたかっていうと、髪を切ってきたんだよ 秋らへんから髪が伸び放題で、お前はレミーかフリーマンかってくらい
だから潔く散髪しに行ってね 人里の床屋でおっさんに「どうしますか」って聞かれたから少し悩んだ後自信満々に
「幻想郷の女の子にウケるような髪型にしてください」って言ったんだよ 言った時の俺の笑顔は、そりゃあ素敵なものだったはず
で、出来たのがこの髪だよ なんていうかね、うん、マラビンビンみたいなの すげえ卑猥なの、なんだかモザイクな感じなの
こんな髪型映画で見たことがあるよ、しかもピンクに染めてて酷かった気がする 公然猥褻カットとは良く言ったものだなぁって感じるんだ
鏡で見たら絶句だよ でもゆうかりんを絶句させることはできなかったみたい、ゆうかりん、見てまず「ドゥエイン!」みたいな
わけのわからない笑い方して吹き出して、そのまま顔真っ赤にして部屋の隅にかけてったんだ クッションに顔をぼふっと埋めて
楽しそうな声を上げるんだ ばんばんと床叩きながらね 理解しつつもなんとかしようと思った俺が近づくんだけどさ
すげえ震えて上擦った声で「こないで」って言われるんだ なんだこれすごい泣きたい その後ややあって落ち着いた、
かと思わせといてまだ落ち着いてなくて、そして今の展開になるわけで ゆうかりんそろそろ笑うの止めてよ、って言うんだけど
小声で「わかった」って言ってくれるんだけどどう見てもまだ全然わかってくれてなさそうなんだ 口を開いたかと思えば
「だって、その頭、それ、アレでしょ」とかなんとか 子供じゃないんだから文章くらいちゃんと繋げなさいって言いたいね
もうこうなったら俺が拗ねるしか道は残されてない気がして とりあえず寝室に引き篭もる事にしました 部屋を暗くしてね
ゆうかりんなんて嫌い!って言って不貞寝する事にするんだ 笑いを抑えるためにクッションを苛めてるゆうかりんは放置だよ
いっそ丸坊主にしてやろうかとも思ったんだけどそれだと寒いし、坊主にしたら坊主にしたでマルコメ呼ばわりされて馬鹿にされる気がする
しょうがないからとりあえず忘れよう、ということで久々に一人で布団なんか入っちゃったりしてね でも一人ではなかなか寝付けない
子供みたい、ゆうかりんがいないと眠れないんだ そのうちゆうかりんが静かにドアを開けて入ってきてね、布団にもぞもぞ入ってきて
背中を丸めて寝てる俺に後ろからくっつくようにして「ごめんなさいね」なんて言ってくるんだ 白々しいよね、でも許すけどね
そして切りたての俺のカリ太ヘアを撫でたり指を通したりして弄ぶんだ なんだか俺は釈然としないよ、始まる前から負け戦のような
まあでもゆうかりんに撫ぜられるのは気持ちいいからいいかななんて、そしてそのまま寝ちゃったりね ね!ゆうかりん!
うふふふふふふふ

63 :名無しちゃん…電波届いた?:2010/12/30(木) 23:34:25
12/24
ゆうかりんとクリスマスイブを過ごしたい
ゆうかりんとクリスマスイブを楽しく過ごしたい
布団の中で目を覚ましてね、そのまま俺を何かの恨みかのように抱きしめているゆうかりんをゆすって起こして
「ゆうかりん、メリークリスマスだよ」って言ってみた そしたらゆうかりん目を覚まして、ちょっとむっとして
眠そうにしながら「まだイブが始まったばっかりよ」って言うんだよ でもその後に、俺に軽くキスをして
「メリークリスマス」って言ってくれるんだ、クリスマスにふさわしい優しい笑顔でね、待ち遠しかったクリスマスの到来だよ
いやね、12月と言ったらクリスマスのためにあるようなものじゃないか 少なくとも俺とゆうかりんはそうだよ
ゆうかりんたらクリスマスが近づくにつれて露骨にそわそわしてくるんだもの、楽しみなのを隠せないんだね
もう昨日のそわそわっぷりが尋常じゃ無かった、異様に早く寝ようとしてたりでとてもわかりやすいんだ
楽しみにするのはいいけどクリスマスに何をするのって言うとだね まあ俺と過ごすだけなんだろうけど
それだけなんだけど、どうもそれでいいらしい 事実俺もゆうかりんと過ごすだけなんだけどなんだか楽しみだったしね
クリスマスの準備は万全なんだよ、クリスマスのツリーもお庭におっ立ててゆうかりんと一緒に飾りつけをしたしね
七面鳥の代わりの普通の鶏肉も前に買って冷凍してあるから大丈夫 あとはそうだな、肝心のプレゼントなんかを
ゆうかりんに気付かれないように用意してみたりして ゆうかりんが喜んでくれるかどうかが気になるところだよ
他は何だろう、子供が飲むようなシャンパン風のジュースを買ってみたりとか ゆうかりんを酔わせるのは得策じゃないからね
とにかく限りなく完璧に近いよ、今年のクリスマスも平和に過ごせることは間違いないよ ゆうかりんと一緒に布団から抜けてね
普段なら寒い寒いって言ってストーブの前で固まっちゃうゆうかりんなんだけどさ、今日は何かを期待したかのような目つきで
俺のことをじーっと見てくるモンだからなんだか可笑しくてね 「寒いからストーブにあたってたら」って言ってみたりね
待っててもプレゼントは渡せないよ、枕元に置きたいからね なんていうかそういう可愛らしい部分を大切にしたいんだ
クリスマスだクリスマスイブだとは言っても普通に朝が来て昼が来て夜が来るという変わらない流れだから
いつも通りにとりあえず朝ごはんだのお着替えだのを済ませてね そしてから「さあ何をしようか」ってなるわけだよ
ゆうかりんが俺にぺたぺた触ってじゃれ合ってくるのをいなしつつ、このタイミングであるものを突き付けてみる
実はこんなのがあるんだ、ってね 大体予想は付いてたと思うけど、うん、サンタ服だよ 今回はあえて趣向を変えて
「露出が少ない方がゆうかりんは素敵」という元来の主張を押し殺して、ミニスカートで肩も露出しまくりの媚び媚びサンタ服にしてみました
俺の目を見ながら「やれやれ」と言った感じでため息を吐くゆうかりん 本当は俺にサンタ役をやらせたいだとか着せたいだとか言いながら
最終的に押しに負けてサンタ服を手に取るんだよ 「まあいいわ、クリスマスだし」なんて最強の言い訳なんか使ったりしてね
ああもう早速俺にプレゼントだね、クリスマスってなんていいイベントなんだろう 着替えるのも手伝う?え?いい?ね!ゆうかりん!
うふふふふふふふふふふ

64 :名無しちゃん…電波届いた?:2010/12/30(木) 23:34:35
12/25
ゆうかりんとクリスマスを過ごしたい
ゆうかりんとクリスマスを楽しく過ごしたい
二人だけのクリスマスパーティーって言うとなんとなく寂しそうに聞こえてしまうのはある程度しょうがない
だけどこれまでに無いくらいの盛り上がりだよ 一年の終わりが近づいているけども安心して任せられるような、
そんなハイテンションと固いテンポな盛り上がり まあゆうかりんさえ居てくれたらいくらでも盛り上がれるよね ね?
パンッって鳴って色取り取りのテープが飛び出るクラッカーなんかを買ってみたんだけどさ 割と音がでかいんだねこれ
そもそもそれは俺に向けて撃たれたからなのかどうか、そこはわからないけどね 嬉しそうな顔でゼロ距離射撃するゆうかりん
テープが俺の眉間とかに当たるんだ テーブルの上の料理とケーキを避けて俺にだけ被害が及ぶように上手くやったんだね
ゆうかりんがぷぷぷって笑うんだ 全くもう!って怒ったら今度は子供みたいにきゃっきゃってね 畜生可愛いんだ
とりあえず頑張ってご馳走のようなものを仕込んだからね、是非ともゆうかりんにお腹いっぱいに食べて欲しいんだよ
だからゆうかりんをテーブルをはさんだ向かいに座らせてね、有無を言わさないようにシャンパン風のジュースを
コップに注いでやるんだ 自分のにも注いで、こう適当にちょっと掲げるようにしながら「メリークリスマス」って言ってやると
ゆうかりんも真似するようにして、「メリークリスマス、あなた」って言ってくれるんだ なんだかゆうかりんの方が上手みたいで
一本取られたような気がしたので俺も言い直して「メリークリスマス、ゆうかりん」って言ってやるんだ これで満足だよ
ちょっとジュースを飲んで、さてゆうかりんに夜雀肉でも切り分けてあげるかって思ったらこれも不意打ちでねゆうかりんが顔を寄せて
テーブル越しの向こうから俺の唇に軽く自分の唇を合わせるんだ、ちゅって軽い音がするの びっくりだよサプライズローズだね
クスッて軽く笑って、満足そうな微笑を見せるゆうかりん その後はまた普通に座りなおしてね、何事も無かったかのように
「さ、早く食べましょう。せっかくのお料理が覚めちゃうわよ」なんて言って、まるで何もしてないみたいに振る舞うんだよ
俺だけだねこんなに心臓をもこもこさせながら夜雀の脚部分を切り分けてるのなんてね ゆうかりんの気まぐれは恐ろしいです
その後はごくごく普通に、普通と言ってもとても楽しいクリスマスのパーティのようなものを過ごしたよ 結局ゆうかりんは
サンタ服は着てくれなかったんだけどね、そこだけが心残りなんだ まあでもゆうかりんがやんわりと俺に突き返す時に
「夜まで待ってたらサンタさんが来てくれるかもよ」みたいな事を言ってくれたんだ俺はその望みに全身全霊をかけると約束しよう
とりあえずベッド回りは綺麗にしておいたから大丈夫なはずだよ 俺はサンタさんにもなるし、サンタさんに来てももらうんだね
ニヤニヤしながら、口の周りをべたべたにしながらモノ食べる子供みたいなゆうかりんを軽く注意してやったりなんかしてね
そして「プレゼントは何?」って聞かれてしまったり こういう時だけ「俺はサンタさんじゃないからわかんないよ」なんて言ってやったりね
俺の事をケチ呼ばわりしてぷーってなるゆうかりんも可愛いよ 俺の第六感(シックスセンス)によるとサンタさんはペアのマグカップをくれるらしい
去年もそれだったけどさ、ゆうかりんすぐ割っちゃったから今年もお揃いのだってさ 君が気に入ってくれるといいな ね!ゆうかりん!
うふふふふふふふふふふふふふふ

65 :名無しちゃん…電波届いた?:2010/12/30(木) 23:34:55
12/26
ゆうかりんと雪かきをしたい
ゆうかりんと必死扱いて雪かきをしたい
ぶっちゃけ雪なんて「ホワイトクリスマス」っていう単語を使うのに必要ってだけだよね、後は全て害悪さ
ぎゅっぎゅってした奴をゆうかりんが投げてくると痛いし、ゆうかりんに背中に入れられると冷たいしね
そんな害悪成分が靴をすっぽり埋めるくらい積もるんだものこれは困るよね 大抵悪いのはレティさん
「そういう時期なんだから仕方ないでしょー」なんて言いながらも寒気団を狙って俺とゆうかりんの頭上に寄せたりとか
人知を超えた妖怪的な所業で俺を困らせるんだ 捉え方によってはレティさんの愛情表現とも受け取れるんだけど
そう考えたら考えたでゆうかりんに怒られそうだからそれもやめておく ゆうかりんも愛情表現し始めたら面倒だしね
という訳でまずは屋根から雪を降ろすよ 屋根ってことは高い所だよね、高い所が苦手ってのはいつまで経っても治らない
ゆうかりん飛べるから高い所大丈夫でしょゆうかりんやってよって言うんだけどあまり聞き入れてもらえなくて
「大丈夫よ、もし落ちるような事があったらその時だけ目を逸らしてあげる」って言うんだ1mmも大丈夫要素が無いね
というわけで棒付きの雪かき用具を持って屋根に登って作業開始だよ 下ではゆうかりんが見ててくれる
こんなもんとっとと終わらせてしまおうと思って必死扱いてガーッてやるんだよ そのおかげでだいぶサクサク進むんだ
たぶんゆうかりんが下から雪玉を投げてこなければもっと作業に集中できるしもっと早く終わると思うんだけどね、言っていいのかな
ぽいぽいと小気味よく投げてきて俺の股間に当たった時なんて小さくガッツポーズしてるし なんでそんなに元気なの
ゆうかりんが雪玉をギュッてするわけだからその固さが尋常じゃなくてさ 当たっても砕けないっていうのが一番タチ悪い
情けないポーズで股間を押さえながらゆうかりん暇なら手伝って!って言うんだけど今度はのらりくらりとかわされて
「早く終わるように応援してるだけ、応援の仕方が特殊なの」なんて言うんだ 随分とご立派な応援団だね
そんな応援団長さんは手袋はめた手をヒラヒラと振って「この後も頑張って」なんて言いながら家の中に消えて行ったりね
やれやれだよ その分その後も頑張って雪を降ろしまくってね、やっとこさ大丈夫そうな量まで屋根の雪を落とすんだよ 
まだ屋根以外の道を開けなきゃいけない部分は雪が残ってるんだけどさ、もう明日でいいやーなんて冬特有の気だるさが出ちゃってね
家の中に戻るとゆうかりんが「お疲れ様」って言って抱きついてくれるんだ ストーブ付けててくれててね、気が利くんだ
でもそれはゆうかりんがずっと点けっぱなしにしてただけで何でもないって事に気づいて妙にガックリしちゃうんだけどさ
ゆうかりんが俺の冷たい手を自分の手でぎゅってしてくれて「寒かった?」ってやってくるの ゆうかりんの温かさが
手から手に伝わってほっこりするんだけどさ せっかくだから身体と身体で伝い合う方がいいなーと思って思いっきり抱きついて
あー寒かったー!なんて言ってゆうかりんに思いっきり甘えてみるんだ その後は母と子みたいに抱きしめ合ったりであったかなの
やっぱり寒いと色々と面倒だね ゆうかりんとずっと布団の中でイチャついてるのが一番いいかな!ね!ゆうかりん!
うふふふふふ

66 :名無しちゃん…電波届いた?:2010/12/30(木) 23:35:05
12/27
ゆうかりんと宴会に行きたい
ゆうかりんと宴会で騒ぎたい
12月は年末だから酒が飲めるんです ゆうかりんと酒を飲んでるのか飲まれてるのかわからないくらい楽しみたい
今日は忘年会 忘年会というか、たまたま時期が年末だっただけで、いつもの博麗神社の宴会なんだけどね
博麗神社というか博麗宴会場だと思うんだ ここが神社らしい使われ方をしているところを俺は見たことが無いよ
というわけでお呼ばれしたからゆうかりんとお出かけだよ 何かおつまみになりそうなものをちょいちょいとこしらえて
お土産として持っていく 暖かそうな服を着込むゆうかりんに、最近買った新しい手袋なんかつけてみたらどう?って言うんだけど
「そういうのは二人きりで出かける時につけるから」って言い張られてしまってね まあ宴会は下手したら服汚れるからね
結局のところお互いに無難な格好で出かけるんだよ それなりに早い時間にお邪魔するかと思ったんだけど既に宴会は始まってて
もう何人か出来上がっててね、あっちからは笑い声が、こっちからは弾幕が、ってよく分からない飛び交い方をしてるんだよ
「おー幽香だー」「旦那だー」って言われてそれぞれ手を引っ張られたりして俺とゆうかりんもバラバラに参戦する事になるの
いやね、宴会でいろんな人だの妖怪だのが居るとはいえ俺は基本的にゆうかりんと一緒に楽しみたいと思うんだけど
場の空気がそれを許さないんだよね こっちこいよって言われつつ何故か離れるように配置されてしまってね
何か言い訳をしたいんだけどそれより前に無理やり飲まされるわけだから圧倒的に不利付けられてるようなものだよね
だから事前にゆうかりんに「飲み過ぎないようにね」って言うくらいしかできないんだよ 割と宴会の席は質問攻めでね
こんなところでも密着取材ですか、とかお酒に強い鴉天狗さんに言いたくなるんだ そりゃあ毎晩一緒に寝てるし
そりゃあお風呂も一緒に入ってるよ、って答えるだけでキャーキャー喜ばれるからこっちとしてはやりやすい様な気がしないでもない
そして一言毎に「まあ飲め飲め」って横から上からスキマから自在にお酒が出てくるので頂いたり頂かなかったりするの
俺が酔いつぶれると、直接的な意味でゆうかりんが帰れなくなるんです ゆうかりんが飲まされて潰れるのは目に見えてる
毎回飲み過ぎないようにって言うんだけど無駄な意地張ったりして飲むんだよねゆうかりん その姿が安易に想像できる
って思ったあたりで後ろからガバッと誰かが抱きついてくるの ゆうかりんなんだけどさ、もうなんか無駄にニヘニヘしちゃってて
周りの人もニヤニヤしてるんだけどそういうのお構いなしみたいでさ、ゆうかりん飲んだでしょ、って聞くんだけどスルーされて
俺のほっぺにちゅっちゅってするんだ 同時に俺の胸元のボタンを外して服の中に手をすべり込ませてもぞもぞするの
酒の力を借りて大胆になったゆうかりんに焦らされる俺だよ ゆうかりん何してるの!って言うと全く悪びれもせずに笑顔で
「あなたの真似ー」って言うんだ 上段当て身投げを喰らった気分だね俺顔真っ赤だろうきっと そのうちゆうかりんは崩れるように
俺の膝の上で寝ちゃったりして その状態で俺もある程度お酒飲んだり騒いだりなんかしてるとこれが俺の宴会のデフォルトなんだなって
思ってしまってしょうがないんだ 帰りはたいていの場合おんぶです お姫様抱っこがいい?帰ったらしてあげる!ね!ゆうかりん!
うふふふふふふ


67 :名無しちゃん…電波届いた?:2010/12/30(木) 23:37:43
12/28
ゆうかりんと掃除したい
ゆうかりんと大掃除したい
クリスマスが終わったら大掃除、それが終わったらようやく年が明ける、いつの時代も変わらない真理です
というわけで大掃除だよ やるよ!って言ったらやるんです 意気込みを一層のものにして立ち上がった俺を
ゆうかりんがぼすっとソファーに倒して「明日でいいじゃない。今日はじっとしてるの」なんて言うんだけど
それでもいずれはやらなくちゃいけないんだって言い聞かせてのお掃除開始だよ まずは何から始めるか、
やっぱりゴミ袋を片手に捨てるものを決めないといけないよね 一年間分溜まった「必要そうで必要ないもの」を
思い切って捨てる作業 この作業、だいたいはゆうかりん任せなんだよ ゆうかりんが捨てると言ったら捨てるし
ゆうかりんがまだ使うって言ったら捨てない 大体そんなものです というわけで家じゅう回って色々探してくるんだ
例えばね、このいつ買ったかわからない服とかまさに被験者第一号だよね たぶん俺のだとは思うけど本当にいつ買ったんだか
腕組みをしても思い出せないからこいつは妖怪の類なんじゃないかとすら思うよ ゴミ袋に入れようとしたらゆうかりんに取られて
今のお洋服の上からゆうかりんが着るのさ 袖通さないで頭だけぽこっと出して「まだ着れる」って言い張るの
男物のサイズだからゆうかりんに着れるのは当然だよーってこれまた当然な返しをしてやるとゆうかりんはぷーってして
「そうですかー」なんて言いながら目に見えるところに置くんだ 置くと言うより投げるんだ、まるでゴミみたいにね
次はこれだよ、真空パックされてる外装のこれ ゆうかりんが縦長の形状を見てね、そういう事に使うものだと思ったのか
横目で俺をじろりと見るんだけどこれは違うよ乾パンだよ 地震が来た時とかに食いつなぐ奴だよ、ちょっと前に買った奴
龍宮の使いさんがお話に来てくれるのである程度地震に対する恐怖は無いんだけどね それでも備えはあった方がいいかなって
そう思ったので買った奴 適当に話しながら日付を見てみると一昨年で賞味期限が切れてるんだよ
非常食の賞味期限が切れてるのはここまで平和だった証拠だとは言うけどなんだかとても萎えさせられる
というわけでこれもポイかな、と思うんだけどゆうかりんがせっかくだから食えとか言い出すんだ 乾パンおいしくないんだよね
ゆうかりんが食べたら?って言ったらちょっと苦労して封を開けてね 俺を見ながらさくさくと食べるんだけど
べっと舌を出して「甘くない、おいしくない」って言ってた やっぱり同じ感想だね、残念ながらこれもボッシュートと言う事で
そんな感じでゴミが溜まっていくんだよ 数時間経つ頃には袋がパンパン、必要だと思ってたはずなのに何故ゴミになるんだろう不思議
一方のゆうかりんは途中から俺の幼少期の写真なんかを発見したみたいでね そっちの俺と今の俺を見比べつつニコニコしてるの
「昔はこんなに可愛かったのに今はこんなになっちゃって」なんて言いながらニコニコを顔に貼りつけたまま俺の顔を触ってくる
何か言い返そうと思ったら「今の俺は可愛くないの」みたいな変な台詞しか出てこなくてね ゆうかりんはそれを聞いて笑って
「そういう事じゃないのよ」なんて言ってくれるんだ なんだかこっ恥ずかしいね、肯定してくれた方がよかったかも、ね!ゆうかりん!
うふふふふふふふふふふふ


68 :名無しちゃん…電波届いた?:2010/12/30(木) 23:38:42
12/29
ゆうかりんに締められたい
ゆうかりんにぎゅっと締められたい
どこを、とか何を、とかそういう質問にはお答えできません 当店は非常にリーズナブル、良心的でございます
気が付いたらゆうかりんに抱きしめられてました、後ろからね 立ってた俺を引き寄せて自分の膝に座らせたみたいで
ゆうかりんの膝の上はなんていうか座り心地が悪くてね ゆうかりんにどうしたのーって聞くんだけども
何も答えが返って来なくて そのまま俺の胴をぎゅってやるんだ、両腕も一緒にね 頑張って顔を逸らせて
後ろを確認するとね、ゆうかりんがぷーって顔してるんだ、ぷーって ぷーって顔したまま俺の背中に顔を埋めて
俺をぎゅっとしてるの 何か言おうとした瞬間に腕を離されてね 解放かと思ったらゆうかりんの右手が俺の頭を掴んで
ぐりんって前向かせるんだよ勢い良く そしてまた俺をぎゅってするの 身動き取れないよ、でも困ってるわけではない
こういう事って時々あるんだよ、何かゆうかりんに気に食わない事とかがあるとこういう状態に突入する
まあ俺にもよくこういう事はあるからね 何もしたくなくなって、ただただゆうかりんに埋もれるイメージで抱きしめるだけ
気持ちはわからないでもないの それでも何の前兆演出も無くいきなりレバーオンできたようなものだからちょっと驚き気味
あとゆうかりんにぎゅーってされると痛いんだよね 鍛えてなかったら胴体真っ二つだぞ、エドモンド本田もびっくり
そんな感じで時は過ぎていくよ 刻々とっていう表現がまさにピッタリだと思うんだ、目をやる場所が無いから
時計なんかずっと眺めてたりすると針が「ここさっきも通ったぞ」って言ってるような気さえしてくる けっこうな時間が経った
ゆうかりんにそろそろいいんじゃない、みたいな事を言おうと思ったんだけどさ そういう時に丁度ゆうかりんが行動に出て
いやね、俺を抱きしめたまま寝転がるんだよ そしたら俺も転がるじゃん 押し倒す時にこたつなんかをどんって押してさ
こたつの上の蜜柑が転がったりするんだよ ゆうかりんが俺の上になるような体制になって、覆いかぶさりながらぎゅってする
倒れた時に俺もゆうかりんの方見えるような体制になってさ、ゆうかりんの顔が見えるんだけども 今度はゆうかりんは
なんだかすげえ悔しそうな顔してるんだよ 悔しそうな顔しながら俺の事を見つめて、そして腕に力込めてるの
声を掛けようとしたら檻の向こうのライオンみたいに「うるさい!」ってすごい勢いで言われてしまってちょっとだけすくむよ
でも幸いなことにものわかりのいい体勢になれたみたいでね、ゆうかりんの腕の中で少しだけずっずって身体を動かして
そしてこうするとゆうかりんを正面から抱きしめる事ができるわけだよ ゆうかりんをぎゅうってしてやった 負けない力でね
こたつ用にカーペットを敷いたところじゃなくて普通のフローリングの所に寝っ転がってるわけだからそりゃあ寒いんだけど
でもそれを吹き飛ばすくらい温かいゆうかりんが腕の中に居るんだよ あったかりんだねお互いに抱きしめ合ってるからね
そんな感じでまた時計の針が「俺もう疲れたねん」って言うくらい時間が過ぎるんだけど 俺も甘いのかな、それで全然良くてね
このままでも別に問題ないくらいなんだ たまにはこういう日があるものです、ゆうかりんぎゅっ。ね!ゆうかりん!
うふふふふふふふふふ

69 :名無しちゃん…電波届いた?:2010/12/30(木) 23:39:29
12/30
ゆうかりんを置いて行きたい
ゆうかりんを置いて長期留学か単身赴任か、なんかそういうのがしたい
それを告げるのは一週間前どころか三日前くらいだよ ギリギリまで宣告できないのはいつものこと
会話が止まったタイミングで「俺ヤムスクロに行くんだ、一年は戻って来れない」って目を見ずにゆうかりんに告げる
「はあ!?」ってゆうかりんがすごい驚きっぷりを発揮しちゃうの 持ってたマグカップをダン!って置くから
テーブルにヒビも入るしマグカップの取っ手も壊れるし 中のお紅茶も五爪の龍になって魔界村みたいに飛び跳ねるしね
言わなかった理由を問い詰められたら、そこは素直に「言い出すタイミングがわからなかった」って言うしかないよヘタレだし
自分も連れて行けないのかだとか、もっと早く帰って来れないのかだとか、ゆうかりんがぎゃあぎゃあ喚くのを無視して
その瞬間から用意を初めてね アッサリ俺は旅立っちゃうんだよ、飛行機何本も乗り継いで見知らぬ土地にね
俺は向こうで知らない民族さんたちの相手をしながら毎晩ゆうかりんの事を思いだして悲しみに浸ったりするの
ゆうかりんはゆうかりんで「前の生活に戻っただけ」とか言い張って強がっちゃってね 俺が居ない分好きなようにして
フラフラと出歩いたりするんだけどさ 出かけ先の森だの山だの神社だので知り合いを見つけては俺の話をするんだ
一番の被害者であるところの神社の巫女さんなんかは口に出して「またその話?」って言うんだけどゆうかりんは軽くスルー
俺が居ないと暇でしょうがなくて、このままじゃ人間とか殺して遊んじゃいそうーなんて恐ろしい事を呟きながら
巫女さんにベタベタ触ったり勝手にお茶請けを食べたりね 「退治するわよ」みたいな事言われてもまたも華麗にスルー
そんな感じでゆうかりんはのんびり過ごしてるように見えるんだけどね 実は一人で寝るのをすごく寂しく感じてて
布団の中で膝を抱えて丸くなっちゃうの 二人で寝てたベッドは一人で使うにはなんだか広いみたいでね、それがよけいに寂しくて
遠く離れた二人を繋ぐものは値段がやたらかかる国際電話くらいしかないんだよ 向こうでの生活が落ち着いたらかけるよ、って
事前に俺が言ってあるんだけどさ、ゆうかりんの方が早くも限界になっちゃって電話で俺の声を聞きたくなるんだけども
俺の行き先の電話番号がわからなくてもどかしい思いをしてるんだよ 受話器だけ持ってウロウロしたりね、そんな時に
都合良く俺が電話なんかしちゃったりしてね ゆうかりんすぐ取って「あーもしもし」なんて言うだけの俺の声を聞いて安心するんだよ
「生活は1mmも落ち着いてないけどゆうかりんの声が聞けなくて辛かったから電話した」なんて同じような事言う俺に対して
「浮気してないでしょうね」って照れ隠しで勘繰りを入れちゃったりね 俺はさ、ぶっちゃけ望んでゆうかりんの傍を離れた訳じゃないから
帰りたくて帰りたくてしゃあないわけよ だからゆうかりんに泣きつくの、もう何もしたくない、ただゆうかりんの傍に行きたいって言ってね
そんな俺に、本心をぐっと押さえて「もうちょっと頑張りなさい。男でしょ?」なんて言っちゃうゆうかりんのこの強さよ ゆうかりんは強いね
「じゃあ切るからね」「待って、私から切る」「えっ俺が切る」「わたし」って無駄な意地の張り合いとかしちゃってね 一年必死に頑張るんだ
え?幻想郷には電話も飛行機もコートジボワールも無い?何言ってんだ?おめぇココおかしいんじゃねえか?今更か?ね!ゆうかりん!
うふふふふふふふふふふ

70 :名無しちゃん…電波届いた?:2010/12/30(木) 23:40:10
12/31
ゆうかりんと年末を過ごしたい
ゆうかりんと一年の最後を過ごしたい
今日のおゆはんはお鍋にしてみました、おいしそうなものを適当にブチ込むだけの名前の無いお鍋
なんとなく冬らしくていいねって感じだよ でも食べ過ぎちゃいけないんだよ 年越し蕎麦は別だからね
ゆうかりんが好きそうだなぁと思っておっきい海老で天ぷらを作ったのがあるの、お蕎麦も茹でるから腹五分目くらいでね
こうさ、年末年始ってダラダラ過ごすようなイメージが無いかい だから今日はテーブルじゃなくてこたつで食べるよ
向かい合わないで、ゆうかりんが横に来るように座って一緒にお鍋をもぐもぐしました もぐもぐするゆうかりんも可愛いね
「無事にお正月は迎えられるのかしら」なんてゆうかりんがぽつりと言うんだけどその点は全く問題ないよ
正月飾りとかもばっちりだよ、縄も結ったし掃除も完璧だよ ただ、ゆうかりんが手伝ってくれなかったから辛かったけどね
ゆうかりんは「大丈夫ならいいのよ」って言ってね 箸を置くんだ 箸を置いた後もぞもぞと動いて無理やり俺の横に来てね
まだ食ってる俺によっかかるようにしてくるの ぐいぐいって腰のあたりで押して、わざわざ横並びでこたつに足を入れたりして
正方形のちっちゃいこたつだから一緒に入るには向いてないのにね ゆうかりん行儀悪いよって言ったら怒られた
「別にいい」だって そのまま俺の背中と胸元に手をかけて更に体重をかけてくる 緑色の髪が一気に瞼の先まで近づくんだ
俺も箸を置いてね、どうしたものだかとは思うけれど とりあえずという感覚でゆうかりんの髪を撫でてあげるんだ、優しくね
ゆうかりんは特に何も言わないけど心地よさそうに身体を震わせるの その間付きっぱなしのテレビはうるさくて
この一年間で聞いたような、いやそもそも聞いていないような、そんなノリノリな曲をランク付けして流しているんだ
ゆうかりんが俺の顔を下から見てね、「今年もいろいろあったわね」なんて言うの やっぱり一年の終わりというと感慨深いね
今年も一年、ゆうかりんと色々な事をした気がするよ でもよくよく考えてみるとそのどれもが「ゆうかりんとちゅっちゅ」の一言で
終わってしまいそうなものばっかりでね ある意味例年通り、張り合いの無い年って事にもなりかねないんだ これには苦笑い
でも俺はそれで満足だし、きっと(見た感じ)ゆうかりんも満足してそうだからいいんだ それに俺とゆうかりんがどう考えようが、
これから先もずっと同じような日々が過ぎていくだけだと思うからね これでいいんだ、変わらないものがそこにはあるんだよ
変わらないものの素晴らしさ、というものを肌で感じるよ 肌で感じるっていうのはゆうかりんと肌で触れているって意味ね
もっとゆうかりんに触れたいから俺もゆうかりんを抱きしめてやるよ ちょっとこたつに座ったままじゃ抱きしめづらいから一旦出て
そして正面から抱きしめてやった 何か言おうと思ったけど毎度の如く気の利いた言葉なんて浮かばなくてね、どもりながら
「来年もどうぞよろしくおねがいします」って言うのが精一杯だった 「何それ」ってゆうかりんがクスッと笑って言うんだ
その後に俺に満面の笑顔を浴びせながら「こちらこそお願いします」って言ってくれるんだ ああもう、お願いされちゃあしょうがないね
2011年、何が起こるのかはわからないけど、きっとゆうかりんが居れば大丈夫な気がするよ、そう言い切れるよ!ね!ゆうかりん!
うふふふふ

71 :名無しちゃん…電波届いた?:2010/12/30(木) 23:40:52
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       〈:::::::ハ! ! c|`レ' 'ァーr--=r、|::::ハ::,イ   12月のつぶやき
        〉::i::7,,,, `ー'      !  cリ レ'::::::::ハ   ttp://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org1329830.txt
        ,'::::::::ト、         `'ー'' 〈::::i:::::::ヽ.
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          i   'ヽr、,.-‐ァ' /     Yヽ.
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         __r‐=i  」i/ |i;/    ヽ_ノ_ヘr、
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     ,.r'"´_,,#-‐'|    Y /    ,ハ#,、#,#,#,#,ヾi
  ,.--、!」##,#,#,#,/ゝr-‐'ハ'--、.,_ /#,#,#,`''ヽ,l#,#,'ァ
  i   ヽ-、#,#,#,#,#,`ー' ゝ、.,_ン',!-、##,#,#,#,`ヽト、」
.  ':,   Y,」>-、,__/#,ノ#,#,#,#,#,/   Y#,#,#,#,ヽ、!」
   ヽ.,__ノ-'ゝ-r-へ、.,`'__#,#,r7   ,'##,#,#,__,r/r'
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72 :名無しちゃん…電波届いた?:2010/12/30(木) 23:41:41
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          从N从 {以リ `ヽノ似ツノ /} リ !
          ノ l il i ""  .   "" ノ /.ノ / ∧   ttp://www.youtube.com/watch?v=Mp9iVKeaqLI
          / //リ.∧  r‐‐v   / /イ ∧ / iト.
        / ///// / i\ _ .  イ .イ j li l ! l リ
          レハ从j∧j .人r‐ァ┤ ∧ リ // ハノノレ'
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             / ノ-∠人_.ノ|_イ-/ij  /`ヽ
          /´-/く / ノ {l-/-/-i /    .i
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         {- l- l -.|} {| - l- l-i -l-|/     |
            V i- l -|} {| - l- l-l- l-k       j
            }リl- l-|} {| - l- l-.l- l-∧    ∧
         / l|l- l-|} {| - l- l- l- l/  \  '   \
          / リi- l-|} {| - l- l- l-/     \    \
.        / //-/-リ {j - l- l- l 〈      \    \
    r-=' フフ-ノ-/ ノノ -ノ-ノ-ノ ハ         \    \
    レ'``V/X `Xi ijノ -/-/-/ く. ヘ        \    \
   /ヽ. 乂ノ Vl-lレ'/./-/-/-- ヘ-'\        \    メ、
. /   `ーK>十==-←<.___/‐ ヘ-- 〉         `r< }


73 :名無しちゃん…電波届いた?:2010/12/30(木) 23:42:22
             _,.. -‐、,r=―‐- 、,._
           _,.''´:::::::::::::::_,,..::-─-、::::`ヽ.
      、__,./"´ ̄`::::::::´::::::___::::::::::::::::::::':,
        ヽ;::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::_/::`|::::::::::::::::::!
       ノ::::::::::::::::::__::〈:::::::::|ィ'Tてヽ∨:::::::::::: |
        /:::::::::,|::::::´::|__ハ:::::i  l、 り |::::::::::::::人    
.       〈:::::::::::八::::,ィ´「,ハ jノ  ´ ̄ "゙!:::,ハ:::/::::::\   第8回博麗例大祭で サークル「MOKUMOKU」さんが
       )イ:::i::::ヽ八 j_り  ,     /∨:::i/::::::::::::::ヽ  俺の書いた「あいゆえにゆうかりん」を漫画化・同人誌化して頒布する予定らしいよ
          レ'^〉:::::ハ"    _,. '  |:::::::::::::/:::::::|:::::::〉 
           /::::;'::::::ト、   /) _/!:::://::::::::::,!::::/
.        〈:::::i:::::::;レ|`ア´∠て__ィ|/>ァ─<∨
          )ノヽ::::| /  -‐'"´ノ /´/     ヽ.   サンプル
            >i´     _ノ´|/:;/       ハ   ttp://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org1329826.png
          ,イ:;:;/ ̄`ーくrェ''´:;:;:;:〈/ /    /
          / /´ ̄丁ヽ_/ i:;:;:;:;:;:;:Y/      〉   あいゆえにゆうかりん 1/30
         | /        〉 .|;:;:;:;:;:;:;ゝ、   __,,. ノ    ttp://blog.livedoor.jp/goldennews/archives/51435585.html
.         〉    // イ;:;:;:;:;:;/      /
         /    / /ヽ,ゝ、_;イ      /
          i        / /    ̄`ヽ.  /       詳しい話はまたこんど

74 :名無しちゃん…電波届いた?:2010/12/30(木) 23:43:04
ちーんぽ!

75 :名無しちゃん…電波届いた?:2010/12/30(木) 23:44:17
お疲れさまでした。同人誌欲しいな

76 :超うさぎ王 ◆USAGI8ZJ6Y :2010/12/30(木) 23:55:26
おおすげェwwwwwwwwww

77 :名無しちゃん…電波届いた?:2010/12/31(金) 00:09:07
お疲れ様

78 :名無しちゃん…電波届いた?:2010/12/31(金) 01:59:36
同人誌委託あるの?

79 :名無しちゃん…電波届いた?:2010/12/31(金) 03:56:52
あんたこんな所にいたのか…

80 :名無しちゃん…電波届いた?:2011/01/01(土) 11:06:13
いいものを見た

81 :名無しちゃん…電波届いた?:2011/01/10(月) 06:16:52
どうするんやこのスレ

82 :名無しちゃん…電波届いた?:2011/02/20(日) 02:22:45.65



83 :名無しちゃん…電波届いた?:2011/04/28(木) 23:18:39.63
なんやこのスレ?

84 :名無しちゃん…電波届いた?:2011/04/28(木) 23:21:23.88
まさか、電波板で東方のスレを発見するとは思わなんだ

85 :停止しました。。。:停止
真・スレッドストッパー。。。( ̄ー ̄)ニヤリッ

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